JPS6042418Y2 - ピン碍子用絶縁クランプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、送電線等の絶縁電線をピン碍子に対してバイ
ンド線で縛りつけることなく簡易に固定させるためのク
ランプに関するものである。

従来、この種の電線を腕木を介して電柱に取付けられた
ピン碍子に固定させる方法は第１図に示すように腕木ｇ
に植設されたピン碍子ｄの上部のくびれ部ｆに挾ませた
絶縁電線Ｃをバインド線りで縛りつけて固定させるよう
にしているために極めて手数か掛かり、しかも電柱上の
高所において煩雑な作業をしなければならないことで危
険が伴ない、さらにバインド線りの縛りっけが緩いと固
定できず、また縛りつけがきついとバインド線が絶縁被
覆に喰い込んだりし、さらに風圧等により擦れて絶縁被
覆を剥がし絶縁を阻害することがあった。

本考案はこのような従来欠点に鑑み、バインド線を使用
することなくしかもワンタッチ操作により、絶縁電線を
把持させると連続的にピン碍子に冠着させ取付けできる
クランプを提供することを目的とするものである。

以下に本考案の実施例を図面と共に説明する。

第３図において１，１は左右一対をなすクランプ片であ
り、夫々略中夫に横断状に半円孔２を設け、該半円孔２
の下部側に半円形の凹窪部３を水平に設ける共に該凹窪
部３の底部に半円形の開口４を設け、さらに該凹窪部３
の外側左右両端位置に夫々半円柱状の突起５，５を突設
し、また、各クランプ片１，１の上端に左右で交互に位
置を違えて円筒状の軸受部６，６を横設して合成樹脂材
等の絶縁材料により一体に形成されている。

７は前記軸受部６，６に貫通させる支軸であり、８゜８
は夫々対向する突起５，５に嵌着する固定環である。

なお、本実施例では各突起５の先端に小径の半円柱状の
突出部９を一体に設け、さらに該突山部９の外周に凹溝
１０を周設し、一方、固定環８の内側面に該凹溝１０に
嵌合する爪片１１，１１・・・・・・を周回状に突設し
である。

このように形成されたクランプ片１，１は左右に対向さ
せた状態で各軸受部６，６・・・・・・を連通状として
支軸７を貫通させ、開閉自在に蝶着させて第２図に示す
如くにクランプを構成する。

このクランプでは半円孔２，２が対向することにより電
線を保持する円孔状の電線保持部ａが形成され、同様に
夫々対向する半円形の凹窪部３，３と開口４．４により
ピン碍子の頂部に冠着するための円形状の碍子冠着部す
が形成される。

そして開閉自在に蝶着させたクランプ片１，１を円弧状
をなす弾性バンドで挟圧させるようにしてピン碍子への
取付状態の簡易化と固定力を増強し、さらに固定環８，
８を夫々連結バンドを介してクランプ片１，１に一体的
に連結して、クランプ取付時の作業性を向上させるよう
にしたものである。

即ち、弾性バンド１２は対向するクランプ片１．１の半
円孔２，２の外表面に被着するように優弧状に形成し、
その両端１２ａ、１２ａは夫々半円孔２と凹窪部３との
境界外表面に突設した障壁１３．１３内に支持させて位
置ずれすることなく常に弾性を利かせるようにする。

一方、連結バンド１４．１４は夫々一端を固定環８に接
続すると共に他端に係合突起１５を設けて該突起１５を
クランプ片１の下部外周に開設した小孔１６に嵌着させ
る。

次に本考案のピン碍子用クランプの使用について説明す
る。

先ず、突起５，５より固定環８，８を外して支軸７を基
点としてクランプ片１，１を互いに開閉可能とし、クラ
ンプ１，１を開角させ電柱間に架設されている絶縁電線
Ｃの上方から被せて該絶縁電線Ｃを対向する半円孔２，
２間に介在させ、クランプ片１，１を開角させる力を解
除してやれば各クランプ片１，１は弾性バンド１２の弾
性で密接して該絶縁電線Ｃは半円孔２，２により形成さ
れる電線保持部ａに挾持される。

次に、クランプ片１，１を再び開角させつつ凹窪部３．
３をピン碍子ｄ上端の傘状部ｅに冠着させ、前記クラン
プ片１，１の開角を解除すれば対向する開口４，４に傘
状部ｅ直下方のくびれ部ｆを挾持させる。

ついで、両側端の夫々対向する突起５．５に固定環８を
嵌着させて取付けを完了する。

そして、絶縁電線Ｃの太さにより該絶縁電線Ｃと半円孔
２，２により形成される円孔の間に間隙があるときは第
７図に示すように半割り円筒状に形成したブツシュ１７
を介在させ間隙を埋めて固定させるようにする。

このように本考案のクランプは、対向する半円孔２，２
により形成される電線保持部ａに絶縁電線Ｃを挾み込ま
せるのと同時的に対向する夫々の半円形の凹窪部３，３
及び開口４，４により碍子冠着部すをピン碍子ｄに冠着
させるワンタッチ操作により取付けでき、さらに対向す
るクランプ片１．１を弾性バンド１２の挟圧て相互に密
接させた状態に保持しているからその下端部両側で互い
に対向する突起５，５に、連結バンド１４．１４で接続
されている固定環８，８を作業性よく嵌着することがで
きる。

以上に説明したように本考案のピン碍子用クランプはバ
インド線を使用することなしに略々ワンタッチ操作によ
り絶縁電線をピン碍子に固定することができるから作業
が著るしく容易となり、高所における電線の固定作業の
危険をなくして安全に行なうことができる。

さらに絶縁電線をバインド線を縛りつけることがないか
ら絶縁被覆を損傷することもない。

そして、使用時においても各クランプ片を弾性バンドで
挟圧することで強固な固定力が発揮され、安定した取付
状態が持続されるといったように多くの利点を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係わるもので第１図は従来例図、第２図は
本考案の外観斜視図、第３図は同上分解斜視図、第４図
は同上側面図、第５図は使用状態を示す斜視図、第６図
は同上拡大断面図、第７図はブツシュの斜視図である。 １．１・・・・・・クランプ片、２，２・・・・・・半
円孔、３．３・・・・・・凹窪部、４，４・・・・・・
開口、５，５・・・・・・突起、６，６・・・・・・軸
受部、７・・・・・・支軸、８，８・・・・・・固定環
、１２・・・・・・弾性バンド、１４，１４・・・・・
・連結バンド、ａ・・・・・・電線保持部、ｂ・・・・
・・碍子冠着部、Ｃ・・・・・ゼン碍子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右で対称形をなす一対のクランプ片を夫々中央に横断
   状に絶縁電線を保持する半円孔を設け、該半円孔の下方
   にピン碍子の傘状部に冠着する半円形の凹窪部を水平に
   設けると共に該凹窪部の底部にピン碍子のくびれ部に嵌
   合する半円形開口を設け、さらに該凹窪部の外側左右両
   端位置に夫々半円柱状の突起を対設し、また該各クラン
   プ片の上端に左右で交互に位置を違えて円筒状の軸受部
   を設けて合成樹脂材等の絶縁材料により一体に形成し、
   該軸受部に支軸を貫通させて各クランプ片を開閉自在に
   蝶着することにより対向する前記半円孔により円形の電
   線保持部を形成すると共に対向する夫々半円形の前記凹
   窪部と開口とにより円形の碍子冠着部を形成し、さらに
   各クランプ片の半円孔の外表面に円弧状をなす弾性バン
   ドを被着せしめ、また、互いに対向する前記突起に夫々
   固定環を嵌着させるようになすと共に該各固定環は夫々
   連結バンドを介して各クランプ片に連結させて構成した
   ことを特徴とするピン碍子用絶縁クランプ。