JPS6042147B2 - ストランド巻取り方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はストランドを集合することに関する。

とくに本発明はストランドを回転ドラム上に巻取つてパ
ッケージを形成させることに関する。このストランドは
ガラス繊維であつてもよく、又、その他の鉱物物質又は
合成樹脂材料等のその他の物質の繊維であつてもよい。
ストランド集合操作において、ストランドをパッケー
ジに巻取るために回転ドラム又はコレットが広く用いら
れている。

コレット上に円形パターンを形成するよりもむしろ螺旋
状パターンを形成してコレットの軸にそつて、ストラン
ドトラバース部材を利用してストランドをトラバースさ
せることが有利であることが知られている。このような
螺旋状巻取りパターンは、ストランドが保護サイズ剤の
付与を受けて、まだ濡れている場合に、・隣接するスト
ランドのループやラップ部分が合体されてしまうことを
妨げる。ビーチ氏に対する米国特許第２３９１８７０号
中に開示されている、うす巻線トラバース部材は、スト
ランドを効率的に集めるため必要な高速度でストランド
をトラバースさせるための効果的なストランドトラバー
ス装置であることを証明した。或る巻取り操作において
は、ストランドを複数の繊維の束に分割し、ストランド
がパッケージに集められる際にこの繊維束が別の繊維束
と合体されないようににこの分割された状態を維持する
ことが望ましい。

この分割されたストランドのパッケージは、互いに合体
されない複数の束でできたストランドを供給するため適
切である。この分割されたストランドのパッケージは、
全ストランドの直径は繊維数よりも小さい特別な束直径
又は繊維数を必要とするチヨツプドストランドの操作に
有益である。ストランドを、各束のためのそれぞれの案
内通路を提供することによつて多数の束を分離して維持
する櫛形ストランドスプリッターを用いることにより分
割ストランド巻取り操作中で複数の束に分離することが
一般におこなわれている。或る分割ストランド操作にお
いて、２以上のスプリッターを用いて走行するストラン
ドを束に分けている。たとえば、２００本の繊維よりな
るストランドでは、ストランドを、それぞれ約２０本の
繊維の束に分けるため２個の５ポジション ストランド
スプリッターが用いられている。ストランドは通常、繊
維のグループを、ストランドスプリッター上の各案内通
路中に手を入れることにより束に分割される。巻取りの
間のストランドスプリッターからストランドトラバース
部材までのの距離は、．ストランドがトラバースされる
速度、ストランドトラバース部材上のスパイラルワイヤ
ーの形状およびストランドを分割してできる束の数など
の要素によつて決定される。ストランドを集合させる技
術の発展によりコレ２ツトの回転軸に平行な方向に往復
運動するストランドトラバース部材が用いられるように
なつた。

この往復運動によリストランドを、より長くかつ大きな
パッケージに集合させることができる。典型的なストラ
ンドトラバース部材は１０８？周期往復４運動で操作さ
れる。ストランドを集合するためのさらに発展した技術
はストランドをストランドトラバース部材と係合して案
内するためににストランドトラバース部材と位相を同じ
くして往復動作するストランド案内機構を用いるように
なつた。

分割ストランド巻取り操作において、このストランド案
内機構はストランドスプリッターとして用いることがで
きる。このストランド案内機構はその他の形態でも用い
ることができる。たとえば、漏斗型の案内部材を用いう
る。カーリスル氏に与えられた米国特許第３９０１４４
５号は、ストランドトラバース部材と同一位相で往）復
するストランドスプリッターとしてのストランド案内機
構を用いたストランド集合操作を開示している。

このカーリスル氏のストランド集合操作は、ストランド
案内機構を直線状に移動させるものではなく、円弧状に
動かすものであつた。この；ようにカーリスル氏のスト
ランド案内機構は直線的に往復する往復ストランドトラ
バース部材に対して一定の距離を維持するものでない。
グリーン氏に与えられた米国特許第３０４１６６４号は
、繊維を集めてストランドにするためにストラ”ンド案
内機構がストランドトラバース部材と同一位相で往復さ
れるようなストランド集合装置を開示している。

このグリーン氏のストランド集合装置は、分割されたス
トランドのパッケージを形成するために必要とされたス
トランドスプリッターであるストランド案内機構を用い
ていない。グリーン氏のストランド集合操作は又、スト
ランドをストランド案内機構と効率的に同位相にさせる
ために、ストランド案内機構をコレットから離して移動
させるという機構を備えていない。往復動作するストラ
ンド案内機構が、分割ストランドを往復ストランドトラ
バース部材を導いてかかり合わせるために使用されるよ
うなストランド集合操作においては、装置は通常、スト
ランドの通路がストランドトラバース部材の位置で方向
を変えること、即ち、ストランド案内機構、ストランド
トラバース部材およびパッケージ上のストランド集合点
が非一直線状となるように構成される。

このようにストランドの通路はストランドトラバース部
材で角度を生ずる。このストランドトラバース部材の位
置でのストランド通路の角度は、ストランドを適切にト
ラバースさせるため、充分な、ストランドとストランド
トラバース部材間の接触を保つたもに望ましい。しかし
ながら、ストランドとストランドトラバース部材間の接
触が、大きすぎる引張り力や、制御不能に変化する引張
力を生じさせないことが重要である。

ストランドの不均一な張力が存在すると、パッケージか
らはみだし（Ｎｍ−０ｕｔ）又は取出す間にストランド
がもつれたり、鳥の巣状にからまつたりする場合を生ず
る。従来、ストランドトラバース部材と同一位相で往復
するストランド案内機構を用いたストランドのパッケー
ジ化操作は、パッケージ操作中にストランドの張力が変
化する問題を生じた。

ストランドがパッケージ上に巻かれ、かつ、パッケージ
の直径寸法が増大すると、ストランドトラバース部材に
おけるストランドの通路の角度が変化する。このストラ
ンドの通路の角度変化は、ストランドトラバース部材上
でのストランドの接触角度（ＡｎｇｕｌａｒｗＴ′Ａｐ
）に変化を与え、したがつて引張り力も変化する。この
引張り力の変化はパッケージ操作中のストランド張力を
変化させ、したがつてランナウト問題が惹起する。この
ストランドスラバース部材の位置とストランド案内機構
の位置関係を制御することにより、ストランドトラバー
ス部材の位置でのストランド通路の角度が制御され、こ
のためパッケージ化される際のストランドの張力を制御
しうることを見出した。

したがつて、回転コレット上にストランドを集めるため
に改良された方法ならびに装置が提供される。

また、ストランドが回転コレットに送られ、その上に巻
取られ、ストランドが回転ストランドトラバース部材の
回転によりコレットの軸にそつて直線状にトラバースさ
れ、このストランドトラバース部材はコレットの回転軸
に平行な方向に往復運動を与えられ、ストランド案内機
構は前記ストランドトラバース部材と同一位相で往復し
、ストランドをストランドトラバース部材とかかり合う
ように案内し、ストランド案内機構とストランドトラバ
ース部材とパッケージ上のストランドの集合点は非一直
線状に置かれ、これにより、ストランド通路はストラン
ドトラバース部材の場所で角度が形成され、この角度は
コレットの回転軸に垂直な平面内で成分角度を有し、か
つ、ストランド案内機構はパッケージ操作中、ストラン
ドトラバース部材の場所でのストランド通路の成分角度
を制御するため移動されるような型の改良されたストラ
ンド集合方法ならびにその装置が提供される。

ストランド案内機構はストランド通路の成分角度を一定
に維持するようなパターンで動かされうる。このストラ
ンド案内機構はストランドスプリッターとして用いるこ
とができる。つぎに、本発明をさらによく理解するため
に図面を参照して説明する。

以下に述べる本発明の好ましい態様の説明は、繊維のス
トランドが複数の繊維の束に分けられるようなガラス繊
維形成ならびに集合操作に関してなされるが、これは本
発明の原理を示すためであり、この態様のみに制限され
るものでない。

第１図において、熔融ガラス１２の供給部を含むガラス
熔融窯又はフオアハース１０が示されている。この熔融
窯の底壁は複数のオリフィス２０を有するブッシング１
６で構成されており、ここから繊維２４のストランドを
形成するためにガラスのストリームが流出する。多数の
オリフィスをブッシング中に設けることができる。コレ
ット上に巻かれる以前にストランドに集められた繊維は
保護用サイズ剤を付与するサイズ剤アプリケータ４０に
接触させることができる。ストランドはブッシングから
引張られ、駆動電動機３２により回転される回転コレッ
ト２８上に巻かれる。

このストランドがコレット上に巻かれるとパッケージ３
６が出来上がる。ストランドは第１ストランドスプリッ
ター４４によつて、束（Ｂｕｎｄｌｅ）４８に分割する
ことができる。図に示゛すように、ストランドはその後
の集合処理の間、束に分けられたままである。コレット
に到達する前に、分割されたストランドは、パッケージ
上に螺旋形の巻取りパターンを形成するためコレットの
長手軸方向にストランド・を往復させるストランドトラ
バース部材５２によつて横に動かされる。

このストランドトラバース部材は電動機６０によりリス
トランドトラバース軸５６上で回転される。電動機６０
は又、第１図中の水平矢印で示すようにストランドトラ
バース）部材に水平方向の往復運動を与える。ストラン
ドトラバース部材はコレットの回転軸に平行な線にそつ
て往復する。ストランドトラバース部材の往復動作はコ
レット上に、より長くて大きいストランドのパッケージ
を形成せしめる。第２ストランドスプリッター６４は、
ストランドトラバース部材がコレットと第２ストランド
スプリッターの間で、付加的なストランド分離部材なら
びに案内機構として作用するように、ストランドトラバ
ース部材の近くに置かれている。

この第２ストランドスプリッターは、分割された状態で
コレット上に集合するに必要な束の分離を維持する。第
２ストランドスプリッターの好ましい態様の形状を第２
図に示す。しかしながら、このストランドスプリッター
を別の形状とすることも本発明の範囲内にあることを理
解すべきである。第２ストランドスプリッターは第１図
に示すように、ストランドトラバース部材の往復運動の
線と平行な線にそつて往復動作をおこなうように軸６８
に取付けられている。２つの目的を達成する電動機７２
は、第２ストランドスプリッターと軸とに往復運動力を
与える。

制御機７６は、ストランドトラバース部材の往復運動と
第２ストランドスプリッターの往復運動の位相が一致す
るように電動機６０と７２に同一信号を送る。第２スト
ランドスプリッターと２重目的電動機７２は図示のよう
にコレットの回転軸に対して横方向にのびる移動軌道８
２にそつて移動させるためローラ７８上に置かれている
。

制御機から適切な信号が送られると、２重目的電動機は
ローラと−係合し、軌道にそつて電動機自体および第２
ストランドスプリッターを動かす。この電動機は、かわ
りに第２ストランドスプリッターを往復させるカム（図
示せず）を動かすようにすることができる。

２重目的電動機は、制御．機から適切な信号を受入れた
ときローラと２重目的電動機を結合せしめるクラッチ（
図示せず）を有してもよい。

制御機はタイマーを備えることができ、形成されるパッ
ケージの直径に対応する予じめ定めたタイミング順序に
したがつて、クラツ５チに信号を送るようにプログラム
化することができる。このクラッチの結合により２重目
的電動機と第２ストランドスプリッターが動かされ、し
たがつて角度［α」が変化する。第３図および第４図に
示すように、第２ストラ・ンドスプリツター，ストラン
ドトラバース部材およびパッケージ上のストランドの集
合点は非一線状であり、このため、ストランド通路はス
トランドトラバース部材の箇所で角度αが生ずる。

この角度「α」は、第３図と第４図に示すように、スト
ランド案内機構からストランドトラバース部材を経てパ
ッケージに至るまでのストランドの通路により区画され
る全部の角度の、コレットの回転軸に垂直な平面内での
の成分角度である。パッケージ形成中に、ストランドト
ラバース部材又は第２ストランドスプリッターのどちら
も動かないとき、角度αは、パッケージの直径寸法が増
大するにつれて小さくなる。この角度αの変化がストラ
ノンドトラバース部材上のストランドの接触角度を増加
し、このストランドがパッケージ上に巻かれるにしたが
つてストランドの張力が変化する。２重目的電動機の位
置を制御することにより第２ストランドスプリンダーの
位置が制御され、したが．つて角度αが制御される。

このように、ストランドがパッケージ上に巻き重ねられ
るにしたがつてストランドの張力を連続的に制御する機
構が置かれている。角度αを一定に維持しうるように２
重目的電動″機と第２ストランドスプリッターを動作す
るためにコントロ−ラーをプログラム化することができ
る。

しかしながら、この制御機をパッケージ形成の間、角度
αに無数の値を与えるようにプログラム化することがで
きる。本発明による装置および方法を、ストランドスプ
リッターとしてのストランド案内機構の例で説明したが
、本発明の原理にしたがつて各種のストランド案内機構
を用いうることを理解すべきである。

本発明の技術に属する者が、上述のいくつかの態様に関
して各種の修正とおこないうることは明らかである。

しかしながら、かかる修正は本発明の範囲から離れずに
なしうることを理解すべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理にしたがつた装置の概略正面図、
第２図は本発明の原理にしたがつたストランドスプリッ
ターの平面図、第３図はストランド集合操作の初期にお
ける本発明にしたがつた装置の概略側面図、第４図はス
トランド集合操作の終了間近における本発明にしたがつ
た装置概略側面図、てある。 １６・・・ブッシング、２４・・・繊維、２８・・・回
転コレット、３６・・・パッケージ、４４・・・第１ス
トランドスプリツター、４８・・・束、５２・・・スト
ランドトラバース部材、６０，７２・・・電動機、６４
・・・第２ストランドスプリッターである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ストランドをコレットの回転軸に沿つて往復するス
   トランドトラバース部材によつてコレット上に案内し；
   該ストランドトラバース部材の移動方向と平行に往復す
   るストランド案内機構により前記ストランドを前記スト
   ランドトラバース部材上に案内することによつて、スト
   ランドを前記ストランド案内機構からストランドトラバ
   ース部材までの第１通路と、前記ストランドトラバース
   部材から前記パッケージまでの第２通路にそつて案内し
   て、前記ストランドトラバース部材において回転コレッ
   トの回転軸と垂直な平面内で成分角度を有するような角
   度を形成させ；そして、ストランドの巻取りの間、パッ
   ケージの巻取り直径の増大に応じて前記ストランド案内
   機構をコレットの回転軸に対して横方向に動かすことに
   より、パッケージの直径が増大するにつれて前記ストラ
   ンドの成分角度を制御することを特徴とする、ストラン
   ドを回転コレット上にパッケージとして巻取るための方
   法。 ２ 前記ストランド案内機構はストランドスプリッター
   である特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３ 前記成分角度を一定に保つ特許請求の範囲第１項記
   載の方法。