JPS6041303Y2 - プレスワ−ク搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレスワーク搬送装置に関するものである。

従来、多数回のプレス加工を順次続けて成形するプレス
作業においては、先工程のプレス機械で加工されたワー
クを次工程のプレス機械へ移送する簡便な搬送手段とし
て第４図に示すような機構が用いられている。

この機構は、スチールベルトａを巻き付けたドラムｂ、
ｂのスプロケットＣ，ｃに、チェーンｄ、 ｄを有す
るスプロケット回動手段ｅを掛は渡し、該スプロケット
回動手段ｅの一端部にクランクアームｆを、他端部にエ
アシリンダｇを連結し、前記スチールベルトａに固定さ
れたフィーダ（図示省略）を往復動せしめ、プレスワー
クを所定ストローク搬送する装置であるが、この装置で
は、エアシリンダｇが固定されているため、特にドラム
ｂ、 ｂの回動力向が変化するときには、シリンダ本体
に対するピストンロッドの移動必要距離が大きく、かつ
その移動方向も逆方向に変換されるため、その際に生じ
る張力変動を十分に吸収できす、ワークに移動むらが生
じて搬送エンドでワークを不用意に落下させるという不
具合があった。

本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、２つのド
ラムに、フィーダが取付けられたスチールベルトの両端
部をそれぞれ固定し、ドラムの回動軸に固定された各ス
プロケットに噛み合ったチェーンを、ロッドその他の連
結部材およびテンションシリンダでエンドレスに連結し
たスプロケット回動手段を形威し、該テンションシリン
ダでスチールベルトを常時張り状態に保ち、スプロケッ
ト回動手段のチェーンの張力変動がチェーント一体的に
動く前記テンションシリンダに吸収されるプレスワーク
搬送装置を提供するものである。

本考案は、相互に平行な回動軸に固設された２つのドラ
ムにスチールベルトの両端部をそれぞれ反対向きに巻付
けて固定し、該スチールベルトに、レールに往復動可能
に係合せしめ、かつ吸着具を備えたフィーダを取付け、
前記各回動軸にスプロケットを固定し、該各スプロケッ
トに噛み合ったチェーンを、テンションシリンダのシリ
ンダ本体およびピストンロッドでエンドレスに連結シた
スプロケット回動手段を形成し、該テンションシリンダ
のピストンロッドをシリンダ本体に対して常時沈入方向
に付勢し、さらにスプロケット回動手段に、回転動され
ることにより上記スプロケット回動手段を往復回動させ
るクランクアームを取付けたことを特徴とするものであ
る。

以下、本考案の実施例を図面に沿って説明する。

第１図ないし第３図において、１はブレスワーク搬送装
置である。

２，３はそれぞれドラムで、回動軸が相互に平行なるよ
うに並設されている。

４はスチールベルトで、その両端部が各ドラム２．３に
反対向きに巻付けられ、固定されている。

すなわち、スチールベルト４は、一端部が左側のドラム
２に時計方向に、他端部が右側のドラム３に反時計方向
にそれぞれ巻き付けられ、取付ボルト（図示省略）によ
り両ドラム２，３に固定されている。

５はワークを搬送するフィーダで、スチールベルト４に
固定された搬送台車６と、該搬送台車６に取付けられる
吸着具７とからなる。

搬送台車６には、４対のローラ８（ドラム２，３の軸線
と平行な軸線を有する）が軸支されている。

該ローラ８は、プレート状のがイドレール９に係合し、
フィーダ５が、ガイドレール９に沿って往復動可能にな
るように構成されている。

ガイドレール９は、スチールベルト４の直線部分に平行
で、かつドラム２，３間の中心距離よりも若干長くなる
ように設けられている。

なお、ガイドレール９は、図示していないが、ドラム２
，３の前側と後側とに２本並設され、フィーダ５の走行
の安定化を図っている。

１０．１１はそれぞれスプロケットで、ドラム２．３の
回動軸の後端部に固定されている。

１２はスプロケット回動手段で、チェーン１３．１４連
結ロッド１５，１６およびテンションシリンダ１７がエ
ンドレスに連結されて構成されている。

スプロケット回動手段１２は、両スプロケット１０．１
１間に回転可能に掛は渡され、チェーン１３．１４が該
スプロケット１０．１１に常時噛合するように構成され
ている。

テンションシリンダ゛１７は、エアーによって、該シリ
ンダ１７のピストンロッド１７ａが、シリンダ本体１７
ｂに対して常時沈入方向にすなわちシリンダ本体１７ｂ
内に収納されるように常時付勢され、スプロケット回動
手段１２を張り状態に常時保っている。

したがって、スプロケット回動手段１２によって、左側
のドラム２は時計方向に、右側のドラム３は反時計方向
にそれぞれ回動付勢され、スチールベルト４も常時張り
状態に保たれている。

１８はクランクアームで、テンションシリンダ１７のピ
ストンロッド１７ａの先端部に、ピン連結されている。

クランクアーム１８は、減速装置１９の出力軸２０に固
定され、それが回転動されることにより上記スプロケッ
ト回動手段を往復動させるようになっている。

２１は駆動モータで、伝動ベルト２２を介して減速装置
１９の入力軸２３に連係されている。

２４．２５はドラム２，３の回動軸を支承する軸受部材
、２６は該軸受部材２４，２５が固設されている支持フ
レームである。

また、３１はシート状のワークを供給するフィードロー
ラ、３２はシュート、３３は回動自在に支承された支持
部材、３４はワークの落下を防止するストッパである。

なお、２ａはドラム２の回動軸である。

次に、上記装置の動作について説明すると、先ず、フィ
ードローラ３１にてシート状のワークが供給され、シュ
ート３２に放出される。

するとワークはシュート３２に案内され、支持部材３３
上に移り、ストッパ３４に衝突して止まる。

このとき、図示しない作動スイッチにより支持部材３３
が上方に回動する（第１図一点鎖線参照）。

この支持部材３３が上方回動する際には、搬送台車すは
左位置（待機状態）にあるから（第１図参照）、持ち上
げられたワークをフィーダ５の吸着具７が吸着支持する
。

続いて、駆動モータ２１が作動してスプロケット回動手
段１２を回動せしめるため、ドラム２，３は何れも反時
計方向に回動し、搬送台車６を右方に、レール９に沿っ
て所定ストロークだけ移動せしめる。

一方、支持部材３３は、ワークが吸着支持された後、下
方に回動して元の状態に戻る（第１図実線参照）。

かくして、フィーダ５が所定の位置に達すると、ワーク
は吸着具７からはなされ、次の工程に進む一方、搬送台
車６は、左方向に移動し、元の位置（左位置）に戻り、
以下、同様な動作が繰り返される。

この搬送台車６の往復動は、クランクアーム１８の回転
動によって、該クランクアーム１８が一回転する間に、
搬送台車６が一往復するように行われる。

さらに詳述すると、クランクアーム１８の回転動によっ
て、スプロケット回動手段１２が往復回動腰それに伴っ
てドラム２，３が往復回動するから、スチールベルト４
も往復動し、搬送台車６がガイドレール９に沿って往復
動する。

したがって、搬送台車６に取付けられたフィーダ５も往
復動する。

そして、このとき、フィーダ５の移動速度特性は、搬送
エンド部において移動速度が漸次小さくなる。

その結果、該搬送エンドにおいてフィーダ５の停止時に
該フィーダ５が受けるショックは小さく、フィーダ５か
らワークが脱落する恐れはなく、簡単な構造でもって高
速送りが可能となる。

さらに、上記スプロケット回動手段１２は、チェーン１
３．１４にテンションシリンダ１７のシリンダ本体１７
ｂおよびピストンロッド１７ａをエンドレスに連結して
いるため、該スプロケット回動手段１２の往復回動中、
テンションシリンダ１７も該往復回動に追従して往復動
されることとなる。

その結果、シリンダ本体１７ｂに対するピストンロッド
１７ａの移動量が小さく抑えられ、回動力向が反転する
際、特にシリンダ本体１７ｂに対してピストンロッド１
７ａが沈入する際には直ちに所定位置まで沈入するので
、張力変動がほとんど生じることはなく、クランクアー
ム１８の上下変位に伴ってわずかに張力変動が生じるだ
けであり、搬送台車６（フィーダ５）は移動むらなく、
ワークを搬送する。

本考案は、上記のように、チェーンを有するエンドレス
のスプロケット回動手段に、テンションシリンダをクラ
ンクアームによって該スプロケット回動手段が往復回動
されるようにしたので、該スプロケット回動手段の往復
回動中に生じるチェーンの張力変動を小さくでき、かつ
該張力変動がテンションシリンダにて連続的に、かつ確
実に吸収され、該チェーンの張力変動がフィーダの往復
動に影響を及ぼさず、該フィーダが移動むらなく所定区
間を往復動するという実用上優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するもので、第１図はプ
レスワーク搬送装置の全体構成図、第２図は第１図の■
−■線に沿う一部断面図、第３図はプレスワーク搬送装
置の要部を示す概略図、第４図は比較例を示す概略図で
ある。 １・・・・・・プレスワーク搬送装置、２，３・・・・
・・ドラム、２ａ・・・・・・回動軸、４・・・・・・
スチールベルト、５・・・・・・フィーダ、７・・・・
・・吸着具、９・・・・・・ガイドレール、１０，１１
・・・・・・スプロケット、１２・・・・・・スプロケ
ット回動手段、１３．１４・・・・・・チェーン、１７
・・・・・・テンションシリンダ、１８・・・・・・ク
ランクアーム。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）相互に平行な回動軸に固設された２つのドラムに
   スチールベルトの両端部をそれぞれ反対向きに巻付けて
   固定し、該スチールベルトに、レールに往復動可能に係
   合せしめ、かつ吸着具を備えたフィーダを取付け、前記
   各回動軸にスプロケットを固定し、該各スプロケットに
   噛み合ったチェーンを、テンションシリンダのシリンダ
   本体オよびピストンロッドでエンドレスに連結したスプ
   ロケット回動手段を形威し、該テンションシリンダのピ
   ストンロッドをシリンダ本体に対して常時沈入方向に付
   勢し、さらにスプロケット回動手段に、回転動されるこ
   とにより上記スプロケット回動手段を往復回動させるク
   ランクアームを取付けたことを特徴とするプレスワーク
   搬送装置。
2. （２） チェーンの一部がロッドで置換えられている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のプレスワーク搬送
   装置。