JPS6041287B2 - 微小角測定方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は微小角測定方法に関する。

一般に１秒角程度の微小角測定にはオートコリメーター
が使われる。

オートコリメーターにおいては、第１図に示すように望
遠レンズの焦点面に十字線などのターゲットを置き、反
射鏡の回転によるターゲットの反射像の移動を検出して
いる。反射像の移動距離は、レンズの焦点距離をｆ、鏡
の回転角をＱとして公Ｑで与えられる。例えばｆ＝１０
仇肋 Ｑ＝１″のときｆＱ＝１仏ｍ であり移動距離の
検出はこの程度が限界である。またレンズの口径が有限
であるため回折効果による像のぼけがさげられず、角度
の検出は、０．１″〜１″が限界でありまた測定できる
角度範囲も１０′′〜１０程度である。一方干渉計によ
り角度を測定することもいましば行なわれるが、調整に
特別の知識と技術を必要としあるいは特殊な形状の部品
を必要とするので、装置が複雑、高価なものとなりがち
で、実用性に劣るものがある。

本発明の目的は、この種の従来の方法に比べて、装置構
成が簡単でかつ高精度の角度測定を可能にする微小角測
定方法を提供することにある。

この発明は、従来のオートコリメータ−のように像の移
動を検出する代りに、反射鏡の回転により生じる、光線
の位相変化を検出することにより広い角度範囲で０．１
″よりよい感度で角度測定が容易に行なえるようにした
微小角測定方法を開発したものである。以下図示の実施
例によりこの発明の概要について説明する。

第２図において１は光源、２はコリメーター、３は半透
鏡、４は回折格子、５はしンズ、６は反射鏡、７，８は
検出器である。第２図の実線の枠内の部品は、熱による
変形の少し、材料でつくった台に安定に保持されている
。

光源１から出た光東は２により適当な径の平行光とされ
回折格子４に入射する。回折格子４はしンズ５の焦点面
に光軸にほぼ垂直に置かれている。回折格子４に入射し
た光束はコヒーレントな位相関係を保ちながら、回折格
子４の周期と入射光の波長により定まるいくつかの方向
に分れて進む。回折格子４はしンズ５の焦点面にあるの
で、それら光東はしンズを透過し、レンズの焦点面に集
光する方向に進み、反射鏡６により反射される。反射光
は、再びレンズを透過し、回折格子４上の一点に集まっ
た後回折格子４による回折を受け、いくつかの方向に進
む光東に分れ公知の光学系により検出器７，８，上に集
光される。回折格子で分光された光東の内、１次と０次
の回折光だけをスリット９により取出した場合について
さらに詳しく述べる。

取出した二光東を鏡で反射させ再び回折格子４にもどし
回折させる。はじめ１次方向に進んだ光東の鏡による反
射光の回折格子４の透過光と０次方向に進んだ光東の鏡
による反射光の回折格子４による１次方向の回折光は、
同方向に進み干渉する。各組の二つの光東の位相関係は
鏡の回転に応じて変化するのでこの位相変化を検出する
ように装置を構成すれば、微小角変位の測定が行なえる
。この実施例では１次と０次の回折光を使っているが、
これは特に限定されるものでなく、０，±１次、±ｎ次
なども可能である。

また回折光の内一方を固定鏡で、他方を可動鏡で反射さ
せれば、可動鏡の移動距離を測定できる。この実施例で
は、周期構造を持った物体として一次元の回折格子を用
いた場合について述べたが、２次元の回折格子、同心円
状の物体なども使用できる。

２次元の回折格子と２次元に配置した光電変換器を用い
れば、２軸の回りの角度変化を同時に測定できる。

また光電変換器としてポジションセンサーを用いること
、それにより鏡の移動方向を検出することも可能である
。

【図面の簡単な説明】

第１図通常のオートコリメーターの原理図、第２図は本
発明の好適な１実施例の概略図である。 主要部品の符号の説明、１・・・・・・光源、２・・・
・・・コリメーター、３・・・・・・半透鏡、４…・・
・周期構造を有する物体、５・・・・・・レンズ、６・
・・・・・反射鏡、７，８……検出器、９……スリット
。第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ レンズの焦点面に、１次元、２次元あるいは、３次
   元の周期構造を持つた物体を置き、それを平行光で照ら
   し、光をいくつかのコヒーレントな光束に分けそれらを
   レンズを透過させて反射鏡にあて、反射光束を再びレン
   ズにもどし、上記物体上にあるいは、レンズの焦点面と
   共役な面上で、光軸からはずれた位置におかれた同一の
   周期構造を持つた物体上に集め、鏡の移動に伴つて生じ
   た光束間の位相関係の変化を光電変換手段により電気信
   号として取出すことを特徴とする微小角測定方法。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の方法において、周期構
   造を持つた物体として一次元あるいは二次元のバイナリ
   ーの回折格子を用い、同相あるいは逆相など任意の位相
   関係の電気信号を得ることを特徴とする微小角測定方法
   。 ３ 特許請求の範囲第１項、第２項記載の方法において
   、光束の強度あるいは位相あるいは進行方向を変調し電
   気信号を同期検波することを特徴とする微小角測定方法
   。 ４ 特許請求の範囲第１項記載の方法において、光束間
   に一定の位相差を与える形の反射鏡を用いることを特徴
   とする微小角測定方法。 ５ 特許請求の範囲第１項記載の方法において、入射光
   速を偏光させ、周期構造を持つた物体でいくつかに分け
   られた光束の内の特定の光束の光路に偏光方向を変える
   素子を入れ、公知の方法により同相あるいは逆相の電気
   信号を得ることを特徴とする微小角測定方法。