JPS6040428Y2 - 蓋付容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は容器本体に少なくとも紙層を含む蓋を接着して
成る蓋付容器に関するもので蓋材の接着部外縁に沿って
所望の長さの切目を蓋材の紙層が約半分の厚みで残る程
度の深さで設けることにより、開蓋した場合に蓋材の層
間剥離により蓋材を一部残すことにより、蓋材を一部剥
がした後、内容物飲食するまでの間、または内容物飲食
時に不必要に内容物が洩出するのを防止するようにした
ことを特徴とするものである。

従来の蓋付容器に於いては、開蓋する場合に蓋材の接着
部外縁に切目を設けていないので、層間剥離が困難であ
り、層間剥離する部分としない部分が存在するために、
ムラが生じた。

このため、内容物の取出しが困難で、外観も好ましくな
いという欠点があった。

また、例えば内面にポリエチレン等の合成樹脂の被膜を
有する素材から成る蓋付容器に於いても、開蓋した場合
にやはり切目を設けていないために、蓋材の紙の部分に
おいて層間剥離する部分としない部分が存在するという
欠点があった（第１図、第２図参照）。

以上のような点に鑑みて考えられた本考案を図面に示す
実施例により、以下詳細に説明する。

第３図に示すように例えば紙１の内面にポリエチレン等
の熱接着性樹脂の被膜２を有する蓋材りに、同じく紙４
の内面に熱接着性樹脂の被膜５を有する有底の容器本体
Ｃのの開口部より若干大きい切目３を前記蓋材りの熱接
着性樹脂の被膜２が完全に切れ、紙１の一部の層が切れ
る程度の被膜２が完全に切れ、紙１の層が切れる程度の
深さに前記容器本体Ｃとの接着部の外縁に沿って設ける
。

このような蓋材りを、その切目３が第４図に示すように
容器本体Ｃ口縁のカール部６の外縁に位置するように容
器本体Ｃに熱接着性樹脂の被膜２と５との融着により接
着部固定する。

これにより、本考案の蓋付容器が組立てられるわけであ
るが、蓋材りとして上記の説明では紙／ポリエチレンの
二層構成のものについて述べたが、素材としては紙／ア
ルミニウム／ポリエチレン等の三層構造のものでも構わ
ない。

次に本考案の蓋付容器の開蓋について説明すると、蓋材
りの端部を指先でつまんで引上げれば、第６図及び第７
図に示すように切目３の部分から蓋材りの紙１が層間剥
離を起こして、ポリエチレン等の熱接着性樹脂被膜２（
厚み約４０μ）と紙１の一部の層１′（厚さ約０．２ｒ
ｒａｎ ）が容器本体Ｃの口縁部に接着されたままの状
態で残る。

したがって、内容物として飲料を入れた場合には容器本
体Ｃの口縁部に残された層の部分に容易にストロ−等を
差込んで飲むことができるし、また、前記容器本体Ｃに
残された層の部分に孔をあければ、その孔を通じて内容
物を注出することも可能である。

なお、本実施例では容器本体Ｃの形状として円錐台状の
ものについて説明したが、四角形状、五角形状、六角形
状等任意の形状でも、蓋材りの形状を合わせれば同等の
効果を奏する。

また、切目３は蓋材りの接着部外縁全周に設ける必要は
なく、開蓋の大きさに応じて適宜の長さで設ければ同等
の効果を奏する。

以上説明したように本考案の容器は蓋材の容器本体との
接着部外縁に沿って蓋材の紙層が約半分の厚みで残る程
度の深さの切目を設けて、容器本体口縁部に接着しであ
るので開蓋の際、蓋材の紙層内剥離により、容器本体口
縁部に接着されたまま残された蓋材の一部の層を破るこ
とにより容易に開封され、飲料、粉体、粒体等の容器と
して適しているものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図、第２図
は従来例を示す説明図、第３図は本考案容器の蓋材の断
面図、第４図は本考案蓋付容器の第５図におけるＡ−Ａ
’断面図、第５図は同平面図、第６図は開蓋した状態の
斜視図、第７図は同Ｂ−Ｂ’断面図、第８図は本考案の
使用状態を示す説明図である。 １．１’、４・・・・・・紙、２，５・・・・・・熱接
着性樹脂、３・・・・・・切目、６・・・・・・カール
部、Ｃ・・・・・・容器本体、Ｄ・・・・・・蓋材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内面に熱接着性樹脂の被膜を有する容器本体開口部に蓋
   材を接着して威り、該蓋材は少なくとも紙層を含んでお
   り、蓋材と容器本体開口部との接着部外縁に沿って前記
   蓋材の紙層の一部が残る程度の深さを有する切目を設け
   て成り、蓋材を引上げたときに、蓋材が紙層内剥離を起
   こして容器本体開口部上に蓋材の一部の層が残るように
   して成る蓋付容器。