JPS6039790Y2 - 空気調和用検出器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内の温度または湿度等を測定する空気調和用
検出器に関するものである。

通常室内の温度・湿度等の検出器は、ベースとこのベー
スの上面を囲むカバーよりなるケースの内部に検出エレ
メントが取付けてあって、ベースに接続した配線は管に
内挿した導線によって外部に引出してあり、管はベース
の取付は穴に固着され、管から引出した導線はベースに
ねじ締め等で固着する。

カバーには室内の空気流を通過させる隙間を設けてあり
、この空気の流れを検出エレメントは感知する。

従って空気の流れは室内空気の状態を正確に示すもので
なければならないので、室内の適当な場所、高さに取付
ける。

若し検出エレメントに流れる空気流が室内の状態を正し
く示すものでないならば、測定値は不正確なものとなる
。

従来型におけるこの様な管の使用は、管をベースの取付
穴に固着するため、配管内の空気がケース内部に移動す
る場合があるものと思われる。

この移動量は微少なものであり、室内空気のケース内通
過量に比較して通常無視し得るものであるが、取付穴と
検出エレメントの位置が接近するに従い、時により誤差
の原因となる。

別の従来例では、この様な取付穴を用いず、直接外部結
線用ケーブルを検出エレメントに設ける場合は、結線ミ
スがあれば切断してやり直さなければならない不便があ
る。

更に別の従来例では、検出エレメントを外部配線に接続
する場合に、プラグインコネクターで着脱可能に取付け
る。

この従来例によると前二例による欠点は解決するが、接
触抵抗があり、微少電圧、電流による使用条件では抵抗
損失防止のため金メッキ等が必要である。

以上の従来例では検出エレメントはケース内に一個がお
さめられており、一個の場合でも上述の様な問題がある
ことを示している。

従って若し複数個の検出エレメントを一個のケース内に
収容する場合は、複合した影響が表われる。

本考案は次のような構造によって、上記の問題を解決す
るものである。

第１図に於て、８は一個の検出エレメントを示す。

エレメントは温度または湿度を測定するもので、実施例
における検出エレメント８は、四角な薄い絶縁枠にニッ
ケル線を多数巻きにしである。

ニッケル線の両端は一対のファストンレセプタクル１，
１てあり、このエレメントは、ニッケル線を通過する室
内空気の温度に従って抵抗値を変化する温度検出体であ
る。

ベース３上に植立した一対の取付ねじ１１，１１に検出
エレメント８は挿し込まれる。

図示に於て一枚の検出エレメントがベース上に取り付け
られていて、この上側に空間を隔てて、平行に重ねる様
に、上述した検出エレメント８を配列する。

先ず、スペーサー９，９を取付ねじ１１，１１に挿し込
み、次に検出エレメントを平行に重ねる。

検出エレメントが二枚の場合は、その上側にワッシャ７
．７を入れ、ねじ６．６で締める。

検出エレメントの数は必要数とするが、カバー５の高さ
の制限から２ないし３枚を適当とする。

例えば湿度エレメント１枚と温度エレメント２枚を用い
る時、１枚の温度エレメントは１枚の湿度エレメントに
対し温度補償を与え、他の温度エレメントは室内温度信
号を表わす。

図示の実施例では４個のファストンタブとその外部リー
ド線４が４本示しである。

この様に検出エレメントを取付けてから、カバー５をベ
ース上にのせて、次にカバー止め用つめ１０で押える。

検出エレメント８は図示実施例では温度測定用を示した
。

湿度測定用は、類似の大きさの絶縁平板上に一対の櫛歯
状電極を対向したものである。

電極の形状は従来型のものを使用する。

絶縁板は上述した温度検出エレメントとほぼ同じ大きさ
であり、複数枚を重ねるに適する様に平らで薄い。

カバー５に設ける室内空気を通過させるための複数の隙
間は、空気を通過させるために充分な大きさ、数及び検
出エレメントに対する位置を有さねばならない。

例えば、カバーをつけても許容内検出特性が得られる事
が必要である。

ベース３には前述した従来型の様な配管取付穴はない。

外部リード線４，４，４．４は、ファストンタブ２゜２
、２． ２に接続され、第２図に示す様に、ベース３上
に一体にモールドされる。

検出エレメント８の引出線１２の先端には絶縁スリーブ
１３が固着してあり、このスリーブがファストンタブ２
に挿し込まれる。

検出すべき状態に応じ、検出エレメントの数及び種類が
選ばれる。

若しベース３がすでに壁等に固着されている場合には、
外部り−ド線４，４，４．４は外部機器に対し固定した
接続である。

検出エレメントは取りはずして交換するか或は重ね順位
を変える場合に、ファストンレセプタクル及びファスト
ンタブはその都度着脱される。

検出エレメントの重ね順位は、温度、湿度の応答性と着
脱可能性によってきめる。

着脱が容易である事による別の利点は、点検または試験
である。

室壁に取付けた検出器の実際の稼動状態で行う点検の試
験は容易に着脱できる事によって、ケース内であっても
外部に取出しても、いずれの状態でも可能である。

湿度の測定値が温度補償を要する事は知られている、通
常室温における温度補償は同一ケース内に設けたボビン
に巻き付けた抵抗線式測温体によって行う。

温度特性の望ましい応答性は、より速やかであり、空気
流を適正に受ける事である。

即ち、湿度エレメントと温度エレメントはほぼ同一の条
件若しくは類似の条件によって空気流を受ける事が測定
精度を深める。

本案における湿度エレメントと温度エレメントは外形が
きわめて類似し上述の目的を充分にかなえる。

即ちボビンに巻きつけた従来型測温体では、本温度検出
エレメントの様な空気流感温特性は得がたい。

本検出器は室内空気流速０．２〜０．３メ一トル／秒で
約１．５メートルの壁面に取付けて使用する。

勿論類似の条件下で使用することもある。

本検出器における検出エレメントの数と温、湿度の種別
は前述の様に、検出状態に応じて選択され、壁面上に設
置してから、着脱及び交換等は可能である。

ファストンタブ及びファストンレセプタクルの使用は着
脱を容易にするだけでなく、従前例として用いられてい
る、プラグインコネクターに比し接触抵抗は、はるかに
小さい。

しかも薄くて平らな検出エレメントは室内の空気の流れ
を均等に受け、各検出エレメントは同一の条件で測定を
行うので良好な制御ができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案実施例で、第１図は展開斜面図、第２図は要
部正断面図である。 １・・・・・・ファストンレセプタクル、２・・・・・
・ファストンタブ、３・・・・・・ベース、５・・・・
・・カバー ８・・・・・・検出エレメント。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベースの上面を囲む様に取付けたカバーは、内部に室内
   空気流を通過し得るような複数の隙間をそなえていて、
   該ベース上には少くとも複数枚の温度・湿度等の薄くて
   平らな検出エレメントを、隙間をへだててほぼ平行に配
   列せしめ、且つこれらエレメントの引出線の先端と該ベ
   ースの上方に突出するように構成した外部配線端子のそ
   れぞれをファストンレセプタクル及びファストンタブに
   よって構成したことを特徴とする空気調和用検出器。