JPS6039701Y2 - 空調制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は蓄熱槽を有する空調システムにおいて、空調
負荷実績値および外気温度から空調負荷を予測し熱源機
を運転制御するとともに、予測修正を熱源機の起動指令
に応じて行なうようにした空調制御装置に関するもので
ある。

従来、蓄熱槽を有する空調システムにおいては、蓄熱槽
内に設置された温度サーモスタットによって、熱源機を
起動あるいは停止させていた。

このようなシステムでは、水温のみによって熱源機が運
転制御され、空調負荷の大小にかかわらず蓄熱槽内に蓄
熱されるため、熱源機から必要以上に運転されることと
なる。

その結果、蓄熱槽壁からの熱損失が多くなったり、夜間
電力の利用率が低下したりすることになる。

本考案は、上記のような従来のものの欠点を除去するた
めになされたもので、必要熱量である空調負荷を予測し
、その熱量に見合う量を蓄熱槽に供給するとともに、蓄
熱槽内の温度検出器による熱源機起動指令に対して空調
負荷の予測修正を行ない、その予測修正値に照らしてさ
らに熱源機を駆動するようにした空調制御装置を提供す
ることを目的としている。

以下本考案の一実施例を図について説明する。

第１図は本考案の一実施例による空調制御装置を示し、
図において、１は水を蓄えた蓄熱槽、３はこの蓄熱槽１
の水に熱量を供給する熱源機であり、この熱源機３はポ
ンプ５により往管６および還り管７を通って、蓄熱槽１
内の水が流れるように配管接続されている。

また２は蓄熱槽１の水を取り出して空調を行なう空調機
であり、この空調機２はポンプ４により往管８および還
り管９を通って蓄熱槽１内の水が流れるように配管接続
されている。

蓄熱槽１内にはその中の水が熱源機３を起動させるべき
温度になったことを検出するための起動用温度検出器１
１および熱源機を停止させるべき温度になったことを検
出するための停止用温度検出器１０が設置されており、
これらの検出器１１．１０の出力は制御装置１４に供給
される。

また空調負荷を検出するための熱量計１２および外気温
度検出器１３が制御装置１４に接続されている。

制御装置１４からは熱源機３を起動あるいは停止させる
ための信号１５が発せられる。

なお熱量計１２は空調機２に供給される水の流量及び往
管８と還り管９との温度差から空調負荷としての使用熱
量を演算する。

また制御装置は第２図のように構成され、第１図の起動
用温度検出機１１、停止用温度検出器１０、熱量計１２
及び外気温度検出器１３からの各測定信号はアナログス
イッチ２０を介してＡ／Ｄ変換器２１に入力され、該Ａ
／Ｄ変換器２１において量子化されてディジタル信号と
なり、入出力インタフェイス２２を介してマイクロコン
ピュータ２３に入力される。

マイクロコンピュータ２３はメモリ２４に格納された制
御手順に従ってデータを処理し、熱源機停止信号を出力
する。

第３図は第２図のように構成された制御装置の機能ブロ
ック構成を示し、図において、３０は熱量計により得ら
れた過去の空調負荷実線値より空調負荷を予測する空調
負荷予測手段、３１は上記子側値に達するまで熱源機を
駆動する予測駆動手段、３２は該駆動完了後起動用温度
検出器の出力が入力されたとき当日の平均外気温度と過
去の平均外気温度から予測される予測外気温度と空調負
荷の予測値との差から該予測値の修正を行なう予測修正
手段、３３は上記子側修正値に達するまで停止用及び起
動用温度検出器の出力に応じて熱源機を停止あるいは起
動させる修正駆動手段である。

次に動作について説明する。

制御装置１４は過去数日間の空調負荷の熱量計１２によ
る計測値の平均をとり、その平均値を翌日の空調負荷子
側値とし、上記蓄熱槽１への供給熱量がその子側値に達
するまで熱源機３を運転させる。

熱源機３は例えば前日の２満に制御装置１４からの指令
により起動され、予測熱量が蓄熱槽Ｉ内に蓄えられたと
きに制御装置１４は熱源機３を停止する。

従って、予測熱量が少ないときには、短時間で熱源機３
は停止される。

即ち例えば上述のように前日の２潜に起動されてその日
の１時か２時頃に停止される。

一方、予測熱量が多いときは熱源機３は長時間運転され
、例えば前日の２満に起動されてその日の６時から７時
頃に停止される。

そして上記予測負荷に見合った熱量を供給するための熱
源機３の運転が完了したのち、制御装置１４は、外気温
度検出器１３によって計測される過去数日分の７時から
１満まで等の所定時間にわたる平均外気温度の移動平均
によって得られるその日の予測平均外気温度と、外気温
度検出器１３により計測されるその日の上記所定時間の
平均外気温度との差によって予測負荷値を修正する。

即ち上記のようにして求め、熱源機３により供給した予
測負荷に加えてさらに供給すべき必要熱量を求める。

予測修正の結果さらに供給すべき必要熱量がある場合は
、例えば冬季において空調機２の暖房運転により還り管
９を介して蓄熱槽１内に戻ってくる水の温度が低くなり
、起動用温度検出器１１の水温が設定温度以下になった
ことを検出するような場合であり、このようなときは該
温度検出器１１からの信号に応じて制御装置１４は熱源
機起動信号１５を出力し、熱源機３を起動する。

そしてこの熱源機３は蓄熱槽１内の水に上記予測修正の
結果算出された修正熱量を供給すると、制御装置１４か
らの熱源機停止信号１５によって停止される。

あるいはこの修正熱量の供給のための熱源機３の運転中
に蓄熱槽１の水の温度が高くなり、停止用温度検出器１
０が水温が設定温度以上になったことを検出すると、制
御装置１４は該温度検出器１０からの信号に応じて熱源
機停止信号１５を出力し、熱源機３は停止される。

この場合には、熱源機３の運転停止により水の温度が下
がり、起動用温度検出器１１が再び上記水温が設定値以
下になったことを検出したときに制御装置１４は起動指
令を発し、修正運転開始時からの総合の供給熱量を修正
熱量に達すると、停止指令を発する。

なお上記実施例では主に冬季の暖房運転の場合について
説明したが、夏季の冷房運転の場合は上記説明に対し熱
の供給方向と温度の上昇、下降が逆になるだけであり、
その動作原理は全く同様である。

以上のように、この考案によれば、過去の空調負荷実績
値から空調負荷を予測しその予測値に応じて熱源機を運
転するとともに、その運転完了後所定時間にわたる平均
外気温度と予測外気温度との差に応じて空調負荷の予測
値の修正を行ない、その予測修正値に応じてさらに熱源
機を駆動するように構成したので、無駄な熱源機の運転
がなく、効率のよい蓄熱運転が可能となる効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例による空調制御装置の構成国
、第２図は第１図の制御装置のハード構成を示す図、第
３図は第１図の制御装置の機能を示すブロック図である
。 １・・・・・・蓄熱槽、２・・・・・・空調機、３・・
・・・・熱源機、１１・・・・・・起動用温度検出器、
１０・・・・・・停止用温度検出器、１２・・・・・・
熱量計、１３・・・・・・外気温度検出器、１４・・・
・・・制御装置、３０・・・・・・空調負荷予測手段、
３１・・・・・・予測駆動手段、３２・・・・・・予測
修正手段、３３・・・・・・修正駆動手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水を蓄えた蓄熱槽と、この蓄熱槽の水に熱量を供給する
   熱源機と、上記水を取り出し空調を行なう空調機と、上
   記蓄熱槽内に配置され上記水が上記熱源機を起動または
   停止させるべき温度になったことを検出する起動用およ
   び停止用温度検出器と、空調負荷を検出するための熱量
   計と、外気温度を検出するための外気温度検出器と、上
   記熱量計により得られる過去の空調負荷実績値から空調
   負荷を予測する空調負荷予測手段と、上記蓄熱槽への供
   給熱量が上記予測値に達するまで上記熱源器を起動する
   予測駆動手段と、該駆動完了後上記起動用温度検出器の
   出力が入力されたとき所定時間にわたる平均外気温度と
   過去の平均外気温度から予測される予測外気温度との差
   から空調負荷の予測値の修正を行なう予測値修正手段と
   、上記蓄熱槽への供給熱量が上記予測修正値に達するま
   で上記停止用および起動用温度検出の出力に応じて上記
   熱源機を停止あるいは起動させながら該熱源機を駆動す
   る修正駆動手段とを備えたことを特徴とする空調制御装
   置。