JPS6039136Y2 - ダイセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス作業に用いるグイセットに関する。

従来のクイックダイチェインジダイセットにおいては、
クッション装置を必要とする場合、グイセット自体にク
ッション装置を装着するのではなく、グイセントに固定
する金型にクッション装置を組み込むようにしており、
グイセット自体にクッション装置を組み込んだものはな
かった。

そのため、従来においては、各金型ごとにクッション装
置を設けなければならず、■個のクッション装置を複数
の金型に共用するということは不可能であり、機械加工
、組立作業の能率向上の上で障害となっていた。

本考案はグイセットの下プレートに直接クッション装置
を装着し得るようにし、そのクッション装置を、下プレ
ートに装着されるすべての金型に共用できるようにして
、上記欠点をなくするようにしたことを目的とするもの
である。

しかして、本考案の要旨とするところは、第１図に示す
ように、下面に上金型Ａが着脱自在に装着される上プレ
ート１と、この上プレート１に対向して配設され、上面
に下金型Ｂが着脱自在に装着される下プレート２とを備
えるグイセットにおいて、はぼ水平なサブプレート３よ
り垂下するガイドロッド４の下端に受止された下端板５
と、ガイドロッド４に摺動自在に嵌合された上端板６と
の間に弾性体７を縮設し、上端板６上に下端が当接する
ノックアウトピン８を、サブプレート３に上下方向に摺
動自在に嵌合してなるグイクッション装置Ｃを、弾性体
７が下プレート２に穿設された嵌合孔９に嵌合され、か
つサブプレート３が嵌合孔９の上部に形成された拡大段
部９ａに受止されるようにして、下プレート２に着脱自
在に装着したことにある。

第１図示の実施例においては、弾性体７をウレタンゴム
で形成するとともに、その弾性体７によるノックアウト
ピン８の上向き付勢力を調節し得るようにするため、ガ
イドロッド４の下端に螺着した締付ナツト１０により、
下端板５の高さを調節し得るようにしである。

なお、サブプレート３の平面形は、嵌合孔９の拡大段部
９ａの形状に合わせて、例えば方形又は円形とすればよ
い。

１１は、上金型Ａを上プレート１に、又は下金型Ｂを下
プレート２にそれぞれ位置決めさせるための位置決めピ
ン、１２は、各位置決めピン１１を上下方向に移動させ
るためのレバー、１３は上金型Ａを上プレート１に、又
は下金型Ｂを下プレート２にそれぞれ固定するための締
付装置である。

本考案は、上述のような構成としであるので、クッショ
ン装置Ｃが必要ない場合には、下プレート２の嵌合孔９
からクッション装置Ｃを取り除いた状態で、下プレート
２上に下金型Ｂを装着して使用すればよく、クッション
装置Ｃが必要な場合には、嵌合孔９にクッション装置Ｃ
を嵌合し、その上に下金型Ｂを装着して使用すればよい
。

次に、クッション装置Ｃを用いて、実際にプレス加工を
行なう場合の一例を、第２図及び第３図に基づいて説明
する。

この例では、上金型Ａは、締付装置１３（第１図参照）
等により、上プレート１の下面に固定された上型ベース
プレート１４と、その下面にパラキンクプレート１５を
介して固定されたダイ１６と、タイ１６の中央に、上下
方向に摺動自在に嵌合されたシェダー１７と、シェダー
１７の上端と上型ベースプレート１４との間に縮設され
、シェダー１７を下向き付勢するばね１８とによって構
成されている。

下金型Ｂは、締付装置１３等により、下プレート２の上
面に固定された下型ベースプレート１９と、その上面に
固定されたパンチプレート２０と、パンチプレート２０
の中央に立設されたパンチ２１と、このパンチ２１に上
下方向に摺動自在に嵌合されたストリッパプレート２２
と、下端を各ノックアウトピン８の上端に当接されると
ともに、下型ベースプレート１９及びパンチプレート２
０を上下方向に貫通腰かつ上端をストリッパプレート２
２に止着されたストリッパロッド２３と、ストリッパプ
レート２２とパンチプレート２０との間に縮設されたり
フタ−スプリング２４とからなっている。

なお、リフタースプリング２４は、クッション装置Ｃの
弾性体７の付勢力に協働して、ストリッパプレート２２
を上向き付勢するためのものであるが、必要に応じて省
略してもよい。

しかして、第３図に示すように、上金型Ａと下金型Ｂと
が互いに上下に開いている場合には、上金型Ａにおける
ダイ１６の下面とシェダー１７の下面とは同一平面上に
位置し、かつ下金型Ｂにおけるパンチ２１の上面とスト
リッパプレート２２の上面とは同一平面上に位置してい
る。

この状態で、上金型Ａと下金型Ｂとの間に鋼板等の材料
２５を挾んでプレス装置（図示略）を閉じると、第２図
に示すように、ストリッパプレート２２は、弾性体７の
上向き付勢力とリフタースプリング２４の上向き付勢力
とに抗して、ダイ１６により、材料２５を介して押し下
げられるとともに、シェダー１７は、ばね１８の下向き
付勢力に抗して、パンチ２１により、材料２５を介して
押し上げられ、それと同時に材料２５は、パンチ２１及
びダイ１６の形状にならって、中央部が上向き突曲され
、第３図に示すような所望形状の製品２５′が形成され
る。

なお、このとき、弾性体７はストリッパロッド２３及び
ノックアウトピン８を介して、上端板６により上端部を
押し下げられ、第２図に示すような中位部が外方に向か
って膨出した樽形状をなしている。

この状態から、上金型Ａと下金型Ｂとを開くと、弾性体
７の復元力とリフタースプリング２４の上向き付勢力と
により、ストリッパプレート２２は押し上げられ、製品
２５′を下金型Ｂから完全に引き剥がす。

また、上金型Ａにおいては、ばね１８の下向き付勢力に
より、シェダー１７が押し下けられることにより、この
シェダー１７をもって製品２５′は押し下げられ、上金
型Ａから完全に外される。

なお、この実施例においては、金型を絞合型としである
が、打抜金型、向合型又は打金型等とし得ることはもち
ろんである。

以上から明らかなように、実施例によると、１個のクッ
ション装置をダイセットに装着されるすべての金型に共
用することができるので、金型の簡素化と小型化を図る
ことができるとともに、クッション装置をグイセットに
装着するには、嵌合孔内にクッション装置を上方より落
とし込むだけでよ＜１、またクッション装置の取り外し
も極めて簡単であるので、クッション装置や金型の取替
作業が簡単である等の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す一部切欠正面図、第
２図は、同じく金型を装着してプレス加工を行う場合の
金型の閉止状態を示す要部の縦断正面図、第３図は、同
じく金型の開放状態を示す要部の縦断正面図である。 Ａ・・・・・・上金型、Ｂ・・・・・・下金型、Ｃ・・
・・・・クッション装置、１・・・・・・上プレート、
２・・・・・・下プレート、３・・・・・・サブプレー
ト、４・・・・・・ガイドロッド、５・・・・・・下端
板、６・・・・・・上端板、７・・・・・・弾性体、８
・・・・・・ノックアウトピン、９・・・・・・嵌合孔
、９ａ・・・・・・拡大段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に上金型が着脱自在に装着される上プレートとこの
   上プレートに対向して配設され、上面に上金型が着脱自
   在に装着される下プレートとを備えるグイセットにおい
   て、はぼ水平なサブプレートより垂下するガイドロッド
   の下端に受止された下端板と、前記ガイドロッドに摺動
   自在に嵌合された上端板との間に弾性体を縮設し、前記
   上端板上に下端が当接するノックアウトピンを、前記サ
   ブプレートに、上下方向に摺動自在に嵌合してなるタイ
   クッション装置を、前記弾性体が下プレートに穿設され
   た嵌合孔に嵌合され、かつ前記サブプレートが嵌合孔の
   上部に形成された拡大段部に受止されるようにして、下
   プレートに着脱自在に装着したことを特徴とするグイセ
   ット。