JPS6039050Y2 - 集塵機用プレダストボツクス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は粉塵と一諸に送られて来る火花、火の粉、或は
高熱粉塵をフィルター通過時に捕捉して集塵機を火災か
ら守ることができるプレダストボックスの改良に関する
。

パフ研摩機とか、ＰＶＡ砥石、研摩布、或は研摩紙等を
用いて行なう研摩及び研削作業は、作業時に結合材基布
又は基紙等が可燃性の微粉塵と戒つて飛散し、合せて火
花も発生する。

この微粉塵をその発生源で乾式集塵機を用いて直接集塵
を行なうと、微粉塵と一諸に上記の火花も吸引されてし
まう関係上、火花によって引火された微粉塵が火の粉と
なって集塵機内部に吸込まれ、バッグフィルターに燃え
移って集塵機が火災を起す場合がある。

上述した火災の防止策としては、一般にプレダストボッ
クスが用いられているが、従来使用されているバッフル
板タイプ又はサイクロンタイプの各プレダストボックス
は、作業によって発生した火花がボックス内に大量に侵
入して来ると、この火花がボックス内部に堆積或は付着
した上記可燃性の微粉塵に引火して燃え広がり、火の粉
と戊って集塵機側に送り込まれてしまう場合があり、従
って、従来のプレダストボックスでは集塵機の火災を完
全に防止することは非常に難しかった。

そこで本件出願人は、プレタンクの内部粉塵通路上に不
燃性小粒子濾材を多数充填した不燃性フィルターを取付
けることにより、上記の火の粉が直接集塵機側に吸引さ
れない様に工夫したプレダストボックスを開発して、昭
和５奔４月３日付で実願昭５５−４５３２３号の出願を
既に済ませたが、上記不燃性フィルターを使用したプレ
ダストボックスは、長時間使用すると粉塵が不燃性小粒
子の周囲に付着して目詰りを起すため、所定時間ごとに
不燃性フィルターをプレタンクの内部より引出して掃除
を行なう必要があり、この作業が意外と面倒で、作業時
に舞い上がった粉塵によって衣服とか周囲床面等を汚し
てしまうといった問題もあった。

而して本考案は上述した点に鑑み、上記不燃性小粒子濾
材を充填した不燃性フィルターを、集塵運転を行ないな
がらしかもプレタンクの外部より反転せしめることによ
り、フィルターの目詰りを極めて容易に且つ適格に解消
できる様に構成した集塵機用プレダストボックスを提供
せんとするものであって、以下に本考案の実施例を添附
した図面を参照しながら詳細に説明する。

添附図面中、第１図は本考案の第１実施例を示した全体
斜視図で、第２図と第３図はその断面図を示し、また、
第４図は第２実施例の断面図を示す。

これ等の各図面に於いて、１はプレダスｉ・ボックスの
本体であるプレタンクで、このプレタンク１の一側面に
は吸塵用の配管２を接続した吸塵口１ａが開口され、ま
た、他側面には集塵機（図示せず）側の配管３を接続し
た送塵口１ｂが開口されている。

上記吸塵用配管２の先端には、研摩、研削作業によって
発生した粉塵をその発生源で直接集塵する集塵フード（
図示せず）が取付けである。

４は上記プレタンク１の底部収納部５に引出し自在に収
納した集塵パケットで、６はこの集塵パケット４内に捕
集された粉塵を示す。

また、７は上記プレタンク１の内部略中夫に横架した反
転軸で、符号８にて全体的に示したのはこの反転軸７に
取付けた不燃性フィルターを示す。

不燃性フィルター８は図示した如くプレタンク１の内部
を吸塵室１ａ’と送塵室１ｂ’の２室に分割する様に上
記反転軸７に取付けられており、第１図乃至第３図に示
した第１和施例では、上記反転軸７は不燃性フィルター
８の一側面に固定し、第４図に示した第２実施例では不
燃性フィルター８の中心部横方向に反転軸７を差込んで
固定している。

この様に反転軸７に固定する不燃性フィルター８は、全
体を矩形又は正方形等の薄型ボックス形状に造った金属
製フィルター枠８ａの前後開口面部分に、夫々打ち抜き
金網８ｂ、８ｃ又はパンチ板（図示せず）を張設し、更
に、フィルター枠８ａの内部に該内部の空間全容積量よ
りも若干少い量の不燃性小粒子９瀘材を多数収容した構
造であって、従って、不燃性フィルター８の内部上側部
分には、図示した様に常時不燃性小粒子濾材９が収納さ
れていない一定の空間部８′が存在する仕組に戒ってい
る。

また、上記の不燃性小粒子濾材９としては、例えば直径
２〜１０／ｍ程度の小さな砂利等が使用される。

第２図及び第３図に示した本考案の第１実施例に於いて
、１０はプレタンク１の内部天井面部分に真直ぐ垂設し
た仕切り板で、上記不燃性フィルター８はこの仕切り板
１０の側面にその上部側面を接して常時垂直に支持され
、またこの仕切り板１０は不燃性フィルター８′の上部
空間部８の部分を閉塞して、含塵空気が空間部８′を素
通りしない様にカバーする。

１１はプレタンク１の内部下側部分に横架したブラケッ
トで、このブラケット１１の上端は上記垂直に支持され
た不燃性フィルター８の底部−側に接して、含塵空気の
流入を制止する。

次に、第４図に示した本考案の第２実施例に於いて、１
２は上記プレタンク１の内部天井面部分に垂設した比較
的短かい仕切り片で、１３は同じくプレタンク１の内部
下側部分に横架したブラケットを示す。

この実施例では、不燃性フィルター８の全体は、図示し
た如く上下両端面を夫々仕切り片１２とブラケット１３
の上端に接して斜めに支持される。

また、１４と１５は不燃性フィルター８の上端及び下端
の各側面に夫々ヒンジ１４’、１５’を用いて開閉自在
に取付けた仕切り板で、上部の仕切り板１４は不燃性フ
ィルター８の側面に接して空間部８′の部分を閉塞して
含塵空気の素通りを防止するが、下部の仕切り板１５は
ヒンジ１５′によって図示の如く開かれて、含塵空気の
通過を可能にする構造と戊っている。

尚、不燃性フィルター８の全体を前記反転軸７によって
上下が逆に成る様に反転した場合は、仕切り板１５が空
間部８′を閉塞して他方の仕切り板１４が開かれること
になる。

以上述べた第１実施例の仕切り板１０と、第２実施例の
仕切り板１４及び１５は、含塵空気が不燃性小粒子濾材
９を充填していない不燃性フィルター８の空間部８′を
素通りさせないために設けたものであるが、これ等はい
ずれも実施の一例であって、例えば、第４図に示した仕
切り片１２の下端にヒンジを介して仕切り板を連結する
ことによっても、上記空間部８′の閉塞を行なうここと
ができる。

また本考案に於いて、上記不燃性フィルター８を取付け
た反転軸７の一端７ａは、第１図に示す如くプレタンク
１の外面に突出し、この一端７ａには図示した如きクラ
ンク構造成はホイール構造のバンドル１６が連結されて
いる。

尚、第２図乃至第４図に示した実施例に於いて、１７は
前記送塵室１ｂ’の底板で、この底板１７はプレタンク
１の外部に引出し自在に構成されていて、底板１７上に
溜った粉塵６′を集塵パケット４内に落すことができる
。

本考案に係るプレダストボックスは以上述べた如き構造
であるから、集塵機の運転によって吸塵口１ａよりプレ
タンク１の吸塵室１ａ内に吸引された粉塵のうち、比較
的大きな粉塵は自重或は図示していないバッフル板に当
って集塵パケット４内に捕集される。

この様に比較的大きな粉塵を分離した含塵空気は、集塵
機の吸引作用を受けて不燃性フィルター８内の不燃性小
粒子濾材９・・・の間を通って送塵室１ｂ’内に入り、
更に配管３を経て集塵機側に吸引される。

上記の様に行なわれる集塵運転中に、研摩、研削作業に
よって発生した火花が微粉塵に引火し、その火の粉がプ
レタンク１内に吸引されて集塵パケット４内の捕集粉ｍ
６に燃え移った場合には、上記不燃性小粒子濾材９を収
容・した不燃性フィルター８が集塵機への火の粉の飛散
（吸引）を防止するため、集塵機を火災から守ることが
できる。

長時間、例えば第２図或は第４図の如く不燃性フィルタ
ー８をセットして集塵運転を行なうと、不燃性フィルタ
ー８の左側面より粉塵が打ち抜き金網８ｂ及び不燃性小
粒子濾材９・・・に付着して堆積する。

この粉塵の堆積によって目詰りが激しく通気性が悪るく
戊った時は、前記反転軸７を操作して、第１実施例の場
合は第２図矢印Ｘの方向に不燃性フィルター８の全体を
略１８０’反転して第３図の状態にセットし、また、第
２実施例の場合は不燃性フィルター８を第４図矢印Ｙの
方向に同じく略１８０°反転してフィルター面を表裏逆
にする。

反転軸７を用いてこの様に不燃性フィルター８を反転す
ると、不燃性フィルター８の上側には不燃性小粒子濾材
９が充填されていない空間部８′が存在する関係上、不
燃性フィルター８が反転するに従って各不燃性小粒子濾
材９が下方に崩れて移動攪拌される。

この不燃性フィルター８の反転は集塵機を運転しながら
行なうため、上記下方に移動攪拌されながら崩れる各不
燃性小粒子濾材９・・・に付着或は堆積した粉塵は、効
率良く分離されてその一部が打ち抜き金網８ｃで丁度篩
いにかけられた様に下方に落され、また、他の一部は流
れている空気に従って集塵機側に吸引される。

この様に不燃性フィルター８を反転軸７で略１８０゜反
転すると、フィルター面は空気の流れに対して表裏逆と
戊り、これで目詰りは完全に解消される。

第３図の状態にセットした不燃性フィルター８が目詰り
を起した場合には、反転軸７を用いて不燃性フィルター
８を同図矢印Ｚの方向に反転すれば、上記の場合と同様
に目詰りを解消することができる。

また、不燃性フィルター８の上部に構成される上記の空
間部８′は、第２図乃至第４図の如く仕切り板１０及び
１４或は１５がこれを覆うため、含塵空気が空間部８′
を素通りするとか防止され、従って、含塵空気に含まれ
た火の粉の通過も防止される。

本考案の集塵機用プレダストボックスは、以に述べた如
く、研摩、研削作業によって発生した粉塵の火の粉をプ
レタンク内の不燃性フィルターが捕捉して、集塵機への
飛散を防止することができるため、高価な集塵機を火災
から守って上記諸作業を安全に進めることができると共
に、長時間の運転によって粉塵が付着、堆積して不燃性
フィルターが目詰りを起した場合は、反転軸によって不
燃性フィルターの全体を反転するだけで、不燃性粒子濾
材に付着、堆積していた粉塵を除去してフィルターの目
詰りを解消することができるため不燃性フィルターの掃
除を極めて簡単に且つ確実に行なえる利点を備えており
、更に、本考案では上記目詰まり解消のために設けた不
燃性フィルター上部の空間部を、仕切り板によって常時
覆°つて含塵空気の通過を防止しているため、含塵空気
と共に火の粉がこの空間を素通りして集塵機側に吸引さ
れてしまうこともなく、従って、研摩、研削作業によっ
て発生する粉塵を発生源で直接吸塵する例えば局所集塵
タイプの集塵機に実施して淘に好適なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示した斜視図、第２図及
び第３図はその正断面図、第４図は第２実施例の正断面
図である。 １・・・・・・プレタンク、１ａ・・・・・・吸塵口、
１ａ′・・・・・・吸塵室、１ｂ・・・・・・送塵口、
１ｂ’・・・・・・送塵室、２・・・・・・吸塵用配管
、３・・・・・・集塵機側配管、７・・・・・・反転軸
、１ａ・・・・・・反転軸の一端、８・・・・・・不燃
性フィルター、８ａ・・・・・・フィルター枠、８ｂ、
８ｃ・・・・・・打ち抜き金網、８′・・・・・・空間
部、９・・・・・・不燃性小粒子濾材、１０． １４．
１５・・・・・・仕切り板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側面に吸塵用の配管を接続する吸塵口を開口し、他側
   面には集塵機側の配管を接続する送塵口を開口したプレ
   タンクの内部に反転軸を横架し、この反転軸には、前後
   両面を開口し、この開口した前後両面に夫々打ち抜き金
   網又はパンチ板を張設したフィルター枠の内部に、常時
   上側に一定の空間を保つ様に該内部の空間全容積量より
   も若干少い量の不燃性小粒子濾材を収容した構造の不燃
   性フィルターを、上記プレタンクの内部を吸塵口側と送
   塵口側の２室に分割する様に取付け、且つ、上記反転軸
   の一端を反転操作できる様にプレタンクの外面に突出す
   ると共に、上記反転軸によって反転操作される不燃性フ
   ィルターの上部側面には、常時上記不燃性小粒子濾材が
   収容されていない空間部を覆うことができる仕切り板を
   沿設したことを特徴とする集塵機用プレダストボックス
   。