JPS6038138B2 - 患者用浴槽装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は肢体不自由な患者を搬送車上の担架に乗せたま
）湯浴させる浴槽装置に関し、特に浴槽と担架架台との
昇降を１個の駆動源に接続した構成となし、入浴時の担
架架台の自重による下降力だけ少ない駆動エネルギーで
浴槽を上昇させ、限浴するときは浴槽の自重による下降
力で担架架台を上昇させるようにした浴槽装置に関する
ものある。

従来、搬送車上の担架を浴槽内に設けた架台に移乗して
昇降させながら患者を湯浴させたり、浴槽を上下動させ
て湯浴させる装置は実公昭５２−２９５１６号公報に開
示されている。

しかしながら、この装置は浴槽を片持支持した昇降機構
を油圧シリンダで上下駆動するか、固定浴槽の１端側に
油圧シリンダを起立し、該油圧シリングのコラム上端よ
りＬ字形状アームを設けて、これに搬送車からの担架を
乗せ替えて昇降させながら入退浴させる構成とされてい
るものである。従って、浴槽と担架アームとを同時に昇
降させて入退浴させようとすれば、各別に駆動源を設け
、且つ両者の昇降を同期させる電気的乃至機械的手段を
必要とするものである。本発明は浴槽と担架架台とを夫
々片持支持した昇降案内枠を設け、両案内枠は１個の駆
動源に接続したもので、浴槽内に次潰させようとする担
架架台の自重による下降力だけ軽減した駆動エネルギー
で浴槽を同期的に上昇させるようになし、両者の昇降距
離を従来より半減させて更に消費駆動エネルギーを節約
すると共に、衰弱した患者の昇降によるめまいや脳虚血
による危険性を防止したものである。

以下本発明の一実施例を添附図面により説明する。第１
図に示す浴槽１と架台２とは支持枠１３上の錘体９内に
設けた昇降機構により昇降可能に装着する。

架台５に固設した軌条枠３にはこれに接続する搬送車４
の軌条枠６と折畳み可能な連結軌条枠７が設けられ、こ
れ等軌条枠３，６，７上には患者を仰臥させた担架５が
移動自在に装着される。前記錘体９内の昇降機構は底壁
１０と頂壁１４間に一対の角形支柱１３を立設し、この
両支柱１３には夫々ローラー７を有す両案内体２０と両
案内体２０間に張設した板材とからなる第１の昇降枠２
１が介菱され、この昇降枠２１には取付部材２２を介し
て水平な浴槽１がボルトで固着される。

前記第１の昇降枠２１の上側の支柱部分には該第１の昇
降枠２１と同一構造の第２の昇降枠２５を介装する。

この昇降枠２５には前述したＬ字形状の架台２を固設す
る。前記昇降枠２５裏面より後方に延びた取付板２８は
油圧リフト３０の作動杵３１に固着する。

前記油圧リフト３０の上端に基端を接続したチェーン３
２は項壁に設けた鎖車３３に巻回したのち前記案内枠２
５の裏面に接続して、架台２を昇降可能に吊下する。前
記各軌条枠の基本的構造は第５図にその一部を示す如く
「細長い板状物を方形の枠体３４に形成し、その両側枠
板外面にはゴム材からなる段付のローラ３５を支軸３６
で回動自在に列設したものである。

この各軌条枠に走行自在に装着する担架５はフレーム３
７に透孔を有する教壇板を設け「下面には断面Ｌ字形状
の一対の内向き滑走板３８を設けたものである。この滑
走板３８の水平部をローラ３５に滑動自在に装着し、逸
走を防止するため係止杵４２を枠板の開□４１より外方
に突出し、係止村４２を上方に押上げると担架は自在に
走行するように構成したものである。更に滑走板３８が
ローラ３５より脱落しないよう係止ピン４０を設ける。
搬送車４は小母もこ脚輪５０を有するＨ形脚枠５１の中
心より油圧シリンダ５２からなる支柱を設け、その作動
村５３の上端に軌条枠６を配設する、そして「軌条枠６
の一側緑には隣結軌条枠７を松着し、この連結軌条枠７
を水平にして浴槽側壁上緑を跨ぎ、浴槽内の軌条枠３と
突起４５を介して離脱可能に接続する。

以上の如く構成した本発明の作用を説明する。

本発明は病室ペット上の患者を搬送者４の担架５上に移
戦して仰臥させ、浴室の浴槽側部に運び込んだのち、連
結軌条枠７を浴槽１内の軌条枠３に接続する。そして、
患者と共に担架５を糟内軌条枠３に滑走移乗させて連結
軌条枠７を離脱する。前記搬送車を浴槽から離脱したと
き浴槽１と担架付架台２の高さは第１図の実線で示す位
置にある。このとき、釘４８により駆動源４８を始動す
るとりフト３０の作動村３１が上昇して、これと１体的
な浴槽１は位置Ａから位置Ｂまで上昇する。一方、架台
２は実線位置から破線位置まで下降するので、患者は湯
水中に沈着して濠浴する。そして、通常患者を乗せた架
台２は湯水を入れた浴槽の約１′２の重量であって、前
記作動杵３１を架台により引湯げる力が作動村３１で浴
槽１を押上げる力の約半分となり、駆動源の消費エネル
ギーを半減させており、更に浴槽１の上昇ストローグも
半減させている。患者の湯格が終了するとＩＪフト３０
の油圧を解放することにより浴槽１は元の位置Ａに静か
に下降すると共に架台２は浴槽の自重により上昇する。

このとき、搬送車の連結軌条枠７を軌条枠３に接続して
担架５を搬送車側に移奏させ、病室へ帰還させる。以上
の如き作用を有する本発明装置は浴槽を片袴支持した昇
降案内枠は油圧リフトの作動杵に直接連結する一方、担
架架台を片持支持した昇降案内枠は前記作動村にチェー
ンを介して吊下げた構成としているので、浴槽の押上げ
駆動力は患者を載遣した担架架台の自重による下降力だ
け駆動エネルギーを節約することが可能となり、担架架
台を上昇させるときは浴槽の自重による下降力だけで押
上げ得るので駆動エネルギーを必要としないなどの有益
な効果を有する。

更に浴槽と担架架台とが相互に反対方向に且つ同期して
昇降する動作は全く自動的に行なわれて看護者の釦操作
や注意力を全く必要とせず、誤動作が発生して患者に恐
怖心を生ずる余地がない。

また、担架架台と浴槽とが昇降する距離は従来装置に比
して１′２に短縮され「更に駆動エネルギーを節約でき
るばかりでなく「患者の湯浴処理時間を短縮し得ること
になった。そして、また、体力が弱く衰弱した患者の身
体を上下動させるとき、最も発生し易い脳貧血によるめ
まし、及びその恐怖０が上下動の範囲を少なくしたこと
によって激減させ得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明浴槽装置の使用状態を示す正面図、第２
図は第１図の一部切欠平面図、第３図は第１図の一部切
欠側面図、第４図は第１図の一部切欠背面図「第５図は
軌条枠と担架の一部拡大斜視図である。 １…・・・浴槽、２・・・・・・架台、３， ６，７・
・・・・・軌条枠、４・・…・搬送車、５・・・・・・
担架、９・・・・・・蔭体、１３…・・・支柱、２０・
・・・・・昇降枠、３０・・・・・・油圧リフト、３２
……チエーン。 第１図 第２図 第３図 鯖ム図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 筐体内に起立した支柱の下部域には浴槽を片持支持
   する第１の昇降枠を介装し、該支柱の上部域には担架移
   乗用のＬ字形状架台を片持支持する第２の昇降枠を介装
   し、前記第１の昇降枠は油圧リフトの作動杆に取付部材
   を介して固設し、第２の昇降枠に一端を接続したチエー
   ンは前記筐体上部に設けた鎖車に巻回したのち、その他
   端を前記作動杆に接続する構成としたことを特徴とする
   患者用浴槽装置。