JPS6037565B2 - 光フアイバ−複合架空地線 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は送電線ルートに並設される架空地線内に光ファ
イバーケーブルを封入した光ファイバー複合架空地線に
関する。

（背景技術） 近年、通信用として光ファイバーケーブルが開発され、
使用されるようになった。

この光ファイバーケーブルは、情報容量が多く、電磁譲
導障害を受けないため、架空地線、電力ケーブル等の電
線と複合することが可能である。

このような複合ケーブルの構造としては、例えば架空地
線に光ファイバーケーブルを添架する構造や、架空地線
の撚線内に光ファイバーケ−ブルを内蔵させる構造が提
案されている。

しかし前者は、既設架空地線に光ファイバーケーブルを
複合させ得る可能性があるものの、架空地線の風圧荷重
が増大するために、強度設計の見直しを計る必要が生じ
る。

（発明の開示） 本発明は、後者の光ファイバー内蔵型複合架空地線の改
良に関するもので、撚線の一部を層換える光ファイバー
ユニットとして、溝付き線状体の溝に光ファイバー心線
と低ヤング等のシリコーン樹脂を収納したものを用いる
ことにより、光ファイバー心線が、溝内に固定されて機
械的に充分保護されると同時に、それに対する耐水特性
が改善されて長期変質せず、安定した光ファイバー複合
架空地線を提供せんとするものである。

本発明は、撚線の一部を光ファイバーユニットで置き換
えた複合架空地線において、光ファイバーユニットが溝
付き線状体の外周に設けられた長さ方向の溝に光ファイ
バー心線を挿入し、さらに前記溝内にシリコーン樹脂を
充填して成ることを特徴とする光ファイバー複合架空地
線（以下、複合地線と記す）である。

本発明において、光ファイバー心線とは、光ファイバー
（ガラスファイバー）より成る線心、又は該線心に合成
樹脂等の被覆層を施した線を意味する。

以下、本発明を図面に用いて実施例により説明する。

第１図は本発明の実施例を示す横断面図である。

図において、１は、例えばアルミニウムもしくはアルミ
合金線、鞄鉛鍍もしくはアルミめつき鋼線等の金属線、
又はアルミニウム被覆鋼線等の複合線などの素線２の複
数本を撚合せた燃線で、図では中心を除き２６本の素線
２が撚合わされている。

撚線１の中心には、光ファイバーユニット３が撚線の一
部を置き換えて配置されている。なお本発明における撚
線は、第１図に示す構造に限定されるものではなく、又
光ファイバーユニットの位置も、第１図に示すような中
心に限定されるものではなく、中心以外の部分であって
も良い。４は溝付き線状体で、外周に１本又は複数本（
図では４本）の長さ方向の溝５が設けられており、例え
ばアルミニウム、鉄（鋼）もしくはそれらの合金等の金
属、又はフッ素樹脂等のプラスチックもしくはＦＲＰ等
の強化プラスチック等より成るものである。

この溝５には、それぞれ光ファイバー心線６が挿入され
、さらにその周りの溝５内内にシリコーン樹脂７が充填
されて光ファイバーユニット３が形成されている。

なお、第１図では４本の溝５を有する溝付き線状体４を
用いる場合を示したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、溝の数は１本又は他の複数本でも良く、又溝
付き線状体は、１本、又は複数本を撚合せもし〈は束ね
たものであっても良い。

第２図イ，口はそれぞれ本発明の他の実施例における光
ファイバーユニットの列を示す横断面図で、イ図では１
本の溝５を有する溝付き線状体１４の場合を、口図は１
本の溝５を有する溝付き線状体２４の３本を撚合せたも
のを使用した場合を示す。

図において、６は光ファイバー心線、７はシリコーン樹
脂である。このシリコーン樹脂７を溝５内に充填するに
は、押出充填、注入充填等の適当な手段で行なえば良い
。

なお、本発明では、第１図、第２図に示すように、光フ
ァイバーユニットの外周には特別に被覆層を設けなくて
も良いが、必要によりさらにその外周に、保護のために
、例えば熱可塑性樹脂より成る被覆層を設けたり、又は
同様な被覆テープを巻いて保護被覆をなっても良い。

（発明の効果） 上述のように構成された本発明の光ファイバー複合架空
地線は次のような効果がある。

光ファイバーユニットが、溝付き線状体の外周に設けら
れた長さ方向の溝に光ファイバー心線を挿入し、さらに
前記溝内に低ヤング率（ｌｋ９′協以下）のシリコーン
樹脂を充填して成るから、光ファイバー心線を前記溝内
に多少の自由度を持って固定することができ、外力から
機械的に充分保護することができると同時に、架空地線
は一般には撚合せ素線間の間隙から水分が自由に内部に
浸透する構造であるが、シリコーン樹脂の充填により、
防水が完全となり、光ファイバー心線に対する耐水特性
が改善され、長期間その変質を防止する効果がある。

この場合、シリコ−ン樹脂は低ヤング率であるため、変
形し易く、光ファイバ一心線と、シリコーン樹脂および
溝内壁の間は完全に岡定されず、光ファイバー心線は溝
内で多少の自由度を持って固定されることになるので、
光ファイバーユニット製造時又は架線後に外部から応力
が加わり、光ファイバー心線にマイクロベンドが生じた
場合でも、多少の自由があるため、光ファイバー心線は
マイクロベンドを緩和する方向に移動することがで損傷
が防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す横断面図である。 第２図イ，口はそれぞれ本発明の他の実施例における光
ファイバーユニットの例を示す横断面図である。１・・
・・・・撚線、２・・・・・・素線、３・・・・・・光
ファイバーユニット、４，１４，２４・・・…溝付き線
状体、５・・・・・・溝、６・・…・光フアィバ−心線
、７・・・・・・シリコーン樹脂。 バー図 介２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 撚線の一部を光フアイバーユニツトで置き換えた複
   合架空地線において、光フアイバーユニツトが、溝付き
   線状体の外周に設けられた長さ方向の溝に光フアイバー
   心線を挿入し、さらに前記溝内にシリコーン樹脂を充填
   して成ることを特徴とする光フアイバー複合架空地線。