JPS6037171Y2 - 点溶接機におけるスタツド溶植電極装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、びょう、ボルト、ビス、リベット等のスタッド
頭端を例えば板材等の各種金属対象物に溶植するのに供
される点溶接機におけるスタッド溶植電極装置に関する
。

この種従来のスタッド溶植手段としては、予めスタッド
の貫通孔を板材等に貫設して反対面からスタッドを貫入
し頭部を当該反対面に溶着して溶植する方法、予め電極
保持棒に着脱自在に取付けた電極端にスタッドの螺子孔
を設けてスタッドを螺合して置き板材等に溶植した後電
極を回転して螺子孔からスタッドを取外す方法、予め用
意したナツトにスタッドを螺合して置き電極にてナツト
と一体にスタッドを挾み付は板材等にスタッドを溶植し
た後ナツトを回転してスタッドから取外す方法が行われ
て来たが、一番最初の方法ではスタッドを貫入する貫通
孔を貫設する前工程と溶植後戻対面に突出するスタッド
の頭部をヤスリ掛けして削り落す後工程が不可欠である
とともにスタッドが傾いて植立されることも屡々起こり
、その場合塗装仕上げ後の作業である各部材の取付、組
立作業に支障を来たし不良品扱いとなりせっかく長時間
かけた塗装仕上げが全く無駄になる等の歩留りの悪さか
らコストアップに連かり、欠落の惧れもあり、また二番
目乃至三番目の方法は一番目の方法のような欠点はない
が短期日の内にスタッドを螺合する螺子孔の螺子用が融
滅し使用に耐えなくなるため電極やナツトを頻繁に交換
するとともに溶植後電極やナツトを手にて回転してスタ
ッドから取外す煩雑さや溶植直後ではまだ可成り熱いた
め冷えを待たなければならず、極めて作業性、生産性が
劣悪である。

本案は前記従来の欠点を悉く解決するとともにスタッド
の長さに影響されない点溶接機におけるスタッド溶植電
極装置を提供せんとするものである。

本案の実施例を第１図乃至第４図について説明する。

本案のスタッド溶植電極装置Ａは、挿込下端部１外周を
下方縮径テーパー面に形成するとともに下端中央に開口
する冷却水盲孔２をかつ上端中央に上方拡径テーパー面
に形成して開口３したチャック装填盲孔４をそれぞれ縦
穿設するチャックホルダー５を設ける一方、押上げ発条
６をチャック装填盲孔４に収容し、軸線に沿ってスタッ
ド受孔７を縦貫するとともに頭端から中間部に亘り周方
向等間隔に放射十字状割溝８を縦割しかつ頭部９下側外
周をチャック装填盲孔４の開口３テーパー面に溶植時対
応楔合自在な下方縮径テーパー面１０に形成したスタッ
ドチャック１１をチャック装填盲孔４に上下摺動自在に
装填して下端を押上げ発条６にて押上げて頭部９が常時
チャック装填盲孔４の開口３から少許突出浮上り気味の
習性を付勢し、他方チャックホルダー５の外周−側に貫
通せる雌螺子孔１２に合致して溶着したナツト１３に螺
合しチャック装填盲孔４に貫通突出した抜出し防止螺子
１４の内端をスタッドチャック１１の外周に周設するス
トッパ環溝１５に係入し、またスタッドチャック１１の
下端に、スタッド受孔７の下口雌螺子部１６に合致して
溶植したナツト１７にスタッド受孔深さ調節螺子１８を
螺子込んでスタッド受孔７の深さを調整設定可能に形成
してなる。

なお、ナツト１３．１７は省略可能であり、逆にナツト
１３．１７を溶着した場合は雌螺子孔１２および雌螺子
部１６は単なる貫通孔に形成することは任意である。

本案は前記のように構成するから、第１図に示すようス
タッド溶植作業に先立ち、溶植するスタッドａの長さに
合わせて予めスタッド受孔深さ調節螺子１８を螺動調整
してスタッド受孔７の深さを調整設定したスタッドチャ
ック１１をチャックホルダー５のチャック装填盲孔４に
装填して抜出し防止螺子１４を締めてストッパ環溝１５
に内端を係入後にチャックホルダー５の挿込下端部１を
、下電極保持棒イに穿設した冷却水孔口の挿込受ロバに
挿脱自在に挿込んで置く。

次いでスタッドａをスタッド受孔７に挿入し、板材等す
の下面溶植位置にスタッドａ頭端を位置決め当接すると
、上電極二を下端に保持した上電極保持棒ホが降下して
板材等すの溶植位置上面を弾圧するのでスタッドａとも
どもスタッドチャック１１は押上げ発条６の弾性力に抗
してチャック装填盲孔４内を滑動降下し終にはスタッド
チャック１１の頭部９テ一パー面１０がチャック装填盲
孔４の開口３に楔合してスタッドチャック１１の割溝８
は締まり挿入されたスタッドａ外周をスタッド受孔７が
密接確固と垂直に握持すれば、上電極二と本考案スタッ
ド溶植電極装置Ａに通電され、スタッドａ頭端は板材等
すに直角に溶植され、その後上電極二ともども上電極保
持棒ホが上昇腰スタッドチャック１１も押上げ発条６の
弾発力を受けて復元上昇するが抜出し防止螺子１４のス
トッパ環溝１５内係人作用でスタッドチャック１１がチ
ャック装填盲孔４から勢い良く飛び出す弊害はなく、上
限位置に達するとスタッド受孔７によるスタッドａの握
持力は解除されるので板材等すを持上げれば板材等すと
もども溶植されたスタッドａはスタッド受孔７から抜は
出しスタッド溶植作業は完了する。

かくして本案のスタッドチャック１１は着脱交換が容易
であり、スタッドａ長さに対するスタッド受孔深さ調節
も容易であり、溶植にバラツキが少なく、しかも溶植後
ただちに板材等すに直立溶植したスタッドａをスタッド
受孔７から本案のスタッド溶植電極装置Ａに触れること
なく迅速に取出せ、作業性、生産性が飛躍的に改善され
大幅なコスト低減、歩留りの向上を見る等優れた実用性
、有用性を具有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は点溶接機の下電極保持棒にセットした本案のス
タッド溶植電極装置の中央縦断面図、第２図はチャック
ホルダーの正面図、第３図乃至第４図はスタッドチャッ
クの正面図および平面図である。 Ａ・・・・・・スタッド溶植電極装置、ａ・・・・・・
スタッド、ｂ・・・・・・板材等、３・・・・・・開口
、４・・・・・・チャック装填盲孔、５・・・・・・チ
ャックホルダー、６・・・・・・押上げ発条、７・・・
・・・スタッド受孔、８・・・・・・割溝、９・・・・
・・頭部、１０・・・・・・テーパー面、１１・・・・
・・スタッドチャック、１４・・・・・・抜出し防止螺
子、１５・・・・・・ストッパ環溝、１８・・・・・・
スタッド受孔深さ調節螺子、イ・・・・・・下電極保持
棒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 接近離反自在に上下突合せ状に相対峙した一対の上
   下電極保持棒を有する点溶接機において、前記下電極保
   持棒の上端に抜挿自在に下端を嵌挿したチャックホルダ
   ーの上端に開口するチャック装填盲孔に上下摺動自在に
   装填せるスタッドチャックに予め収容した押上げ発条に
   て常時押上は習性を付勢されてなる点溶接機におけるス
   タッド溶植電極装置。 ２ スタッドチャックは、軸線に沿ってスタッド受孔を
   縦貫するとともに頭端から中間部に亘り周方向等間隔に
   放射状割溝を縦割してなる実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の点溶接機におけるスタッド溶植電極装置。 ３ スタッドチャックは、頭部下側外周をテーパー面に
   形成してなる実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項
   記載の点溶接機におけるスタッド溶植電極装置。 ４ スタッドチャックは、下端にスタッド受孔下口にス
   タッド受孔深さ調節螺子を螺子込んでなる実用新案登録
   請求の範囲第１項、第２項又は第３項記載の点溶接機に
   おけるスタッド溶植電極装置。 ５ スタッドチャックは、下部外周に、チャックホルダ
   ー外周−側から螺子込まれた抜出し防止螺子の内端を係
   入するストッパ環溝を周設してなる実用新案登録請求の
   範囲第１項、第２項、第３項又は第４項記載の点溶接機
   におけるスタッド溶植電極装置。 ６ チャックホルダーのチャック装填盲孔の上端開口は
   、スタッドチャックの頭部下側外周のテーパー面に溶植
   時対応楔合自在なテーパー面に形成してなる実用新案登
   録請求の範囲第１項、第２項、第３項、第４項又は第５
   項記載の点溶接機におけるスタッド溶植電極装置。