JPS6036639Y2 - 係留用ロ−プ

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【考案の詳細な説明】本考案は海上、海中等において浮体構造物を係留する係
留用ロープに係る。

例えば封力を有する魚床のような浮体構造物を海底に設
置した重錘に係留するロープとしては、強度、価格の面
からワイヤロープを使用することが望ましい。

ところが、ワイヤロープは鋼の細線を素線として作られ
ており、海水により腐蝕されるので、ワイヤロープにゴ
ム被覆を施し耐蝕性を持たせるようにすることが考えら
れる。

上記のようなゴム被覆を有するワイヤロープにおいて最
も問題となるのは、その端末処理である。

すなわち、被係留物と連結するための何らかの連結構造
が必要である上、その部分が防水上の弱点となってそこ
からワイヤロープ内に海水が侵入することがあってはな
らない。

また、海上、海中の浮体構造は波浪、潮流等により揺動
しており、特にしけの時は大きな変位を生じるため、こ
れを係留するワイヤロープもその端末に繰返し曲げ応力
を受け、端末において損傷を生じ易い。

本考案は上記の事情に基きなされたもので、コム被覆を
有し、端末に防水構造の良好な連結手段をそなえ、しか
も端末の機械的強度が大きな浮体構造物係留用ロープを
提供する。

以下、図面につき本考案の詳細を説明する。

ワイヤロープ１は、その端末においてゴム被覆２から露
出され、露出部には先端に締結用アイ３を有する締結金
具４が、その圧縮部５を圧縮して固着されている。

圧縮部５は中空円筒状とされ、その開口縁には外開きの
テーパ部６が設けられている。

締結金具の圧縮部５からゴム被覆２の一部にまたがって
、ゴムモールドにより防水層７が形成しである。

防水層７は、圧縮部５に対応する円筒部８、テーパ部６
にほぼ平行なテーパ部９、テーパ部６の開口縁にほぼ相
当する位置からゴム被覆２側に縮径する第２のテーパ部
１０とを有せしめられている。

上記構成の本考案においては、締結金具４は圧縮により
ワイヤロープ１と強固に連結され、アイ３をそなえてい
るので、アイ３により被係留物等と容易に締結すること
ができる。

また、防水層７は完全な水密構造でありワイヤロープ１
の海水の浸入による腐蝕のおそれはない。

さらに、締結金具４の圧縮部５開口縁のテーバ部６は、
圧縮部５とテーパ部６の境界におけるワイヤロープ１の
曲げ応力を緩和する。

また、防水層７にテーパ部９，１０を設けであるので、
前記境界から防水層７のゴム被覆２上の端末までの間の
応力おむび前記端末における応力は緩和される。

なお、上記の本考案において、締結金具４のテーパ部６
のワイヤロープ軸線に対する傾斜角Ｏが小さい程前記境
界における曲げ応力緩和は大となるが、このようにする
時はテーパ部６の軸方口寸法りを大きくする必要があり
、０≦４５°で、ワイヤロープ１の径をｄとした時Ｌ≧
ｄでなければ、応力緩和の効果は少い。

応力緩和の効果および経済性等を考えて、１０°≦０≦４０°、１．５ｄ≦Ｌ≦関とすることが
望ましい。

また、防水層７の第１、第２のテーパ部９，１０の形状
寸法は、採用するワイヤロープとその被覆材、ゴムモー
ルド材料の剛性等により最適に決定する。

なお、本考案は上記実施例のみに限定されない。

例えば、締結金具４はアイ３のかわりに、締結用螺糸部
をそなえるものとしてもよい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案−実施例の断面図である。１・・・・・・ワイヤロープ、２・・・・・・ゴム被覆
、３・・・・・・アイ、４・・・・・・締結金具、５・
・・・・・圧縮部、６・・・・・・テーパ部、７・・・
・・・防水層、９，１０・・・・・・テーパ部。

【実用新案登録請求の範囲】