JPS6035342Y2 - スピ−カ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車載用の音響機器に好適なスピーカ装置に関す
るものであり、その目的とするところは小口径スピーカ
を自動車のリアトレイ等の取付板部に回動可能に取付け
ることにより音響効果を高めることができるスピーカ装
置を提供することにある。

最近音響機器を塔載した自動車が増えているが、自動車
車室内へのスピーカの取付方法、その取付場所について
問題となる場合が多い。

スペース的に限られた車室内では大きなスピーカボック
スを設置することが出来ないので、通常は第１図に示す
ように自動車のリアトレイ１０１にスピーカ１０２を取
付けることが多い。

この場合スピーカ１０２は上向きに取付けるので聴取者
とは直角に放音されることになり、音響効果を著しく低
減させていた。

音響効果上の観点から考えると、低音域はスピーカの位
置や方向は比較的影響が少ないが、中高音域については
聴取者とスピーカの位置関係が非常に重要で、特にスピ
ーカの方向と聴取者の関係が音響効果上微妙に影響され
る。

例えば第１図のように自動車のリアトレイ１０１にスピ
ーカ１０２を上向きに固定すると、上向きに放音された
あとウィンドグラスに反射した音を聴くことになるので
、低音域はともかく高音域が減衰して音響効果を著しく
低下させていた。

特にステレオ音の場合、高音域が不足すると音の拡がり
、臨場感が欠けた感じになり、Ｈｉ−Ｆｉ指向から外れ
た音になってしまうという致命的な問題がある。

本考案はこのような従来の欠点を解消するものであり、
以下、本考案について実施例の図面と共に説明する。

第２図は本考案のスピーカ装置に１実施例を示しており
、図中、１は自動車のリアトレイであり、スピーカ取付
用の透孔１ａを有している。

２は上記リアトレイ１の透孔１ａを覆うように上記リア
トレイ１の上面に装着したスピーカ取付グリル、３は上
記スピーカ取付グリル２に取付けた大口径のウーファ−
スピーカであり、上記リアトレイ１に上向きになってい
る。

７は上記スピーカ取付グリル２に対して軸承部６を介し
て回転可能なように取付けたスピーカ取付キャビネット
であり、その内部には小口径のツイータスピーカ５が収
納されている。

上記大口径のウーファ−スピーカ３は第３図に示すよう
に上記スピーカ取付グリル２の内面に図示していない取
付ねじにより取付けられており、上記スピーカ取付グリ
ル２の前面には中央部に凹部を有する金属ネット４が取
付けられている。

そして、上記スピーカ取付グリル２は第５図に示すよう
に上記リアトレイ１の透孔１ａの孔縁にはめ込んだスピ
ードナツト１９に固定ねじ２０を締付けることにより上
記リアトレイ１に取付けられている。

上記スピーカ取付キャビネット７は第６図に示すように
中央にくぼみ１６ａを有するキャビネット本体１６と、
中央にスピーカネット１７ａを有するキャビネット蓋体
１７とより構成されており、上記小口径のツイータスピ
ーカ５は図示していない取付ねじにより上記キャビネッ
ト蓋体１７の内面に取付けられている。

そして上記スピーカ取付キャビネット７は上記キャビネ
ット蓋体１７を上記キャビネット本体１６に嵌合するこ
とにより一体化されるようになっている。

また、上記スピーカ取付キャビネット７を構成するキャ
ビネット本体１６にはその端部を軸承部６を構成するた
めの円筒状の軸９，９が設けられており、上記軸９，９
の間には上記小口径のツイータスピーカ５に結線するた
めのリード線１４が挿通される凹部６ａを上記キャビネ
ット蓋体１７との間に有している。

また、上記軸９の外周には複数個の溝８が設けられてい
る。

上記スピーカ取付キャビネット７は第７図に示すように
その端部に設けた軸承部６としての軸９．９を上記スピ
ーカ取付グリル２に取付ねじ１２により取付けた押え板
１１と上記スピーカ取付グリル２に設けた軸受部１０と
の間の軸承することにより、上記スピーカ取付グリル２
に対して回転可能なように取付けられている。

上記押え板１１は第６図に示すように可撓性材料より製
作されており、その両側に複数の切り溝１１ａを設ける
ことにより上記軸９，９に弾性的に当接するばね片１５
．１５が形成されている。

そして、上記ばね片１５．１５には上記軸９の外周に設
けた溝８に係合する三角状の凸リブ１３を有している。

よって上記スピーカ取付キャビネット７はその円筒状の
軸９を中心として回転可能なように軸支され、その回動
時に第４図に示すように上記溝８と上記凸リブ１３とが
上記ばね片１５自体の弾性力により係合されることによ
り適度な節度が与えられ、また、上記スピーカ取付キャ
ビネット７を上記スピーカ取付グリル２に対して適度な
角度で支持することができるようになっている。

また、上記押え板１１の中央には上記リード線１４を挿
通するための透孔１８が設けられている。

上記リード線１４はその他端が上記大口径のウーファ−
スピーカ３の端子板２１に接続されており、この端子板
に接続され、信号により大口径のウーファ−スピーカ３
と共にツイータスピーカ５が駆動されるようになってい
る。

そして、上記スピーカ取付キャビネット７は上記スピー
カ取付グリル２に回動可能に取付けられ、第３図に示す
ように上記スピーカ取付グリル２内に収納され、また、
第７図に示すように上記スピーカ取付グリル２外へ取出
されたいずれの状態においても上記溝８に上記凸リブ１
３が弾性的に係合しており、それらの位置において上記
スピーカ取付キャビネット７を安定に支持している。

また、第４図に示すように上記凸リブ１３が上記複数の
溝８のうち両端部の溝８以外の箇所に係合するときは上
記スピーカ取付キャビネット７を傾斜して安定に支持し
ている。

以上のような構成のスピーカ装置において最大の特徴は
、ツイータスピーカ５をウーファ−スピーカ３の取付面
に対して、水平位置から垂直位置まで回転させることが
可能で、ツイータスピーカ５の角度を任意の位置で保持
することができる。

よって、例えばツイータスピーカ５を第７図のように垂
直にした状態で開くと、直接聴取者に音が伝わるので、
減衰も少なく効率よく聞くことが可能である。

また聞く人の好みや音楽の種類、ソース、場所等によっ
てツイータスピーカ５を水平位置から垂直までの間で任
意の角度を選んで好みの音質で聞くことができる。

またリアトレイ１に荷物を載せる場合にツイータスピー
カ５を水平位置に倒すことによってスピーカが邪魔にな
るということもない。

またツイータスピーカ５を垂直位置にした場合に直径の
小さい方のスピーカだけを立てるので、自動車の後方視
界を遮る面積が少なく、安全運転上も問題がない。

更にツイータスピーカ部が自在に回転するような構成に
することにより、新規性のあるデザインが実現でき、意
匠的に訴求力の高い商品を製作可能となる。

以上実施例について説明したように本考案のスピーカ装
置によれば、ツイータ部をウーファ一部に対して水平か
ら垂直位置まで可変させることができ、好みの音質に合
わせてツイータ部を任意の位置にして可聴できるという
実用上優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスピーカ装置の構成国、第２図は本考案
のスピーカ装置の１実施例を示す構成国、第３図は同装
置の要部拡大断面図、第４図は同装置の軸承部の拡大断
面図、第５図は同装置のスピーカ取付グリルの取付部の
拡大断面図、第６図は同装置の組立斜視図、第７図は同
装置の動作説明図である。 １・・・・・・リアトレイ、２・・・・・・スピーカ取
付グリル、３・・・・・・大口径ウーファ−スピーカ、
４・曲・金属ネット、６・・・・・・軸承部、７・・・
・・・スピーカ取付キャビネット、８・・・・・・溝、
９・・・・・・軸、１ｏ・曲・軸受部、１１・・・・・
・押え板、１３・・・・・・凸リブ、１５・・・・・・
ばね片。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）大口径スピーカを取付けたスピーカ取付用グリル
   に軸受部を設け、この軸受部と上記スピーカ取付用グリ
   ルの内面に取付けた押え板との間に小口径スピーカを収
   納したスピーカ取付用キャビネットに設けた回動軸を嵌
   め込んで上記回動軸を上記押え板に設けたばね片にて弾
   性的に軸支し、上記スピーカ取付用キャビネットを上記
   スピーカ取付用グリルに回動可能に支持してなるスピー
   カ装置。
2. （２）スピーカ取付用キャビネットに設けた回動軸には
   押え板のばね片に設けた突部又は凹部が係合する凹部又
   は突部を設け、上記スピーカ取付用キャビネットの回動
   に節度を与えるようにした事を特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のスピーカ装置。
3. （３）スピーカ取付用グリルにはスピーカ取付用キャビ
   ネットを収納するためのくぼみを設けた事を特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のスピーカ装置。