JPS6035092Y2 - 教材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小学校低学年の理科の授業において用いる教材
に関するものである。

小学校理科の学習指導要領の１物質とエネルギーヨの項
によれば、例えば第２学年にあっては、おもりで動くお
もちゃを工夫して作ったり動かしたりしながら、おもり
の重さ、付は方などによって動きに違いがあることに気
付かせることを主眼としている。

本考案は、上記の指導過程において使用することにより
、着実に学習効果を高めることのできる教材を提供せん
とするものであって、その要旨とするところは車輪を軸
着した車台上に支柱を立設し、該支柱の先端部に、一端
に重りを取り付けた糸を掛け、該重りを昇降自在に垂下
するとともに、糸の他端を前記車輪を固着した車軸に係
止したことを特徴とする教材にある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、図
において１は略矩形板状の車台であり、その後方中央部
には方形の抜き孔１ａが貫設しである。

２．２は後輪で、車台１の抜き孔１ａの形成位置におい
て幅方向に水平に貫設してなる軸受は孔１ｂに軸受され
た車軸４の両端に夫々固着してあり、車軸４の中央部４
ａは抜き孔１ａ内に露出している。

また車台１の前方両側には前輪３，３が軸着しである。

さらに車台１上の抜き孔１ａの前方近傍には支柱５が立
設してあり、その略Ｙ字状に形成された先端部５ａには
滑車６が軸支しである。

この滑車６の溝６ａには、一端に重りＷを取り付けた糸
７を掛け、重りＷを昇降自在に垂下するとともに、糸７
の他端は抜き孔１ａ内に露出した車軸中央部４ａに係止
しである。

ここで糸７は第２図口に示すように重りＷが車台１上面
に当接するまで降下した状態で車軸４に係止するものと
する。

つぎにその使用方法について説明すると、本考案にかか
る教材は上述のように通常第２図口に示す状態にある。

そこでその車台１を手で押えてこれを後方へ移動させる
と、糸７は後輪２，２の回転に伴って車軸４に巻き取ら
れ、その結果重りＷは上昇して第２図イに示す状態に至
る。

この状態で、押えた手を放してやると重りＷは自重によ
り降下し、その過程で車軸４及び後輪２．２を回転せし
めるので、車体は前進し始める。

そして重りＷが第２図口に示す如く車台１上面に当接す
るに至るまで前進運動を続けることになる。

この場合、車軸４の直径をｎ１後輪２，２の直径をｍ１
重りＷの落下距離をｈとおけば、前進距離Ｘは次式のよ
うに表わされる。

ｈ ｍｈ Ｘ＝−・ｍπ＝− ｎ？ｒ ｎ したがって上記のように使用することにより、後輪２，
２の径や支柱の長さを変えると前進距離が変れること、
また重りＷの重さを変えると前進の速さが変れること等
を遊びを通して学童にごく自然に理解させることができ
、ひいては高所にある重りＷは位置エネルギーを有し、
これは仕事に転化し得ること等を体験的に理解させるこ
とができるものである。

以上詳述したように本考案によれば、力と運動の基礎概
念を多様な遊びや実験を通して学童にごく自然に体験的
に理解させることができると共に主体的に学習にとり組
ませることにより創意工夫を延ばし、着実に学習効果を
高めることができるなどその実用的効果は極めて大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の教材の実施例の斜視図、第２図はその
使用方法の説明に供する側面図である。 １・・・・・・車台、２，２・・・・・・後輪、３，３
・・・・・・前輪、４・・・・・・車軸、５・・・・・
・支柱、６・・・・・・滑車、７・・・・・・糸、Ｗ・
・・・・・重り。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 車輪を軸着した車台上に支柱を立設し、該支
   柱の先端部に、一端に重りを取り付けた糸を掛け、該重
   りを昇降自在に垂下するとともに、糸の他端を前記車輪
   を固着した車軸に係したことを特徴とする教材。
2. （２）支柱の先端部に滑車を配設した実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の教材。