JPS6035077Y2 - 複写機におけるクリーニング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は複写機におけるクリーニング装置に関するも
のである。

従来、複写機におけるクリーニング装置においては、フ
ァーブラシをフリッカバーでたたき、これによってファ
ーブラシに付着しているトナーを飛散させて、この飛散
したトナーを回収部内に生じている空気流に乗せて搬送
し、回収ローラで吸着してトナーの回収を行なっていた
がこのものにあってはフリッカバーはケーシングと一体
となっているために常時ファーブラシに対して同一のく
い込み量をなし、また空気流の形成とフリッカ−作用を
兼用していたために最適のくい込み量が取れない場合が
あり、さらにファーブラシに対して大きなくい込み量で
接触しているためにファーブラシの穂先を変形させてし
まうという欠点を有していた。

この考案は前記のような従来のもののもつ欠点を排除し
て、フリッカ−作用を行わせるためのフリッカ−バーと
、空気流形成のための絞り板を別個に設け、それぞれの
ファーブラシへの最適なくい込み量が確保できる複写機
におけるクリーニング装置を提供することを目的とする
。

以下図面に示す実施例に基づいてこの考案を説明する。

第１図にはこの考案による複写機におけるクリーニング
装置１が示されており、感光体ドラム２に巻装された感
光体３の近傍に、ケーシング４がその下端開口部５を対
向して配置され、このケーシング４の内部下方にはファ
ーブラシ６がその一部を前記下部開口部から突出するよ
うに配置されるとともに駆動源（図示せず）によって前
記感光体２の回転方向と逆方向に回転可能となっている
。

また前記ケーシング４内であってファーブラシ６の上方
には回収ローラ７が駆動源（図示せず）によって前記フ
ァーブラシ６と反対方向に回転可能に設けられるととも
にこの回収ローラ７の周面には回収用ブレード８が接触
している。

さらにケーシング４の上部開口部９にはフィルタ１０が
設けられている。

そして前記回収ローラ７にはトナー１１の回収効率を高
めるためにトナーと逆の電位を付与するための電源１２
が設けられている。

前記ケーシング４内であって、入口側ケーシング１４側
に、ファーブラシ６と接触する位置にファーブラシ６に
付着したトナー１１をたたき落すフリッカバー１３が設
けられている。

さらにケーシング４内の出口側ケーシング１５側にファ
ーブラシ６と接触するように絞り板１６が設けられ、こ
の絞り板１６はその後端部に植設されたピン１７がケー
シング４に設けられた長孔１８内に配置され、さらにピ
ン１７はケーシング４の外部においてばね１９によって
上方に付勢され、また絞り板の後端はケーシングの内部
において、ソレノイド２１によって上下動する作用杆２
０と衝合しているために、先端部がファーブラシ６に対
して大きくくい込む位置と、小さくくい込む位置との間
を移動可能となっている。

次に前記のものの作用について説明する。

感光体３のクリーニング時期になると、クリーニング装
置１が、その下端から突出しているファーブラシ６の一
部分が感光体３に接触する位置となり、こののち駆動源
（図示せず）によってファーブラシ６が感光体３の回転
方向と逆方向に回転し始める。

これと同時に回収ローラ７も回転を開始する。

そして感光体３の表面に付着しているトナー１１はファ
ーブラシ６と接触することによってファーブラシ６に付
着し、この付着したトナー１１はケーシング４の内部に
搬送される。

このときファーブラシ６の回転によって入口側ケーシン
グ１４の近傍の空気もケーシング４の内部に吸引される
こととなり、これと、回収ローラ７に付与されている逆
電位とによってトナーのクリーニング効率が高められる
。

また感光体３のクリーニング時期に、前記ソレノイド２
１が作動して作用杆２０を下降させ、これによって絞り
板１６ばばね１９の引張力に坑してその先端がファーブ
ラシ６に大きくくい込むこととなり、この結果トナー回
収部において第１図中の矢印のごとく空気の流れが発生
し、さらに各部の圧力関係も第１図の如くトナー回収部
においては正圧（外気圧に比して）、絞り板１６の後側
および下端開口部５では負圧となる。

これはファーブラシ６にともなって移動している空気が
絞り板１６に当たり、ファーブラシ６の穂が倒伏される
ことによってファーブラシ６内から吐き出され、このよ
うにして空気を吐き出されたファーブラシ６の穂が絞り
板６を通過して再びもとの状態となった際、糖量の体積
が増加するためである。

そして糖量の体積が増加したのちケーシング４の下端開
口部５近傍の新らしい空気を吸い込み、後は上記のこと
が繰り返される。

そしてトナー回収部において正圧となった空気は上端開
口部９に設けられているフィルタ１０を通過して外方へ
排出され、これによってトナーの回収は回収ローラフに
もつとも効率よくなされる。

もし、上記のものにおいて絞り板１６がない場合にはト
ナー回収部の圧力がほぼ常圧となるために一度フリッカ
バー１３によってファーブラシ６から落されたトナーは
再びファーブラシ６に付着し、出口側ケーシング１５か
ら吐き出されるために画像劣化が生じてしまう。

一方、ファーブラシ６の耐久性（毛倒れ）は、ファーブ
ラシ６の絞られ方と大きな関係があり、つまり絞り量（
くい込み量）が大きい程、さらに絞られている時間が長
い程耐久性が下がる。

そこでクリーニング時期以外のときは前記ソレノイド２
１を不作動とすればばね１９により絞り板１６の先端は
ファーブラシ６の穂先部分にのみわずかにくい込むこと
となり、これによりファーブラシ６はそれが変形するの
を防止されるものである。

なお、ファーブラシ６への絞り板１６のくい込み量と、
フィルタ１０から吐出される空気の量との関係は、ファ
ーブラシ６の回転数を一定にした場合において第２図に
示すグラフとなるために、ファーブラシ６の各回転数時
において絞り板１６を６〜７ ｍｍ ＜い込ませた状態
がもつとも好ましいものである。

この考案は前記のように構成したことにより、感光体の
クリーニングにあたっては絞り板のくい込み量を最適に
してトナーの回収部の圧力を高くしてフィルタからの空
気の吐出量を増加し、これによってトナー回収効率を高
め、一方、従来のように絞り板としての絞り効果を考慮
することなく、フリッカ−バーのくい込み量を最適なフ
リッカ−作用が得られるように単独で設定することがで
きるので、ファーブラシに付着しているトナーを効果的
に落すことができるというすぐれた効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による複写機におけるクリーニング装
置の断面図、第２図は第１図のものにおける絞り板と空
気の吐出量との関係をファーブラシの所定の回転数毎に
表わしたグラフである。 １・・・・・・クリーニング装置、３・・・・・・感光
体、４・・・・・・ケーシング、６・・・・・・ファー
ブラシ、７・・・・・・回収ローラ、１０・・・・・・
フィルタ、１１・・・・・・トナー、１６・・・・・・
絞り板、１７・・・・・ゼン、１８・・・・・・長孔、
１９・・・・・・ばね、２０・・・・・・作用杆、２１
・・・・・・ソレノイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシング４と、該ケーシング４内に位置し、かつ下端
   部が前記ケーシング４の開口部５から突出し、感光体３
   の表面に接触して、そこに位置するトナーを除去するフ
   ァーブラシ６と、前記ケーシング４内で前記ファーブラ
   シ６と当接してそれに付着しているトナーを飛散させる
   フリッカバー１３と、前記ケーシング４内に位置すると
   ともに前記飛散したトナーを吸着する回収ローラ７とを
   具えた複写機におけるクリーニング装置において、前記
   ケーシング４の出口側部１５寄りに、前記ファーブラシ
   ６にくい込むように絞り板１６を配設し、この絞り板１
   ６が、ファーブラシ６にわずかにくい込む位置と深くく
   い込む位置との間を移動自在となっていることを特徴と
   する複写機におけるクリーニング装置。