JPS6035003Y2 - 押し上げ式温水器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はタンク下部から給水し、かつタンク上部より給
湯する押し上げ式温水器に関するものである。

一般にこの種の温水器においては、タンクの下部から給
水することにより、ヒータで加温された湯は給水圧によ
り押し上げられてタンクの上部から蛇口を通って給湯さ
れるが、ヒータの通電による沸き上げ中に発生する膨張
水は蛇口を通って滴下する。

この場合、外気温度が著しく低い地域においては、膨張
水が蛇口の部分で凍結し、その結果、タンク内の圧力が
上昇し、破損する事故につながる。

これを防止するためには、就寝前にタンク内の湯を全部
抜き、また翌朝沸きげて使用することになるが、使用者
にとっては非常に不便で、またエネルギーの無駄使いに
もなるものであった。

本考案は上記の問題点を解消するためになされたもので
、以下、本考案をその実施例を示す図面にもとすいて説
明する。

第１図、第２図において、１は温水器の外装ケース、２
はヒータ３を内方下部に装備したタンクで、このタンク
２の底部には給水管４を接続し、かつ給水管４の途中に
は止水栓５と湯水混合弁６を設けている。

７はタンク２の上部天面に設けた給湯口で、この給湯ロ
アは給湯管８を介して蛇口９に連通ずるとともに、湯水
混合管１０を介して湯水混合弁６に連通している。

１１は本考案の要旨とする排水管で、この排水管１１は
１回の沸き上げで発生する膨張水量に相当する分だけタ
ンク２上部から下げた位置に設けられており、かつ途中
には非水栓１２を設けている。

したがって温水器の使用後において、非水栓１２を開い
て１回の沸き上げで発生する膨張水量に相当する分だけ
タンク２内から湯を抜いておけば、夜間時の通電沸き上
げにより生じた膨張水はタンク２内にとどまり、その結
果、蛇口９の先端より膨張水が滴下することはない。

以上のように本考案によれば、１回は沸き上げで発生す
る膨張水量に相当する分だけタンク上部から下げた位置
に排水パイプを設け、この排水パイプに排水栓を設ける
だけの簡単な構成により、外気温度が著しく低い地域に
おいても、膨張水が蛇口の部分で凍結することのない実
用的な温水器を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す押し上げ式温水器の外
観斜視図、第２図は同温水器の概略図である。 ２・・・・・・タンク、 ３・・・・・・ヒータ、 ５・・・・・・止水栓、 １１・・・・・・排水管、 １２・・・・・・排水栓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヒータを装備したタンク下部から給水し、かつタンク上
   部より給湯する温水器の給水側に止水栓を設けてなる押
   し上げ式温水器において、１回の沸き上げて発生する膨
   張水量に相当する分だけタンク上部から下げた位置に排
   水パイプを設け、この排水パイプに排水栓を設けてなる
   押し上げ式温水器。