JPS6033506Y2 - ランプ駆動回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ランプ駆動回路に係り、特に２個のトランジ
スタからなり、一方のトランジスタがオフとなったとき
、他方のトランジスタがオンとなってランプが駆動され
るような回路に関するものである。

従来、このような、ランプをトランジスタで駆動する場
合、ランプ点灯中に比較して、点灯開始時に大きな電流
が流れるので、トランジスタ保護の観点から、トランジ
スタの定格が大きいものを使用するか、またはランプと
直列に抵抗を接続して通電電流の制限をする必要があっ
た。

そのため前者による方法では、トランジスタが高価なも
のを使用せざるを得す、また後者による方法では、直列
に接続した抵抗のためランプが暗くなり、しかもその端
子電圧が上昇して、この端子からの信号を他制御部品の
信号源として利用するのが困難であった。

そこで本考案は、上記不具合に鑑みて、安価なトランジ
スタを使用して、ランプの明るさを損うことなく、また
その端子電圧を他制御部品の信号源として利用できるよ
うなランプ駆動回路を提供することを目的とする。

以下に添付の図を用いて本考案を説明する。

第１図は、本考案に係るランプ駆動回路を自動車用発電
装置のチャージウオーニングランプ回路に適用したもの
である。

１は、発電機と電圧調整装置からなる従来周知の自動車
用発電装置（以下、発電装置１という）の回路を示すも
のであり、発電状態か否かの信号をＬ端子から出力して
いる。

２は、ランプ駆動回路で、バッテリ３とイグニッション
スイッチ４を介して接続されるとともに発電装置１とも
任意の端子と夫々で接続されている。

２０は、チャージウオーニング用のランプで、発電装置
１が発電をしていないとき、あるいは高負荷が加わって
発電装置１の発電能力が不足しているようなときに点灯
し、発電装置１が正常な発電状態にあるときには消灯し
ているものである。

２１ａは、信号発生源である発電装置１のＬ端子にアノ
ード側を、カソード側を抵抗２２ａを介してトランジス
タ２３ａのベース側に接続したツエナーダイオードで、
本実施例の場合、このツェナーダイオード２１ａ１抵抗
２２ａ及びトランジスタ２３ａとによって発電装置１の
発電状態を検知するようにしている。

トランジスタ２３ａのコレクタ側は、抵抗２２Ｃを介し
てバッテリ３からの電源線路５と、またエミッタ側は、
アース線路６に夫々接続されている。

トランジスタ２３ｂのベース側は、トランジスタ２３ａ
のコレクタ側と接続され、コレクタ側は、ランプ２０を
介して電源線路５と、エミッタ側は、抵抗２２ｄを介し
てアース線路６と夫々接続されている。

２１ｂは、トランジスタ２３ａのベース側をアノード側
として、トランジスタ２３ｂのエミッタ側をカソード側
として接続されているダイオードである。

尚、トランジスタ２３ａのコレクターベース間に接続さ
れているコンデンサ２４とトランジスタ２３ｂのコレク
タ側と電源線路５との間に接続されているダイオード２
１ｃは、ノイズ吸収用のもので、トランジスタ２３ａの
ベース側とトランジスタ２３ｂのコレクタ側との間に接
続される抵抗２２ｂは、動作安定用の帰還抵抗である。

以上の構成において、第２図を参照してその作用を説明
する。

発電装置１のＬ端子から出力される信号、すなわち発電
装置１の発電状態に比例した電圧値が、ツェナーダイオ
ード２１ａ１抵抗２２ａ及びトランジスタ２３ａとによ
って定まる値よりも大きいときには、トランジスタ２３
ａのベースにＷが流れ、トランジスタ２３ａは導通状態
となる。

このとき、トランジスタ２３ｂのベース電流は、トラン
ジスタ２３ａに引き込まれるため、トランジスタ２３ｂ
は非導通状態である。

従って、ランプ２０は点灯されることがなく、発電装置
１が正常な状態であることがわかる。

次に、発電装置１のＬ端子からの電圧値が、ツェナーダ
イオード２１ａ１抵抗２２ａ及びトランジスタ２３ａと
によって定まる値よりも小さくなると、トランジスタ２
３ａのベースには電流が流れなくなり、トランジスタ２
３ａは非導通状態となる。

従って、トランジスタ２３ｂのベースには、電線線路５
からの通電が抵抗２２ｃを介して行なわれ、トランジス
タ２３ｂが導通状態となり、ランプ２０が点灯して、発
電装置１が発電不足であることを警告する。

このとき、トランジスタ２３ｂを流れる電流が大きく、
抵抗２２ｄの両端電圧が高くなると、ダイオード２１ｂ
を介してトランジスタ２３ｂのベースに通電が行なわれ
るので、トランジスタ２３ａも導通状態となる。

これにより、トランジスタ２３ｂのベース電流も減少し
て、トランジスタ２３ｂのコレクターエミッタ間に流れ
る電流をダイオード２１ｂとトランジスタ２３ａにより
定まる値に制限するので、トランジスタ２３ｂに流れる
電流が定格以上に大きくなることを防止することができ
る。

このような作用は、トランジスタ２３ｂのコレクターエ
ミッタ間の電圧・電流特性を示した第２図にて明らかな
ように、本考案に係るランプ駆動回路によれば、実線に
て示すように、トランジスタ２３ｂに流れる電流は、抵
抗２２ｄの両端電圧が変化しても常にダイオード２１ｂ
とトランジスタ２３ａにより定まる値（トランジスタ２
３ｂの定格電流範囲内）にて一定に保持することができ
るものである。

これに対し、従来のランプ駆動回路は、第２図の破線に
て示されるように、ランプ２０の動作開始時に大きな電
流が流れることが理解される。

尚、第２図において、電圧値が略１２ （Ｖ）から増大
すると電流が減少するのは、発電装置１が正常な発電状
態であり、トランジスタ２３ａが導通状態でトランジス
タ２３ｂが非導通状態のときである。

以上のように本考案によれば、ランプ動作開始時には、
トランジスタに流れる電流を常に一定に制限することが
できるので、安価なトランジスタを使用でき、ランプの
明るさを損うことなく、電流制限用の抵抗等による無駄
な電力損失もなく、さらに他制御部品の信号源としても
利用できる等の顕著な効果を奏するランプ駆動回路を提
供することができるものである。

尚、本考案は、上述した特定の実施例にのみ限られるも
のでなく、本考案の範囲内にて、種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るランプ駆動回路を自動軍用発電
装置のチャージウオーニングランプ回路に適用した図、
第２図は、トランジスタ２３ｂのコレクターエミッタ間
の電圧・電流特性を示す図、 １・・・・・・自動車用発電装置、２・・・・・・・・
・ランプ駆動回路、３・・・・・・バッテリ、４・・・
・・・イグニッションスイッチ、５・・・・・・電源線
路、６・・・・・・アース線路、２０・・・・・・ラン
プ、２１ｂ・・・・・・ダイオード、２２ｄ・・・・・
・抵抗、２３ａ・２３ｂ・・・・・・トランジスタであ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 信号発生源からの信号に応じてトランジスタをオン・オ
   フさせることによりランプの点消灯を行うランプ駆動回
   路において、 前記信号発生源にベースが接続され、コレクタが電源側
   に、エミッタがアース側に夫々接続された第１のトラン
   ジスタ、該第１のトランジスタのコレクタにベースが接
   続され、コレクタがランプを介して電源側に、エミッタ
   が抵抗を介してアース側に夫々接続された第２のトラン
   ジスタ、該第２のトランジスタのエミッタから前記第１
   のトランジスタのベースに順方向に接続されたダイオー
   ドからなることを特徴とするランプ駆動回路。