JPS6032784B2 - 冷凍装置の油戻し装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、圧縮機を用いた冷凍装置において、低圧部分
の玲煤に混入している油を圧縮機に戻す装置に関するも
のである。

この種の装置において、従来は例えば低圧部分の油冷媒
液貯留部として蒸発器に溜った冷嬢液の上層又は下層（
油との比重関係により異なる）の油の多い部分を抽出し
て他の熱源による加熱、又は凝縮器からの高圧冷煤液に
よる加熱により冷媒を蒸発せしめ、冷媒に含まれてきた
油も蒸発した冷媒ガスに同伴させるようにした油戻し機
構により圧縮機の吸込側に送り、油蒸気を回収するよう
にしていた。

この場合、負荷が複数種類あり、蒸発温度が異る複数の
蒸発器が用いられる場合、油戻し機構は各々の蒸発器に
それぞれ設けられるので装置が複雑になる欠点があった
。本発明は、圧力の高い油冷媒液貯留部から他の低い圧
力の油冷媒液貯留部え油冷媒液を導くことにより、従釆
のものの上記の欠点を除き、油戻し機構は最低圧力の油
冷媒液貯留部用の一つで足りるようにして構造を簡略化
することが可能な冷凍装置の油戻し装置を提供すること
を目的とするものである。

本発明は、圧縮機、凝縮器、蒸発器並びにこれらを接続
する冷媒経路により冷凍サイクルを形成する冷凍装置に
おいて、冷媒系統中に油を含む冷煤液を貯留する油袷媒
液貯留部を複数個備え、相互間に圧力差のある油冷媒液
貯留部を選択して相互間を油戻し経路にて接続して油冷
煤液の移送を行なわしめて最終的に最も低い圧力の油冷
媒液貯留部に導くよう構成し、該最低圧の油冷媒液貯留
部の油冷煤液を油戻し経路にて、池戻し機構に連絡構成
したことを特徴とする冷凍装置の油戻し装置である。

本発明を実施例につき図面を用いて説明すれば、スクリ
ュー圧縮器１、凝縮器２、ェコノマィザ３、低温側蒸発
器４、膨脹弁５，６及びこれらを接続する吐出管７，８
、出口管９、配管１０、蒸気管２８、吸入管１１により
基本的な冷嬢系統が形成されている。

１２は高温側蒸発器であり、低温側蒸発器４が対応する
負荷とは異なる負荷に対応し、負荷条件により、低温側
蒸発器４よりも高温に保たれているので、高温側蒸発器
１２の内圧は低温側蒸発器４の圧力よりも高く保たれ両
者間には圧力差を生じている。

また、両者は油を含む冷媒液（本明細書にては油冷媒液
と称す）の貯留部の役もはたし、高温側蒸発器１２内の
油が多く分布すると液面付近の位置から低温側蒸発器４
との間は油戻し管１３にて接続され、油を多く含んだ油
冷煤液が圧力差によって低温側蒸発器４に導かれるよう
になっている。ェコノマィザ３も油冷煤液貯留部の役を
はたし、同機に低温側蒸発器４との間を油戻し管２６に
て接続されている。

高温側蒸発器１２の入口側は膨張弁１４及び配管１５を
介して配管１０‘こ接続し、出口側は中間吸入管１６に
スクリュー圧縮器１の中間圧力段に接続されている。

低温側蒸発器４よりも低い位置に油戻し機構としての油
用熱交換器１７を設け、加熱側として配管１０の冷煤液
を導き、被加熱側として低温側蒸発器４内の液面付近か
ら油戻し管１８により油を多く含んだ油冷煤液を導き、
冷媒を蒸発せしめ、冷煤に含まれてきた油も、蒸発した
冷媒ガスに同伴させて油戻し管１９により吸入管１１に
導いている。

この蒸発したガスは圧縮機】の吸入口から吸入されるが
、この時配管１０の冷煤液は過冷却されるので、冷凍機
の冷凍能力を低下させることはない。

ェコノマィザ３の気相部は中間吸入管２川こよりスクリ
ュー圧縮器１の中間圧力段に接続されている。

吐出管７の吐出冷煤ガス中に含まれる液滴状の油を分離
するために油分離器２１が設けられ、分離された油は、
油管２２、油ポンプ２３、油冷却器２４、油管２５を経
てスクリュー圧縮器１内に軸受の潤滑及び冷却用並びに
ロータの潤滑及びシール用、再に圧縮熱の吸収冷却用と
して供給される。

運転に当たって、低圧冷煤系統中にて、油冷煤液はェコ
ノマィザ３、高温側蒸発器１２及び低温側蒸発器４に貯
留されるが、このうちヱコノマィザ３と高温側蒸発器１
２内の油を多く含んだ油冷煤液は圧力差により低温側蒸
発器４内に流下し、低温側蒸発器４内の油を多く含んだ
油冷媒液と共に油戻し管１８により油用熱交換器１７に
導いて、冷蝶を蒸発せしめ、冷煤に含まれてきた油も、
蒸発した冷媒ガスに同伴させて吸入管１１に導かれて油
はスクリュー圧縮器１に再び回収される。

圧力差のある複数個の油冷媒液貯留部間の油戻し管によ
る接続の組み合わせは任意に選べ、例えば高、中、低圧
の三種の油冷媒液貯留部Ａ，Ｂ，Ｃにおいて、Ａ→Ｂ→
Ｃと直列にしてもよく（例えば図中油戻し管２６の代り
に油戻し管２７を用いる）、またＡ→Ｃ，Ａ→Ｃの如く
並列にしてもよい。

圧縮機としてはスクリュー式のほか、他の回転式容積型
圧縮機のみならず、往復式容積型又はターボ式のものに
対しても適用できる。

また油噴射式のものでもドライ式のものでもよい。本発
明は、圧縮機、凝縮器、蒸発器並びにこれらを接続する
冷媒経路により冷凍サイクルを形成する冷凍装置におい
て、冷煤系統中に油を含む冷煤液を貯留する油冷媒液貯
留部を複数個備え、−相互間に圧力差のある油冷媒液貯
留部を選択して相互間を油戻し経路にて接続して油冷媒
液の移送を行なわしめて最終的に最も低い圧力の油冷煤
液貯留部に導くよう構成し、該最低圧の油冷煤液貯留部
の油冷煤液を油戻し経路にて油戻し機構に連絡構成した
ことにより、油冷媒貯留部が複数個あっても、油戻し機
構は一個で済み、構造が簡単な冷凍装置の油戻し装置を
堤供することができ、実用上極めて大なる効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例のフローシートである。 １・・・スクリュー圧縮器、２・・・凝縮器、３・・・
ェコノマィザ、４・・・低温側蒸発器、５・・・膨張弁
、６・・・膨張弁、７，８・・・吐出管、９・・・出口
管、１０・・・配管、１１・・・吸入管、１２・・・高
温側蒸発器、１３・・・油戻し管、１４・・・膨張弁、
１５・・・配管、１６・・・中間吸入管、１７・・・油
用熱交換器、１８，１９・・・油戻し管、２０・・・中
間吸入管、２１・・・油分離器、２２・・・油管、２３
・・・油ポンプ、２４・・・油冷却器、２５・・・油管
、２６，２７…油戻し管、２８…蒸気管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 圧縮機、凝縮器、蒸発器並びにこれらを接続する冷
   媒経路により冷凍サイクルを形成する冷凍装置において
   、冷媒系統中に油を含む冷凍液を貯留する油冷媒液貯留
   部を複数個備え、相互間に圧力差のある油冷媒液貯留部
   を選択して相互間を油戻し経路にて接続して油冷媒の移
   送を行なわしめて最終的に最も低い圧力の油冷媒液貯留
   部に導くよう構成し、該最低圧の油冷媒液貯留部の油冷
   媒液を油戻し経路にて油戻し機構に連絡構成したことを
   特徴とする冷凍装置の油戻し装置。 ２ 前記複数個の油冷媒液貯留部のうちの単数又は複数
   が前前記蒸発器である特許請求の範囲第１項記載の装置
   。 ３ 前記複数個の油冷媒液貯留部のうちの一つがエコノ
   マイザである特許請求の範囲第１項記載の装置。 ４ 前記油戻し機構が、熱交換器を備え、前記最低圧の
   油冷媒液貯留部の油冷媒液と前記凝縮器から前記蒸発器
   に導かれる冷媒液と熱交換せしめるよう構成した特許請
   求の範囲第１項記載の装置。