JPS603163B2 - フイルム面における反射光により露出時間を自動的に制御するレンズシャッタ−付カメラ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、レンズシャッターの蕗出をフィルム面におけ
る反射光により適正に制御可能なカメラに関する。

レンズシャッター付カメラにおいてフィルム面を側光し
て、その露出を制御する場合、撮影開始前においては、
受光素子には光は全く入射していない。

一方電気シャッターにおける電磁石にシャッター閉じ信
号が入ってシャッターを開閉する形成の噂気シャッター
においては、上記シャッター閉じ信号が入ってから、現
実にシャッターが閉じ終わるまでに一定の遅延時間を要
するので、高速露出の場合にはこの遅延時間が無視する
ことができない露出誤隻葦を生じるものである。本発明
は、上記形式のレンズシャッターをフィルム面側光によ
り生じる対数伸張用トランジスターのコレクター鰭流に
よって、受光素子に入射する光量に応じた適正蕗出時間
に比例した電流を出力すると共に、シャッター閉じ信号
を、上記蟹磁石の遅れ時間に相当する一定時間だけ早め
て出すようにして、上記欠点を補正することを特徴とす
るフィルム面における反射光によりレンズシャッターの
蕗出時間を自動的に適正に補正して制御するカメラに係
る。

本発明を原理的に説明する。

まず、第１図乃至第３図は本発明の実施例であるが、図
に於ては概念的に示されている。第４図、第５図は賜出
の補正を説明するものである。第１図は、フィルム面に
おける反射光を減光して露光が制御されるレンズシャッ
ターを備えたカメラの一実施例の機断上面図を示し、鎖
線で示すカメラ本体１には、同図右側に実線で示される
複数体の撮影レンズ２が配穀され、左方のフィルム圧板
４により保持される写真フィルム３が、上記撮影レンズ
２に相面している。上記フィルム３のフィルム面３ａに
おける反射光線を集光レンズ６を介して受光する受光素
子５は、例えば光起電力素子の如き光応答時間の速い素
子により構成され、上記集光レンズ６と共に、撮影レン
ズ２よりフィルム面３ａに至る光線を妨げない位置で、
フィルム面３ａでの拡散光を受光できるよう暗箱８の上
部に受光素子ホルダー７により保持されている。９，１
川ましンズシャッターで、その作動を第２図について説
明すると、機軸は時間を示す軸であり、縦軸は、シャッ
ターの開放口径を示すものである。

同図の曲線Ａは、シャッター羽根１０が絞りの機能も行
なうプログラムシャッターの作動曲線を示し、屈線Ｂは
、別設の絞り設定部材を有し、絞りが中間値に設定され
た場合の作動曲線で破線は絞り開放の場合を示している
。

第３図は、上記実施例における装置の礎成の実施例を示
すもので、受光素子５は、前記した如くフィルム３のフ
ィルム面３ａでの反射光を受光してる。

側光回路１１は、シャッターのセクター１０の関口を通
過した被写体光線がフィルム面３ａに入射し、該入射光
がフィルム面３ａで反射して受光素子５に入射し、側光
回路１１の出力端子ａには、受光素子５への入射光を対
数圧縮した電圧が生じる。フィルム感度演算回路１２は
、上記頚山光回路１１の情報に、フィルム感度の情報を
加算して、その出力端子ｂには、被写体の明るさとフィ
ルム感度とに応じた適正露出時間を対数圧縮した蝿圧が
生じる。

上記出力端子ｂの情報は、対数伸張用トランジスターＴ
ｒでのベースに印加され、そのコレクターの対数伸張さ
れたコレクター電流によって時定用コンデンサーＣは充
電され、適正露出時間の情報が得られる。

時定用コンデンサーＣの充鰭電圧は、スイッチング回路
１３に入力され、上記充電電圧が所定のレベルとなると
、スイッチング回路１３は反転して、シャッター閉鎖用
電磁装置１４を駆動してシャッターを閉鎖する。

上記した構成は、・樽気シャッターとして公知に属する
が、本実施例の如く、公知のフィルム面減光形式の電気
シャッターにおいては、閉鎖用電磁装置１４を駆動して
から、現実にセクター１０が閉鎖し終るまでに時間的遅
れがあり、この露出誤差として生じ、特に露出時間が高
速の場合においては、この誤畠葦を無視することができ
なくなる。

そこで本発明においては、第２図のＡ曲線の如きプログ
ラム制御の場合も、第２図のＢ属線の如き絞り優先シャ
ッター速度自動制御の場合においても、閉鎖用電磁装置
の作動遅れを補正し、特に高速の場合における適正シャ
ッター速度を保障するため、第３図に示した回路におい
て、対数伸張用トランジスターのコレクターに接続され
る時定用コンデンサーＣと直列に遅れ時間補正用抵抗Ｒ
を直列接続し、上記トランジスターのコレクタ−に上記
直列接続体の情報を入力せしめたものである。補正用抵
抗Ｒには対数伸張用トランジスターのコレクター電流が
流れ、この電流が流れると、その両端間に電圧を生じる
ものであり、上記コレクター電流は、受光素子５に入射
する光量に応じて変化するものである。

いま、第３図の装置において、スイッチング回路１３か
らシャッター閉鎖信号が発生する時点をｔｏとする。

先ず第４図のプログラム露出に関して説明すると、シャ
ッター作動は、シャッター閉鎖信号が発生した時点ｔｏ
から△ｔの時間だけ遅れて第４図の曲線に示す如き特性
で開閉する。シャッター閉鎖信号が発生した時点ｔｏに
おける時定用コンデンサーＣに充電されている電気量は
、第４図のちかららまでの斜線部Ｓ，の光豊穣分母であ
り、コレクター電流は、第４図において時点ｔｏではフ
ィルム面に入射する光量Ｂｏに応じた電流である。

遅れ時間補正用抵抗Ｒを遅れ時間△ｔに対応するよう調
整すると、閉鎖信号を発生する時点ｔｏでの補正用抵抗
Ｒの両端子間電圧は、（ＢｏＸ△ｔ）と対応しており、
第４図で時点ｔｏ以降ｔ２までのシャッター作動曲線の
積分量と、閉鎖信号を発生した時点ｔｏでの補正抵抗Ｒ
の両端子間電圧とは、近似的に等しい。またもし第４図
熱線に示す如く閉鎖信号を発生する時点ら以前における
シャッター開放特性が変化しても、時定用コンデンサー
Ｃには点線に応じた時点ｔ，からｔｏまでの光童積分値
が充電され、ｔｏＬ汎蜂においては、略同じ開放特性で
ある。従って第３図の装置は、どのような開放特性のプ
ログラムシャッターにおいても、閉鎖用電磁装置の作動
遅れを補正することが可能となる。第５図は、絞り優先
電気シャッターの場合のシャッター作動図を説明してお
り、閉じ信号発生時点ｔｏら汎蜂も、フィルム面に入射
する光量＆に変化はなく、補正用抵抗Ｒの両端子間電圧
により露出時間が正確に補償されるものである。

以上の原理的説明においては閉鎖用電磁袋贋の作動遅れ
時間△ｔが制御可能なシャツタｈ速度の最高遠より短か
し・場合のみに露出補正可能であるが、次に第６図乃至
第８図において、△ｔが制御可能なシャッター速度の最
高速より長い（遅い）場合の露出補正を説明する。

このような場合には、閉鎖信号を発生すべき時点ら‘こ
おいては、フィルム面の露光は開始されておらず、従っ
て受光素子５へも光は入射することがないので、対数伸
張用トランジスターはコレクター電流が流れないことに
なり、従って補正用抵抗Ｒの両端子間には何ら電圧が生
じない。そこで、本発明においては更に、シャッターが
開放する以前に実際の蕗光には関与しない如きピンホー
ルをシャッターセクターに設け、該ピンホールの開放に
よってフィルム面に被写体光を入射させ、被写体が明る
くて制御されるべき露出時間が作動遅れ時間△ｔより遠
い場合において、上記ピンホールによってフィルム面に
入射した被写体光による補正用抵抗Ｒの両端子間電圧が
、スイッチング回路１３のトリガーレベルになるような
ピンホールの大きさとする。第６図は、シャッター羽根
が完全に閉鎖状態にある正面図で、回転軸１５ａ〜１９
ａを中心に回動可能なシャッター羽根１５〜１９は完全
に重なり合い、且つシャッター羽根１５のみに具備され
る上記したピンホール１５ｂも、羽根１８及び１９によ
り遮蔽されている。上記の状態においてレリーズ操作が
行なわれると、各シャッター羽根１５〜１９は、第７図
に示される如く開放方向（反時計方向）に回動し、先ず
前記ピンホール１５ｂの羽根１８，１９による遮蔽が解
かれるが、このとき各羽根のずれにより生じる露光関口
は形成されない。

しかしながら、この時点ｔｏにおいて上記ピンホール１
５ｂより入射する被写体光線のフィルム面での反射光が
受光素子５に入射し、トランジスターＴｒのコレクター
電流により補正用抵抗Ｒの両端子間に生じる電圧がスイ
ッチング回路１３を反転してシャッター閉鎖信号を生じ
る。これよりシャッター羽根１５〜１９は、更に反時計
方向に回動し、再びピンホール１５ｂはシャッター羽根
１６により遮蔽されるが、これと共に時点ｔ，でシャッ
ター羽根のずれによる閉口が始まり、、実質的な露光が
開始される。一方時点りこ先立つ時点ｔｏにおいて閉じ
信号が出ているので、第８図に示す如く、時点もより△
ｔを経た時点ｔ２においてシャッターは完全に閉鎖する
。上記のものにおいてｔｏとｔ，の時間の管理をするた
め、第６図より第７図に移動する間にシャッターに簡単
な制動菱魔を設けることもできる。上記した如く、制御
されるべきシャッター速度（Ｌ〜ら）より作動遅れ時間
（ｔｏ〜ｔ２）が長い場合においても、シャッター速度
は適正に制御されるものである。

本発明は、以上の実施例に示される如く、対数伸張トラ
ンジスターＴｒのコレクターに接続される時定用コンデ
ンサーＣと直列にシャッター閉鎖遅れ時間補正用抵抗Ｒ
を接続することにより、上記補正用抵抗Ｒを流れる上記
トランジスターＴｒのコレクタ−電流によって、上記補
正用抵抗Ｒの両端子間に生じる電圧によりシャッター閉
じ信号が一定時間早められ、上記シャッター閉じ信号が
発生する時点でのフィルムへの入射光と、前記一定時間
との積が、実際のシャッター開放によるフィルムへの入
射光量と実質上等しいのでシャッター作動遅れによる蕗
出誤差のない蓬正なシャッター速度制御又はプログラム
制御を行ない、シャッター羽根に設けたピンホールを遠
過する光によってシャッター開放開始前からトランジス
ターＴｒのコレクター電流を流して、シャッター作動遅
れよりも速い（短い）シャッター速度においても蕗出補
正を行ない、広範囲のシャッター速度における鱗出補正
が可能であるという格別の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るフィルム面反射光を洩
り光するカメラの横断上面図、第２図は、同上実施例に
おけるプログラム滋光制御と、絞り優先シャッター速度
制御とのレンズシャッターの作動の説明図、第３図は、
同上実施例の構成を示す回路を含めたブロック図、第４
図は、本発明に係るプログラム制御におけるシャッター
作動図、第５図は同様に絞り優先シャッター速度制御に
おけるシャッター作動図である。 第６図は、本発明のシャッター羽根の正面図で、完全に
遮断する状態を示し、第７図は、同上のものにおいて、
蕗光開始前にピンホールによる露光が開始された状態を
示す。第８図は、同上のものにおいて、自動的に制御さ
れるシャッター速度より、シャッター閉鎖作動の遅延時
間が長い場合の、シャッター作動図を示す。２・・・撮
影レンズ、３・・・フィルム、３ａ．・・フィルム面、
５…受光素子、７・・・受光素子ホルダー、９・・・シ
ャッター装置、１０・・・シャッターブレード、１１・
・・頚。 光回路、１２・・・フィルム感度演算回路、Ｔｒ…対数
伸張トランジスター、Ｃ…時定用コンデンサー、Ｒ・・
・補正用抵抗、１３・・・スイッチング回路、１４・・
・シャッター閉鎖用電磁装置、１５〜１９・・・シャッ
ター羽根、１５ｂ・・・ピンホール、ｔｏ・・・閉じ信
号発生時点、ｔ．・・・シャッター羽根の開放開始時点
、ｔ２・・・シャッター羽根閉鎖時点。キー図夫２図 大３図 矛４図 夫５図 矛６図 矛７図 才８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ レンズシヤツターを備え、複数のシヤツター羽根か
   ら成り、シヤツター閉鎖時には他のシヤツター羽根によ
   り遮断されるとともにシヤツター動作開始後シヤツター
   開放開始までの間に上記遮蔽を解かれる位置に設けられ
   たピンホールを少なくとも１枚のシヤツター羽根に有す
   るシヤツター羽根群と、上記ピンホールが上記遮蔽を解
   かれた後シヤツター開放開始まではピンホールをシヤツ
   ター開放開始後はシヤツター開放口を通過した被写体光
   のフイルム面での反射光を受光する受光素子と、該受光
   素子に入射する光量に応じた適正露出時間を対数圧縮し
   た出力信号を生じる測光回路と、該測光回路の出力を入
   力し、コレクターに上記入力を対数伸張する電流を生じ
   る対数伸張トランジスターと、該対数伸張トランジスタ
   ーのコレクターに接続される時定用コンデンサーとシヤ
   ツター閉鎖遅れ時間補正用抵抗との直列接続体と、該直
   列接続体の両端子間電圧が所定レベルになるとシヤツタ
   ー閉鎖信号を発生するスイツチング回路と、前記シヤツ
   ター閉鎖信号により前記レンズシヤツターのシヤツター
   羽根を閉鎖させる閉鎖用電磁装置とより成るフイルム面
   における反射光により露出時間を自動的に制御するレン
   ズシヤツター付カメラ。