JPS6030090Y2 - 乗用型移動農機における座席移動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインやトラクタ等め＝ｉｉｉｓｍ移動
農機において、乗座作業用の座”席を利用して立ち作業
の際に、作業者の背部および尻下部の三箇所を支持する
ことができ、しかもその切換え操行が容易に行えるよう
にした座席移動装置に係るものである。

従来、全面刈りのコンバインにおいては、機体の前部に
幅の広い刈取部等が位置しているため、前方視界がよく
ないので、作業の途中で立ち作業を余儀なくされる場合
が多く、斯る場合作業者は、身体の一部分のみを適宜座
席に支持させている程度であった為、機体の動揺等に対
して運転者の身体を安定した状態に支えることができず
作業上の疲労が著しいと共に、座席位置を切り換えて立
ち姿勢で身体の一部を″支えるようにしたものも提案さ
れたが、その切り換え操作が極めて煩雑で作雫能率が著
しく落る等の不都合が生じている。

□本考案は上記の如き実情にかんがみ、その不都合を一
掃すべく創案されたものであって、シートフレームの上
に、尻のせ部および背当部を有する座席を設け、上記シ
ートフレームと尻のせ部との間に、シートフレームの前
端部に一端を上下回動自在に枢支した伸縮自在の支持体
と、該伸縮自在め支持体に連結され、かつシートフレー
ムに対して前後移動ならびに上下回動自在の座席取付台
より構威されｔ、：、ＷＳ機構を設け、該昇降機構のレ
バーの操作にて座席を上昇移動させた際、シートフレー
ムの前端側上方に位置して背当部の上端および尻のせ部
の前端が、それぞれ立ち作業者の背部および尻下部の三
箇所を支持できるように構威し□
。

たことにより、コンバイン等の乗用型移動農機において
、立ち作業の場合１こ、座席を上方へ持上げれば、座席
の背画部め主龜および、尻のせ部め前端で作業者の背部
または腰部および尻下部の三箇所を支え、かつ座席の谷
部で尻部を受ルめることができ１．機体の振、動や動揺
等にかかわらず１．作業者の立ち姿勢を安定した状態に
支えてその安全を図り、その疲労Ｇ１１ｆすることがで
き名と共に、座席位置め切り換え操作が容易に行える乗
用型移動農機における座席移動装置を提供しようとする
ものである。

本考案の構成を図面に示された一実施例について説明す
れば、１はコンバインの刈取部、２は脱穀部であって、
刈取部１の後方−側寄りには運転者用デツキ３および操
作パネル４が設けられ、かつ操作パネル４の後方にはシ
ートフレーム５が位置し、シートフレーム５上には座席
６が昇降機構７を介して設置されている。

その昇降機構７は次のように構成されている。

すなわち、シートフレーム５の前端部には、伸縮自在の
支持体８，８の一端が支持軸９を介して上下回動自在に
枢支されており、該伸縮自在の支持体８，８のガイドパ
イプ１０．１０には、座席取付台１１が連結棒１２を介
して連結されている。

上記座席取付台１１の後端左右にはローラ軸１３を介し
てローラ１４，１４が取付けられており、該ローラ１４
，１４はシートフレーム５に固着されたガイド体１５，
１５に嵌合案内され、座席取付台１１は前後動自在で、
かつローラ軸１３を枢軸として上下回動自在となってい
る。

そして、座席取付台１１の前後は取付ピン１６によって
座席６の尻のせ部前端に枢結され、かつ伸縮自在の支持
体８，８のスライド棒１７，１７は取付ピン１８を介し
て尻のせ部後端に枢結されている。

１９は座席移動操作レバーであって、該操作レバー１９
は、シートフレーム５の後部に回動自在に枢支されたフ
ック軸２０と一体の突出アーム２１にロッド２２を介し
て連結されており、フック軸２０の両端には、前記ロー
ラ軸１３に対するフック２３．２３が一体的に取付けら
れている。

上記フック２３．２３には、複数の段階的係止凹欠２４
がそれぞれ形成されている。

叙上の如き構成において、座席６が乗座状態にある場合
には、座席取付台１１が最も後方に位置し、そのローラ
軸１３がフック２３．２３の最も後方の係止凹欠２４，
２４に係止されており、座席６はその状態で安定的に支
持されている。

一方、立ち作業に際して座席６を持上げるには、まず、
座席移動操作レバー１９を前方に倒すと、ロッド２２を
介してフック軸２０がフック２３，２３を上方へ回動せ
しめるべく回動せられるので、該フック２３，２３はロ
ーラ軸１３よりはずれる。

かくすれば、座席取付台１１は前後動自在の状態となる
ので、座席６を持上げることができる。

そしてその持上げられた座席６は、座席取付台１１の前
方移動ならびにローラ軸１３を枢軸とする上下回動と併
せて、伸縮自在の支持体８，８の伸長ならびに支持軸９
を枢軸する上方回動とによる上昇規制作用によって、座
席６はせの尻のせ部の前端Ｘが機体の前方上方に位置し
、かつ背当部の上端Ｙはそれより大きく前方上方に位置
せられた状態となる。

そして、この状態において操作レバー１９を後方へ再び
倒せば、フック２３，２３の係止凹欠２４，２４のうち
前方のものがローラ軸１３に係止せられ、座席支持台１
１が固定されるので、座席６は上記の姿勢に安定保持さ
れる。

上記の如く座席６を持ち上げた状態では、デツキ３上に
立ち姿勢の作業者に対し、座席６の背当部の上端Ｙおよ
び尻のせ部の前端Ｘが背部または腰部ならびに尻下部の
三箇所を支持し、かつ座席６の谷部２で尻部を受止める
ことができるので、作業者は立ち姿勢でも安定した状態
を維持できる。

しかも上記の切り換え操作は操作レバー１９にて容易に
行えるので、切り換え操作のために刈取作業を中断する
必要はない。

また、第６図に鎖線で示す如く、支持軸９とローラ軸１
３間に引張り弾機２５を張設しておけば、操作レバー１
９を前方に倒してフック２３゜２３をローラ軸１３より
はずすのみで、座席６をワンタッチで上昇させることが
でき、また上昇した座席６は、操作レバー１９を前方へ
倒した状態で尻のせ部に腰をかければ、体重によって乗
座位置に戻すことができるので、座席６の移動操作が一
層容易となる。

さらに本実施例ではフック２３の係止凹欠２４を３個の
場合について説明したが、係止凹欠２４を４個以上にし
てもよく、作業者の体形等に応じて位置に係止してもよ
いことは勿論である。

これを要するに、本考案は、シートフレームの上に、尻
のせ部および背当部を有する座席を設け、上記シートフ
レームと尻のせ部との間に、シートフレームの前端部に
一端を上下回動自在に枢支した伸縮自在の支持体と、該
伸縮自在の支持体に連結され、かつシートフレームに対
して前後移動ならびに上下回動自在の座席取付台より構
成された昇降機構を設け、該昇降機構のレバーの操作に
て座席を上昇移動させた際、シートフレームの前端側上
方に位置して背当部の上端および尻のせ部の前端が、そ
れぞれ立ち作業者の背部および尻下部の三箇所を支持で
きるように構成したから、立ち作業の場合に、座席を上
昇移動させれば、座席の背当部の上端および尻のせ部の
前端で作業者の背当部または腰部および尻下部の三箇所
を支え、かつ座席の谷部で尻部を受止めることができ、
機体の振動や動揺等にかかわらず、作業者の立ち姿勢を
安定した状態に支えてその安全を図ることができて、そ
の疲労を防止することができると共に、座席位置の切り
換えはレバー操作で容易に行えるため、刈取作業を継続
させたま）で行え、切り換えのために作業を中断する必
要もないので、作業能率を低下させることがない等、き
わめて有用な実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る乗用型移動農機における座席移動装
置の一実施例を示すものであって、第１図はコンバイン
の全体側面図、第２図は同上平面図、第３図は要部の側
面図、第４図は同上平面図、第５図は同上斜視図、第６
図は本考案の作用を示す側面図である。 図中、５はシートフレーム、６は座席、７は昇降機構、
８，８は伸縮自在の支持体、１１は座席取付台、１２は
連結棒、１４．１４はローラ、１５．１５はガイド体、
１９は座席移動操作レバー、２２はロッド、２３．２３
はフック、２４は係止凹欠、２５は引張り弾機である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートフレームの上に、尻のせ部および背当部を有する
   座席を設け、上記シートフレームと尻のせ部との間に、
   シードフレームの前端部に一端を上下回動自在に枢支し
   た伸縮自在の支持体と、該伸縮自在の支持体に連結され
   、かつシートフレームに対して前後移動ならびに上下回
   動自在の座席取付台より構威された昇降機構を設□け、
   該昇降機構のレバーρ操作にて座席を上昇移動させた際
   、シートフレームの前端側上方に位置して背当部の上端
   および尻のせ部の前端が、それぞれ立ち作業者の背部お
   よび尻下部の三箇所を支持できるように構威したことを
   特徴とする乗用型移動農地１こ転ける座席移動装置。