JPS6029193B2 - 整流子 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は整流子に関するものである。

従来の整流子は、ブラシがセグメント間を移動するとき
に電流が急激に切換わるため、ァ−クが発生しやすく、
アークによる損傷および電波障害の問題があった。

したがって、この発明の目的は、アークの発生を軽減す
ることができる整流子を提供することである。

第１図はこの発明の整流子の一実施例の平面図、第２図
はそのローロ断面図である。

これらの図において、１は絶縁基板、２は抵抗体プラス
チック、３〜５はセグメント、６〜１１は導電性プラス
チック、１２はブッシングである。抵抗体プラスチック
２は表面露呈部２ａ〜２ｃが導電性プラスチック６，７
〜１０，１１のそれぞれの間に挟持され、それぞれの境
界は混融状態になっていて、抵抗値変化が緩慢になって
いる。このような整流子はつぎのようにして製造するこ
とができる。すなわち、第３図に示すように、絶縁基板
１の上にフィルム状の抵抗体プラスチック２を戦直し、
その上にセグメント３，４および導電性プラスチック６
，７を戦暦する。この状態で加熱圧着すると、第４図に
示すように抵抗体プラスチック２が溶融して表面露呈部
２ａを形成するとともに、表面露呈部２ａと導電性プラ
スチック６，７との境界が混融状態となり、その抵抗値
変化は第５図のように緩慢な変化を示す。この実施例で
は、抵抗体プラスチック２としてポリアミド樹脂にカー
ボンを混入した材料を用いた。また、導電性プラスチッ
ク６〜１１としてポリアミド樹脂に銀を混入した材料を
用いた。つぎに、第１図に示す整流子を小型直流モータ
に使用した場合の動作説明を行う。

第６図に示すように、ブラシ１３が図示の左方向から右
方向へ移動するとき、セグメント３，４およびブラシ１
３間の抵抗は第７図のように緩慢に変化する。したがっ
て、ブラシ１３に流れる電流ｉは第８図のように緩慢に
変化する。また、ブラシ１３とセグメント４の間の電圧
ｖは、コイルのインダクタンスの影響で第８図のように
変化するが、この変化も緩慢である。その結果、アーク
は殆んと発生しない。つぎに、抵抗体プラスチック２の
製造方法について説明する。

実施例 １： フェノール１０の重量部と３７％ホルマリン８の重量部
および触媒として１０％塩酸２ｃｃとを１０び○で１時
間反応させた後、常圧下で１５０ｑｏまで加熱脱水し、
ノボラック樹脂を得た。

この／ボラツク樹脂１０の重量部とカーボン（電気化学
製アセチレンブラック）１００重量部とへキサメチレン
テトラミン１の重量部とをニーダで混線した後、ボール
ミルで粉砕した。これを１６０ｑＣ、１００ｋｇ／地、
５分間の成型条件で成型した。実施例 ２：ェポキシ樹
脂粉末（シェル製ェピコート１００１）１０の重量部と
カーボン（同上）１０の重量部とイミダゾール３重量部
とをボールミルにて粉砕混合した。

これを１７０ｑｏ、３０ｋｇ／均、１５分間の成型条件
で成型した。なお、抵抗体プラスチックの他の材料とし
て、不飽和ポリエステル、ュリャ、メラミン等の熱硬化
性樹脂またはポリエステル等の熱可塑性樹脂を用いるこ
とができる。

以上のように、この発明の整流子によれば、抵抗体プラ
スチックと第１および第２の導電性プラスチックの境界
で抵抗が緩慢に変化し、ブラシが抵抗体プラスチックと
第１および第２の導電性プラスチックとの間を渡る時の
ブラシとセグメントとの間の抵抗値変化が非常に緩慢に
なり、電流が急変することがなく、サージを十分に抑制
することができ、アークの発生が軽減される。そのため
、ノイズが減少し、長寿命となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の整流子の一実施例の平面図、第２図
はその０ーロ断面図、第３図および第４図はその製造方
法の説明図、第５図は同じく抵抗変イ鰍態図、第６図‘
ま同じく動作説明図、第７図および第８図はそれぞれそ
の電気的特性図である。 ２・・・・・・抵抗体プラスチック、３〜５・・・・・
・セグメント、６〜１１・…・・導電性プラスチック。 第１図第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 抵抗体プラスチツクと、前記抵抗体プラスチツクの
   両側に配設される第１および第２の導電性プラスチツク
   と、前記第１および第２の導電性プラスチツクの外側に
   配設される第１および第２の整流子セグメントを備え、
   前記抵抗体プラスチツクと前記第１および第２の導電性
   プラスチツクとのそれぞれの境界が互いに混融して境界
   付近の抵抗値変化が緩慢になつていることを特徴とする
   整流子。