JPS6028938Y2 - 水冷式製氷機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内管を流れる冷却水と外管を前記冷却水とは逆
方向に流れる高温冷媒ガスを熱交換させる二重管式の凝
縮器と、凝縮圧力を一定に保つために冷却水量を自動調
整する節水弁を具備せる水冷式製氷機の改良に関し、氷
を生皮する製氷装置から−サイクル毎に製氷用水が排水
される点に鑑み、この製氷用水を有効に利用すると共に
熱交換後の冷却水を有効に利用して高温冷媒ガスの熱交
換効率を向上させ、節水弁により制御される冷却水量を
大巾に減少させる事を目的とする。

以下に本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

１は冷凍系の電動圧縮機、２は第２図に一部断面図を示
す様に内管２Ａを流れる冷却水と外管２Ｂを前記冷却水
とは逆方向に流れる高温冷媒ガスを熱交換させる二重管
式凝縮器、３は所謂逆セルタイプの製氷装置で、下向き
に開口する複数の区画された製氷部を有する蒸発器４と
、製氷部の閉塞状態で水タン５内の製氷用水を製氷部に
噴水する噴水文を表面に形成する水皿６等によって構成
され、製氷を終了すると水皿６を傾動して製氷部を開放
し、脱水を行うと共に水タンク５内に残った製氷用水を
ドレンパン７に排水する様になっている。

８は貯留槽で、仕切り板９によって上部の第１貯留室１
０と下部の第２貯留室１１を仕切り構成しており、貯留
槽８には第１貯留室１ｏと外部を連通ずる第１のオーバ
ーフロー口１２と第２貯留室１１と外部を連通ずる第２
のオーバーフロー口１３が形成されている。

更に前記貯留槽８に両室１０及び１１を通して前記二重
管式の凝縮器２を配設する。

そして凝縮器２の内管２Ａから延長した冷却水の出口管
１４を第１の貯留室１０に連通せしめると共に前記ドレ
ンパン７で受けた製氷用水を排水する排水管１５を第２
の貯留室１１に連通せしめる。

また１６は膨張弁、１７は電動圧縮機１の吐出圧力に応
じて弁の開度をコントロールし、凝縮圧力を一定に保つ
ために冷却水量を自動調整する節水弁で、冷却水の出口
管１４に設けられている。

この節水弁１７は冷却水の入口管１８の方に設けてもよ
い。

以上の構成に於いて、電動圧縮機１から出た吐出ガス温
度は９０〜１００℃位高温になっており、この高温冷媒
ガスが凝縮器２の外管２Ｂを通過する際に内管２Ａを通
過する冷却水と熱交換する。

熱交換後の冷却水は入口管１８からの流入時の水温によ
って若干異なるが４０〜４５℃位の低温水となり、この
低温水は出口管１４を介して第１の貯留室１０に貯留さ
れていき、この低温水と外管２Ｂが接触するため高温冷
媒ガスは内側からの冷却に加えて外側からも冷却される
ことになる。

而して第１の貯留室１０に位置する凝縮器２から第２の
貯留室１１に位置する凝縮器２の内管２Ａを冷媒ガスが
通過する際には９０〜１００℃あった高温冷媒ガスの温
度はかなり低下している。

この低下した冷媒ガスは更に第２の貯留室１１で外管２
Ｂを通過する際に内管２Ａを通過する冷却水と熱交換す
ると共に第２の貯留室１１に排水管１５を介して貯水さ
れる極めて低温の製氷用水（製氷終了後の水であるため
０℃に近い）が凝縮器２の外管２Ｂに接触することから
十分に熱交換が行なわれる。

以上の如く第１の貯留室１０で効果的に熱交換した後、
更に第２の貯留室１１で一層効果的に熱交換を行なって
いるため節水弁１７により制御される冷却水量は大巾に
減少する。

また第１の貯留室１０に熱交換後の温水がこもることな
く所定水量を超えれば出口管１４から流入してくる低温
水との入れ換わりが第１のオーバーフロー口１２から行
なわれるため安定した熱交換を行なうことができ、同様
に第２の貯留室１１にも熱交換後の温水がこもることが
なく所定水量を超えれば排水管１５から流入してくる製
氷用水との入れ換わりが第２のオーバーフロー口１３か
ら行なわれるためにこれまた安定した熱交換を行なうこ
とができる。

なお本考案の仕切り板９の構成とした両室１０及び１１
を完全に支切るものでなく第３図に斜視図を示す様に多
数の小孔１９を穿設した支切り板２０で両室１０及び１
１を仕切ってもよくこの場合は第２のオーバーフロー口
１３を排除することができ、第１の貯留室１０内の低温
水の温度を低下させることにもなり効率が下がることも
ない。

本考案は以上の様に内管を流れる冷却水と外管を前記冷
却水とは逆方向に流れる高温冷媒ガスを熱交換させる二
重管式の凝縮器と、凝縮圧力を一定に保つために冷却水
量を自動調整する節水弁を具備せる水冷式製氷機に於い
て、仕切り部材によって第１の貯留室と第２の貯留室に
仕切られた貯留槽を設け、該貯留槽の両室を通して前記
凝縮器を配設し、更に冷却水の出口管を第１の貯留室に
連通せしめると共に氷を生成する製氷装置から一サイク
ル毎に排水される製氷用水の排水管を第２の貯留室に連
通せしめた水冷式製氷機であるから、まず第１の貯留室
において内管を通る冷却水と外管に接触する低温水の両
方で効果的に熱交換された後に第２の貯留室において内
管を通る冷却水と外管に接触する極めて低温である製氷
用水の両方で一層効果的に熱交換されるため節水弁によ
って制御される冷却水量が大巾に減少され、更に過冷却
状態を期待できるために製氷能力の向上にもつながる利
点を奏する。

また貯留槽にはオーバーフロー口を形成しているため熱
交換後の温水が低温の水の流入によりオーバーフローし
ていくため高温水のこもりがなく熱交換効率も安定化す
る利点を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案製氷機のシステム図、第２図は二重管式
凝縮器の断面図、第３図は仕切り板の他の実施例の斜面
図を示す。 ２・・・・・・二重管式凝縮器、２Ａ・・・・・・内管
、２Ｂ・・・・・・外管、８・・・・・・貯留槽、９・
・・・・・仕切板、１０・・・・・・第１の貯留室、１
１・・・・・・第２の貯留室、１２・・・・・・第１の
オーバーフロー口、１３・・・・・・第２のオーバーフ
ロー口、１４・・・・・・出口管、１５・・・・・・排
水管、１７・・・・・・節水弁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 内管を流れる冷却水と外管を冷却水とは逆方向に流
   れる高温冷媒ガスを熱交換せる二重管式の凝縮器と、凝
   縮圧力を一定に保つために冷却水量を自動調整する節水
   弁を具備せる水冷式製氷機に於いて、仕切部材によって
   第１の貯留室と第２の貯留室に仕切られた貯留槽を設け
   、該貯留槽の両室を通して前記凝縮器を配設し、更に前
   記冷却水の出口管を前記一方の室に連通せしめると共に
   氷を生皮する製氷装置から−サイクル毎に排水される製
   氷用水の排水管を前記他方の室に連通せしめた事を特徴
   とする水冷式製氷機。 ２ 前記貯留槽にオーバーフロー口を形成した事を特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載した水冷式
   製氷機。 ３ 前記貯留槽には前記第１の貯留室と外部を連通ずる
   第１のオーバーフロー口と前記第２の貯留室と外部を連
   通ずる第２のオーバーフロー口を形成した事を特徴とし
   する実用新案登録請求の範囲第１項及び第２項に記載し
   た水冷式製氷機。 ４ 前記仕切り部材は前記両室を完全に仕切る仕切り板
   で形成した事を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項に記載した水冷式製氷機。 ５ 前記仕切板に多数の小孔を穿設した事を特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第４項に記載した水冷式製氷機
   。