JPS6027221Y2 - 自在継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自在継手に関するものである。

従来、軸方向の移動も可能な自在継手とし、第１図に示
す１例のような、一方の軸１０１に連結されて他方の軸
１０２に対して内方に鋭角をなして伸びる３つのトラニ
オン１０３を有するトラニオン支持部材１０４と、該ト
ラニオン１０３上に回転可能にかつ滑動可能に装架され
た球状表面を有する支点部材１０５と、該支点部材１０
５を摺動可能に収容する３個の円筒形状の溝１０６を有
しかつ他方の軸１０２に連結された溝部材１０７とで構
成され、前記支点部材１０５が前溝１０６内に収容され
、これによって前記二軸が角度をなしているときも両軸
間にトルクを伝達するようになされている自在継手が使
用されているが、従来の溝部材１０７は支点部材１０５
を収容する為の溝１０６が形成された先端部１０８が三
つに別れた三つ又のフォーク状であり、上記自在継手が
運転されて両軸間に強いトルクが伝達されるとき、トラ
ニオン１０３から支点部材１０５に伝達される荷重を受
ける溝部材１０７の三つ又フォーク状の三つ又の根本に
大きな応力が発生し、三つ又フォーク状の部分が変形し
、その機能が阻害されやすかった。

本考案は、溝部材の溝が形成されて三つ又フォーク状に
なった三つ又の先端に該先端全部を接続する固定具を取
付けて先端を固定することによって、両軸間に強い駆動
力を伝達するときも三つ又フォーク状部の変形が少く、
したがって正常に運転できる自在継手の提供を目的とす
る。

つぎに本考案を図に表わす一実施例にもとづき説明する
。

第２，３図において自在継手１は軸２と軸３の間に一定
速度駆動を伝えるに適し、軸２，３を互に駆動的に連結
し、両軸の軸線が最大許容継手角度以下の任意の角度を
なして運転しているとき常に両軸の角速度が同一となる
ものである。

軸２には溝部材４が連結され、軸３にはトラニオン支持
部材５が連結されている。

溝部材４は軸２に連結されたフランジ部４１と該フラン
ジ部４１の外周に連続してほぼ円錐状に傾斜して内方に
伸長する部分４２とを持っていて、部分４２には複数（
本実施例では３個）の内方軸線２０に向って鋭角ａをな
して伸る溝４３が設けられ、各溝は部分円筒形をなして
いる。

上記溝部材４は溝４３を形成する壁４４を周丈等間隔に
設けられた三つ又フォーク状であり、３つの壁４４の３
つの先端部４５に本考案の要旨である該先端部４５全体
を接続固定する為の固定具（本実施例では三つ又状のク
リップ６）が嵌着されている。

トラニオン支持部材５は軸３に連結されたフランジ部５
１と該フランジ部５１の外周に連続してほぼ円錐状に傾
斜して外方に伸長する部分５２とからなる。

部分５２には複数（本実施例では３個）の孔５３が設け
られ、番孔にはそれぞれピンすなわちトラニオン７が収
容嵌着されている。

トラニオン７は軸３の軸線３０と鋭角すをなして伸長し
、先端７１を止め具７２に嵌着され、３本が接続固定さ
れている。

支点部材、すなわち部分的球部材８が、各トラニオン７
に回転可能でかつ滑動可能に軸支されていて、略球面の
表面８１を有しその半径は溝４３の円筒半径にほぼ等し
い。

複数個（本実施施例では３個）の支点部材８はそれぞれ
に対応する溝４３に収容され、両者間に適切な共働関係
が与えられるようになされている。

９は上記フランジ部４１の外側と上記部分５２の外側と
に外装され、両者間を覆う円筒状のカバーである。

１０は上記カバー９の部分５２側端と軸３に周状に設け
た丸溝３２とに外装され、両者間を覆う円筒じゃ膜状の
ゴムカバーである。

上記実施例において、鋭角ａと鋭角すを等しく形成する
と等速自在継手となる。

本実施例の自在継手はトルクが両者間に伝達されるとき
、駆動力は軸２，３間にトラニオン７、支点部材８と溝
４３とを介して伝達される。

第２図において軸２，３は、それらの軸線２０．３０が
整合した位置に示されている。

しかし両者が角度をなして交っていた軸が回転するとき
、駆動力は部分的球部材８がトラニオン７上で転勤およ
び滑動を行うことによる自在運動によって伝達される。

本考案の自在継手は、叙上のごとき構成を有し溝部材の
溝を形成する壁の先端をクリップ等の接続具で接続固定
しているので強い駆動力伝達するときも三つ又フォーク
状部の変形が少なく、正常に運転できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自在継手を表わす斜視図である。 第２図は本考案にかかる自在継手を表わす部分断面図、
第３図はその溝部材をトラニオン支持部材側から見た図
である。 図中、１・・・・・・自在継手、２，３・・・・・・軸
、４・・・・・・溝部材、５・・・・・・トラニオン支
持部材、６・・・・・・クリップ、７・・・・・・トラ
ニオン、８・・・・・・支点部材、４４・・・・・・壁
、４５・・・・・・先端部、４３・・・・・・溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の軸に連結されたトラニオン支持部材と、他方の軸
   に連結された溝部材と、トラニオン支持部材に連結され
   且つ前記他方の軸に対して鋭角をなしてトラニオン部材
   から内方に伸びるすくなくとも３つのトラニオンと、各
   トラニオン上に滑動可能に軸支された球状表面を有する
   支点部材と、前記溝部材に設けられて他方の軸に対して
   鋭角をなして内方に伸びる少なくとも３つの溝からなり
   、前記支点部材が前記差内に収容され、これによって前
   記２軸が角度をなしているときにも両軸間にトルクを伝
   達するようになされている等速自在継手において、少な
   くとも２つ又に形成された前記溝部材の先端部を、該先
   端部全部に接続する固定具を取付けて固定したことを特
   徴とする自在継手。