JPS6026985Y2 - 多層生地 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、多層生地は綿を布で挾んだり、布とスポンジシー
トで挾むなどしてこれらを−まとめに縫い付ける等して
形成されるものが一般的であるが、これらは何れも中綿
等の緩衝材を縫着のみで保定しているので、加工したり
あるいは長く使用しているうち中綿が千切れたり、片寄
ったり腰また表布の織目から中綿の繊維が外部に出てき
て生地としての弾力性や保温性等が低下したり、美観を
損ったりするなどの欠点があった。

本考案はそのような欠点を改良し、その他種々の特徴を
有するもので、少なくも一面にパイルを有する生地のパ
イル面に緩衝材を設け１、その上に粗目状シートを重ね
該粗目状シートに弾性体を一体的に定着し上記パイルの
起毛と粗目状シートの粗面により緩衝材が滑り動くこと
のないよう保持できるようにしたものである。

以下実施例について説明すると、一面にパイル１ａを有
する生地１には表面にカットパイル１、裏面にはループ
ドパイルを設けてあり、該パイル面に綿、羽毛、ガラス
繊維、石綿その他の繊維質緩衝材２を重層し、その上に
寒冷紗、ガーゼ、粗布その他の粗目状シート３を載置し
て幾何学模様、花柄その他の模様が形成されるよう縫着
、接着、溶着等して一体的に重着４しである。

上記パイルを有する生地には、他に天然繊維、化学繊維
これらの混紡繊維やガラス繊維、石綿、鉱物繊維、金属
系等の繊維を１あるいは２以上用いて両面双方ともある
いか片面のみにカットパイルやループドパイルを設けた
生地、一面がメリヤス編みや平織りで他面がパイルに形
成された生地、片面にパイルを設けた生地を２枚合せて
合体させた生地、また羊毛、合成繊維その他の耐寒性シ
ート、ガラス繊維、石綿、鉱物繊維その他の耐火性シー
トやゴム、スポンジゴム、合成樹脂、合成樹脂フオーム
等のシートに該シートの性質を損うことなくパイルを設
けた生地等を使用してもよく、また粗目状シートも繊維
製織布に限らず、編布、不織布、繊維若しくは合成樹脂
製網、粗目を有する合成樹脂製シートや金属箔、弾性を
有する金属製網例えばピアノ線製網等を用いることがで
きるし、また上記重着の際緩衝材は一方は弾性体と接合
され、他方はパイル面に絡んでいるので一体的に重着す
るのを省略できる。

上記のように一体的に重着された粗目状シート面に接着
剤５等を介してゴム、スポンジゴム、ビニル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリウレタン樹脂あるいはこれらの樹脂
のフオームその他の適宜な弾性と柔軟さを有する弾性体
６を一体的に定着して層状に形成しである。

前記弾性体は発泡原料を粗目状シートに塗布、発泡し上
記粗目状シートに固着一体化して設けることもできるし
、また上記弾性体の面に凹凸形状７を設けるようにして
もよい。

なお上記弾性体はシリコーン樹脂、充填剤に石綿、ガラ
ス繊維などを用いた樹脂あるいはこれらの樹脂のフオー
ムなど耐火性のある資材や硬質、半硬質の資材など用途
によって選択することもある。

氷晶は上記のように構成されているので、繊維質緩衝材
は、その一側ではパイル面の起毛に絡ん。

で保定され、その細粗目状シートの目に食込まれると共
に該シートと弾性体を定着する際例えば接着剤が粗目か
ら浸透して緩衝材をシートに固着するから緩衝材が片寄
ったり千切れたすせず定位置に保持できると共に、その
パイル面と弾性体により繊維質緩衝材の繊維が多層体表
面に出ることも防止できる。

また弾性体には上記粗目状シートを一体的に定着しであ
るので弾性体の伸縮が抑制され、加工の際や施工後等に
それ自体が伸縮作用するようなことがない。

従って、氷晶は防音性、防湿性、断熱性などに特にすぐ
れその適用範囲は極めて広く、壁材、敷物、椅子や座席
等の上張り、耐寒用のジャンパー、コート等の上着やズ
ボン、消火の際着用する耐火用衣服その他の衣料、掃除
用具、カバン、履物の表等の身回品その他種々のものに
利用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は一部切欠正面図
、第２図は第１図における■−■線拡大断面図、第３図
は一部切欠背面図、第４図は第３図の一部拡大図である
。 １はパイルを有する生地、２は緩衝材、３は粗目状シー
ト、６は弾性体である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 少なくとも一面にパイルを有する生地のパイル面に
   緩衝材と粗目状シートをそれぞれ重ね該粗目状シートに
   弾性体を一体的に定着して層状に形成した多層生地。 ２ パイルを有する生地、緩衝材、粗目状シートは一体
   的に重着されている実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の多層生地。