JPS6026683B2 - コンクリ−ト製品の成形方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、コンクリート二次製品、例えばパイルやポ
ールまたはヒューム管等を遠心力成形するための新規な
方法に関する。

パイルやポール、およびヒューム管等のコンクリート製
品を遠心力成形する従釆の方法は第１図に示すように、
型枠２を搬送台車５で成形機２と対応する位置まで移送
し、次に第２図のように搬送台車５の支持台を額動させ
て型枠２を転勤排出し、ブリッジ６を成形機４上に転入
した型枠２を受取用シリンダ７で受止め、このシリンダ
７を収縮させて型枠２を成形機４にセットする。

この後成形機４のランナホィール３を駆動し、第３図の
ように型枠２に回転を与え、型枠２内に回転を与え、型
枠２内にあらかじめ投入されているコンクリートを遠心
力成形する。

成形が完了すると、第４図のように型枠転出シリンダ８
を上昇動させ、成形機４上より型枠２を待機台９上に転
出させ、この待機台９上において第５図のように頚斜用
シリンダ１０で型枠２の一方の端部側を持ち上げ、型枠
２を頚斜させて内部の水やスラツジを排出した後、クレ
ーン等で型枠２を養生槽に搬送するものである。ところ
で従釆の成形方法は以下に示すような問題点があった。

ｍ 回転伝達時のスリップの発生が大きく、型枠の高速
回転が不可能になり、高度の遠○力成形ができないので
成形に時間がかかり能率が思い。

｛２１ 遠心力成形時の型枠に自由度がないため、コン
クリートが片寄りを生じたままで成形されることがあり
、同Ｄ度のよい均肉の製品を得ることができない。

‘３１ ポールは外側にテーパがつけられており、コン
クリートの肉厚が元口になる程厚くなるため、コンクリ
ートの使用に無駄が多く、コスト高になる。

この発明は上記のような各問題点を一挙に解消するため
になされたもので、型枠の高速回転による大きな遠心力
成形が得られ、精度のよいコンクリート製品を能率良く
製造できる遠Ｄ力成形方法を提供することを目的とする
。

以下この発明の実施例を添付図面第６図乃至第１３図に
基づいて説明する。

成形機１１は第６図に示すように、２個のプーＩＪ１２
，１３と、テンションプーリ１４を並べて配置し、可操
性エンドレス支持部材として例えば弾性のある材料を用
いて成形したエンドレスベルト１５を用い、これを外側
のプーリ１２からテンションプーリ１４にわたって掛架
し、このベルト１５の上部走行部分の途中をブーリ１３
で支持し、プーリ１２と１３とは型枠２１の直径より大
きい間隔とする。

外側のプーリ１２はモータ１６と連動し、エンドレスベ
ルト１５を走行させると共に、テンションプーリ１４は
プーリ１３に対して進退動自在に取り付けられ、シＩＪ
ンダ１７との連動によって進退動が付与され、エンドレ
スベルト１５の張度を自由に変更できるようにする。

遠心力成形用型枠２１はエンドレスベルト１５のプーリ
１２と１３間の垂れ下がり部で型枠２１の下半部を支承
し、型枠２１を回転させる。

この成形機１１におけるエンドレスベルト１５はゴムや
同効の弾性材料を用いて形成し、摩擦係数を大きくし、
スリップを防止することにより型枠２１を効率良く回転
させることができると共に、テンションプーリ１４の位
置を調整することによって型枠２１とエンドレスベルト
１５との援触面長さＡ，Ｂ点を変え、回転伝達力を最も
効率良く設定することができる。なお、図示の実施例で
は支持部材１５としてエンドレスベルトについて説明し
たがベルト以外にチヱン、ワイヤ或いは紐状体も用いる
ことができる。

第７図はこの発明に用いるパイル成形用型枠の好適な例
を示しており、型枠２１は半円状の上下型枠単体２２と
２３を両側のィンサーション部分２４においてボルト結
合すると共に、外周面に補給ＩＪブ２５や補強バンド２
６と共に鞠方向に適当な間隔で摩擦伝勤踏面２７を設け
た構造のもので、この型枠２１を支持する成形機１ １
は上記摩擦伝勤踏面２７と等しい台数が等しい間隔をも
って配置される。

また第８図はエンドレスベルト１５に対するテンション
構造の異なった例を示しており、エンドレスベルト１５
の端部を固定プーリ３１によって支持し、この固定プー
ＩＪＩこ近接した位直に、揺動アーム３２を配置し、騒
動アーム３２の先端に、エンドレスベルト１５に対して
接触する押えプーリ３３を設け、揺動アーム３２の後端
にシリンダ３４を連結し、シリンダ３４の伸長により押
えプーリ３３でベルト１５を押圧するようにしてもよい
。

次にこの発明の成形工程を第９図乃至第１３図について
説明する。

第９図のように成形機１１はテンションプーリ１４を外
方に移動させてエンドレスベルト１５を緊張させておき
、１台車３５にのせて搬送してきた型枠２１を第１０図
のようにブリッジ３６を介して成形機１１の緊張したベ
ルト１５上に転動させる。

成形機１１は型枠２１を受止すると第１１図のようにテ
ンションプーリ１４を内側に移動させ、ベルト１５を型
枠２１の自重によりプーリ１２と１３間においてたるま
せることにより型枠２１の下半に沿い型枠を受止する。

この状態でモータ１６を起動してベルト１１を走行させ
、型枠２１を回転させ、あらかじめ投入しておいた内部
のコンクリートを遠心力成形する。成形時型枠２１はエ
ンドレスベルト１５で吊り上げられた形となっているの
で型枠２１には自由度があり、まだ完全に真円となって
いないコンクリートによる重量のアンバランスがあって
も、回転中心即ち、慣性モーメントが最も小さくなる位
置へ自動鋼○することになり、円筒精度の良い製品を形
成することができる。

成形が完了すると、所要の成形機１ １におけるテソシ
ョンプーリ１４を移動させてエンドレスベルト１５の張
度を変え第１２図のように型枠２１を成形機１１上で煩
斜させ、内部の水やスラッジの排出を行なう。

次に各成形機１ １のテンションプーリ１４を外方に移
動させて第１３図のようにエンドレスベルト１５を緊張
させて、型枠２１を持ち上げ転出用シリング３７を上昇
させて型枠２１を待機台３８上に転出させる。

尚、コンクリートポールの場合は外形がテーパ状となり
先細となっているので従釆の成形方法ではコンクリート
の肉厚が元口になる程厚くなるという問題がある。

この発明では第１２図のように各成形機１１のベルト１
５の張度を変えて型枠２１を預けることにより、内部の
コンクリートを型枠２１内で軸万向に移動させることが
できるので、全長にわたり肉厚の均一なポールを製作す
ることができる。

以上説明したこの発明の方法によれば次のような効果が
ある。【１１ 弾性のあるエンドレスベルトの走行で型
枠に回転を与えるので、型枠に対するベルトの摩擦伝動
力が大きく、しかも摩擦接触面を得ることができるので
伝動面でのスリップ発生が少なく、型枠の高速回転が可
能となり、強大な遠心力で製品の成形が行なえる。

（２’型枠の高速回転による遠心力成形によりコンクリ
ート製品の製造時間を従釆の約１／２に短縮することが
できる。

即ち、遠心力Ｆは、コンクリートの質量ｍ、回転半径Ｒ
、回転数をＮとするとＦ＝４汀２ｍＲＮ２で表わされ、
同一の製品では遼心力Ｆは回転数Ｎの２乗に比例する。

（ＦＱＮ２）コンクリートに与えるエネルギーＥは遠心
力Ｆと時間ｔの積であるからＢ＝Ｆｔとなり、ＥＱＮ２
ｔにより、コンクリートに与えるべきエネルギー遠心力
効果はＮ２とｔに比例することが判る。従って、上記理
由により型枠の回転数をあげれば成形に要する時間を短
縮できる。

【３ー 弾性のあるエンドレスベルトの垂れ下がり部分
で型枠を支持し、回転を与えるので、遠心力成形中の型
枠およびコンクリートの自由度が大きく、慣性効果を充
分に利用できるので、同Ｄ度の良い均肉の製品が得られ
る。

‘４’複数のエンドレスベルトで型枠を支持しているの
でベルトの張度調整により、型枠に煩斜を持たせ、遠心
力成形時に型枠内でコンクリートを鞄方向に移動させる
ことができ、全長均肉の製品が得られると共に、コンク
ＩＪートの不必要な使用をなくし、コスト節減を図るこ
とができる。

【５’型枠は従来のキヤスティングをなくし、ベルトと
接触する部分に摩擦伝勤踏面を構成すると、型枠の構造
を簡略化でき、型枠コストを２０〜３０％節減できる。

‘６１ エンドレス支持部材の使用により、テンション
機構を用いてその張度を自由に調整できるので成形機そ
のものを、型枠の受取り菱檀、排出装置、鏡斜袋贋への
移動用としての使用が可能となり、付帯設備を簡略化す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は従釆の遠心力成形工程の説明図、第
６図はこの発明の成形方法を示す正面図、第７図は同上
に使用する型枠の平面図、第８図は同上におけるベルト
のテンション装置の他の実施例を示す正面図、第９図乃
至第１３図はこの発明による工程を示す説明図である。 １１・・・…成形機、１２，１３・・・・・・プーリ、
１４…・・・テンションプーリ、１５・・・・・・エン
ドレス支持部材、２１・・・・・・型枠。第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図 第９図 第１０図 第１１図 第１２図 第１３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 適当な間隔を存して並設したプーリに掛架され、張
   度調整機構を具えたエンドレス支持部材を具えた複数個
   の成形機のベルト垂れ下がり部で遠心力成形用型枠を支
   承し、張度調整機構により遠心力成形用型枠を受入れ、
   または転出位置から垂れ下がり状態の駆動位置に調整移
   動させることを特徴とするコンクリート製品の成形方法
   。 ２ エンドレス支持部材がベルト、チエーン、ワイヤま
   たは紐状体である特許請求の範囲第１項記載のコンクリ
   ート製品の成形方法。