JPS6026618Y2 - アワビ礁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、海底に生育するアワビ等に好適な環境を提
供するよう海底に設置されるコンクリート製のアワビ礁
に関するものである。

近年、アワビやうに等の育成を促進するよう種々多様な
アワビ礁が提案されているが、各々一長一短があり、構
成および経済性並び棲み付き特性等の全ての点で満足さ
れるものがない。

従って、この考案の目的は構造が簡単で、製作が容易で
且つ安価につくることができてアワビ等の生物の棲み付
きを良好にして脅威を高めることができる実用的効果の
好適な改善されたコンクリート製のアワビ礁を提供する
ことにある。

この考案の他の目的並びに特長と利点は以下の添付図面
に沿っての詳細な説明から明らかになろう。

第１図乃至第５図に示されるように、この考案のアワビ
礁は、一方の端部２が円弧状または部分球面状をなして
他方の端部３が軸心に対して大体垂直で且つや）丸みを
もって膨らんだ球面状をなした断面円形または角形成は
多角形の柱状の主体１と、この主体１の他方の端部３と
連続したや）膨らんだ部分５を有し主体１の外周面から
外方に放射状に突出していて面６が外側に向って細くな
るように傾斜または適宜な円弧をなし且つ外端縁７が主
体１とほぼ平行になった複数個のひれ状の突起４とから
構成されている。

また、主体１の端部２にはアワビ礁の取扱いに便利な様
に吊り金具８が一体的に設けられている。

更に、アワビ礁の主体１は必要に応じて表面に長手方向
に延びる溝を設けたものとすることができる。

また、主体１の端部３とひれ状の突起４の部分５はや）
丸みをもって膨らんだ球面状をなしているが、必要に応
じて平面にすることも勿論できる。

更にまた、突起４は図示される様に主体１の外周面の一
部分を部分的に夫々覆うようにして外周面から外方に突
出しているが、部分的にだけでなく主体１の下端外周面
の全体を突起の全部にて覆うように突起が主体の外周面
から外方に突出するように、すなわち隣接する突起間に
主体の外周面が露われない様な具合にひれ状或は截頭円
錐形状に全体的に突出するようにすることもまたできる
。

この様に構成されたこの考案のアワビ礁は、主体１の一
方の端部２を円弧状とし他方の端部３と突起４の部分５
とを丸みをもって膨らんだ部とすることによって海底に
沈設された場合の海水の流動を円滑に且つ穏かにし、更
に突起４は丸みをもった膨らみ部分５以外の面６を傾斜
または適宜な円弧状にすることによって海底に配置され
る主体１の安定を計かると共に、アワビの餌料となる海
藻類の耐着面積を広くし、また海底面１１と主体１並び
に突起４によって形成される間隙９，１０をもってアワ
ビ類の好む良好な生息場所を形成するようなす。

この様な突起４の数と形状は、ア′ワビ礁の設置される
水域の状況に応じて適宜変更することができ、これによ
って有効なアワビ礁を構成することができる。

また、この様なこの考案のアワビ礁の製作に際しては、
主体１の端部２を上にして型枠の開口部とし、吊り上げ
用の吊り金具８を必要な位置に必要な数だけ埋設して吊
り上げおよび設置に使用するようできる。

更に、主体１の端部２は主体１の型枠上端縁に合わせて
平面とすることもできるが、中央が盛り上った円弧状が
最も好適である。

また、アワビ礁の主体１め端部３を底面とすることによ
って、主体１と突起４を形成する側面の型枠を取り去っ
たま）でも成形されたアワビ礁が安定して自立し、移動
に耐える強さになるまで放置しておくことができる。

更に、海底に沈設する場合には、吊り金具８を用いてワ
イヤ等によりアワビ礁を吊り下げて所定の海底に設置す
ることができるし、或はワイヤを用いないで、吊り下げ
ずに直接にアワビ礁を海中に投下しても、複数個の突起
４があるためにアワビ礁は主体１の円弧状の端部２を下
側に、突起４のある方の端部３を上側にして海底に着底
した後に第５図に示される様に横向きとなり、海底１１
との間にアワビ類の好む間隙９，１０を形成でき、主体
１と突起４は何等破損する様なことがない。

この様なこの考案のアワビ礁の主体１と突起４はコンク
リートにより一体に成形されて充分な強さを有しており
、製作が容易で且つ安価であり、設置並びに取扱いが簡
単である等の多くの利点を有している。

また、必要に応じて成形の際にアワビ礁の主体１を逆に
倒して丸みをもった端部３を上側にしてつくることもで
きる。

【図面の簡単な説明】

□第１図はこの考案のアワビ礁の一実施例を示す斜視図
、第２図は部分断面図、第３図は側面図、第４図は端面
図、第５図は海底に沈設した状態を示す図である。 図中、１・・・・・・主体、２．′３・・・・・・端部
、４・・・・・・突起、′６・・・・・・面、７・・・
・・・外端縁、訃・・・・・吊り金具、９，１０・・・
・・・間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面円形または多角形の柱状の主体１の一方の端部２を
   円弧状とし、多方の端部３を軸心に対し大体垂直で且つ
   や）丸みをもって膨らんだ球面状とし、主体１の端部３
   寄りに外周面から外方に放射状に突出する複数個のひれ
   状の突起４を設け、突起４の端面側の部分５をや）丸み
   をもって膨られだ球面状となし、他方の面６が外側に向
   って細くなって外端縁７に続いているコンクリート製の
   アワビ礁。