JPS6025491B2 - 高炭素合金鋼用水溶性焼入冷却剤 - Google Patents

高炭素合金鋼用水溶性焼入冷却剤

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JPS6025491B2
JPS6025491B2 JP7857976A JP7857976A JPS6025491B2 JP S6025491 B2 JPS6025491 B2 JP S6025491B2 JP 7857976 A JP7857976 A JP 7857976A JP 7857976 A JP7857976 A JP 7857976A JP S6025491 B2 JPS6025491 B2 JP S6025491B2
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JP
Japan
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water
polyvinyl alcohol
sodium polyacrylate
oil
coolant
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Expired
Application number
JP7857976A
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JPS533911A (en
Inventor
修 加藤
全之 対馬
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、鉄鋼特に、高炭素合金鋼を焼入れする際に
用いる水港性焼入冷却剤に関するものである。
従来、金属の競入冷却剤としては油及びソルトが用いら
れてきたが熱処理作業環境を浄化すると共に危険物とし
ての法的規制からも不燃性であり省資源かつ安価な水を
ベースとした水潟性冷却剤が開発されているが、一方で
更に希望する暁入硬度を得る為に必要な高温部での急冷
が得られ、高炭素合金鋼の場合、特に問題となる焼割れ
、亀裂敏感性に影響を及ぼすMs点付近からの冷却速度
を油に比べて同程度の徐冷が出釆るような水落性冷却剤
の開発が要望されている。
この発明は、上記要望を満たす目的で開発された冷却剤
で、焼入加熱温度からMs点以下まで油と同程度の冷却
速度を有する高炭素合金鋼用水溶性焼入冷却剤と提供せ
んとするものである。
一般にポリビニルアルコールは0.5%〜1.0%の範
囲で350ご○以下の温度において水に不溶の熱硬化性
樹脂の皮膜が出来ると言われているが、その皮膜は不安
定であり、かつ油以上の熱伝導性を有する為に、350
qo以下においても、ほとんど水と同程度の冷却速度し
か示さない欠点がある。そこでこの発明は、高温部で油
と同程度の急冷度を減じる事なく、350qC以下にお
いても、より安定な皮膜を形成する添加剤に注目し、油
と同等の徐袷能力を有する水溶性暁入剤を完成した。即
ち、0.5〜1.5wt%のポリビニルアルコール水溶
液に平均重合度7500以下のポリアクリル酸ソーダ0
.5〜2.肌t%を添加した水溶液を用いることにより
嘘入加熱温度からMs点以下まで油と同程度の冷却速度
をもつ水溶性冷却剤を開発し、油に代えて使用し得るよ
うにしたものである。以下、この発明の構成を第1図乃
至第4図によりさらに詳細に説明する。
第1図はこの発明による冷却剤及び従来の冷却剤を用い
て暁入冷却を行った時の製品の冷却曲線を示す。
上記第1図は、暁入冷却の対象製品としてSUJ−3材
を使用した軸受用コロ(350×35〆)を850℃×
4び分加熱後、種々の静止水溶性冷却剤中で冷却して測
定したもので、温度測定は対象製品の表面から約5肋の
深さにアルメルークロメル熱電対を埋め込んで行ったも
のである。
上記第1図で水道水によるときは、高温部から低温部ま
で、冷却速度が焼入油よりも非常に大きく、Ms点付近
からの冷却速度が過大であるために亀裂敏感値も第4図
に示すように大きな値となつている。
尚、亀裂敏感値とは、試料にある方法で亀裂を生成させ
た時の長さをいう。
亀裂を生成させる方法は、例えば、m 熱被労による方
法【2} 超硬鋼球で圧痕を作る方法 ‘3} ピッカース硬度計で圧痕をつける方法がある。
上記‘1}の方法は、軸受用コロの亀裂敏感値測定に用
いられ、コロ外径に高周波コイルで加熱冷却を繰り返す
と、コロ外径面にコロの鞄線方向に沿う方向へ亀裂が発
生し、この亀裂の長さを亀裂敏感値と呼ぶ。但し、高周
波コイル寸法とコロ寸法との関係が変わると亀裂の長さ
も変わるため、同一亀裂敏感性をもつコロでは亀裂長さ
1は、加熱部の幅Wの2乗に比例するとして亀裂敏感値
Sをs:市柳 .・・.・・.・・。)と定義する
この‘1ー式は、高周波コイルによる加熱幅の2案が1
助成こなるように高周波加熱を繰り返した時に発生する
亀裂の長さが亀裂敏感値になることを表している。前記
■の方法は、鋼球の亀裂敏感値測定に用いられるもので
、超硬ボールとSUJ2ボールを一定荷重で押しつけ、
圧痕をつけ、SUJ2ボールを塩酸水溶液に入れると、
庄痕の周りに放射状に亀裂が発生し、最大の亀裂の長さ
を亀裂敏感値Lmaxと呼んでいる。
前記{3}の方法は、正四角錐状のビッカース圧子を大
荷重で試料に押し付けると、正四角錐状の凹入圧痕の角
部から周囲に亀裂が発生し、発生した亀裂の長さを亀裂
敏感値と定義される。
また、第1図で1%ポリビニルアルコール水溶液の場合
も、焼入油よりも水道水の方に近い冷却速度を示し、亀
裂敏感値も第4図に示す様に水道水に近く、また、市販
水溶性冷却剤の場合、高温部では健入油より冷却速度が
遅く、低温部では暁入油よりも冷却速度が早くなるため
、亀裂敏感値が高くなっている。
第3図は、油焼入品とこの発明の冷却剤による焼入れ品
との熱処理残留応力分布を示し、この発明の冷却剤によ
る膝入品が油焼入品と同程度の値を示すことを表してい
る。
第2図は、ポリビニルアルコール及びポリアクリル酸ソ
ーダの濃度を種々変化させた時の冷却曲線を示し、曲線
Aは、ポリビニルアルコール2.肌t%とポリァクリル
酸ソーダ2.5wt%との水溶液の場合、曲線Bは、ポ
リビニルアルコール1.5wt%とポリアクリル酸ソー
ダ2.5wt%との水溶液の場合、曲線Cは、ポリビニ
ルアルコール1.7wt%とボリアクリル酸ソーダ0.
5wt%との水溶液の場合、曲線Dは、ポリビニルアル
コール0.3wt%とポリァクリル酸ソーダ1.肌t%
との水溶液の場合、曲線Eは、ポリビニルアルコール1
.5wt%とポリアクリル酸ソーダ03wt%との水溶
液の場合、曲線Fは、ボリビニルアルコ−ル0.3wt
%とポリァクリル酸ソーダ0.榊t%との水溶液の場合
を示し、いずれも本発明の濃度範囲外の場合では、暁入
油の冷却曲線Gから大きくずれていることが判る。
即ち、曲線Aは、ポリビニルアルコールとポリアクリル
酸ソーダとの濃度が本発明の濃度範囲の上限を越えてい
る場合であり、曲線Bはポリビニルアルコールの濃度が
本発明の濃度範囲にあっても、ポリアクリル酸ソーダの
濃度が本発明の濃度範囲を越えている場合であって、A
、Bとも低温部での冷却速度が焼入油の場合よりも遅く
なことを示している。
また、曲線Cはポリァクリル酸ソーダの濃度が適当でも
、ポリビニルアルコールの濃度が高くなると高温部の冷
却速度が始め遅いが、途中から低温部にかけて冷却速度
が大となる。曲線Dはポリアクリル酸ソーダの濃度が適
当でも、ポリビニルアルコールの濃度が低いと、低温部
での冷却速度が大となり、また、曲線Eはポリビニルア
ルコ−ルの濃度が適当でも、ポリアクリル酸ソーダの濃
度が低い場合は、低温部での冷却速度が大となり、さら
に、曲線Fはポリビニルアルコール及びポリアクリル酸
ソーダの濃度がともに低い場合は、低温部での冷却速度
が大となることを示している。以上のことから、総合し
て最適濃度範囲は、ポリビニルアルコールが0.5〜1
.5wt%、ポリアクリ ′ル酸ソーダが0.5〜2.
肌t%であることが判明したものである。
尚、ポリアクリル酸ソーダの平均重合度は、一般に、重
合度が高いと蒸気膜段階が長くなり、高温部の冷却速度
が遅くなるのであって、平均重合度が7500以下が適
当である。
以上説明したように、この発明は、ポリビニルアルコー
ルと平均重合度7500以下のポリアクリル酸ソーダと
を、前者が0.5〜1.5M%、後者が0.5〜2.肌
t%の割合で水に添加した水溶液からなる高炭素合金鋼
用水落性焼入冷却剤に係り、この範囲以外の濃度では冷
却特性が極端に変化し、この範囲の配合においてのみ安
定した好ましい冷却曲線が得られる。
又、油焼入品と比較して品質上においてもほぼ等しい品
質が得られる。更に本液は液濃度が比較的低い為に付着
による製品特出量が少なく、濃度管理も屈折計などによ
り簡単に、正確に行なう事が可能である。さらに水溶性
冷却剤の使用に際して抱く懸念の一つに液の腐敗がある
が、本液の場合、好気性菌、及び嫌気性菌に対しても腐
敗の問題は生じず、COD(chemicaloxci
dantdemand)も極めて低く低コストである。
即ち、従来の油及びソルトによる熱処理方法と比較して
熱処理作業環境を浄化すると共に不燃性であり省資源か
つ安価な水をベースとした水熔性冷却剤による高炭素合
金鋼の熱処理を可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による製品及び従釆の冷却剤を用いて
焼入れ冷却を行なった時の製品の冷却曲線を示す図面、
第2図はポIJビニルアルコール・ポリアクリル酸ソー
ダの濃度を変化させた時の冷却曲線を示す図面、第3図
は糠入油及びこの発明による製品で競入れした製品の熱
処理残留応力分布を示す図である。 尚、第4図は各冷却曲線から求めて冷却速度及び焼入硬
度特殊な方法で測定したきれつ敏感値Sを示す。第3図 図 舷 第2図 第4図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリビニルアルコールと平均重合度7500以下の
    ポリアクリル酸ソーダとを、前者が0.5〜1.5wt
    %、後者が0.5〜2.0wt%の割合で水に添加した
    水溶液からなる高炭素合金鋼用水溶性焼入冷却剤。
JP7857976A 1976-07-01 1976-07-01 高炭素合金鋼用水溶性焼入冷却剤 Expired JPS6025491B2 (ja)

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JP7857976A JPS6025491B2 (ja) 1976-07-01 1976-07-01 高炭素合金鋼用水溶性焼入冷却剤

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JPS533911A JPS533911A (en) 1978-01-14
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CN107058695A (zh) * 2016-12-29 2017-08-18 铜陵市金利电子有限公司 一种高效水溶性淬冷剂

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