JPS6024982Y2 - 吸盤の取付装置

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【考案の詳細な説明】本考案は電気鉛筆削り機、その細小型事務機器などに装
備され、機器本体を机面上などの固定するために供され
る吸盤の取付装置に関する。

一般にこの種の機器は第１図に示すように機器本体１に
対し吸盤２を取付け、機器本体１を机などの面３に固定
するようになっている。

この吸盤２は機器本体１に対し接着やリベット等により
取付ける手段が用いられており、中でもリベット止めは
安価で、しかも簡単な作業で確実な取付ができることか
ら最も多く用いられている。

第２図は前記リベット止めの例を示し、ゴムなど、弾性
を有する材料で腕形に形成された吸盤２はその中央部に
段部４を有し、この段部４にリベット５を貫通させ、こ
のリベット５をかしめることにより吸盤２を機器本体１
のベース板１ａに取付けている。

ところで前記リベット５でかしめつけたときその圧縮の
力により段部４は外側方向にふくらみ、段部４を貫通す
るリベット５の外側に空隙６が生じることが多い。

したがって吸盤２を机面３に吸着させたとき、前記空隙
を６が通気路となり吸盤２の吸着力が弱くなったり、あ
るいは吸着による機器の固定が不能となる問題があった
。

本考案はこのような問題にに留意し、リベットによる吸
盤の取付構造において、リベットの外側に空隙が生じな
く、安定した吸着ができるようにすることを目的とする
ものである。

この目的を遠戚するため、本考案は中央部に段部を一体
に有する吸盤とし、機器本体の吸盤を取付ける部分には
吸盤の股座が適合する形状の凹部を形成し、前記凹部に
吸盤の段部を嵌め合わせ、股座を貫通するリベットをか
しせて吸盤を機器本体に取付けた吸盤の取付装置の構成
としたものである。

上記本考案の吸盤の取付装置によれば、リベットのかし
めつけによる圧縮力が股座におけるリベットの外周に対
応する部分をリベットの外周に圧着するように働き、し
たがってリベット貫通部における気密性を向上し、吸盤
の吸着が損なわれないという効果をもつものである。

以下本考案の一実施例を第３図にもとづき説明する。

図において７はゴムまたは弾性を有する合成樹脂よりな
る吸盤であり、中央部の上部に外周が円形の股座８を有
し、この股座８を貫通する取付孔９を有している。

１０は機器のベース板であり、前記股座８が適合する凹
部１１を環状リブ１２によって形成している。

この凹部１１の中心には取付札１３が設けられている。

前記吸盤７はその股座８をベース板１０の凹部１１に嵌
め合わされ、取付孔９，１３を貫通するリベット１４を
かしめることによりベース１０に取付けられる。

上記吸盤の取付装置によればリベット１４をかしめつけ
たとき、股座８は凹部１１に嵌め合わされていることか
らかしめつけの圧縮力で前記股座８が外側方向にふくら
むのを規制され、前記圧縮力で取付孔９の内周面がリベ
ット１４の外周面に圧着する。

したがってリベット１４の貫通部は完全に気密を保つも
のであり、吸盤７の吸着作用を損うことがない。

なお前記実施例においては環状リブ１２によって凹部１
１を形成しているが、前記環状リブ１２を形成せずに凹
部１１を設けてもよい。

以上説明したように本考案の吸盤の取付装置はリベット
で吸盤を取付けるものにおいて、リベットの外周の気密
を保ち、吸盤の吸着を有効に行なわせることができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は吸盤を有する機器の側面図、第２図は従来の吸
盤の取付部の断面図、第３図は本考案の一実施例の吸盤
の取付装置の断面図である。７・・・・・・吸盤、８・・・・・・股座、１０・・・
・・・ベース板、１１・・・・・・凹部、１４・・・・
・・リベット。

【実用新案登録請求の範囲】

中央部に股座を一体に有する吸盤を備え、機器本体の吸
盤取付部に前記股座が適合する凹部を形成し、前記凹部
に股座を嵌め合わせ、股座を貫通するリベットをかしめ
て吸盤を機器本体に取付けてなる吸盤の取付装置。