JPS602452B2 - 連続地中壁構築用基準杭 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、連続地中壁構築用基準杭に関し、特に、施
工が容易で安定した設置ができるとともに、大深度の連
続地中壁構築時にも高い精度において設置することがで
き、さらに、基準杭に隣接した掘削が容易にできる連続
地中壁構築用基準杭に係る。

一般に、連続地中壁構築用の基準杭として横断両日形を
有する鋼杭が使用されている。

その設置方法は、地中壁の厚さと略等しい直径の縦孔内
に、Ｈ形断面の鋼杭を、その２つの凹部が地中壁の連続
する方向に向くように設置したうえ、該凹部に砂利等を
充填する手段が採用されている。この方法によれば、基
準杭の一方の凹部に隣接した部分を該凹部の砂利ととも
に掘削して、ここに鉄筋等とともにコンクリートを打設
して地中壁を構築する。この場合に、縦孔は、地山を掘
削して形成されるため内面が平滑には掘削されず、常に
凹凸を生じることが余儀なくされる。よって、縦孔内に
おいて鋼杭の凹部と他の部分とは完全に遮断されること
がないため、打設したコンクリートが所定位置から他の
部分に回り込んでその部分が固化される。したがって、
地中壁を連続させるべくそこを掘削するときには、該凹
部における掘削が固化コンクリートにより不可能または
困難になる欠点がある。また、基準杭の一方の凹部側を
その砂利とともに掘削すると、他方の凹部内の砂利によ
る側圧で基準杭が掘削した方向へ榛んで湾曲したり、同
方向へ移動する欠点をも生じる。一方、かかる欠点を除
去するため、断面日形鋼杭の２つの凹部を夫々止水性シ
ートで覆った基準杭が創作された。

その設置方法は、縦孔内にその凹部が地中壁の連続方向
を向くように設置し、凹部の複合シート内に砂利等の仮
充填物を充填して、縦孔内面に圧接された複合シート内
の仮充填物により、凹都側から鋼杭を仮固定する。そし
て、複合シート外の縦孔内にコンクリート等を打設して
基準杭を固定する。そして、一方の凹部に隣接した部分
を該凹部の砂利とともに掘削して、ここに鉄筋等ととも
にコンクリートを打設して連続地中壁を構築するのであ
る。しかしながら、前記した止水性シートのみを使用し
た従来の基準杭によれば、基準杭の蓮込み時に止水性シ
ートが水圧等によって該基準杭の凹部に密着することが
多かった。

そして、このような場合には、該凹部内に仮充填物を充
填することができないため、あらかじめ凹都内に水を注
入して凹部と止水性シートとを剥離させてそこに空間を
形成する必要があった。さらに、この水を注入する際、
基準杭の横移動や曲り等を生じさせないように対の凹部
にバランス良く水を注入する必要があり、このバランス
操作は難しく、また非常に手間のかかるものであった。
この発明者は、かかる問題点に鑑みこの発明をなすに至
ったものである。

そこで、この発明の目的は、凹都内にコンクリートが回
り込んで固化することがなく、地中壁を連続させるべき
該凹部側の掘削が容易に行なえる連続地中壁構築用基準
杭を提供することにあり、さらにこの発明の目的は、凹
部内における砂利等の仮充填物による側圧が原因する機
移動や湾曲することがなく、設置精度の高い連続地中壁
構築用基準杭を提供することにあり、さらにまたこの発
明の目的は、凹部と複合シートとが密着するおそれがな
いため、凹部と複合シートとを剥離させるための、難し
く手間のかかる水の注入、およびそのバランス操作の必
要がなく、経済的で施工の容易な連続地中壁構築用基準
杭を提供することにあり、さらにその目的は、複数の鋼
杭および該鋼杭に固定された複合シート相互の連結が容
易であるため、深度の大なる場合であっても精度良い設
置ができる。

さらにまたこの発明の目的は、複合シートの固定綾部が
急激に折れ曲げられることがなく該複合シートの強固で
安定した設置ができる連続地中壁構築用基準杭を提供す
ることにある。すなわち「 この世願は、複数の平行な
側片１の間にこれらと交叉する方向を向いた仕切片２を
固着して、該複数の側片１と仕切片２とにより凹部３を
形成した横断面日形または横断面日形を複合した横断面
形状を有する鋼杭４と、縦方向緑部が鋼杭４の前記側片
１に敬付金具５により固定されて前記凹部３を覆う複合
シート６とからなり、該複合シート６は、鋼杭４におけ
る凹部３内に仮充填される砂利、砂、士砂、その他除去
可能な塊状の仮充填物７の粒径より小さい網目を有する
絹シート８と、該網シート８の縦方向両綾部に重ねるよ
うに装着された、コンクＩＪ−トのモルタル分を通さな
い止水性シート９とからなることを特徴とする連続地中
壁構築用基準杭を特定発明とするとともに、複数の平行
な側片１の間にこれらと交叉する方向を向いた仕切片２
を固着して該複数の側片１と仕切片２とにより凹部３を
形成した横断両日形または横断面日形を複合した横断面
形状を有する鋼杭４と、縦方向綾部が鋼杭４の前記側片
１に取付金具５により固定されて、相互に逆方向を向い
て対をなす前記凹部３を覆う対の複合シート６とからな
り、該複合シート６は、鋼杭４における凹部３内に仮充
填される砂利、砂、土砂、その他除去可能な塊状の仮充
填物７の粒径より小さい網目を有する網シート８と、該
絹シート８の縦方向雨縁部に重ねるように装着された、
コンクリートのモルタル分を癒さない止水性シート９と
からなり、さらに、側片１の外側において対をなす両シ
ート６間に弾性部材１０を張架して両シート６に水平方
向の張りを与えたことを特徴とする連続地中壁構築用基
準杭を併合発明として提供する。以下に、添付した図面
に従ってこの発明の実施例を詳細に説明する。第１図は
、この発明の使用状態を示す平面図であり、第２図は、
この発明の一実施例を示す斜視図である。

第１図および第２図に示す鋼杭４は、２枚の平行な側片
１の間に、これらと直角に交叉する方向を向いた２枚の
仕切片２を固着している。すなわち、この２枚の仕切片
２と、前記平行な２枚の側片１とにより、該側片１と仕
切片２とに囲まれた中空部１１を形成するとともに、該
中空部１１の外側において反対方向に開□する２つの凹
部３が形成される。而して、この鋼杭４は、平断面日形
を複合した平断面形状を有する。仕切片２が１枚であれ
ば、中空部１１が構成されないことは言うまでもないが
、この場合は、該１枚の仕切片２を介してその両面に凹
部３が形成される。この凹部３は、夫々複合シート６に
よって覆われる。複合シート６は、絹シート８と、止水
性シート９とから構成される。

この絹シート８は、地中壁の施工時に前記凹部３に充填
される砂利等の仮充填物７の粒径より小さい網目を有し
、かつ該充填時にもある程度の外力に対しては自己形状
を保持できる適度の可操性を有する材料、例えば、半硬
質合成樹脂等で形成される。また、止水性シート９は、
コンクリートのモルタル分を通さない性質を有する材料
のもので形成される。かかる網シート８は、凹部３の幅
より適当に大なる幅を有し、かつ該凹部３をゆったりと
覆うよう装着される。

さらに、該絹シート８は、第２図ないし第６図に示すよ
うに、１枚で形成されてもよく、また、複数枚を連続し
て実質的に１枚となるよう形成されてもよい。さらにま
た、網シート８の縦方向の寸法は、施工条件により若干
異なるが、原則的には鋼杭４の縦方向全長と略同一程度
の寸法となるよう設定される。しかしながら、例えば、
複数の鋼杭４が連結される場合の最下端の鋼杭あるいは
単体で使用される鋼杭４の場合には、その下部をコンク
リートで根固めする必要があるため、この板固めの分だ
け該絹シート８は短かく設定される。１枚の止水性シー
ト９は、絹シート８の幅１′２以下の幅寸法に設定され
る。

そして、前記網シート８の縦方向の両縁部に、夫々個別
に２枚の止水性シート９が、その縁部と前記網シート８
の一方の綾部とが重なるよう装着される。この止水性シ
ート９の縦方向の寸法も前記網シート８と同様施工条件
により適宜に設定される。例えば、単体で使用される鋼
杭４の場合は、上部は網シート８と一致させるが、下部
は該網シート８より適当に長めに設定される。この止水
性シート９下部の長い部分は、施工の際には内側に曲げ
て設定され、下方からのモルタル分の侵入を防止する。
かかる複合シート６と前記鋼杭４とにより特定発明は構
成される。

そして、併合発明は、前記特定発明に、さらに弾性部村
１０が加わって構成される。この弾性部材１０は、ゴム
紐またはコイルスプリング等ある程度の弾力性を有する
部材で形成される。そして、この弾性部材１川ま、側片
の外側において、対をなす両複合シート６間に張架され
、これにより両複合シート６に水平方向の引張り力が付
与される。この結果、複合シート６が凹部３に密着する
ことを防止するとともに、該複合シート６形状を砂利等
の仮充填物７を充填し易い形状に保持できるため、凹部
３と複合シート６とを剥離するための水の注入作業が不
要となり、さらに施工の際に、掘削孔の壁面に接しない
状態での鰹込み作業ができる。よって、非常に良好な状
態で仮充填物７の充填作業およびコンクリートの打設作
業等ができる。第２図が、この発明の−実施例を示すも
のであり、かかる基準杭を掘削孔１２に蓮込んだ状態を
第１図に示す。第３図および第４図は、複合シート６の
実施例を示すものであり、第３図は網シート８が１枚で
形成された実施例、第４図は該網シート８が中央部分に
おいて縦方向に２分された実施例である。

この分割形式の場合は、第５図および第６図にも示すよ
うに絹シート８の自由端縁を重ね合せて該網シート８が
重なり合った部分の適宜位置をバィンド線等により縫合
等して連続させて実質的に１枚に形成される。なお、止
水性シート９における網シート８の上端緩から上方に突
出した張出部１３は、複数の鋼杭４がその軸○方向に連
続される．場合の連結用重ね合せ部分である。第５図お
よび第６図は、複合シート６の縦方向両縁部の配設状態
を示す図であり、第５図は、複合シート６の縁部を、側
片１の縦方向縁部から該側片１の中央部側に向って延在
させた実施例であり、第６図は、第５図の場合とは反対
に側片１の中央部側から綾部方向に向って該複合シート
６の両縁部を延在させた実施例である。

第７図および第８図は、複数の鋼杭４が、軸○方向に連
続される場合の複合シート６の接続手段，の一実施例を
示すものである。

この実施例では、三隅シート８は鋼杭４の上端または下
端と略同一長さを有し、かつ夫々止水性シ−ト９に張出
部１３，を設けている。そして、上下の鋼杭４連続部１
５において、上下の絹シート８間に別の連続用網シート
１４を介在させ総合等して連続させて、その上から上下
鋼杭４の止水性シ−ト９を重ねて上下の複合シート６が
連続形成される。複合シート６の他の接続手段は、複合
シート６、すなわち網シート８と止水性シート９との両
者を、鋼杭４の上端または下端より夫々上または‐下に
長く形成し、上下の鋼杭４連続部１５におし、．て、上
下の複合シート６を重ね合せ、これを縫合等により連続
させて一体的に連結形成する。

さらに、他の接続手段は、複合シート６を、鋼杭４の上
端または下端と略同一長さに形成し、上下の鋼杭４連続
部１５において、上下の複合シート６を、網シートと止
水性シートとからなる前記複合シート６とは別個の連続
用シート（図中略）を介在させ、これを総合等により連
続させて一体的に連続形成する。さらに、この他にも各
種の接続手段が採用できる。なお、この複合シート６の
接続の際には、上部の鋼杭４の複合シート６を下層とし
、下部の鋼杭４の複合シート６を上層、すなわち外側に
重ね合せて連続することが好ましい。

なぜなら、施工時における仮充填物７の投入充填の際に
、該仮充填物７による複合シート６の接続部分の剥離を
防止するためである。第９図ないし第１１図は、複合シ
ートの取付手段の実施例を示すものである。

第９図に示す取付金具５は山形鋼からなり、その一方の
鋼片５ａに、鋼杭４を形成する側片１の縦方向縁部に複
数立設されたスタットボルト１６のピッチと同間隔に取
付穴を穿設している。そして、前記取付金具５と同機に
スタットボルト１６のピッチと同間隔に設けた取付穴を
前記スタットボルト１６に挿入して複合シート６を側片
１に設置する。さらに、その上に前記取付金具５を重ね
合せて挿着設置し、ナット１７を該スタットボルト１６
に螺合してこれを縦付け固定する。これにより、複合シ
ート６綾部は取付金具５の一方の鋼片５ａの底面全体で
押え付けられるため、仮充填物７の充填時にも複合シー
ト取付穴に局部的に大なる外力を生じることがなく、複
合シート６の安定した取付けができる。また、この場合
取付金具５は、他方の鋼片５ｂが側片１の縦方向縁部に
背向するよう設置している。よって、複合シート６の取
付け端縁が急激に折り曲げられることがなく、充填時に
おけるその部分の強度が大幅に向上された。第１０図お
よび第１１図は、取付金具５の他の実施例を示すもので
ある。

この取付金具５は、一方の鋼片５ａの緑部に掛止用ロッ
ド１８を固着している。そして、複合シート６の縁部に
は丸紐等の掛止部材１９を設けるとともに、側片１の縦
方向綾部に、側片１の中央部から縁部に向いて閉口した
アングル２０を複数設けている。このアングル２川こは
、前記側片１と交叉する方向を向いたメスネジ２１を螺
刻するとともに、該メスネジ２１に緒付ボルト２２を螺
合している。この取付金具５の使用手段は、複合シート
６に取付金具５を重ね合せ、かつ、該取付金具５の掛止
用ロッド１８と、アングル２０とで複合シート６緑部の
掛止部材１９を挟着するよう設置し、締付ボルト２２に
より該取付金具５を押圧して該複合シート６を執着固定
する。これによれば、一方の鋼片５ａの底面全体により
複合シート６を押圧し、かつ、複合シート６の側片１方
向の外力に対しては前記掛止部材１９全体で受けるため
、局部的な外力に対しても、一層安定した複合シート６
の取付けができる。第１２図および第１３図は、鋼杭４
形状の他の実施例を示すものであり、第１２図は、２枚
の平行な側片１の間に、これらと直角に交叉する方向を
向いた３枚の仕切片２を固着したものである。

また、第１３図は、３枚の平行な側片１の間に、夫々２
枚の仕切片２を固定したものである。なお、第１３図に
示す例の場合には複合シート６の絹シート８を中間の側
片１に固着してもよいことはもちろんである。以上、こ
の発明によれば、止水性シートがあるため、凹部内にコ
ンクリートが回り込んで固化することがなく地中壁を連
続させるべき該凹都側の掘削が容易にできるとともに、
打設したコンクリートにより確実に固定されるため、凹
都内における砂利等の仮充填物による側圧が原因する横
移動や湾曲することがなく高精度に設置できる。

さらに、凹部と複合シートとを剥離させるための難しく
手間のかかる水の注入およびそのバランス操作が不要で
経済的な施工ができ、かつ大深度の施工であっても精度
良く設置できる。さらにまた、複合シートの強固で安定
した設置ができ掘削作業とコンクリート打設作業が能率
よくできる連続地中壁構築用基準杭が提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は使用状態を示す平面図、第２図は一実施例を示
す斜視図、第３図は網シートを１枚で形成した複合シー
トの正面図、第４図は網シートを２枚で形成した複合シ
ートの正面図、第６図は複合シート端部の取付方向の一
例を示す斜視図、第６図は同他の実施例を示す斜視図、
第７図は上下鋼材の絹シートの連続状態を示す説明図、
第８図は同止水性シートの連続状態を示す説明図、第９
図は取付金具の一例を示す説明図、第１０図は同他の実
施例を示す斜視図、第１１図は第１０図のＡ−Ａ線断面
図、第１２図は鋼杭形状の他の実施タ例を示す平面図で
あり、第１３図は同他の実施例を示す平面図である。 なお、図中１は側片、２は仕切片、３は凹部、４は鋼杭
、５は取付金具、６は複合シート、７は仮充填物、８は
絹シート、９は止水性シート、１００は弾性部村である
。 第１図 第２図 第５図 第３図 第４図 第６図 第７図 第８図 第９図 第１０図 第１１図 第１２図 第１３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の平行な側片の間にこれらと交叉する方向を向
   いた仕切片を固着して、該複数の側片と仕切片とにより
   凹部を形成した横断面Ｈ形または横断面Ｈ形を複合した
   横断面形状を有する鋼杭と、縦方向縁部が鋼杭の前記側
   片に取付金具により固定されて前記凹部を覆う複合シー
   トとからなり、該複合シートは、鋼杭における凹部内に
   仮充填される砂利、砂、土砂、その他除去可能な塊状の
   仮充填物の粒径より小さい網目を有する網シートと、該
   網シートの縦方向両縁部に重ねるように装着された、コ
   ンクリートのモルタル分を通さない止水性シートとから
   なることを特徴とする連続地中壁構築用基準杭。 ２ 網シートは、１枚で形成され、または複数枚を連続
   して実質的に１枚で形成されたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の連続地中壁構築用基準杭。 ３ 複合シートは、網シートが、止水性シートと重ねら
   れない中央部分において縦方向に２分され、この自由端
   縁を重ね合せて１枚の網シートが形成されるよう構成さ
   れたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の連続
   地中壁構築用基準杭。 ４ 複数の鋼杭が、軸心方向に連続されるとともに、複
   合シートは、鋼杭の上端または下端より夫々上または下
   に長く形成され、上下の鋼杭連続部において、上下の複
   合シートを重ね合せ、これを縫合等により連続させたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の連続地中壁
   構築用基準杭。 ５ 複数の鋼杭が軸心方向に連続されるとともに、複合
   シートは、鋼杭の上端または下端と略同一長さを有し、
   上下の鋼杭連続部において、上下の複合シートを別の連
   続用シートを介して連続したことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の連続地中壁構築用基準杭。 ６ 取付金具は、山形鋼または溝形鋼からなり、該形鋼
   の立ち上り部分が鋼杭を形成する側片の縦方向縁部に背
   向して取付けられたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の連続地中壁構築用基準杭。 ７ 複数の平行な側片の間にこれらと交叉する方向を向
   いた仕切片を固着して該複数の側片と仕切片とにより凹
   部を形成した横断面Ｈ形または横断面Ｈ形を複合した横
   断面形状を有する鋼杭と、縦方向縁部が鋼杭の前記側片
   に取付金具により固定されて、相互に逆方向を向いて対
   をなす前記凹部を覆う対の複合シートとからなり、該複
   合シートは、鋼杭における凹部内に仮充填される砂利、
   砂、土砂、その他除去可能な塊状の仮充填物の粒径より
   小さい網目を有する網シートと、該網シートの縦方向両
   縁部に重ねるように装着された、コンクリートのモルタ
   ル分を通さない止水性シートとからなり、さらに、側片
   の外側において対をなす両複合シート間に弾性部材を張
   架して両複合シートに水平方向の張りを与えたことを特
   徴とする連続地中壁構築用基準杭。 ８ 網シートは、１枚で形成され、または複数枚を連続
   して実質的に１枚で形成されたことを特徴とする特許請
   求の範囲第７項記載の連続地中壁構築用基準杭。 ９ 複合シートは、網シートが、止水性シートと重ねら
   れない中央部分において縦方向に２分され、この自由端
   縁を重ね合せて１枚の網シートが形成されるよう構成さ
   れたことを特徴とする特許請求の範囲第７項記載の連続
   地中壁構築用基準杭。 １０ 複数の鋼杭が、軸心方向に連続されるとともに、
   複合シートは、鋼杭の上端または下端より夫々上または
   下に長く形成され、上下の鋼杭連続部において、上下の
   複合シートを重ね合せ、これを縫合等により連続させた
   ことを特徴とする特許請求の範囲第７項記載の連続地中
   壁構築用基準杭。 １１ 複数の鋼杭が軸心方向に連続されるとともに、複
   合シートは、鋼杭の上端または下端と略同一長さを有し
   、上下の鋼杭連続部において、上下の複合シートを別の
   連続用シートを介して連続したことを特徴とする特許請
   求の範囲第７項記載の連続地中壁構築用基準杭。 １２ 取付金具は、山形鋼または溝形鋼からなり、該形
   鋼の立ち上り部分が鋼杭を形成する側片の縦方向縁部に
   背向して取付けられたことを特徴とする特許請求の範囲
   第７項記載の連続地中壁構築用基準杭。