JPS6023623Y2 - 可変風量空調設備における風量制御システム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建物の空調設備で使用される可変風量空調設備
における風量制御システムに関する。

可変風量空調設備は、冷温風の吹出し量を吹出口の近傍
の温度により制御し、大きな室でも小さな室でも、きめ
細かい温度制御を行ない、室内環境を最良にしようとす
るものである。

第１図は従来行なわれている可変風量空調設備を説明し
たものである。

ここで、１は空調機であり、２は空調機内のブロア、３
は冷温風を送るダクト、４はダクトの圧力を検出する圧
力センサ、５は圧力センサ４により制御されるスクロー
ルダンパ、６は室内の温度を検出する温度センサ、７は
温度センサ６により制御されるＶＡＶダンパである。

同図においては、室内の熱負荷が変化することにより室
温が変化し、この変化を温度センサ６で受けて、冷房の
場合、温度が上昇することによりＶＡＶダンパ７を開け
、冷風量を多くして温度を下げるように動作する。

そして温度が下降した場合、ＶＡＶダンパ７が閉じてゆ
き、冷風量を少なくして温度を上げるように動作して、
常に温度を一定にしようとする。

一方、吹出口は一台の空調機に複数個設けられており、
ＶＡＶダンパ７の開度により圧力が変化するため、ＶＡ
Ｖダンパ７にかかる圧力を常に一定にしようとしてスク
ロールダンパ５が開閉する。

このスクロールダンパ５の開閉は圧力センサ４により圧
力を受け、圧力が上昇した場合“閉方向゛へ圧力が上昇
した場合°“開方向“ヘスクロールダンパ５を開閉し、
圧力を一定にしようとするものである。

このような動作により温度をきめ細かく制御することが
できるが、最近の省エネルギ化の要望によりＶＡＶダン
パ７にかかる圧力を一定にする方式としてブロア２の吐
出圧を直接変えてしまう方式がとられるようになってき
た。

第２図は可変速制御盤を使用して圧力を変える方式をと
った場合の可変風量空調設備を説明したものである。

同図において、８は可変速制御盤、９は電源、１０は可
変速制御盤８より供給される電源を表わし、他は第１図
と同じである。

第３図はスクロールダンパ５を使用して圧力を変え、風
量を変化した時のブロア２の消費電力と、可変速制御盤
電源周波数を変え、ブロア２の回転数を変えて風量を変
化した時の、ブロア２の消費電力を表わしたグラフであ
る。

曲線１１がスクロールダンパ５，１２が可変速制御盤８
の使用を表わしており、縦軸が消費電力、横軸が風量で
ある。

このように可変速制御盤８を使用した方が大きく節電を
図ることができる。

第２図において圧力センサ４でダクト３の圧力を検出し
、それを可変速制御盤８に入力腰圧力が設定値以上なら
、ブロア２の電源周波数を下げる方向へ動作し、又、設
定値以下なら上げる方向へ動作し、圧力を一定とするも
のである。

一方、可変速制御盤８を使用することにより第３図に示
すようにそうとう節電を図ることができるが、可変速制
御盤８の初期投資額を運転費で吸収するには長期間要す
るため、まだ余り使用されていないのが現状である。

また可変速制御盤８において、小容量なものの容量当り
の単価が割高なことにも原因がある。

本考案は複数台の空調機を同一の可変速制御盤で駆動す
ることにより、安価な初期投資で、節電を図ることので
きる可変風量設備における風量制御システムを提供する
ことを目的とする。

以下本考案を図面を参照して説明する。

第４図は本考案の一実施例を示し、１□、１゜９ Ｉ
ｎは空調機、２１，２゜ｇ ２ｎはおのおのブロア、
１Ｌ、１１゜、１１ｎはブロア吐出圧力検出センサ、１
３はバイパススイッチで、他の符号のものは第１図と同
一である。

このような構成により本システムは、ブロア吐出圧力を
最適なものとして節電を図るものである。

今、吐出力検出センサ１１□〜１１ｎの検出圧力をＰｌ
、Ｐ２〜Ｐ、とし、設定圧力をＰとするとき可変速制御
盤８の動作は、Ｐｌ、Ｐ２〜Ｐｎの圧力の内一番高い圧
力点をＰとするように可変速制御盤８よりのブロア供給
電源１０のコントロールを行なう。

圧力Ｐ１〜Ｐｎを受けてスクロールダンパ５は設定され
た圧力になるように開閉され、ＶＡＶダンパ７へ一定の
圧力を送出するように動作する。

温度を一定とする動作は第１図と同一である。

第５図は吐出力検出センサ１１１〜１１ｎの検出圧力Ｐ
１．〜Ｐｎの風量と消費電力の関係を示し、曲線１１は
スクロールダンパによるもの、曲線１２は可変速による
もの、１４は本考案によるもの、１４１〜１４ｎは検出
圧力Ｐ１〜Ｐ、における風量となる。

検出圧力Ｐ１の圧力が設定圧力と等しいとするとＰ２〜
Ｐｎではダンパ５を絞る方向に働き、曲線１４を上に消
費電力がでてくることになる。

一方、可変速制御盤８の価格は第６図のように容量の大
きさに正比例をしていないため、小容量のものを複数使
用するより大容量を１台使用した方が割り安となり、初
期投資額を安価にすることができる。

なお、前記第４図では可変速制御盤８の異常時でも、バ
イパススイッチ１３を閉じることにより商用電源を空調
機に供給することができ、この場合は従来の方式で運転
が可能となる。

このようにして本考案によれは、安価な初期投資で、節
電を図ることのできる効果的な可変風量設備における風
量制御システムが提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の可変速空調設備の系統図、第２図は可変
速制御盤を備えた従来の可変速空調設備の系統図、第３
図は可変速制御盤を使用した時の節電効果を示す図、第
４図は本考案の一実施例を示す可変風量空調設備の系統
図、第５図は本考案における節電効果を示す図、第６図
は可変速制御盤の容量と価格の関係を示す図である。 １・・・・・・空調機、２，２１〜２ｎ・・・・・・ブ
ロア、３・・・・・・ダクト、４・・・・・・圧力セン
サ、５・・・・・・スクロールダンパ、６・・・・・・
温度センサ、７・・・・・・■ＡＶダンパ、訃・・・・
・可変速制御盤、９・・・・・・電源、１１．。 〜１１ｎ・・・・・・吐出力検出センサ、１３・・・・
・・バイパススイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数台の空調機と、この空調機のブロアより吐出される
   冷温風圧力を検出する複数のブロア吐出力検出センサと
   、前記複数台の空調機に対して１台設けられ前記ブロア
   吐出力検出センサの検出出力を入力して前記空調機の吐
   出圧力のうち最大のものを予め設定された値に合せるよ
   う前記空調機のフロアの回転数を一括して制御する可変
   速制御盤とを備えてなる可変風量空調設備における風量
   制御システム。