JPS6023152Y2 - サイデイングパネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、サイディングパネルにおいて、断熱性と耐火
性および圧縮性に富むサイディングパネルに関する。

一般にサイディングパネル、特に断面凹状の凹所に断熱
材を充填した複合構造のパネルにおいては、断熱材が可
燃物であったり、耐圧縮性に欠けたり、弾力性がありす
ぎたりして、例えば金属薄鉄板を外表面材としていると
、その成形時の加工ひずみ、所謂オイルキャン（ペコッ
キ）や化粧ｆｆｉに現われる不都合があった。

またポリイソシアヌレートフオームを芯材として用いた
際には、その耐火性は十分に認められるが、高熱にさら
された際に分布密度の不均一が亀裂の大きな原因となり
、この亀裂部分から火炎（燃焼ガスの噴出により）が見
られたり、高熱が裏面に伝導される不都合があった。

これは特に上記ポリイソシアヌレートフオームは、脆性
があるため、収縮に対応できず、かつ平均に原料を分布
し、均質発泡組織とならしめにくいことに起因する。

さらにこの種フオームの場合は、曲げに対し、無力であ
り裏面材が不可欠となっていた。

また、従来は異質物をこの凹所に充填し各構成材の特性
を有効に発揮する構造を容易に形成することが製造上非
常に困難であった。

本考案はこのような欠点を除去するため芯材を二重構造
に、しかも補強材と分割帯と異質の二物質を順々に積層
製造できる機能を具備せしめた構造のサイディングパネ
ルを提案する。

以下に図面を用いて本考案に係るサイディングパネルの
一実施例について詳細に説明する。

第１図はサイディング材の゛代表的な形状の一例を示す
横断面図であり、１は基板で金属薄板、合成樹脂からな
り、その両端部に側壁２，３を垂設する。

４は差込縁で側壁２の端縁を外側方へ突出する。

５は係合溝で側壁３の下端を略コ字状に折曲げて外側方
へ開口を形威し、この開口に上記差込縁を嵌挿するもの
である。

６は延長部で係合溝５の底面５ａを外側方へ延長し、前
記差込縁４を嵌挿した際の気密保持、水切り、毛細管現
象の阻止等を行うと共に、基板１を間柱、胴縁に装着す
るための個着部として機能する。

７は補強材で基板１の凹所に横断するように設けるもの
であり、一般的に構造体の「筋かい」的に設けたもので
ある。

またこの補強材は場合によっては異物を分離する分割帯
としても機能する。

この具体的な部材としては有機質および無機質の不織布
、金属薄板、金属箔、合成樹脂板、シート、金属網、合
成樹脂製網、麻糸等の網である。

８は無機質多孔粒で例えばパーライト粒、シラスバルー
ン、バーミキュライト、ガラスバルーン、マイクロバル
ン等のように軽量にして嵩高で、その上高耐火性と硬度
と耐圧縮性を具備するものである。

この多孔粒の大きさは、約０．５〜１ｏ７ｒｇＩｔφ位
である。

９はバインダーで有機質あるいは無機質からなり、上記
無機質多孔粒８をバインドするものである。

具体的に一例を示せば、フェノールフオーム、ポリイソ
シアヌレートフオーム、フェノール変性またはポリイソ
シアヌレートフオーム変性のポリウレタンフォーム、ポ
リウレタンフォーム、エポキシフオーム、尿素フオーム
、塩化ビニルフオーム、ポリスチレンフオーム等である
。

また無機質系バインダーとしては、■水ガラス、■カオ
リン、ホワイトカーボン、硅石粉とケイフッ化ソーダを
混合した組成物、■■に合成樹脂を幾分添加したもの、
■■に合成樹脂を幾分添加したもの、■シリコーン系塗
料、■リン酸および酸性金属リン酸塩等からなるもので
ある、特にこの種の有機質、無機質バインダーは短時間
、通常は１０〜２０分、長くても３吋〜１時間で見掛上
の硬化を行うものである。

１０は断熱層で前記無機質多孔粒８をバインダー９を介
して基板１の凹状部と補強材７の間に充填形成する。

１１は裏面材で断熱層１２の背面を被覆する。

その素材としては、例えばクラフト紙、合成樹脂シート
、発泡シート、金属箔、金属薄板、アスベスト紙、アス
ファルトフェルト、布等の一種もしくは二種以上をラミ
ネートしたもの、あるいはネット状物を介在させたもの
等である。

しかもこの裏面材は第２図に示すように成形したものを
用いることもできる。

また断熱層１２は高断熱性に富み軽量な合成樹脂発泡体
１３からなり、例えばポリウレタンフォーム、ポリイソ
シアヌレートフオーム、ポリウレアフオーム、フェノー
ルフオーム、塩化ビニルフオーム、ポリエチレンフオー
ム、ポリスチレンフオーム等からなる。

次に本考案に係るサイディングパネルの製造方法につい
て説明すると、まず例えば０．２７７７１１７１のカラ
ー鉄板（基板１）を成形機によって第１図に示す断面に
成形する。

成形された基板の凹状部を上に向けて、かつ傾斜して搬
送し、この凹状に例えばパーライト粒（平均粒径３〜５
閣φ）とバインダー（前記■）を混合して、これを吐出
しはぼ図のように充填したところで、約１００〜１５０
℃でｍ分間加温し、養生硬化する。

次に補強材７（金網）を凹状に対し、横断するように敷
設し、この上にポリイソシアヌレートフオーム用原料を
吐出する。

この上にクラフト紙１１を積層し、約５０〜８０℃に加
温された型材に挾持されて加温、加圧し、約１分間養生
し取り出すとサイディングパネルとして送出される。

以上、説明したのは本考案の一実施例にすぎず、第３図
に示すように側壁を傾斜面に形成することもできる。

上述したように本考案に係るサイディングパネルは、■
オイルキャンの発生しやすい部材を硬質にして耐火性、
耐熱性があり、しかも軽量な断熱層と高断熱性の合成樹
脂発泡体からなる断熱層を筋かい的な補強材を介して一
体に形成したため曲げ、圧縮につよく、しかも高断熱性
を発揮腰その上基板の化粧面を平滑に、所謂オイルキャ
ンを消去した状態に形成できる特徴がある。

■異質物質が空隙に積層、一体化できるため、吸音性、
防音性をも具備したサイディングパネルとすることがで
きる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案に係るサイディングパネルの一
実施例を示す説明図である・。 １・・・・・・基板、４・・・・・・差込縁、７・・・
・・・補強材、８・・・・・・無機質多孔粒、９・・・
・・・バインダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板１の両端部に垂設した側壁２，３を設けると共にそ
   の一方の外側方へ延びる差込縁４を、また他方の側壁３
   の下端を略コ字状に折曲げて外側へ開口する係合溝５を
   形成すると共に、その底面５ａを水平に延長して側壁３
   より外側方へ突出せしめて延長部６を設け、該基板の背
   面凹所を斜めに横断する補強材７を介して基板と補強材
   間に無機質多孔粒８を細密充填し、これをバインダー９
   した断熱層１０を形成腰補強材７と裏面材１１間に合成
   樹脂発泡層１２からなる断熱層１３を設けたことを特徴
   とするサイディングパネル。