JPS60230519A - ガスタ−ビンおよびその起動方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は液化し易いガス燃料を含む複数種のガス燃料を
選択使用するガスタービンおよびその燃料切換え時のガ
スタービン起動方法に関する。

［発明の技術的背景］ 従来ガスタービンは液体燃料、例えば軽油、灯油等を使
用するものが一般的であったが、最近ではエネルギ資源
の多角的活用の観点からガス燃料、例えば液化天然ガス
（ＬＮＧ）や液化プロパンガス（ＬＰＧ）等を使用する
ものも増え始めている。

燃料使用形態には、液体燃料専用燃焼型液体燃料とガス
燃料との混合燃焼型またはガス燃料専用燃焼型があり、
ガスタービン使用発電プラントの形態やその設置地域の
特質に応じたエネルギ事情に基づいて各種の型式が選定
されている。中でも、ガス燃料専用燃焼型のガスタービ
ンは、ガス輸送技術の進歩あるいガス燃料消費比率増大
による各種エネルギ消費比率の均衡化政策等を反映して
、近年とみに増加する傾向にある。ガスタービン発電プ
ラントの場合、電力供給安定化を計るため複数種類のガ
ス燃料を選択使用することが望ましく、液化し易いガス
燃料、例えばＬＰＧと、他のガス燃料、例えばしＮＧと
の選択使用が検討されている。

［背景技術の問題点］ 液化し易いガス燃料と他のガス燃料とを選択使用？ｌ−
る従来のガスタービン発電設備について、その燃料供給
系統の一構成例を第１図によって説明する。ガスタービ
ン発電設備は圧縮機１と発電機２とを同軸上に有するタ
ービン３を設けている。

このタービン３の燃焼器４には圧縮機１の吐出系統５と
ともに、液化し易いガス燃料、例えばＬＰＧの供給系統
６と、他のガス燃料、例えばＬＮＧの供給系統７とを接
続している。各燃料供給系統６．７には燃料止め弁８，
９を設けて燃焼器４に各ガス燃料を切換え供給するとと
もに、燃料制御弁１ｏ、ｉｉを設けて燃料供給量を制御
するようにしている。各燃料供給系統６，７の燃料止め
弁８．９と燃料制御弁１０．１１との間には逃し弁１２
．１３を夫々設け、燃料供給休止側のガス燃料を系外に
排出するようにしている。そして、各燃料供給系統６，
７に夫々の便８，１０．１２゜９．１１．１３を制御す
る制御装置を接続し、その各制御部１４．１５によって
起動、停止、燃料制御等を行なわせるようにしている。

ところで、燃料切換え時に不使用系統側のガス燃料を燃
焼器３と各燃料止め弁８．９との間から排出する手段と
して、圧縮空気による空気パージを行なうものが考えら
れている。例えば図示の如く、圧縮機１から各燃料供給
系統６，７に空気止め弁１６．１７付きの加圧空気供給
系統、つまり空気パージ系統１８．１９を夫々接続し、
選択的に空気止め弁１６．１７を開閉するものである。

なお、図示しないが、タービン３の停止時に圧縮機１を
回転駆動する駆動装置、例えばモータをタービン軸上に
設けている。

また、ＬＰＧ燃料は、その露点が高いことにより液化し
易い。発電プラント運用時には１０数ｋＱ／Ｃｍ　２１
；１以上に昇圧されるので、さらに液化し易くなる傾向
にある。燃料供給系統の配管内でＬＰＧが液化凝縮した
場合は、弁部への浸食や、燃焼器内の不均一な流０分布
に伴う局所的な燃焼ガスの異常高温等の不具合等を生じ
る可能性がある。そこで、ＬＰＧ燃料供給系統６に沿っ
てその配管ラインをウオーミングするトレース系統、例
えば蒸気止め弁２０付きの蒸気トレース系統２１を設け
、配管をＬＰＧの露点以上に加熱して、ＬＰＧ供給時の
液化防止を図るようにしている。

しかしながら、このような従来のカス燃料選択使用形の
ガスタービンにあっては、空気パージ系統１８．１９や
トレース系統２１などについての運転制御手段が確立さ
れておらず、弁の開閉関連動作手順等についても明確な
方法が知られていない。

このため、ＬＮＧからＬＰＧへの切換え、またはＬＰＧ
からＬＮＧへの切換えに長時間を要し、ガスタービンの
特徴である急速起動、停止の機能を損い易い。特にＬＮ
ＧからＬＰＧへの切換えにはトレース系統２１の動作等
が加わるためその傾向が著しい。また、手動操作に依存
する場合は弁開閉等の誤認や誤操作により、下記の如く
種々の不具合を生じるおそれがある。

例えばＬＮＧからＬＰＧへの切換えの際、１〜レース系
統２１によるＬＰＧ燃料供給系６が十分ウオーミングさ
れないうちに制御回路が稼動すると、ＬＰＧ燃料燃料弁
８の開動作、着火、加速および定格運転等の信号が出さ
れてしまう。この結果、燃料供給系統６内に露点温度以
下のＬＰＧが流入して凝縮液化し、前記の如く弁部の浸
食、局所的な燃焼ガスの異常高温等の問題を生じる。

また、ＬＰＧ系統の、運転中、誤動作によりＬＰＧ側空
気パージ１８の空気止め弁１６を開けるようなことがあ
ると、圧縮機１からの吐出空気がＬＰＧ燃料供給系統６
に流れ込み、ＬＰＧ燃料が希薄になり、所定のタービン
出力維持に必要な燃料供給ができなくなってタービン制
御不能な状態に陥る。燃料希薄化がさらに進むとガスタ
ービンの吹き消えに至る。ＬＮＧ系統の運転中にり、　
Ｎ　Ｇ側空気パージ系統１９の空気止め弁１７を開けた
場合も同様である。

逆にＬＰＧ系統の運転時にＬＮＧ側空気パージ系統１９
の空気止め弁１７を開けなかった場合には、燃焼器４か
らノズルを経てＬＮＧ燃料供給系統７にＬＰＧが流入し
てＬＮＧ燃料供給系統７の燃料制御弁１１と燃焼器４と
の間の配管部分が過熱状態となり、その配管内で除去さ
れずに残留するＬＮＧの管内燃焼の可能性を生じる。

Ｌ発明の目的ｊ 本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、第１
の目的は液化し易いガス燃料と他のガス燃料との切換え
起動を能率よく、かつ安全に行なうことができる切換え
起動制御装置を有するガスタービンを提供することにあ
る。

また、第２の目的は、そのような起動制御装置を用いて
ガスタービンの燃料切換え起動を行なうガスタービンの
起動方法を提供することを目的とする。

［発明の概要］ 第１の発明に係るガスタービンの構成は、燃焼器に液化
し易いガス燃料の供給系統と他のガス燃料供給系統とを
接続し、各燃料供給系統に供給燃料切換え用の燃料止め
弁とその下流側の配管ラインを空気パージする加圧空気
供給系統とを設けるとともに、前記液化し易いガス燃料
の供給系統に沿ってその配管ラインをウオーミングする
トレース系統を設けたガス燃料選択使用型のガスタービ
ンにおいて、前記各ガス燃料供給系統の燃料止め弁を夫
々開閉制御する制御装置を設け、その制御装置のうち液
化し易いガス燃料の供給系統の制御部は、他のガス燃料
供給系統で燃料止め弁が閉じるとともに加圧空気供給系
統からの空気供給がされ、かつ液化し易いガス燃料の供
給系統でその配管ラインがウオーミング状態であること
および加圧空気供給系統が遮蔽されたことを条件として
前記液化し易いガス燃料系統の燃料止め弁を開くように
設定してなり、他のガス燃料供給系統の制御部は、液化
し易いガス燃料の供給系統で燃料止め弁が閉じるととも
に加圧空気供給系統からの空気供給がされ、かつ前記値
のガス燃料供給系統で加圧空気供給系統が遮蔽されたこ
とを条件として前記値のガス燃料供給系統の燃料止め弁
を開くように設定してなることを特徴とする。

また、第２の発明に係るガスタービンの起動方法では、
液化し易いガス燃料から他のガス燃料に切換え起動する
際は、ガスタービンが停止し、かつ液化し易いガス燃料
の供給系統で燃料止め弁が全開するとともにその燃料止
め弁の下流側に空気パージ用の加圧空気が供給される一
方、他のガス燃料供給系統で加圧空気の供給が停止した
ことを条件として、他のガス燃料の供給系統の燃料止め
弁を開放する操作を行ない、また他のガス燃料から液化
し易いガス燃料に切換える際は、ガスタービンが停止し
、他のガス燃料の供給系統で燃料止め弁が全閉するとと
もにその燃料止め弁の下流側に空気パージ用の加圧空気
が供給され、かつ液化し易いガス燃料の供給系統で配管
ラインがガス液化温度以上につＡ−ミンクされ、その配
管ラインへの加圧空気の供給が停止したことを条件とし
て、その液化し易いガス燃料の供給系統の燃料止め弁を
開放する操作を行なうことを特徴とする。

［発明の実施例コ 以下、液化し易いガス燃料として液化プロパンガス（Ｌ
ＰＧ）を用いるとともに他のガス燃料として液化天然ガ
ス（ＬＮＧ）を用いたガス燃料選択使用形のガスタービ
ンおよびその起動方法に係る実施例につき、第２図〜第
５図を参照して説明する。なお、説明を容易にするため
従来のガスタービンと共通する構成部分には第１図と同
一符号を付し、その説明は省略する。

まず、第２図によって燃料制御系統の構成を説明する。

ＬＰＧおよびＬＮＧの各燃料供給系統６゜７の燃料止め
弁８，９と燃焼器４との間の配管ラインにＩＰＧガス濃
度検出器２２およびＬＮＧガス一度検出器２３を夫々設
け、各タービン制御部１４．１５にＬＰＧ濃度が規定値
以上であることを示す信号１００およびＬＮＧ８１度が
規定値以上であることを示す信号１０１・を夫々人力す
るようにしている。この規定値は、タービン３が起動す
る最低ガス濃度である。ＬＰＧまたはＬＮＧ燃料のいず
れか一方で運転したタービン３を停止した後、他方に切
換えて起動する場合に、燃料止め弁８．９と燃焼器４と
の間の残留ガス濃度が規定値以上であることが検出され
ると、後述する所定要件を満たすことを条件として、そ
のガス残留配管に接続されている空気パージ系統１８．
１９の空気止め弁１６．１７に開指令を与え、ガス残留
配管内の空気パージを行なうものである。なお、圧縮機
１はタービン停止中は図示しない駆動モータによって運
転できる。また、加圧空気の供給源は他に独立させて設
けることもできる。

各空気パージ系統１８．１９の空気止め弁１６゜１７に
は開閉検出器２４．２５を設け、各制御部１４．１５に
ＬＰＧ側空気止め弁１６の開信号１０２、閉信号１０３
およびＬＮＧ側空気止め弁１７０間信号１０４、閉信号
１０５を夫々入力するようにしている。

また、各燃料止め弁８，９には開閉検出器２６゜２７を
設け、各制御部１４．１５にＬＰＧ燃料燃料弁全閉信号
１０６およびＬＮＧ燃料燃料弁全開信号１０７を夫々入
力するようにしている。

さらに、ＬＰＧ燃料供給系統６の燃料止め弁８の上流側
にはガス温度を検出する温度検出器２８およびガス圧を
検出する圧力検出器２９を設けている。圧力検出器２９
は実圧力からＬＰＧの露点を算出する演算回路３０に接
続している。そして、温度検出器２９からの温度信号１
０８と演算回路３０からのＬＰＧ露点温度設定値信号１
０９とを加算器３１に入力するようにしている。なお、
ＬＰＧ露点温度設定値信号１０９には一定のバイアス１
１０を加え、露点温度よりある程度高めに温度設定して
いる。加算器３１からの偏差信号１１１を蒸気トレース
系統２１に設けた蒸気流量制御弁３２に伝え、この蒸気
トレース系統２１に流れる蒸気量を制御することにより
、ＬＰＧ燃料供給系統６の配管部を加熱してＬＰＧ燃料
温度を露点以上に保つようにしている。なお、蒸気トレ
ース系統２１の蒸気止め弁２０には開閉検出器３３を設
け、この蒸気止め弁開信号１１２をタービン制御回路１
４に入力するようにしている。

次に第３図〜第５図によって制御装置の回路構成および
燃料切換え時の起動方法を説明する。

第３図に示すように、制御装置はＬＮＧ側空気パージ系
統１９の空気止め弁１７を制御するＬＮＧ側パージ制御
回路部Ａど、ＬＰＧ側空気パージ系統１８の空気止め弁
１６を制御するＬ　Ｐ　Ｇ側空気パージ制御回路部Ｂと
、蒸気トレース系統２１の蒸気止め弁２０を制ｍする蒸
気回路部Ｃとを含んでいる。

ＬＮＧ側空気パージ制御回路部Ａは第１、第２のＡＮＤ
回路３４Ａ、３４Ｂを有し、第１のＡＮＤ回路３４Ａで
はＬＮＧを使用するＬＮＧ燃料選択信号１１３と、ＬＰ
Ｇ燃料止め弁全閉信号１０６と、ＬＮＧ燃料濃度が規定
値以上であることを示す信号１０１の反転器３５による
反転信号、即ちＬＮＧ燃料ｍ度が規定値以下であること
を示す信号１０１−とが入力された場合にワイプアウト
回路３６に消去信号１１４を出力するようになっている
。また、第２のＡＮＤ回路３４ＢではしＮＧ燃料止め弁
全閉信号１０７と、Ｌ　Ｎ　Ｇ燃料濃度が規定値以上で
あることを示す信号１０１と、ガスタービン停止信号１
１５とが入力された場合にＯＲ回路３７に条件設定信号
１１６が出力するようになっている。このＯＲ回路３７
からの出力信号が空気パージ弁制御器３８に入力された
とき、ＬＮＧ側空気バージ弁開信号１１７が出力され、
ＬＮＧ側空気パージ系統１９の空気止め弁１７が開くよ
うに設定されている。ＬＮＧ側空気パージ弁叩信号１１
７はワイプアウト回路３６を介してＯＲ回路３７にフィ
ードバックされ、第１ＡＮ［）回路３４Ａから消去信号
１１４が出力されたどきはそのフィードバック信号１１
８は消去される。

したがって、Ｌ　Ｎ　Ｇ側空気パージ系統１９の空気止
め弁１７は、タービン３が停止し、Ｌ　Ｎ　Ｇ燃料供給
系統７の配管内残留ガスの濃度が規定値以上であり、Ｌ
ＮＧ側燃料止め弁９が全開した場合に、ＬＮＧ側空気パ
ージ弁同信号１１７が出力されて開くことになる。ＬＰ
Ｇ燃料が供給されてタービン３が回転した後は、ＬＮＧ
燃料の選択、しＰＧ側燃料止め弁全開およびＬＮＧ燃料
の濃度が規定値以下の条件により、消去信号１１４が出
力されてフィードバック信号１１８が消去されたときに
、ＯＲ回路３７への入力が停止して空気止め弁１７が閉
じることになる。

一方、ＬＰＧ側空気パージ制御回路部Ｂは、第１、第２
のＡＮＤ回路３９Ａ、３９Ｂを有し、第１のＡＮＤ回路
ではＬＰＧを使用するＬＰＧ燃料選択信号１１３と、Ｌ
ＮＧ燃料止め弁全開信号１０７と、ＬＰＧ燃料濃度が規
定値以上であることを示す信号１００の反転器４０によ
る反転信号、即ちＬＰ０１１度が規定値以下であること
を示す信号１００−どが入力された場合にワイプアウト
回路４１に消去信号１２０を出力するようになっている
。また、第２のＡＮＤ回路３９ＢではＬＰＧ燃料止め弁
全閉信号１０６と、ＬＰＧ燃料′ＩＩＪ度が規定値以上
であることを示す信号１００と、ガスタービン停止信号
１１５とが入力された場合にＯＲ回路４２に条件設定信
号１２１が出力するようになっている。このＯＲ回路４
２からの出力信号が空気パージ弁制御器４３に入力され
たとき、ＬＰＧ側空気パージ弁開信号１２２が出力され
、ＬＰＧ側空気パージ系統１８の空気止め弁１６が聞く
ように設定されている。ＬＰＧ側空気パージ弁開信号１
２２はワイプアウト回路４１を介してＯＲ回路４２にフ
ィードバックされ、第１ＡＮＤ回路３９Ａから消去信号
１２０が出力されたときはそのフィードバック信号１２
３は消去される。

したがって、ＬＰＧ側空気パージ系統１８の空気止め弁
１６は、タービン３が停止し、ＬＰＧ燃料供給系統６の
配管内残留ガスのｍ度が規定値以上であり、ＬＰＧ燃料
止め弁８が全閉した場合に、ＬＮＧ側空気パージ弁開信
号１１８が出力され、開くことになる。ＬＮＧ燃料が供
給されてタービン３が回転した後は、ＬＰＧ燃料の選択
、ＬＮＧ側燃料止め弁全開およびＬＰＧ燃料の瀧痕が規
定値以下の条件により、消去信号１２０が出力されてフ
ィードバック信号１２３が消去されたときに、ＯＲ回路
４２への入力が停止して空気止め弁１６が閉じることに
なる。

また、蒸気制御回路部ＣはＡＮＤ回路４４を有している
。このＡＮＤ回路４４では、ＬＰＧ燃料選択信号１１９
とＬＰＧ温度が露点以下であるこ七を示す信号１２４と
が入力された場合にＯＲ回路４５に条件設定信号１２５
が出力するようになっている。このＯＲ回路４５からの
出力信号が蒸気トレース制御器４６に入力されたとき、
蒸気トレース止め弁開信号１２６が出力され、蒸気トレ
ース系統２１の蒸気止め弁２０が開くように設定されて
いる。蒸気トレース止め弁開信号１２６はワイプアウト
回路４７を介してＯＲ回路４５にフィードバックされる
。このワイプアウト回路４７では、ＬＰＧ燃料選択信号
１１９の反転器４８による反転信号、即ち選択しない旨
の信号１１９−が入力された場合に蒸気トレース止め弁
開信号１２６のＯＲ回路４５へのフィードバック信号１
２７を消去するものである。

したがって、蒸気トレース系統２１の蒸気止め弁２０は
、ＬＰＧ燃料が露点以下の温度で供給される場合に開き
、ＬＰＧ燃料が不使用となったとき閉じることになる。

第４図はＬＰＧ燃料起動用制御回路を示している。ＡＮ
Ｄ回路４９にＬＮＧ側空気パージ弁開信号１０４と、Ｌ
ＰＧ側空気パージ弁開信号１０２の反転器５０による反
転信号、即ちしＰＧ側空気パージ弁閉信号１０２′と、
ＬＰＧ＆ｉ度が露点以下であることを示す信号１２４の
反転器５１による反転信号、即ちＬＰＧｉ瓜が液化しな
い温度であることを示す信号１２４′と、蒸気トレース
止め弁開信号１１２と、ガスタービン起動信号１２８と
が入力された場合に、ＬＰＧ燃料開閉制御器５２に条件
設定信号１２９が出力され、ＬＰＧ燃料燃料弁開許可信
号１３０が発せられる。

第５図はＬＮＧ燃料起動用制御回路を示している。ＡＮ
’Ｄ回路５３にＬＰＧ側エフェアパージ弁開信号１０２
ＬＮＧ側空気パージ弁開信号１０４の反転器５４による
反転信号、即ちＬＮＧ側空気バージ弁閉信号１０４−と
、ガスタービン起動信＠１３１とが入力された場合に、
ＬＮＧ燃料開閉制御器５５に条件設定信号１３２が出力
され、ＬＮＧ燃料燃料弁開許可信号１３３が発せられる
。

次に起動方法を説明する。

ＬＮＧ運転からＬＰＧ運転に切換え起動する場合には、
タービン運転が停止していること、ＬＮＧ側燃料供給系
統の空気パージを行なうこと、ＬＰＧの液化を防止する
こと等を確認する必要がある。この空気パージは、第３
図に示すＬＮＧ側空気パージ制御回路部八にへって行な
う。即ち、ＬＮＧ運転のタービン３が停止しく１１５）
、ＬＮＧ側の燃料止め弁９が全閉しく１０７）、かつＬ
ＮＧ側の燃料供給系統７内の残存ガス濃度がタービン起
動の可能状態つまり基準値以上であることが検出（１０
１）された時点で、ＬＮＧ側空気パージ弁開信号１１７
が出力され、ＬＮＧ側空気パージ系統１９の空気止め弁
１７を全開させ、燃焼鼎４と燃料止め弁９間の配管内の
ＬＮＧＩＩＩ度を規定値以下に下げるものである。

この場合それまで開いていたＬＰＧ側の空気パージ系統
１８の空気止め弁１６は、第３図のＬＰＧ側空気パージ
制御回路部已に示すように、ＬＰＧｙａ度が規定値以下
ｒｌ　（１００−）、ＬＰＧ使用選択がされ（１０９）
、かつＬＮＧ側燃料止め弁９が全開であること（１０７
）を条件に、消去信号１２０が出力され、フィードバッ
ク信号１２３を消去することにより自動的に全閉させる
。

一方、ＬＰＧ配管のウオーミングは、第３図に示す蒸気
制御回路部Ｃによって行なう。即ち、ＬＰＧ燃料の使用
選択がされ（１１９）、ＬＰＧ燃料温度が露点以下であ
ること（１２４）を条件に、蒸気止め弁１２を全開（１
２６）させるものである。ＬＰＧが温度設定値まで上昇
すると蒸気流量制御弁３２の開度が制御され、ＬＰＧ燃
料温度は一定に保たれる。蒸気止め弁３３は、全開用の
シーケンスにより、ＬＰＧ使用の選択が解除しない限り
全開状態に保持される。

以上の条件に基づいて、第４図に示すように、ＬＰＧ側
の燃料止め弁８を開き（１３０）、ＬＰＧ起動を行なわ
せるものである。

また、ＬＰＧ運転からＬＮＧ運転に切換え起動する場合
には、タービン運転が停止していること、ＬＮＧ側燃料
供給系統の空気パージを行なうこと等を確認する必要が
ある。この空気パージは、第３図に示すＬＰＧ側空気パ
ージ制御回路部Ｂによって行なう。即ち、ＬＰＧ運転の
タービン３が停止しく１１５）、ＬＰＧ側の燃料止め弁
８が全閉しく１０６）、かつＬＰＧ側の燃料供給系統６
内の残存ガス濃度が基準値以上であることが検出（１０
０）された時点で、ＬＰＧ側空気パージ弁開信号１２２
が出力され、ＬＰＧ側空気パージ系統１８の空気止め弁
１６を全開させ、燃焼器４と燃料止め弁８間の配管内の
ＬＰＧ！度を規定値以下に下げるものである。

それまで開いていたＬＮＧ側の空気パージ系統１９の空
気止め弁１７は、第３図のＬＮＧ側空気パージ制御回路
部Ａに示すように、ＬＮＧ１度が規定値以下であり（１
０１′）、ＬＮＧ使用選択がされ（１１３）、かつＬＰ
Ｇ側燃料止め弁８が全開であること（１０６）を条件に
、消去信号１１４が出力され、フィードバック信号１１
７を消去することにより自動的に全閉させる。

以上の条件に基づいて、第５図に示すように、ＬＮＧ側
の燃料止め弁９を開き（１３３）、ＬＮＧ基動を行なわ
せるものである。

このような実施例に係るガスタービンおよびその起動方
法によれば、ＬＮＧからＬＰＧに切換えてタービン起動
を行なう場合には、蒸気トレース系統２１が温度検出器
２８および圧力検出器２９のデータに基づいて実際状態
に適応したウオーミングを行なうのでＬＰＧの液化が確
実に防止される。また、ＬＮＧガス澹度検出器２３のデ
ータに基づいてＬＮＧ側の空気パージが行なわれるので
、残留ガスの管内燃焼、例えば爆発のおそれが確実に防
止される。さらに、ＬＰＧ供給はＬＰＧ側燃料供給系統
への加圧空気供給が停止した状態でのみ行なわれるので
、燃焼器に供給されるＬＦ）Ｇが希薄化されることがな
く、したがって運転が円滑に継続する。

また、ＬＰＧからＬＮＧに切換える際は、ＬＰＧ側の燃
料止め弁８が確実に閉じ、空気パージにより規定値以上
のガス濃度のＬＰＧが希釈化されるのでＬＰＧが管内で
液化残留するおそれがない。

したがって、弁部等が局所的に液化ＬＰＧで浸食される
こともなく装置保存に有効である。そして、ＬＮＧ側で
は空気パージ系統１９の空気止め弁１７が全閉したこと
を確認後燃料止め弁９が開けられるので、所定濃度のガ
ス燃料が供給される。

そして、いずれのガス燃料起動時においても、空気パー
ジにより、不使用側燃料供給系統に、使用燃料が流入す
ることもなく、管内加熱、燃焼のおそれを除去できる。

なお、前記実施例では、ＬＰＧ側燃料供給系統を加熱す
るトレース系統２１を蒸気トレースとしたが、これは温
度制御の容易性等を考慮したものであって、他の加熱流
体や、あるいは電熱等を適用することも可能である。

また、前記実施例では、液化し易いガス燃料をＬＰＧ、
他のガス燃料をＬＮＧとしたが、これら以外の各種ガス
燃料を適用できるのは勿論であり、また、前記実施例に
示した二系統以外にも、三系統あるいはそれ以上の系統
として実施できることも勿論である。

［発明の効果］ 以上のように、本発明に係るガスタービンによれば、液
化し易いガス燃料と伯のガス燃料とを選択使用するもの
において、各ガス燃料の燃料供給系統の燃料止め弁を開
開制御する制御装置を設け、その制御装置のうち液化し
易いガス燃料の供給系統の制御部は、他のガス燃料供給
系統で燃料止め弁が閉じるとともに加圧空気供給系統か
らの空気供給がされ、かつ液化し易いガス燃料の供給系
統でその配管ラインがウオーミング状態であることおよ
び加圧空気供給系統が遮蔽されたことを条件として燃料
止め弁を開くように設定してなり、一方、他のガス燃料
供給系統の制御部は、液化し易いガス燃料の供給系統か
らの空気供給がされ、かつ他のガス燃料供給系統で加圧
空気供給系統が遮蔽されたことを条件として燃料止め弁
を開くように設定したものであるから、液化し易い燃料
と他のガス燃料との切換え起動が制御装置の各制御部に
おいて誤動作がなく確実に、かつ迅速に、しかも自動的
に行なえる。したがって切換え起動に要する操作時間の
短縮が図れ、ガス専燃型タービンの特徴である迅速起動
に好適したものとなる。ま責、液化し易いガス燃料の供
給時に液化防止用ウオーミングが確実に行なわれるので
燃料供給系統の配管内への液化ガスの残留に基づく弊害
、例えば弁部等局所的な浸食のおそれ等を確実に防止す
ることができる。また、いずれかのガス燃料への切換え
時に加圧空気によるパージ作用が不使用側でのガス濃度
に応じて確実に行なわれ、残留ガスの管内燃焼を防止し
て安全性を確保できるとともに、使用側での空気供給は
確実に遮蔽されるので燃料希薄化を防止でき円滑な運転
が行なえる。

また、本発明に係るガスタービンの起動方法によれば、
液化し易いガス燃料から他のガス燃料に切換える際は、
タービンが停止し、かつ液化し易いガス燃料の供給系統
で燃料止め弁が全開するとともにその燃料止め弁の下流
側に空気パージ用の加圧突気が供給される一方、他のガ
ス燃料供給系統で加圧空気の供給が停止したことを条件
として、他のガス燃料の供給系統の燃料止め弁を開放す
る操作を行ない、また他のガス燃料から液化し易いガス
燃料に切換える際は、ガスタービンが停止し、他のガス
燃料の供給系統で燃料止め弁が全閉するとともにその燃
料止め弁の下流側に空気パージ用の加圧空気が供給され
、かつ液化し易いガス燃料の供給系統で配管ラインがガ
ス液化温度以上にウオーミングされ、その配管ラインへ
の加圧空気の供給が停止したことを条件として、その液
化し易いガス燃料の供給系統の燃料止め弁を開放する操
作を行なうようにしている。したがって、液化し易いガ
ス燃料と他のガス燃料とを切換え使用するガスタービン
をガス液化のおそれや、切換え時の燃料希薄化または管
内燃焼のおそれ等を防止して、円滑かつ迅速に起動操作
を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例に係るガスタービンの燃料供給系統を示
す系統図、第２図〜第５図は本発明に係るガスタービン
の一実施例を示すもので、第２図は燃料供給系統を示す
系統図、第３図は制御装置を示す回路図、第４図は液化
し易いガス燃料による起動回路を示す回路図、第５図は
他のガス燃料−による起動回路を示す回路図である。 ２・・・タービン、４・・・燃焼器、６・・・ＬＰＧ（
液化プロパンガス）　（液化し易いガス燃料）の供給系
統、７・・・ＬＮＧ　（液化天然ガス）（他のガス燃料
）の供給系統、８．９・・・燃料止め弁、１４・・・制
御装置、１６．１７・・・空気止め弁、１８．１９・・
・圧縮空気供給系統、２０・・・蒸気止め弁、２１・・
・（蒸気）トレース系統、２２・・・ＬＰＧガス濃度検
出器、２８・・・温度検出器、２９・・・圧力検出器。 出願人代理人　波多野　久 第１図 第３図 Δ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、燃焼器に液化し易いガス燃料の供給系統と他のガス
   燃料供給系統とを接続し、各燃料供給系統に供給燃料切
   換え用の燃料止め弁とその弁の下流側の配管ラインを空
   気パージする加圧空気供給系統とを設けるとともに、前
   記液化し易いガス燃料の供給系統に沿ってその配管ライ
   ンをウオーミングするトレース系統を設けたガス燃料選
   択使用型のガスタービンにおいて、前記各ガス燃料供給
   系統の燃料止め弁を開開制御する制御装置を設け、その
   制御装置のうち液化し易いガス燃料の供給系統の制御部
   は、他のガス燃料供給系統で燃料止め弁が閉じるととも
   に加圧空気供給系統からの空気供給がされ、かつ液化し
   易いガス燃料の供給系統でその配管ラインがウオーミン
   グ状態であることおよび加圧空気供給系統が遮蔽された
   ことを条件として前記液化し易いガス燃料の供給系統の
   燃料止め弁を開くように設定してなり、他のガス燃料供
   給系統の制御部は、液化し易いガス燃料の供給系統で燃
   料止め弁が閉じるとともに加圧空気供給系統からの空気
   供給がされ、かつ前記他のガス燃料供給系統で加圧空気
   供給系統が遮蔽されたことを条件として前記他のガス燃
   料供給系統の燃料止め弁を開くように設定してなること
   を特徴とするガスタービン。 ２、液化し易いガス燃料を含む複数のガス燃料を選択使
   用するガスタービンの燃料切換え起動制ＶＳ＠行なうガ
   スタービンの起動方法において、液化し易いガス燃料か
   ら他のガス燃料に切換える際は、タービンが停止し、か
   つ液化し易いガス燃料の供給系統で燃料止め弁が全閉す
   るととも、にその燃料止め弁の下流側に空気パージ用の
   加圧空気が供給される一方、他のガス燃料供給系統で加
   圧空気の供給が停止したことを条件として、他のガス燃
   料の供給系統の燃料止め弁を開放する操作を行ない、ま
   た他のガス燃料から液化し易いガス燃料に切換える際は
   、タービンが停止し、他のガス燃料の供給系統で燃料止
   め弁が全閉するとともにその燃料止め弁の下流側に空気
   パージ用の加圧空気が供給され、かつ液化し易いガス燃
   料の供給系統で配管ラインがガス液化温度以上にウオー
   ミングされ、その配管ラインへの加圧空気の供給が停止
   したことを条件として、その液化し易いガス燃料の供給
   系統の燃料止め弁を開放する操作を行なうことを特徴と
   するガスタービンの起動方法。 ３、液化し易いガス燃料への切換起動の際の配管ライン
   のウオーミングは蒸気トレース式とし、そのラインに設
   けた蒸気止め弁の上流側で検出した温度がガスの露点温
   度以下である場合に、蒸気トレースによる配管加熱を行
   なうことを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のガス
   タービンの起動方法。