JPS6022020Y2 - 溶接棒心線の供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、被覆溶接棒の心線を被覆塗装機へ供給する心
線供給装置特にその心線駆動用傘型ローラに関する。

被覆溶接棒の製造工程では一般に直径２〜８ｒｒｖｎの
鋼ワイヤを所定の長さに切断して心線となし、これを１
本ずつかつ連続させて高速で被覆塗装機へ供給して心線
周囲に被覆剤を塗布し、端部処理、乾燥等して製品とす
る。

この塗装機への心線供給を行なう装置を第１図〜第３図
に示す。

この図で１０はホッパで多数の溶接用心線を装入される
。

ホッパ下部には心線が１本ずつ下降できるスリットが設
けられており、その両側２箇所に案内杆１２，１４が設
けられ、該案内杆に両側に抑えられて多数の心線１６が
１本ずつ積重ねた状態で下降してくる。

１８は揺動ローラで正、逆回転を繰り返し、その周面の
一部は第２図に示すようにホッパー内に入っていて心線
が上記スリットへ１本ずつ入っていくのを促進する。

２０は最下部の心線の前部（塗装機側）両側に１対設け
られる傘型ローラ、２２は同心線後部の下部に設けた心
線支持ローラである。

案内杆部の心線群の最下部のものは、高速で回転する傘
型ローラに第２図、第３図に示す如く挟持、駆動されて
、案内管２４に入り、■溝ローラ２６および案内管２８
を通って塗装機３０へ送給される。

このような心線供給装置では心線を高速にかつ連続させ
て塗装機３０へ供給することが肝要である。

即ち心線は塗装機の１０００〜２０００本／分という塗
装能力に合わせて供給せねばならなず、また連続してい
ないと、塗装機内の流動性を与えられた被覆剤が塗装機
出側管から噴出して無駄を生じまた塗装機入側管へ侵入
して心線供給を阻害する恐れがある。

このためには心線１６はホッパ１０から案内杆１２，１
４間へ迅速に下降し、傘型ローラ２０で塗装機３０へ高
速で射出される必要がある。

しかし案内杆１２，１４部分は心線群の自重による自然
降下であるから降下速度はそれ程大きくはない。

そこでこの降下速度を大にすべく空気を下向きに吹付け
る、永久磁石を設ける等の方法が考えられている。

しかし空気を吹き付ける方法はノズル形状を種々工夫し
ても心線つまり細い丸棒を安定確実に速く落下させるこ
とは容易ではなく、また粉塵、騒音発生などの問題があ
る。

また永久磁石を設置する方法は、例えば点線３２で示す
如く心線群の下部に永久磁石を設置し、これは勿論騒音
、粉塵発生などの問題はなく、降下速度増大にも効果が
ある。

しかしこの永久磁石３２は心線と接触するとこれを吸着
して心線送給を阻害するから若干の間隙を設けねばなら
ず、一方吸引力は周知の如く距離の２乗の反比例するか
ら間隙を設ければ吸引力従って下降速度増大効果が減殺
される。

そこで本考案は傘型ローラ２０に着目し、この傘型ロー
ラに磁石を取付けることを案出した。

即ち本考案はホッパー下部の案内杆の間に一列に積重ね
た状態で心線を下降させ、その心線群の最下部のものの
両側に配置され高速回転する傘型ローラで該最下部心線
を駆動して、被覆塗装機へ該心線を１本ずつ連続的に送
給する心線供給装置において、該傘型ローラの周面に磁
石片を等ピッチで嵌着して、磁気吸引力により該心線を
強制下降させかつ水平駆動するようにしてなることを特
徴とするが、次のこれを実施例につき詳細に説明する。

第４図は本考案の実施例を示し、ａは側面図、ｂは平面
図で、傘型ローラ２０の周面に短い矩形棒状の多数の永
久磁石３６を嵌込んだものを示す。

傘型ローラは周面にローレット加工を施して心線との摩
擦係数を増大させるが、この図の傘型ローラも図示しな
いがローレット加工を施す。

この本考案傘型ローラは、磁石３６の磁気吸引力により
心線１６を吸引して強制下降させ、案内杆１２，１４部
の心線下降速度を増大させる。

また該吸引力及び心線重量により傘型ローラは心線と密
着し、強力に該心線を射出する。

磁石と心線とは直接又は磁性体である傘型ローラを介し
て接触し、両者間に磁気的ギャップは存在しないから、
心線に作用する磁力は強大になる。

傘型ローラの周面はローラ面と磁石面が交互に並ふ構成
であるが、このように硬度の異なる異種金属が交互に並
んで傘型ローラの心線、挟持面を構成する場合、−該異
種金属の摩耗度は同一でないから、該異種金属すなわち
ローラ面と磁石面が交互に心線挾持面となり、心線の挟
持を確実にするという利点がある。

従って本考案では傘型ローラ周面のローレット歯が摩耗
してもローレット加工を施こしであるからの如き状態を
維持し、傘型ローラの長期使用が可能となる。

また永久磁石３２を設置する場合のように心線強制下降
のための特別手段を設けることなく、心線供給に必要な
傘型ローラ設置するだけでよく、部品配置が簡素化され
る利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図は心線供給装置を説明する
概略側面図、断面図および平面図である。 第４図は本考案の実施例要部を示す概略側面図および平
面図である。 図面で１０はホッパー、１２．１４は案内杆、２０は傘
型ローラ、１６は心線、３６は磁石である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホッパー下部の案内杆の間に一列に積重ねた状態で心線
   を下降させ、その心線群の最下部のものの両側に配置さ
   れ高速回転する傘型ローラで該最下部心線を駆動して、
   被覆塗装機へ該心線を１本ずつ連続的に供給する心線供
   給装置において、該傘型ローラの周面に磁石片を等ピッ
   チで嵌着して、磁気吸引力により該心線を強制下降させ
   かつ水平駆動するようにしてなることを特徴とする溶接
   棒心線の供給装置。