JPS6021970A - ゴムとの接着性の良好なポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ゴムとの接着性、ｌｌＩに耐熱接着性の良好
なポリエステル繊維の製造法に関するものである。

ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステル
繊維は、優れた物理的、化学的性質を有し、工業的に大
量生産され、各方面に多用されている極めて有用な繊維
であり、ゴム類の補強材料としても非當に好適な素材で
ある。

しかしながら、ポリエステル繊維は一方の代表的な工業
繊維であるナイロン６、ナイロン６６等のポリアミド繊
維と比較してゴムとの接着性に劣るという大きな欠点を
有している。

すなわち、ポリアミド繊維はレゾルシンーホルマリンー
ゴムラテックス系接着剤（ＩｉＰＬ）で処理するだけで
、極めて良好なゴムとの接着性を有するものとなり、大
型タイヤ用としても使用され。

かなりの発熱条件下３例えば１４０℃近傍の温度で長時
間使用されても接着性能が悪くなることがない。

これに対してポリエステル繊維の場合には、　Ｉ？ＰＬ
処理を行っても良好な接着性を示さず、従来、ポリエス
テル繊維とゴＪ・との接着性を改良・Ｕんとする試みが
数多くなされている。その代表的な方法として、生コー
ドの織物をＲＦＬ処理、いわゆるディソプ処理する際に
、その前処理としてエポキシ化合物、エチレン尿素化合
物、イソシアネート化合物等の接着助剤で処理した後に
ＲＦＬ処理するか。

又はノボラック樹脂、Ｐｅｘｕｌの商品名で知られてい
る２、６−ビス（２’、４’−ジヒドロキシフェニルメ
チル）−４−クロロフェノールのような親エステル成分
をｌ？ＩｉＬに混合してディップ処理する方法と。

ヤーンの段階で前記のような接着助剤を付与しておき、
後にＲＦＬでディップ処理する方法が挙げられる。

ここで、前者の方法はある程度目的とする接着性能は得
られるものの、接着剤の使用量が大、処理方法の煩雑化
等の問題から結果的にコストの増大化を招（という欠点
を有している。また、後者の方法は、　ｆ＆のディップ
処理がポリアミド繊維の場合と同じＲＦＬ処理のみで可
という実用面でのメリフトを有するものの、肝心の接着
性能において満足しきれないという欠点を有している。

したがって、特に後者の方法においては接着性能を高め
るために、ヤーンを処理する場合の接着助剤濃度を著し
く高めたり、熱処理条件を極端に苛酷なものとする等、
ヤーンでの処理方法自体が実用的−範囲から大きく逸脱
したところで行われなければならないという新たな問題
を併発しているのである。

本発明は、ポリエステル繊維の製糸時に、製糸油剤の付
与と同時に接着助剤を付与し、その後所定の条件で熟成
するという極めて簡便な方法で。

後にＲＦＬ処理を行うだけでゴムと良好な接着性。

特に耐熱接着性を示すポリエステル繊維の製造を可能に
するもの憂ある。

すなわち１本発明はポリエステル繊維にその製糸工程に
おいて、接着助剤を含有する製糸油剤を付与し、その後
５０〜Ｔｇ＋３０（’Ｃ）　（Ｔｇはポリエステル繊維
のガラス転移温度（℃）〕の温度で、１〜７時間熟成す
ることを特徴とするものである。

本発明によれば、熟成処理は温和な条件で行われ、糸質
を低下させることなく、接着性能を著しく向上させるこ
とができる。

本発明における接着助剤としては、エポキシ化合物、エ
チレン尿素化合物及びイソシアネート化合物が好ましく
用いられる。

エポキシ化合物は１通雷ハロゲン含有のエポキシ類９例
えばエピクロルヒドリンと多価アルコール又は多価フェ
ノールとの反応によって合成される。この稙り多価アル
コール又は多価フェノールの例としてはグリセロール２
．、エチレングリコール。

ジエチレングリコール、プワピレングリコール。

ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、トリメチロールプロパンあるいはこれら
の誘導体等の多価アルコール、レゾルシノール、カテコ
ール、ハイドロキノンあるいはこれらの誘導体等の多価
フェノールがある。また不飽和結合を過酢酸等で酸化し
て得られるシクロヘキサンエポキシド、ジグリシジルエ
ーテル等も使用できる。

エチレン尿素化合物は、ジイソシアネ−１・とエチレン
イミンとの反応によって得られる化合物であり１例えば
テトラメチレンビス（エチレンウレ、ア）、ヘキサメチ
レンビス（エチレンウレア）。

デカメチレンビス（エチレンウレア）に代表されるポリ
メチレンビス（エチレンウレア）　＋’　２．４−トリ
レンジエチレンウレア、　４．４’−ジフェニルメタン
ジエチレンウレア、１，２−フェニレンジエチレンウレ
ア、２，６−ナフチレンジエチレンウレア。

４．４゛−ビフェニルジエチレンウレア等が挙げられる
。

イソシアネート化合物としてはブロックトイソシアネー
ト化合物が用いられ１例えばヘキサメチレンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニレンイソシアネート、
メチレン−ビス−（４−フェニルイソシアネート）、ト
ルエンジイソシアネート等の化合物を、フェノール、チ
オフェノールクレゾール、ブタノール等のフェノールや
アルコール類等でブロックしたものが挙げられる。

これらは９代表的な接着助剤であり、上記具体例に限定
されるものではないことはいうまでもない。また、接着
貼５剤は９例えばエポキシ化合物とエチレン尿素化合物
、エポキシ化合物とイソシアネート化合物というように
２種類以上の組合せからなる方がより好ましい効果を発
揮する。また。

エポキシ化合物やエチレン尿素化合物を使用する場合、
アミン化合物等の硬化剤やｍ金触媒を併用することが好
ましい。

製糸油剤とは、前記接着助剤の他に鉱物油、ヤシ油、ナ
タネ油、マソコウ油等の天然油、高級アルコールもしく
は多価アルコールと高級脂肪酸とのエステル等の合成油
等を平滑剤成分として含有し、さらにその平滑剤成分を
乳化１分散するに足る界面活性剤と、さらに必要に応じ
て帯電防止剤。

耐熱剤２着色剤等が含有されたものをいう。乳化。

分散剤としての界面活性剤の使用は必ずしも必要ではな
いが、一般にはヒマシ油や高級アルコールにアルキレン
オキシドを付加した化合物もしくはポリエチレングリコ
ールやポリエチレングリコーと高級脂肪酸とのエステル
等が好ましく用いられる。もちろん、このような界面活
性剤は接着助剤の乳化２分散剤ともなりうる。

製糸油剤中の各成分の割合は、接着助剤５〜５０重量％
、平滑剤２０〜７０重量％、乳化剤１０〜５０重量％、
その他の添加剤′ａ是で１・−タルとして　１００重％
になるような組合せが好ましい。

この範囲の混合割合であれば　％糸油剤本来の平滑性、
集束性の機能を失わずに、目的とする接着性向上効果が
好ましく発揮される。

本発明におけるポリエステルとは、エチレングリコール
に代表される２個のエステル形成性Ｏ１１基を有する化
合物と、テレフタル酸に代表される２個のエステル形成
性カルボキシル基を有する化合物とからなる重縮合体を
意味し、ポリエチレンテレフタレートがその代表例であ
るが、ポリエステルはポモポリマーに限らずコーポリマ
ーでもよく。

繊維形成性を損なわない範囲でエステル形成性基を３個
以上有する化合物が共重合成分とされているものでもよ
い。

製糸工程とは、紡糸−巻取一延伸一巻取の工程をいい、
紡糸−延伸工程を直結したスピンドロ一方式でももちろ
んよい。この任意の段階で製糸油剤がローラ法、浸漬法
、スプレー法等の方法で付与される。製糸油剤は２通常
水性エマルジョンの形で使用されるが、接着助剤の分散
、乳化が可能であれば、低粘度鉱物油等で希釈したスト
レート油剤として使用してもよい。油剤の付与は２回以
上行ってもよく、トータルの油剤付着量が０．２〜２重
量％となるようにすることが望ましい。

本発明の油剤は、紡糸油剤として付与しても。

また延伸後に紡糸油剤とは別に付与してもよい。

しかし、紡糸油剤として付与した方が、油剤の浸透性及
び反応性に富み、また延伸工程で熱を受けるため、好ま
しい。

このようにして製糸して得られたポリエステル繊維は、
その後５０〜Ｔｇ＋　３０　（”Ｃ）　（７）温度テ１
〜７時間熟成される。５０℃より低い温度では、長時間
熟成しても接着性は改善されず、またあまり高温にする
と、短時間で接着性は向上するが、糸質が低下するとい
う問題があり、上記の条件が適当である。

熟成処理は、接着剤処理（ディップ処理）前であればよ
く、糸条、コード又は織物の状態で行われる。

本発明におけるポリ愚ステル繊維の分子量、デニール、
フィラメント数、断面形状、糸質物性。

微細構造、添加剤含有の有無、ポリマー性状（末端カル
ボキシル基濃度等）がなんら限定を受けるものでないこ
とはいうまでもない。

本発明の方法によって得られるポリエステル繊維は２通
常のＲＦＬ処理を行うだけでゴＪ＼との接着性が著しく
良好なものとなる。

このような接着性能の向上は、ポリエステル声維自身の
改良にとどまらず、補強の対象であるゴム製品の品質向
主にも直結するものであり、大きな実用効果をもたらす
ものである。

以下、実施例をもって本発明を呉体的に説明する。なお
、実施例中の固有粘度の測定はフェノール／四塩化エタ
ン（ｌ／１重量比）の混合溶媒中で２０℃で行った。

ゴムとの接着力の測定は以下に述べる方法で。

原糸−生コード化（撚糸９合糸）→ディップコード化（
ディップ処理）−ゴム中に埋め込み加硫−コードとゴム
との接着力測定の手法で行った。

ここで、生コードの製造はリング撚糸機で４０回／ｌ０
ｃｍの撚りをかけ、これを２本合わせて同じく４０回／
１０ｃｍの撚りをかける方法で行った。

ディップ処理は、下記の条件で行った。

Ａ液 レゾルシン　１５部 ホルマリン　２０部 カセイソーダ　０．４部 水　２９０部 Ｂ液 ビニルピリジン・ブタジェン・スチレンラテックス　（
４０％）２４０部 ブタジェン・スチレンラテックス（４０％）８０部 水　３４７部 Δ液を２５°ｃ、６時間熟成し、Ｂ液を２５°Ｃ，４時
間熟成した後９両液を混合し、さらに２５°（：、１２
時間熟成した。

ディップ条件 目標ディップ付着量（固形分）５％ 乾燥ゾーン　８０℃Ｘ３０秒 キユアリングゾーン（２室） ２３０℃Ｘ８０秒×２回 加硫の方法は、ディノブコ−１ｚを■］−試験用鋳型内
でスモークドシート３０部、スチレン・ブタジェンゴム
７０部、カーボンブランク４０部、酸化亜鉛５部、ステ
アリン酸１５部、フェニルβナフチルアミン１部、無水
フタル酸０．３部、加硫促進剤０．８部、ジフェニルグ
アニジン０．１５部、イオウ２部を主成分とする未加硫
ゴム中に埋め、１４０℃で４０分間（初期接着力測定）
及び１４０分間（耐熱接着力測定）加圧加硫し、接着処
理を行う方法とした。

接着力の測定方法は、いわゆるＨ−試験法、すなわちＩ
ｃｍの深さのゴム中よりコートを引き抜くに所要する荷
重を測定する方法で行った。

実施例１ 固有粘度が０．９５のポリエチレンテレフタレート（Ｐ
ＥＴ　）をエクストル−グー型溶融紡糸機を用いて溶融
温度２９０℃、吐出量４５０　ｇ／　ｍｉｎ　、巻き取
り速度４５０　ｍ／　ｍｉｎで紡糸する際２次の組成物
を２０％水性エマルジョンとした紡糸油剤を有効成分の
付着量が０，９重量％２なるように付与゛シ１巻き取っ
た。

ナタネ油　２０重量％ オレイルオレエート　２０ ヒマシ油のエチレンオキシド２０モル（ｔ　加物０ エピコート　８１２　３０ ４．４゛−ジフェニルメタンジエチレンウレア０ （エピコート８１２は、グリセリンのジグリシジルエー
テルを主成分とするエポキシ化合物で、シェルケミカル
社の商品名。） 次いで、第１０−ラ（１００℃）、第２０−ラ（１００
℃）、熱プレート（２４０℃）、第３０−ラ（２３０’
ｃ）及び巻き取りローラからなる２段延伸機で、トータ
ル延伸倍率６．０倍５巻き取り速度２００ｍ／ｍｉｎの
条件で延伸熱処理し、１５００デニール／１９２フイラ
メントのＰＥＴ　ｉ糸をｉｂた。

次いで、このＰＵＴ織糸を表１に示す条件で熟成した後
、加燃し、生コードとした後にＲＦＬ液でディップ処理
し、その処理コードとゴム山の接着力を測定した。

熟成後の繊糸の強伸度及び処理コードとゴノ、との接着
力を表１に示す。

表１ 表１において、−１，２，８，１１，１２は比較例であ
る。

実施例２ 固有粘度０．９００ＰＥＴの紡出糸を巻き取らずにその
まま第１０−ラ（セパレートローラ付）、第２０−ラ（
ネルソンローラ　１５０°Ｃ〉、第３０−ラ（ネルソン
ローラ　２００℃）、第４０−ラ（ネルソンローラ２１
０℃）、第５０−ラ（セパレートローラ付、２３０’ｃ
）から成るスピンドロー装置に導き。

２段延伸し、トータルで６．０倍になるよう延伸し最終
的に１０００　ｍ／　ｍｉｎの速度で巻き取り、　１５
００デニール／１９２フイラメントのＰＥＴ繊糸を製造
する際、紡出糸に低粘度鉱物油、ヤシ油等を主成分とす
るストレート型の油剤を０．５重ｆｆ１％付与し、さら
に第４０−ラと第５０−ラの間で実施例１の油剤を１．
０重量％付与した。

得られた織糸を熟成した後、実施例１と同様な測定をし
た結果を表２に示す。

表２ 特許出願人　ユニチカ株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１１ポリエステルＩｌｉｗＬにその製糸工程において
   。 接着助剤を含有する製糸油剤を付与し、その後５０〜Ｔ
   ｇ＋３０　（”Ｃ）　（Ｔ’ｇはポリエステル８！！維
   のガラス転移温度（℃）〕の温度で、１〜７時間熟成す
   ることを特徴とするゴムとの接着性の良好なポリエステ
   ル繊維の製造法。 （２）接着助剤がエポキシを合物、エチレン尿素化合物
   及びイソシアネート化合物から選ばれた１種以上の化合
   物である特許請求の範囲第１項記載の方法。