JPS6020Y2 - 魚焼器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は従来のガスコンロ上に載置し、ガスの燃焼によ
り発生する火熱の対流及び幅射熱を有効に利用する魚焼
器に関するものである。

従来の魚焼器は金網式、フライパン式等が一般公知であ
るが、これ等は火熱の拡散による熱量の浪費が多く、熱
効率が極めて悪いと共に、油分の多い魚類を焼く場合は
、油煙により焼上りが悪く、使用後の器具の洗浄等も非
常に手間が掛る等の欠点があった。

本考案はこれ等の欠点を解消するもので、その構成を図
に示す実施例によって説明すると、第１図より角形で上
方が開口する油受は容器１は、底壁板部２の外周縁を上
方に折曲げて外側周壁板部３とし、底壁板部２の中央部
に設けた透孔４の周縁を上方に折曲げて円筒状の内側周
壁板部５とし、底壁板部２の下面適所に複数の脚片６，
６・・・・・・を下方に向は突設すると共に、容器１内
に連通する水抜用コック７を固設する。

第２図より油避は具８は、前記油受は容器１の内側周壁
板部５より小径の円筒体９を有し、該円筒体９の上方を
カバーする円筒体９の外径より大径で、上面が傘状の弧
状面をなす彎曲熱板１０を、円筒体９の上端部と彎曲熱
板１０の下面間を連結する複数本の支柱１１，１１によ
り固定する。

第３図、及び第４図より魚焼き容器１２は、周壁下端部
が油受は容器１の外側周壁板部３の内側壁面に嵌入する
角形の周壁板部１３の上端四隅部内側に、後述する積重
ね用魚焼き容器１４又は第６図の如き蓋体１５を保持す
るＬ形の受片１６゜１６・・・・・・を固設し、対向す
る左右側周壁板部１７，１７の外面に持手１８，１８を
突設すると共に、該側周壁板部１７，１７の上端両側内
壁面に夫々対向して桟材受は杆保持金具１９，１９及び
１９．１９を固着し、該保持金具１９，１９間及び１９
，１９間に夫々に丸棒又は丸パイプ状の桟材受は杆２０
，２０を着脱自在に平行して架設する。

第５図より、積重ね用魚焼き容器１４は、魚焼き容器１
２と同形の底壁周辺で、かつ該容器１２より底い高さの
周壁板部２１を有腰対向する左右側周壁板部２２，２２
の外面に持手２３，２３を突設すると共に、該側周壁板
部２２，２２の上端両側内壁面に夫々対向して桟材受は
杆保持金具２４．２４及び２４，２４を固着し、該保持
金具２４．２４間及び２４，２４間に夫々丸棒又は丸パ
イプ状の桟材受は杆２５，２５を着脱自在に平行して架
設する。

尚２６は周壁板部２１の正面周壁板部２７に設けた耐熱
透明ガラス張りの覗き窓である。

魚焼き容器１２〔又は積重ね用魚焼き容器１４〕の上方
開口部を被蓋する蓋体１５は、上面中央に把手２８を固
着し、上壁板部２９に、開閉自在の引出し式扉３０によ
り開度を調節する温湿度及び換気調整孔３１を設けたも
ので、油受は容器１、油避は具８、魚焼き容器１２、積
重ね用魚焼き容器１４及び蓋体１５による本考案の魚焼
器の各部材を構成する。

次に以上の構成による本考案の使用態様における構成及
作用を説明すると、第７図より従来のガスコンロＡの火
口３２上方に載置した五徳を取り除き、油受は容器１を
、脚片６，６・・・・・・が該ガスコンロＡの火口３２
の外方のコンロ上壁面３３に当接し、中空孔４の中央下
方に火口３２が位置する如く載置し、上方より油避は具
８を中空孔４内に挿入して、その下端周縁を火口３２の
周部のコンロ上壁面３４に当接して、油受は具１の内側
周壁板部５と、油避は具８の円筒体９間に間隙ｔを設け
、油受は容器１に、魚焼き容器１２の下端部を嵌入し、
上方開口部を蓋体１５により被蓋する。

又一度に多くの魚を焼く場合は、魚焼き容器１の上部に
受片１６，１６・・・・・・を内側にして積重ね用魚焼
き容器１４の下端部を嵌入し、魚焼き容器１に積重ね用
魚焼き容器１４を重ね、該容器１４の上方開口部を蓋体
１５により被蓋する。

叙述の如き状態の本考案は使用に際腰蓋体１５を取り、
油受は容器１内に適量の水（Ｗ）を入れ、魚焼き容器１
２の桟材受は杆２０，２０間に取外し自在のステンレス
材等による桟材３５，３５・・・・・・を適間隔をおい
てその両端部を載置して、平行に架設し、その上に魚を
並べて載置し、（串焼きにする場合は焼串に刺した魚の
焼串の両端部を載置架設する）蓋体１５により被蓋し、
ガスコンロＡに点火する。

尚多くの魚を焼く場合は積重ね用魚焼き容器１４を使用
し、前記同様桟材３５，３５・・・・・・上に魚を並べ
て載置するか、焼串に刺した魚の焼串を載置する。

ガスコンロＡの火口よりの燃焼焔は油避は具８の円筒体
９内を通り、該円筒体９と彎曲熱板１０を熱して支柱１
１，１１・・・・・・間を通り、魚焼き容器１２内に放
出されて、魚焼き容器１２内及び積重ね用魚焼き容器１
４を重ねた場合は両容器１２．１４内に充満して対流に
より伝達される熱と、加熱された円筒体９及び彎曲熱板
１０からの幅射熱によって該容器１２，１４に収容した
魚は全面より加熱されて均一に焼け、該容器１２，１４
内の温湿度及び熱風を、所望の焼き上り状態（普通焼魚
し焼き等）に対応して蓋体１５に設けた引出し式扉３０
を開閉して温湿度及び換気調整孔３１の開度を調節して
外部に放出し、一部は容器１２，１４内の圧力に対応し
て油受は容器１の内側周壁部５と油避は具８の円筒体９
の間隙ｔより外部へ排出するものであり、魚焼き作業中
に魚より落下する油類は直接落下又は加熱された彎曲熱
板１０の上面に沿って流れ落ち油受は容器１内に収容し
た水（Ｗ）の中に落下する。

尚彎曲熱板１０は表面をテフロン特殊加工してあり、か
つ高温に加熱されているので油類は極めて離れ易い。

次に本考案の効果について説明する。

本考案の魚焼器は、ガスの燃焼による火焔を直接魚に当
てることなく、油避は具を介して魚焼き容器内に導入し
、該容器内における対流によって伝達される火熱と、加
熱された油避は具の円筒体及び彎曲熱板よりの幅射熱に
よって魚の全面を均一に焼き上げ、かつ魚より滴下する
油類は、直接又は彎曲熱板に沿って油受は容器に収容し
た水内に落下するので、滴下する油類が燃焼して魚の表
面に油煙による汚れを付けたりこげ跡を生ぜず、魚の焼
上りは良好であり、又魚焼き容器内の温湿度及び換気は
、温湿度及び換気調整孔の開度の調節により、該容器の
容積や調理する魚の種類及び調理目的により自由に変え
ることが可能で、最高の条件により魚焼きの作業が出来
るものであり、魚焼き容器の上部に積重ね用魚焼き容器
を積み重ねることにより、一度に多くの魚を焼くことが
出来る。

又本考案は従来のガスコンロにセットして使用するもの
で、その取扱いは極めて簡単であると共に取付けに広い
スペースを必要とせず、かつ本考案は組立式であるから
使用後の洗浄等も容易で衛生的である等、優れた実用的
効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は油受は容器
の斜視図、第２図は油避は具の斜視図、第３図は魚焼き
容器の斜視図、第４図は桟材受は杆取付部の部分拡大斜
視図、第５図は積重ね用魚焼き容器の斜視図、第６図は
蓋体の斜視図、第７図は本考案を組立てた状態の斜視図
、第８図は第７図の拡大中央縦断面図である。 １・・・・・・油受は容器、２・・・・・・底壁板部、
３・・・・・・外側周壁板部、４・・・・・・透孔、５
・・・・・・内側周壁板部、６・・・・・・脚片、８・
・・・・・油避は具、９・・・・・・円筒体、１０・・
・・・・彎曲熱板、１１・・・・・・支柱、１２・・・
・・・魚焼き容器、１３・・・・・・周壁板部、１４・
・・・・・積重ね用魚焼き容器、１５・・・・・・蓋体
、１７・・・・・・左右側周壁板部、１９・・・・・・
桟材受は杆保持金具、２０・・・・・・桟材受は杆、２
１・・・・・・周壁板部、２２・・・・・・左右側周壁
板部、２４・・・・・・桟材受は杆保持金具、２５・・
・・・・桟材受は杆、３０・・・・・・引出し式扉、３
１・・・・・・温湿度及び換気調整孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底壁板部２の中央に透孔４を設け、底壁板部２の外側周
   縁と透孔４の周縁を夫々上方に折曲げて外側周壁板部３
   及び内側周壁板部５とし、下面に脚片６，６・・・・・
   ・を設けた油受は容器１の内側周壁板部５の内方に、該
   内側周壁板部５の内径より小径の円筒体９の上方を、傘
   状の彎曲熱板１０でカバーする如く支柱１１，１１・・
   ・・・・により連設した油避は具８の円筒体９部を挿入
   し、左右側周壁板部１７，１７の上端両側内壁面に夫々
   対向して設けた桟材受は杆保持金具１９，１９間及び１
   ９゜１９間に夫々着脱自在に桟材受は杆２０，２０を架
   設した魚焼き容器１２の角形の周壁板部１３の下端縁部
   を前記油受は容器１の外側周壁板部３の内側面に沿い挿
   脱自在に嵌入し、魚焼き容器１２の上方開口部を、開閉
   自在の引出式扉により開度を自在に調整可能な温湿度及
   び換気調整孔３１を設けた蓋体１５により被蓋するか、
   又は魚焼き容器１２の上部に、左右側周壁板部２２，２
   ２の上端両側内壁面に夫々対向して設けた桟材受は杆保
   持金具２４，２４及び２４，２４に夫々対向して設けた
   桟材受は杆２５，２５を架設した積重ね用魚焼き容器１
   ４の周壁板部２１の下端縁を当接して、魚焼き容器１２
   に、積重ね用魚焼き容器１４を重ね、該容器１４の上方
   開口部を前記の蓋体１５により着脱自在に被蓋すること
   を特徴とする魚焼器。