JPS60196Y2 - ダイカスト用スリ−ブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ダイ鋳造を行う際、金型に注湯するためのタ
イカスト用スリーブに関し、更に詳しくは、タイカスト
用スリーブの材量節約及び加工工程節減のためにハウジ
ング内に嵌着したスリーブを、交換しやすいように改良
したダイカスト用スリーブに関するものである。

ダイ鋳造を行うためのダイカストマシンは、固定側金型
のキャビティに連通する位置にダイカスト用スリーブを
設け、その後部に注湯口を設け、更に該ダイカスト用ス
リーブに嵌合して往復運動する圧入プランジャロッドを
設けてこれらにより金型のキャビティに注湯するように
している。

従って、ダイカスト用スリーブは、注湯という重要な役
割りを果すことから、該スリーブ内径の仕上げ精度はも
とより該スリーブの材質にも細心の注意をはらって製作
されている。

ダイカスト用スリーブは、例えはダイス鋼等の高価な材
料で形成しなければならないため、材料節約の意味から
、スリーブとハウジングを別体に形成し、スリーブは最
小限の肉厚にしてダイス鋼で製作し、ハウジングは安い
材料、例えば、クロームモリブデン鋼等を使用して製作
し、該ハウジングにスリーブを嵌着して１体化するよう
にしているものもある。

このようにして形成するダイカスト用スリーブは、苛酷
な条件下て使用されるため、スリーブ内面が摩耗する。

従って、定期的にスリーブを取り替える必要があり、こ
れを取り替える際、ハウジングとスリーブを別体に形成
したダイカスト用スリーブは、肉厚の薄いスリーブのみ
を取り替えればよいことから、材料を無駄にしなくても
よい利点を有する。

しか腰この種のダイカスト用スリーブは、極めて高熱に
さらされるため、スリーブとハウジングとの嵌合面が焼
き付き、ハウジングからスリーブを抜くことができない
という問題があった。

そこで本考案は、スリーブを取り替える際、ハウジング
から簡単にスリーブを抜くことができるダイカスト用ス
リーブを提供することを目的とする。

この考案は上記目的を遠戚するため、ハウジング内に、
該ハウジングの材料と異なる材料により形成したスリー
ブを嵌着して戊るダイカド用スリーブであって、前記ハ
ウジングに、その内径を広げるために軸線方向にスリ割
りを形成したことを要旨とし、更に好ましくは、ハウジ
ングは、そのスリ割の一方のスリ割り面に雌螺子を形成
すると共に、該雌螺子に対向する他方のスリ割り面にノ
＼ウジング外部まで貫通する前記雌螺子よりも大径の雌
螺子を形成したことを要旨とするものである。

次に図面により本考案の実施例を説明する。

第１図及び第２図において、ハウジング１は安い材料、
例えばクロームモリブデン鋼等を使用してほぼ円筒状に
形成されており、前部に鍔２を形成している。

また、ハウジング１には、スリ割り３が、該ハウジング
１の内面４から外面５及び鍔２に至るように半径方向に
貫通味しかも該ハウジング１の軸方向に貫通するように
形成されている。

このように形成したハウジング１には、良質の材料、例
えばダイス鋼等で形成したスリーブ６が嵌合されている
。

このスリーブ６の後部７はハウジング１の後方まて延設
されていて、この延設部には、注湯口８が形成されてい
る。

スリーブ６の内面９は図示しない圧力ブランジャロッド
を摺接させて往復動させるために高精度に仕上げ加工さ
れている。

いま、スリーブ６の内面９が摩耗してこれを交換しなけ
れはならなくなった時は、ハウジング１のスリ割り３を
広げてハウジング１の内面４とスリーフロの外面とに隙
間を生じさせることによりハウジング１からスリーブ６
を抜けば、スリーブ６の着脱を簡単に行うことができる
。

このスリ割り３を広けるには、例えば、スリ割り３内に
図示しないクサヒ等を割り込ませること等の手段が考え
られるが、好ましくは、各図、特に第３図に示すように
、スリ割り３の一方のスリ割り面３ａに雌螺子１０を形
成し、該雌螺子１０に対向する他方のスリ割り面３ｂに
前記雌螺子１０よりも大径の雌螺子１１をハウシング１
の外部に至るように貫通して形成した方がよい。

即ち、大径の雌螺子１１に内径拡大用ボルト１２を螺合
させて、このホルト１２の先端てスリ割り面３ａを押す
ようにすれはわすかな力て簡単にハウジング１の内径を
拡大することがてき、また、内径拡大用ホルト１２を逆
転させるだけでハウジング１の内径を原寸法に戻すこと
ができる。

更に、スリーブ６を交換後、雌螺子１０に締付はボルト
１３を螺着すればハウジング１の内面４によりスリーブ
６の外面を強力な力で圧接できるのでハウジング１から
スリーブ６が外れることがない。

なお、締付はポルト１３を螺着する際、スリーブ６内に
図示しない圧入プランジャロッドを嵌合させた状態で、
締付はボルト１３を少しづつ締付ければ、圧入プランジ
ャロッドの動作が最良で、しかも、圧入プランジャロッ
ドの外周とスリーブ６の内面９との隙間が最良になるよ
うに、それらの製作誤差を修正することもできる。

以上のように本考案によれば、スリーブをハウジングか
ら抜く際、仮に、ハウジングにスリーブが焼付いていた
としても、簡単にハウジングからスリーブを抜くことが
できる。

従って、スリーブの取り替え作業を短時間で行うことが
できる。

また、実施例のように、ハウジングの形状をスリ割りの
一方のスリ割り面に雌螺子を形成し、他方のスリ割り面
の前記雌螺子と対向する位置にハウジング外部まて貫通
する前記雌螺子よりも大径の雌螺子を形成するような形
状にすれば、大径の雌螺子にポルトを螺合させてわずか
な力て簡単にハウジングの内径を拡大てき、また、該ボ
ルトを逆転すれはそれだけでハウジングの内径を原寸法
に戻すことがてきる。

更に、小径の前記雌螺子にポルトを螺着すれは、ハウジ
ングにスリーブを抜けないように固定することがてき、
またスリーブの内面に摺接する圧入プランジャロッドを
最良の動作に、しかも、圧入プランジャロッドの外周と
スリーブの内面との隙間が最良になるようにそれらの製
作誤差を修正することがてきる。

また内側のスリーブのみを高級化出来るため、２回目の
使用からは内側のスリーブのみの取替でよいため、ラン
ニングコストを低減出来る効果がある。

更に、ハウジングの内面とスリーブの外面とに隙間を設
けることにより、断熱効果が助長され、スリーフ単体費
用の節減に加え、操作性及び安全性を著しく向上出来る
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例てあって、第１図は半断面した
正面図、第２図はその側面図、第３図は要部の拡大断面
図である。 １・・・・・・ハウジング、３・・・・・・スリ割り、
３ａ、３ｂ・・・・・・スリ割り面、６・・・・・・ス
リーブ、１０，１１・・・・・・雌螺子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ハウジング内に、該ハウジングの材料と異なる材料
   により形成したスリーブを嵌着して戒るダイカド用スリ
   ーブであって、前記ハウジングに、その内径を広げるた
   めに軸線方向にスリ割りを形成したことを特徴とするダ
   イカド用スリーブ。 ２ ハウジングは、そのスリ割りの一方のスリ割り面に
   雌螺子を形成すると共に、該雌螺子に対向する他方のス
   リ割り面にハウジング外部まで貫通する前記雌螺子より
   も大径の雌螺子を形成した実用新案登録請求の範囲第１
   項に記載のダイカド用スリーブ。