JPS6019551Y2 - 移動式の生葉管理機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自画自製の茶農家用に適した移動式の生葉管理
機に関する。

従来、大型製茶工場においては、床下に風路を設けてそ
の上に通気板を置き、この通気板上に茶菓を堆積して、
風路に送られる風を堆積茶菓に通し、茶菓をむらさず長
時間保管する生葉管理装置が用いられている。

しかし、自画自製する茶農家用の小形の生葉管理装置は
ないため、自画自製の茶農家では、茶菓を床上に適当な
厚さに積み置き、この茶菓の下層のものが帯熱して来る
と、茶菓をかきまぜて冷気にさらし、茶菓のむれを防止
する操作を行わなければならないから、生茶の管理に労
力と時隔を要する欠点があった。

本考案はこの欠点にかんがみてなされたもので、葉室の
下部に風室を設けて、この風室から通気底上に積み置い
た茶菓中に送風機により間歇的に風を通し、帯熱した茶
菓を風冷してむれを防止することにより、自園自製茶農
家において生葉管理に全く労力と時間を要しない機械を
提供することを目的とする。

次に本考案に関する管理機の実施の一例を図面に付き説
明すれば下記の通りである。

図中１は葉室で、その上方を開放させ、前方には茶菓の
取出口２を設けて、この取出口２を上下二段式の堰板３
，３′で塞がせる様にしである。

４は前記葉室１の下部に、金網、穿孔板等の通気底５に
より葉室１と区分して設けた風室て、その一側にモータ
６により駆動される送風機７を取付け、この送風機７に
対応させて、風室４の内部には頂部に風を受け、斜面に
よる左右へ配分させる山形等の平均分散板８を風の下流
側へ及ぶに従って高さが高くなる様に複数個配設しであ
る。

９は送風機７を間歇運転するタイマで、例えば、１時間
に１〜ｍ分づつモータ６を回転させ、モータ６により送
風機７を回転させる様にしである。

Ａは葉室１と風室４とにより構成される管理機本体で、
中央の分割線Ｓにより左右２個に分割し、分割線Ｓの両
側に設けた接合片１０．１０をボルト・ナツト等の離脱
可能な結合手段１１により結合すると、管理機本体Ａが
完威し、接合片１０゜１０から結合手段１１を外すと、
本体Ａが２つに分割されて、農機具や農作物の保管貯蔵
棚となる様にしである。

１２は自在車輪で、左右２個に分割された本体Ａの左側
と右側とに４個づつ取付け、本体Ａの左右が結合される
ときは協働して本体Ａを移動させ、分離されるときは本
体Ａの左と右を別々に移動させ得る様にしたものである
。

尚、前記した送風機７にガスバーナ、電気ヒータ等の加
熱器をセットして、４０℃程度の温風を送る様にすれば
、雨露の耐着した茶菓から管理中に露を除くのに便利で
ある。

本考案に関する管理機の実施の一例は前記の通りの構成
であるから、非使用時は図面第４図に示す様に分割並置
しである管理機本体Ａの左側と右側を図面第１図に示す
様に対向的に組合せて、接合片１０．１０を結合手段１
１により結合すれば、本体Ａが完成するから、この本体
Ａにおける茶室１内へ茶菓を投入し、タイマ９を例えば
１時間ごとに７分づつモータ６を運転する様に設定して
置く。

するとモータ６は１時間たつと７分間運転させ、こ間送
風機７を駆動して管理機本体Ａの風室４内へ送風腰この
送風を風室４内の平均分散板８が室内の各部へほぼ平均
に分散させる。

従って送風は通気底５を通って薬室１内へ上昇し、茶菓
層中を通過して茶菓を冷し、むれ気が除かれると送風は
一時開停止され、一時間後に再開されて又茶葉を冷すた
め、茶菓は長時間むれることもなく自動管理されている
。

こうして管理した茶葉を使うときは、先づ、上段の堰板
３を外して、之に対応する上層の茶菓から取出し、次に
下段の堰板３を外して下層の茶菓を取出す様にする。

この様にして茶葉の管理を行う場合、この管理機本体Ａ
は自在車輪１２を備えるため、茶葉の受入れ時は摘採茶
葉の持ち込まれる工場入口へ、茶菓の受入れ後は工場内
のなるべく邪魔にならない位置へ、茶菓を使うときは給
葉機の傍へと自在に移動させて、茶葉の受授を便利に行
うことが出来る。

更に又、この管理本体Ａは茶期が終って不用のときは接
合片１０．１０から結合手段１１を外せば、本体Ａは左
右２個に分割されるため、これを図面第４図に示す様に
開口を前に向けて工場、倉庫等の隅に並べて置けば、手
頃な棚が形成され、通気底５の上に直接か、又は板等を
敷いて間接に農機具、農作物等を置けば、保管、貯蔵棚
として利用出来るものである。

前述の様に本考案に関する生葉管理機は、葉室の下に風
室を設け、前方の取出口を堰板により塞ぎ、風室の一側
に送風機を取付け、内部に風の平均分散板を設け、且つ
本体の下部に自在車輪を取付けた移動式のものであるか
ら、自画自製の茶農家が設置して生葉を収納して置けば
、通風により茶菓が冷やされ、全く手入れをしなくても
茶菓がむれない様に自動管理されるため、従来これに要
した労力と時間が完全に省けるものであり、然も、この
管理機は、送風機の運転をタイマにより制御し、茶菓が
帯熱してむれ気を生ずる時間間隔で、むれ気が除かれる
時間だけ間歇的に通風するから、動力消費が少くて経済
的であると共に、茶菓の風乾によるしほれが少くて鮮度
が保て、又、風室には風の平均分散板を並設し、送風機
により送られる風をほぼ平均に風室に分散させ、薬室内
における茶葉層の通風むらを少くしたため、全般の管理
状態が一定して茶菓の品質を一定させることが出来る。

更に、この管理機は取出口を二段式の堰板により塞ぎ、
上下に区分してあけられる様にしであるから、茶菓の取
出しが層全体の崩れ落ちを生ずることなく希望量を整然
と取出せる便利を有するし、本体を左右２個に分割して
、分離可能な手段により結合するから、結合状態におい
ては、本体の左右２個が一体となって葉室及び風室を形
成し、管理機能を有効適切に果すが、結合手段を外すと
、本体は２個に分割され、之を開口を前に向けて並べれ
ば、手頃な奥行きの棚が形成され、農器具の保管、農作
物の貯蔵に使えて遊休時の利用価値が高く、又、管理機
本体の左右の２個の下部には、夫々自在車輪を設けであ
るから、本体を分割した際の各々の移動が自在に行われ
るだけでなく、本体を結合した場合も、その移動を自在
とし、茶菓の受入れ時は本体を工場の入口へ、受入後は
邪魔にならない位置へ、送出時は給葉機の位置へ夫々移
動させて、茶葉の受授を合理的に行うことも出来るもの
で、自画自製茶農家向きの生葉管理機として特有の効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する管理機の実施の一例を示すもので
、第１図は平面図。 第２図は正面図。第３図は中央縦断側面図。 第４図は分解して棚に使用する状態の平面図である。 図中１は薬室、２は取出口、３，３は堰板、４は風室、
５は通気底、７は送風機、８は平均分散板、９はタイマ
、１１は結合手段、１２は自在車輪である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方を開放させ、前方に二段式の堰板で塞ぐ取出口を設
   けた葉室の下部に、該葉室と通気底により区分される風
   室を設け、この風室の一側のタイマにより間歇運転され
   る送風機を設け、この送風機に対応させて風室内に風の
   平均分散板を並設した管理本体をその中央部から左右２
   個に分割して、分離可能な結合手段により結合し、各々
   の下部には自在車輪を取付けたことを特徴とする移動式
   の生葉管理機。