JPS601941Y2 - 板押え装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、板押え装置に関わり、更に詳細には板材加工
機において、板材を加工機のテーブルに押圧固定する板
押え装置に関するものである。

従来板材加工機、例えばジャリングマシン、ベンデング
マシンなどで板材を切断したり先端を折り曲げたりする
場合には、板材を加工線の近くでテーブル面に押圧固定
していたが、その押圧部材は板材に傷をつけないために
ゴム質のパッドを下面に取りつけている。

このパッドのゴム質部材の硬度は板材の表面硬度が許す
限り硬度の高いものが板材のずれを防止する目的に合致
するので望ましいことから、材質によって交換する必要
があり、又パッドの摩耗により交換する必要があった。

しかし押圧部材は板材の加工線に近い部分にあるために
、従来は交換の度に板押え装置の上下摺動部分を分解す
る必要があったのである。

本考案は上記不都合を克服すべくなされたもので、゛そ
の好適実施例を図面にもとづいて詳細に説明する。

第１図は、ジャリングマシンの板押え装置１を示したも
ので、ジャリングマシンの機枠の前板３と、可動上刃を
駆動するラム５の間に、上部ガイドブラケット７と、下
部ガイドブラケット９を設け、上下摺動部材１１を設け
である。

該上下摺動部材１１は、下部に押圧部材１３を固着する
小径部とボルトを通す穴１５を備え、下部ガイドブラケ
ット９には、ガイドスリーブ１７で摺動自在に支承され
、上部ガイドブラケット７の部分では更にその上に固定
されたばね受板１９の中央の穴を貫通して上方に延び、
上端近くに設けた螺子部にストッパーリング２１が螺着
され、ストッパーリング２１は位置調整固定自在である
。

又上下摺動部材１１は下部ガイドブラケット９の上方に
位置する部分にばね座板２３をピン２５で固定しており
、コイルスプリングなどの弾機２７を上記ばね座板２３
とばね受板１９の間に圧縮して保持しており、上下摺動
部材１１を常時下向に付勢している。

上記したラム５には、腕木２９が固定されていて、この
腕木２９が前記したストッパーりング２１との間に、弾
性リング３１を介して、上下摺動部材１１が弾機２７に
よって下向に移動するのを受は止め阻止している。

従って、ラム５の下向とともに、上下摺動部材１１は一
体的に下降し、板材を加工機のテーブル上に固定した状
態で下降を停止するが、ラムにとりつけた腕木２９は、
上下摺動部材１１のまわりを滑って、ラムが下降を続け
、加工が行われる。

ラムが上昇復帰する行程では、腕木２９が弾性リング３
１を介してストッパーリング２１を上向に押す時点から
上下摺動部材１１は、弾機２７に抗して上昇を始め、テ
ーブル上の板材押圧を解除するのである。

第２図は、本考案装置の押圧部材１３を、上下摺動部材
１１に取りつけた状態を示している。

図示を省略しであるが、例えばジャリングマシンの場合
の上刃は、第２図の右側方に垂直に設けられていて、前
記したゴム質パッド３３は、押圧部材１３の上刃に近い
端の下面の、あり溝部３５に装着されている。

押圧部材１３の上刃と反対側（ジャリングマシンの正面
側）には、押圧部材１３が上下摺動部材１１のまわりに
回転しないように、まわり止め部材３７が設けである。

この部材は、押圧部材１３にボルト３９で固定された垂
直の平角腕４１とその上端に固定されたスライド釦４３
とからなり、下部ガイドブラケット９の正面に設けられ
た平面部４５と滑動自在で押圧部材１３の回動を阻止し
、ゴム質パッド３３を上刃と平行に維持している。

第３．４．５．６図は、押圧部材１３の構成を説明する
図で、押圧部材１３は第４図に明らかなように中央に上
下摺動部材１１の下端小径部と係合し、ゴム質パッド３
３の長手方向にずらしで取外し可能なＵ字溝４７を備え
ている。

このＵ字溝４７に嵌装される補間ブロック４９が用意さ
れていて、押圧部材１３と補間ブロック４９とはともに
高さ位置の異る互に直角方向の貫通孔５１と５３とを備
えている。

貫通孔５１にボルト５５を挿入し上下摺動部材１１の下
端小径部の穴１５を貫き補間ブロック４９を螺合して上
下摺動部材１１に密接させ螺端にロックナツト５７をも
って固定すれば、押圧部材１３は、上下摺動部材１１の
大径肩部に密着して不動に固定される。

貫通孔５３の方にもボルト５９を通し、前記したＵ字溝
４７の間隔を狭くして上下摺動部材１１の小径部の把持
を強化する。

その他にまわり止め部材３７を固定するボルト３９が螺
着するねじ六６１が設けである。

以上のごとき構成において、２本のボルト５５と５９と
を外せば、押圧部材１３は、前方から見て右方向に水平
に取外すことが可能であり、従来のように上下摺動部材
１１を分解するような手間を必要としないのである。

以上のごとき実施例の説明より理解されるように、要す
るに本考案の要旨は、板材をテーブルに押圧固定するた
めに板材加工機に上下動自在に設けた上下摺動部材の下
端部にほぼ水平な穴を貫通して設け、下面にパッドを一
体的に備えた押圧部材に上下摺動部材の下端部と係脱自
在なＵ字溝を側方に開口して設け、前記穴および押圧部
材に設けた貫通孔を貫通して押圧部材を上下摺動部材に
固定する固定具を設けてなるものであるから、上下摺動
部材に対する押圧部材の着脱方向は横方向となり、上下
摺動部材の下端部とテーブル上面との間隔が狭い場合で
あっても、押圧部材の着脱が容易に行なわれ得るもので
ある。

また、上下摺動部材に対する押圧部材の装着は、上下摺
動部材に設けた穴および押圧部材に設けた貫通孔を貫通
する固定具によって機械的に行なわれるので、押圧部材
の固定が確実であり脱落するようなことがないものであ
る。

なお、この考案は前述の実施例のみに限定されるもので
はなく、種々の設計的変更を行なうことにより、その他
の実施態様で実施し得るものである。

例えば、押圧部材にパッドを直接取付けることなく、パ
ッドを備えた別個の部材を押圧部材の側面に横方向から
取付ける構成とすることもできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ジャリングマシンにおける仮押、え装置の上
下摺動部材を示した側面図、第２図は、第１図の下端に
押圧部材を装着した側面図、第３図は、補間ブロックの
平面図と側面図。 第４図は、押圧部材の平面図。 第５図は、第４図の正面図。第６図は、第２図における
ＶＩ−ＶＩ断面図である。 図面の主要部分を表わす符号の説明、１・・・・・・仮
押え装置、１１・・・・・・上下摺動部材、１３・・・
・・・押圧部材、３３・・・・・・ゴム質パッド、３７
・・・・・・まわり止め部材、４７・・・・・・Ｕ字溝
、４９・・・・・・補間ブロック。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板材をテーブルに押圧固定するために板材加工機に上下
   動自在に設けた上下摺動部材１１の下端部にほぼ水平な
   穴１５を貫通して設け、下面にパッド３３を一体的に備
   えた押圧部材１３に上下摺動部材１１の下端部と係脱自
   在なＵ字溝４７を側方に開口して設け、前記穴１５およ
   び押圧部材１３に設けた貫通孔５を貫通して押圧部材１
   ３を上下摺動部材１１に固定する固定具を設けてなるこ
   とを特徴とする板押え装置。