JPS6018644B2

JPS6018644B2 - 膣坐薬の製造方法

Info

Publication number: JPS6018644B2
Application number: JP49128635A
Authority: JP
Inventors: 興世秦; 忠世秦
Original assignee: Seikenkai
Current assignee: Seikenkai
Priority date: 1974-11-07
Filing date: 1974-11-07
Publication date: 1985-05-11
Also published as: JPS5154920A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、本発明者によって分離培養に成功した強力な
特殊な菌学的特性を有する乳酸樟菌を単独又は混合含有
した脂坐薬に関するものである。

脂の悪臭による女性の悩みは深刻である。この原因は本
来乳酸樟菌が圧至り的多数に常在しているべき脂内に、
何等かの事情によって悪臭を発するが如き雑菌の増殖定
着が起ることによる場合が多いｏ例えば、‘ィービブリ
オ性食中毒で、激しい下痢をして、その間多量のビブリ
オ菌を含んだ便を排出し、それが不幸にして膳部に感染
増殖し、膳部の異常な悪臭を誘発した場合、又は【〇）
いまいま口腔に生存するフソバクテリァさらには、口腔
内、腸内などに生存するヴェィロネラなどによる膳への
感染による高度の悪臭発生の事例などを挙げることが出
来る。

これら悪臭の除去法については、古来多くの研究があり
、通常の乳酸樟菌を膝内に挿入する方法も存在し、商品
化もされているが、上記通常の乳酸樺菌は、経験的に実
効が少ないため、婦人科医の間では現在の所殆んど使用
されていない。

本発明者等は、隆の悪臭を除去するためには、本来乳酸
樺菌の脂内への挿入が合理的であるにも拘らず、それが
効を奏することの少ない理由を種々研究した結果膝内に
増殖定着した雑菌の生活力の旺盛さと、更には雑菌の菌
数の多い率に真因があるものと推定し、この帰結に塞い
て、燈悪臭を除去するためには強力な抗菌性剤を脂内に
挿入することによってその生活力と、菌数の多さという
雑菌の側にとって、決定的に有利な条件を取り除く事が
勘要であるが、しかしながら、かかる処置のみでは、そ
の抗菌薬剤の挿入を中止すれば直ちに復元するのが普通
であり、又、薬剤の使用が長期に亘れば、抵抗株が出現
して、一層治療を困難ならしめる欠点がある。上記に鑑
み、本発明者等は、薬剤挿入後、雑菌の活性が低下し、
雑菌数が減少した際に直ちに生活力の旺盛な本発明者等
によって見付けられた後記に詳述する強力な特殊な乳酸
樟菌を多量に挿入して菌の交代現象を計ることによって
、隣の悪臭を除去することに見事に成功し、下記に示す
種々な実験を繰返し、本発明の方法が最上であることが
確認された。

また脱臭力の強い菌株の中には抗性物質の形成力の極め
て大なる菌株も存在し、このような性質を有する菌株を
使用する場合は一層好ましい予後が得られた。

実験例１ビブリオ菌の脂内感染症を例とした場合、この場合膝内
において発見された菌は、多数のビブリオ菌、大腸菌、
ヴェィロネラ菌、バクテ。

ィデス菌さらには連鎖球菌が主であった。これに対して
先づ２０方倍アクリフラビン溶液を綿棒にて隆内に６時
間ごとに３回挿入し、その後アクリフラビン２０万倍溶
液には抵抗性を示す後記の乳酸梶菌Ｌ１０２７一２８菌
を（徴工研菌寄第１班６号）を線榛に充分しみ込ませて
隆内に挿入し、８時間滞留２回、時間を置かずに挿入し
たるところ、それから３日目、一切の悪臭は消失し、培
養成績においても挿入した乳酸梓菌以外の菌は、ほとん
ど認めることが出来なかった。実験例２口腔内細菌と、腸内細菌とが混合生存し、実験例１にお
けると同機、乳酸樺菌が全く認められないか、又は菌数
が、減少しているが如き膝に対して、塩酸クロルヘキシ
ジン５ｍ９を２５０のＺの水に溶かし、（２０ｙ／の‘
の濃度）これを綿榛に充分浸み込ませ鷹内に１時間挿入
、これを３回繰返した後０．５ｙ／奴の塩酸クロルヘキ
シジン溶液に抵抗性を有せしめた本発明の見出した乳酸
梶菌の培養液を充分線樟にしみ込ませたものを患者燈内
に挿入、８時間ごと新しいものとの交換を３回行わしめ
た所、実験した５例の何れの患者においても、悪臭を除
去することが出来た。

比較のため従来使用されていた通常の乳酸菌製剤即ち薬
剤抵抗性を有せず、特別の栄養要求を示さない乳酸樟菌
を使用し、鷹内に抗菌性薬剤を挿入後、直ちに多量使用
した場合には菌の交代現象が起り、隆に発生する悪臭を
除去出来る場合もあるが、栄養要求性の問題などから通
常の乳酸梓菌と、腐敗性の菌の間に起る陣取り競争にお
いて、必ず常に勝利を収め得るものではなく、完全治癒
に到らない場合がしばしばであった。また消毒薬剤（抗
菌性薬剤）で先ず隆内の殺菌を行った後、薬剤抵抗性を
賦与していない本発明者等の発見した栄養要求性の低い
特別の乳酸樟菌を多量に投入した場合、上記の如く通常
の乳酸程菌を使用する場合に比較して著しく成功率が大
であるが更に礎部に残る抗菌薬剤の残効性の問題などか
ら、挿入する乳酸梓菌にも使用抗菌剤への抵抗性を賦与
しておく方が治療上の実効性が高い、更に従来の乳酸樺
菌使用の場合と、本発明者の分離に成功した栄養要求性
の低い乳酸梓菌を使用した場合とについて本発明者らに
よって膝坐薬の効果を比較した実験例を下記に示す。

実験例３（観察日数：１５日） ※１：使用乳酸梶菌Ｌ．１０２７−２８ ※２：本菌は薬剤抵抗性を有するのみならず、自ら抗生
物質をかなりの量形成して１・る、すなわち、前記詳細
な説明更には、実施例１，２および３において記載した
如く、本発明者などによって製造された腰坐薬の使用法
としては、先づ抗菌性薬剤を使用し、引き競し、て本発
明者等によって見つけられた栄養要求性が低く、生活力
、定着力が優れた乳酸樟菌を使用することであり、此の
場合脂坐薬の効果を確実にするために先行して使用する
抗菌性薬剤に対して抵抗性を賦与せしめた乳酸樺菌を使
用することが好ましい。

勿論本発明の乳酸樺菌に通常坐薬に副次的に含有せしめ
ているテトラサイクリン系、クロランフェニコール系な
どの薬剤を添加使用することもできる。

次に本発明に使用される低栄養培地で培養して夫々発育
可能な乳酸梓菌の１例を下記第１表に示した。

・ ※１：糞便中に含有されている物質に限る、※２：Ｌ．
１０２０−０−狐殊については、アミノ酸としてグリシ
ン、バリン、イソロイシン、ビタミンとしてＢ２、Ｂ６
、Ｂ，２、以外のアミノ酸又はビタミンを特定と旨ふ、
Ｌ．１８５株については、特定アミノ酸としてバリン、
シスチン、システイン、グルタミン酸、メチオニン、ア
ルギニン、ビタミンとしてパントテン酸、ニコチン酸、
ピオチン、ビタミン○である。

なお、‘村およびＮの特定ビタミンおよびアミノ酸はＬ
．１０２０一Ｃ−２０菌とＬ．１８５菌におけるごとく
夫々菌株により異る。

第１表においては、分類の‘ィー項から‘ト’項えと菌
の栄養要求性は高くなっているのであるが通常の乳酸樺
菌は、‘ホ’，日，川の栄養組成でさえも、全く増殖出
来ず、未だ‘ィー〜【トーの菌株に属する乳酸樟菌を使
用した隆悪臭除去の試験報告がないのみならず、その存
在そのものも本発明者等の登録を以て隙矢とするもので
ある。

次に市販乳酸菌飲料に使用されている菌、【ａ’、鶏の
新鮮糞便より分離せる菌、‘ｂ｝、Ｌ．１８５菌、‘ｃ
’、Ｌ．１０２７一２８菌、｛ｄ｝、Ｌ．１０３０一Ａ
４菌、‘ｅ｝の５種の乳酸樟菌について、第１表‘ィ｝
〜■に示した栄菱培地に於ける増殖の有無、なちびに増
殖時における７幼時間培養時の菌数／奴を第２表に示し
た。

第２表位）においては、Ｎａ２ＳＩＯ０ｒ／地の割合で
し一においてはシスチン１０７／のどの割合で、０では
ＶｉｔａｍｉｎＣＩ０ｒ／地、また肘のアミノ酸とし
てはアスパラギン酸のみをｌｏナ／雌の割で添加した場
合の成績を示す。

又，使用菌の性状を第３表に示した。第３表尚本発明に
使用される菌株の工業技術院微生物工業技術研究所の微
生物保管委託申請書受理番号は下記の通りである。Ｌ、
１０２７−２８第１９４６号特顔昭４８−３９３５ｙ号添付の微生物保管委託申請書
受理番号表に記載のＬ、１０２７−２８を使用、Ｌ、１
８ふ第２６３１号袴顔昭４９−７４４２８
号添付の同上記載の恥．１８５を使用。

Ｌ、１０３０−Ａ、４、第２７４２号、本特許願に添
付、Ｌ、１０２０−Ｃ−２０、第２７８０号、本特許願
に添付。

Claims

【特許請求の範囲】１下記の表に示す低栄養培地（イ），（ロ），（ハ）
，（ニ），（ホ），（ヘ），（ト）、の何れかで増殖し
得る菌学的特性を有し、且つ抗生物質を形成するか又は
形成しない乳酸桿菌を単独又は混合含有することを特徴
とする膣坐薬の製造方法。２下記の表に示す低栄養培地（イ），（ロ），（ハ）
，（ニ），（ホ），（ヘ），（ト）の何れかで増殖し得
る菌学的特性を有し、且つ抗菌剤に対して抵抗性を有せ
しめた抗生物質を形成するか、又は形成しない乳酸桿菌
を単独又は混合含有することを特徴とする膣坐薬の製造
方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼