JPS6018474Y2 - 蒸熱処理室内の巻取シリンダ−の支持架台装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蒸気とマイクロ波照射による誘電加熱を併用し
て布帛等繊維類の染色加工その他の蒸熱処理を行なうよ
うにした処理室に、前記の被処理物を搬入して巻取シリ
ンダーにロール状に巻上げる型式の蒸熱処理装置におい
て、巻取シリンダーを架設支持した架台を処理室内に搬
入装備するに際し、これを処理室内の定位置に据置する
ことを容易にすると共に処理室外に設けた駆動装置から
の原動軸と巻取シリンダーの回転軸との処理室内での結
合を確実にする装置に関する。

処理室内で被処理物の蒸熱処理をマイクロ波照射を利用
して電磁波による誘電加熱を行なう場合、処理室内で発
生ずる電磁波のスパーク現象を防止する必要があるが、
巻取シリンダーを支持した架台を処理室の出入口より室
内に搬入して据置固定する場合、この固定部並に原動軸
と巻取シリンダー軸との接合部に間隙が存在するとスパ
ークを誘発する。

本考案は上記スパークの発生を防止すると共に巻取シリ
ンダーの支持架台の定位置設置をワンタッチ作動と１〜
、且つ巻取シリンダー軸と原動軸との結合を容易簡便に
した装置を得ることを目的とする。

本考案装置の実施例を図面について説明する。

図面で１は蒸気の導入、導出並にマイクロ波照射設備（
図示省略）を施した蒸熱処理室で、その一面には巻取シ
リンダー２をその回転軸４により回転自在に支持した架
台２を搬入、搬出し得る開閉扉付の出入口５を設ける。

架台２の底面適所に下向きの截頭円錐形突片から成る雄
係合部材６の複数個図示例では４個を配設し、これに外
心する位置の処理室１の底面に円錐形突片を嵌入する受
孔片から成る雌係合部材７をその凹欠を上向きとして固
着した。

更に架台２にはそれを処理室１内への搬入側々面に一対
の板片１０，１０間に開放端部を漸次広くしたテーパー
溝９を形成した位置規制片８を設け、これに対応して処
理室１の側壁内に該テーパー溝９に嵌入係合する案内突
片１１を固設した。

架台２に支持］７た巻取シリンダー３の回転軸４の搬入
側端部にカップリング１２を固着し、その外面周縁部に
咬合突片１３を突設し、一方処理室１の外方に設置した
駆動装置（図示省略）に連動する原動軸１６を処理室の
側壁を貫通して室内に導入し、その端部に前記カップリ
ング１２と衝合結着するカップリング１４を固着腰その
周縁部にカップリング１２の咬合突片１３の嵌入係合す
る凹欠１５を設けた。

尚、図示例において咬合突片１３とこれに嵌合する凹欠
１５は外側で巾広内側で巾狭のくさび形の方形々状とし
て相互の嵌合が密に行われるようにした。

かくて処理室１内の雌係合部材７並に案内突片１１およ
び原動軸１６を所定の位置を設定して夫々設け、これに
対応して架台２側の雄係合部材６、位置規制片８および
巻取シリンダー３の軸位置を予め設定しておけば、巻取
シリンダー３を支持した架台２を例えばリフト機構を設
備した運搬車に塔載して、出入口５から処理室１内に搬
入して、架台２の搬入側に取付けた位置規制片８をテー
パー溝９において案内突片１１に嵌合させて架台２の掘
設位置を決定した後、架台２をその状態から下降させれ
ば雄、雌係合部材６，７は嵌入係合して室１内の所定位
置に架台２を据置固定することができると共に回転軸４
と原動軸１６は一線上に合致するからカップリング１２
．１４をこれらの咬合突片１３と凹欠１５とを嵌合させ
て互に一体に突合せ結合することにより巻取シリンダー
３を支持した架台２を稼動状態に処理室１内に設置でき
、第２図仮線で示すように処理室１内に被処理物ａを導
入して、これを巻取シリンダー３に連続してロール状に
巻取りつつ所定の蒸熱処理を施すものである。

尚、円錐形突片から成る雄係合部材６とこれに対応する
受孔片から戊る雌係合部材７並にテーパー溝９を主体と
する位置規制片８とこれに対応する案内突片１１は相互
に逆配置に設けても同効であり、更に両カップリング１
２．１４に設ける咬合突片１３とこれに対応する凹欠１
６も相互に逆配置として咬合部材に対し凹欠を嵌合させ
るようにしてもよい。

本考案によるときは処理室１内に搬入した巻取シリンダ
ー３を軸支した架台２を雄係合部材６と雌係合部材７お
よび位置規制片８と案内突片１１の嵌合により位置決め
し、これら保合部の嵌合は円錐形突片６並にテーパー溝
９による嵌合のため初期の係合が容易で且つその嵌合に
伴なって自動的に芯出し或いは位置決めができワンタッ
チ作動で架台２を室１内の所定位置に掘設することがで
きて架台２の設置作業を迅速確実にすると共に巻取シリ
ンダー３の軸４と原動軸１６とは咬合突片１３と凹欠１
５とを係合させて互にカップリング１２．１４で結合さ
せるからその結合は堅牢確実で伝動効率は良好であり、
しかも上記の各結合部は間隙を存することなく一体に結
合させたからマイクロ波照射による電磁波の影響でスパ
ークの生ずることを防止し得た効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は正面図、
第２図はその側面図、第３図は雄、雌係合部材の関係を
示す一部を截除した側面図、第４図は位置規制片と案内
突片との関係を示す平面図、第５図は巻取シリンダー軸
と原動軸の連結関係を示す正面図、第６図はその■−■
線断面図である。 １・・・・・・処理室、２・・・・・・架台、３・・・
・・・巻取シリンダー、４・・・・・・巻取シリンダー
回転軸、６・・・・・・雄係合部材、７・・・・・・雌
係合部材、８・・・・・・位置規制片、９・・・・・・
テーパー溝、１１・・・・・・案内突片、１２，１４・
・・・・・カップリング、１３・・・・・・咬合突片、
１６・・・・・・凹欠、１６・・・・・・原動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻取シリンダー３を回転可能に支持した架台２の底面に
   取付けた截頭円錐形突片から戊る複数個の雄係合部材６
   に夫々対向して円錐形突片の嵌入する受孔片から成る雌
   係合部材７の複数個を処理室１内底面に配設すると共に
   架台２の搬入側面にテーパー溝９を設けた位置規制片８
   を設け、該テーパー溝９に着脱する案内突片１１を処理
   室１の側壁内面に取付け、巻取シリンダー３の搬入側に
   おける回転軸４の端部に前面！ど咬合突片１３を有する
   カップリング１２を固着し、該カップリング１２と衝合
   し且つ周縁に咬合突片１３の嵌入ずする凹欠１５を有す
   るカップリング１４を処理室１の側壁を貫通して室内に
   突入させた原動軸１６の端部に固着して戊る蒸熱処理室
   内の巻取シリンダーの支持架台装置。