JPS6017278Y2 - 散気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は液体中に空気等の気体を微細気泡状で散気さ
せる散気装置に関する。

従来から種々の散気装置が提案されているが、いずれも
散気部の目詰りが生じやすいという欠点があった。

特に散気を間欠的に行うタイマー運転では、散気停止時
に散気装置内に液体が逆流するので、散気開始時に目詰
りが多く発生し、またボルトなどが緩みやすく修理、清
掃等を頻繁にすることが必要となっていた。

この考案は上記欠点を解消し、目詰りや逆流のおそれが
なく、タイマー運転に適し、構造が簡単で製作、組立て
が容易な散気装置を提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例について図面を参照して説明
する。

この考案の散気装置は汚水処理等液体中に気体を散気供
給する場合に広く利用されるものである。

この考案の散気装置は曝気槽内に曝気用の空気を供給す
る。

例えば中空パイプからなる空気供給路１に取付けられて
いる。

この散気装置は第１図から第３図に示すように、空気供
給路１に固定される散気部本体２と、この散気部本体２
のノズル部に対向固定され、散気部本体２との間で気体
噴出用のノズル孔３を形成するリップ４と、散気部本体
２のノズル部分に取付けられ、上記ノズル孔３を遮蔽す
るリング状の弾性部材５とを有する。

上記リップ４は第１図、第２図に示すように、パツキン
６を介して例えばボルト７等によって散気部本体２に固
定されている。

また一端を散気部本体２に取付けられたラッパ状の上記
弾性部材５の自由端は、先端に向かってその厚さが順次
薄くなるように形威され、その先端がリップ４の傾斜部
４ａに気密に押し付けられているだけなので、空気供給
路１からの散気空気量に応じて弾性的にノズル孔３を開
閉し、曝気槽（図示せず）内に気泡を散気できるように
形威されている。

次にこの考案の動作および効果について説明する。

まず、空気供給路１を介して供給される空気はリップ４
に衝突し、ノズル孔３から水平方向に拡散され、上方に
昇る気泡を形成する。

この際、ノズル孔３を閉塞するラッパ状の弾性部材５は
供給された空気量に応じて、開閉するので、従来のよう
に目詰りが生ずるおそれはない。

また、弾性部材の開閉によって気泡を効果的に分断でき
る。

特に、弾性部材５とリップ４との接触部、つまり、ノズ
ル部は弾性部材５の厚さが薄くなって柔軟なので、圧力
損失が少なく、小風量の散気も確実に行え、しかも圧力
損失がノズル部全体から均一に散気できる。

また、リップ４との接触面積が大きくすることができ逆
流防止効果も高い。

また、空気供給を止めたときには、弾性部材５は曝気液
の水圧によって、その自由端はリップ４の傾斜部４ａに
気密状態で押しつけられ、弾性部材５自身の縮もうとす
る力も相まって、ノズル孔３を自動的に閉じるので、曝
気液の逆流を完全に防止できる。

特に最近タイマーによって、空気供給を断続的に行なう
ようにすることがあるが、この考案の散気装置によれば
曝気液の逆流は完全に防止でき、目詰まり等を生じず、
確実な曝気が行なえる、 さらに、弾性部材５は中心部へ向かうに従って、厚く、
かつ硬くなっているので、弾性部材５がめくれて不均一
な散気をすることがなく、シかもラッパ状の形を十分保
持できる。

そして、散気部は摩耗が少ないので長期の使用にも耐え
ることができ、その構造も簡単で製作、組立が容易であ
る。

第４図はこの考案の他の実施例を示し、リップ４の傾斜
部４ａと当接する弾性部材５の自由端近傍の外周面を波
形状に形威したものである。

この波形形状は第４図すに示すように散気空気の進行方
向に対して平行にするとよい。

このような構成によって、弾性部材５の剛性が部分によ
って相異するので、散気空気の噴出度合いが異なり曝気
効果を向上させる。

第５図もこの考案の他の実施例を示し、今度は散気空気
と接触する弾性部材５の内周面とこれに対向するリップ
４の傾斜部４ａとの双方を波形状に形威し、気泡の数を
多く発生させるものである。

ここでも波形状の形成方向は散気空気の進行方向に対し
て平行がよい。

第６図は、リップ４の傾斜部４ａの外縁に波形状の環状
体８を設けたものであり、上記と同様に気泡の数が多く
発生する。

この環状体８は、リップ４に溝をつけることによって構
成してもよいし、別途製作したものをとりつけてもよい
。

この実施例でも波形状の形成は上記若施例と同様である
（第６図す参照）。

以上記載のようにこの考案の散気装置によれば、散気部
の目詰りの防止や液の逆流を防止でき、またタイマ運転
も安全に行え、製作、組立、修理等が簡単に行える等極
めて優れた実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の平面図、第２図は同縦断
面図、第３図は同下面図、第４図ａ１第５図ａ１第６図
ａはそれぞれ他の実施例の縦断面図の一部、第４図ｂ、
第５図ｂ、第６図すは第４図ａ１第５図ａ１第６図ａの
Ａ−Ａ縦断面図を示す。 １・・・・・・空気供給路、２・・・・・・散気部本体
、３・・・・・・ノズル孔、４・・・・・・リップ、５
・・・・・・弾性部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気供給路に取付けられた散気部本体と、この散気部本
   体のノズル部に対向設置され、該散気部本体との間でノ
   ズル孔を形成するリップと、上記散気部本体のノズル部
   近傍に一端が固定され、その自由端が供給空気に応じて
   開閉可能に上記ノズル孔を閉塞するラッパ状の弾性部材
   とを備え、上記弾性部材の自由端は先端に向かうに従っ
   てその厚さが順次薄くなるように形成され、その先端が
   上記リップに押し付けられていることを特徴とする散気
   装置。