JPS6017023Y2 - 自動販売機の商品取出口におけるシャッタ−扉の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動販売機に関し、特に商品取出口から内部へ
手を差し込めないようにした取出口の構造に関する。

自動販売機においては、販売時に、販売商品を収納部か
ら取出口ポケットへ排出し、購入者は、ポケット内へ排
出された商品をポケットに開口した取出口から取り出す
ようになっている。

ところで、この取出口を通じて、内外気の連通によるご
み等の侵入を防ぐために、取出口ないし、ポケットとポ
ケットへ通じる販売商品案内シュートとの間にシャッタ
ー扉を設けることが行なわれる。

特に冷却商品あるいは保温商品の販売機においては、恒
温室への熱の侵入を防ぐために、シャッター扉は不可欠
である。

ところで、このような自動販売機において、取出口から
、シュートの方へ手を差し込んで、商品収納部へいたず
らを加えたり、商品を抜取るといった不正行為が行なわ
れる恐れがある。

このような不正行為を防止するため、シャッター扉の開
放角を制限することが考えられる。

しかしながら、一つの商品取出口ポケットに複数の案内
シュートを連結した構造のものでは、ポケット開口に対
向したシュートに対しては、いたずらを防止できるが、
その両側のシュートに対してはシャッター扉を開いてそ
の横の方から手を差し込むことができるという不都合が
ある。

この場合、複数のシュートに対するシャッター扉を、大
きな一つの扉で共用すれば、いたずら防止の効果は得ら
れるが、商品販売毎に、全てのシュートが開放される不
都合がある。

本考案は、このように、一つの商品取出口に複数の商品
案内シュートを連結し、それぞれの案内シュートを閉じ
る扉を備えた構造の自動販売機において、商品取出しポ
ケットの取出口から、シャッター扉を開けられないよう
にした構造を提供することを目的とする。

本考案は、１つの取出口ポケットに対して販売商品を案
内する複数の商品案内シュートを有し、該案内シュート
と該取出口ポケットとの間を仕切るシャッター扉を備え
た自動販売機にいて、該シャッター扉は、上記複数のシ
ュートの各々の上記ポケットへの開口を閉じるとともに
販売商品によってポケット内へ押し開かれるように各シ
ュート毎に設けた第一の扉と、該各シュート毎に設けた
第一の扉の全てにそれらのポケット側の面に接触して設
けられ該第−の扉をその閉方向に押圧するようにした一
つの第二の扉からなり、該第二の扉は上記ポケットから
商品を取出すための開口に対向するとともに、上記第二
の扉の最大開放時に、上記第二の扉の端部と上記ポケッ
トの開口縁との間隙から上記第二の扉の奥へ手を差し込
めないように構成したことを特徴とする自動販売機の商
品取出口におけるシャッター扉の構造である。

本考案によれば、第二の扉が複数のシュートの全ての第
一の扉の前方にあり、ポケット開口から第二の扉の内側
へ手を差し込めないので、第一の扉に手をかけることは
おろか、第二の扉を開いて横方向から手を差し入れるこ
とは全く不可能であるので、一つの商品取出口ポケット
に複数の商品案内シュートを連結した構造のものにおい
ても、商品取出用ポケットからのいずれのシュートへの
いたずらをも確実に防止できる。

その上、第二の扉は第一の扉の閉塞を確実にする利点も
ある。

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して詳細に説明
する。

第１図は、本考案を冷蔵商品の自動販売機に実施した場
合の例を示す要部部所面図で、図に於て、機筺１内には
断熱壁２で囲まれた冷蔵室３が設けられ、冷蔵室３−中
には商品収納部４、販売商品案内シュート５、冷媒蒸発
器６、冷気循環用のファン７が設けられていいる。

シュート５の下端に対応して断熱壁にはシャッター扉８
を有する開口９が設けられ、この開口９に対応して冷蔵
室３外部に商品取出しポケット１０が設けられ、ポケッ
ト１０は外部から手を差し込める開口すなわち取出口１
１を備えてる。

商品販売時には、図示しない機構によって商品が収納部
４からシュート５上へ落下して、シュート５上を開口９
へ滑落し、シャッター扉８をポケット１０側へ押し開い
て、ポケット１０中へ落下する。

購入者は、ポケット１０に商品が落下したのを知って取
出口１１から商品を入手くすることができる。

商品取出口とシャッター扉部分の拡大断面図である第２
図、第３図およびシャッター扉の部分の分解斜視図であ
る第４図を参照して、シャッター扉８は、異なるシュー
ト（ここでは２つを用いている。

）に対応してそれぞれ設けられた第一の扉１２とこの扉
の外側即ちポケット側に設けた第二の扉１３から構成さ
れている。

第一の扉１２は、それぞれのシュートに対応スる開口９
を塞ぐように上端をピン１４で枢軸支持して設けられて
おり、通常は、自重でたれ下り開口９を防ぎ、商品販売
時に、シュート５（第１図）を滑落して来る商品に押さ
れてポケット１０側へ開く。

第二の扉１３は、取出口開口１１に対向した位置で、上
端を同じピン１４に枢軸支持されており、二つの第一の
扉１２の外面に接触するように両側に張り出した形状と
なっている。

従って、第二の扉１３は扉１２と別個にピン１４の周り
に回動できるが、第一の扉１２の開閉時には、自重によ
って、第一の扉の開閉動作に追従しく第３図参照）、常
に、第一の扉１２を閉方向に付勢する。

従って、通常は第２図に示すよに、第一の扉１２が第二
の扉１３によって抑えつけられるので第一の扉１２開口
９の口縁に強く押しつけられ密封が確実にされるので、
冷蔵室３の断熱効果が向上する。

また、第二の扉１３のみを開いた場合、第３図を参照し
て、その下端両端部分が取出開口１１の両側の壁部内面
に当接して、それ以上開かなくなり、しかも第二の扉１
３の下端と取出口開口１１の下縁との間隙が小さいので
、取出口から手を入れて第一の扉１２を開いたり、シュ
ートの方へ手を差し込んだりすることは不可能である。

従って、前述した従来の欠点が解消される。

第二の扉１３の長さは長い方が良いが、これによって商
品がポケットへ落下するとき、あるいは落下した後進商
品に引掛る恐れのある場合には、短くしても良いが、第
二の扉を開いたとき、その下縁と取出口開口縁との間か
ら手を第一の扉の方へ差し込めない程度には長くしてお
く必要がある。

なお、図中１５は第二の扉１３の開放を制限するための
ストッパーで、このストッパーは必ずしも設ける必要が
ないが、第二の扉先端および取出口開口壁部との衝突に
よるこれらの破損を防止したり、第二の扉の開放を確実
に制限するために設も良い。

このようなストッパー１５を設ける場合でもストッパ１
５の位置迄、第二の扉を開いたとき、取出口１１の開口
縁と第二の扉１３の周縁との間隙が手を差し込めないよ
うな大きさとなるように、ストッパーの位置や第二の扉
の大きさを決定する必要がある。

なお、第２〜４図において、１６は開口８を限定する枠
体で、断熱壁２中に取付けられるものである。

上記の実施例では、第二の扉は、第一の扉と同じピンに
取付けられているが、当然のことながら、他のピンに枢
軸支持されても良い。

また、上記実施例ではシュートが二つの場合について示
したが三つ以上の場合でも、全ての第一の扉に接触する
ように第二の扉を一つ設けて同様に実施できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す要部断面図、第２図
は部分拡大断面図、第３図はシャッター扉の開いた状態
を示す部分拡大断面図、第４図はシャッター扉部分の分
解斜視図である。 ３・・・・・・冷蔵室、４・・・・・・商品収納部、５
・・・・・・シュート、訃・・・・・シャッター扉、９
・・・・・・開口、１０・・・・・・ポケット、１１・
・・・・・取出口、１２・・・・・・第一の扉、１３・
・・・・・第二の扉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １つの取出口ポケットに対して販売商品を案内する複数
   の商品案内シュートを有し、該案内シュートと該取出口
   ポケットとの間を仕切るシャッター扉を備えた自動販売
   機において、該シャッター扉は、上記複数のシュートの
   各々の上記ポケットへの開口を閉じるとともに販売商品
   によってポケット内へ押し開かれるように各シュート毎
   に設ケた第一の扉と、該各シュート毎に設けた第一の扉
   の全てにそれらのポケット側の面に接触して設けられ該
   第−の扉をその閉方向に押圧するようにした一つの第二
   の扉からなり、該第二の扉は上記ポケットから商品を取
   出すための開口に対向するとともに、上記第二の扉の最
   大開放時に、上記第二の扉の端部と上記ポケットの開口
   縁との間隙から上記第二の扉の奥へ手を差し込めないよ
   うに構成したことを特徴とする自動販売機の商品取出口
   におけるシャッター扉の構造。