JPS60141855A - 片面めつき用めつき阻止剤の調合方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は片面めっき用めっき阻止剤の調合方法に係り、
特にすぐれた片面めっき鋼板を得ることができる調合方
法に関する。

最近、自動車用、家庭電機器用あるいけ建築用等の鋼板
として、その片面にのみめっきを施して必要な耐食性を
実現して、あわせて溶接性の改善をはかった片面めっき
鋼板の要望が強くなっている。

片面めっき鋼板は電気めっき法によっても製造できるが
、めっき速度が遅くコストが高くなるので、めっき量が
多い場合には特に溶融めっき法による方が有利である。

従来、溶融めっき法による片面めっき鋼板の製造方法と
しては、例えば亜鉛めっきの場合、鋼板を２枚重ね合せ
て、その両端を溶接してめっきし、その後両端を切９落
す方法、ロールあるいはカーテンフロー塗布によって溶
融亜鉛を鋼板の片面にのみめっきする方法、両面にめっ
きを施し、その後片面のめっきを研削あるいけ電解によ
って除去する方法、また、あらかじめ鋼板の片面にめっ
き阻止剤を塗布して他面にめっきを施しその後めっき阻
止剤の塗膜を除去する方法、さらには超音波あるいは電
磁ポンプを利用してめつき浴面を隆起させて片面のみめ
つきする方法等数多くの提案がなされている。しかし、
これらの方法は技術的に実施が極めて困難であったり、
製造費が高くなるなどの欠点があり商業的規模での生産
に成功した例は少ない。

これらの中の片面にめっき阻止剤を塗布する方法には従
来多くの提案がなされている。すなわち、めっき阻止剤
に関するものとしては、特公昭３９−７１１２は水ガラ
ス、特開昭５３−３９２８ば５１０２　、　Ａ、ｌｔ　
Ｏｘ　、　Ｂｅｄ、　ＭｆＯとに、０．　Ｎａ、Ｏ等の
複合物を主成分にしだもの、特開昭５３−４８．０’２
９けアルカリ金属けい酸塩、アンモニウムけい酸塩を主
成分とする水スラリー、特公昭５５−４０６５９Ｖ′ｉ
ＭｒＯ、けい酸アルカリ塩、はう酸およびアルカリの水
スラリー、特開昭５４−６４０２６ｉｊ：合成りん片状
けい酸化合物の水スラリー等が開示されている。また本
発明者らは先にめっき阻止剤として、苛性ソーダ、Ｍ２
Ｏ、水ガラス、はう酸、チタニア、アルミナ等の化合物
の水スラリーを特開昭５７−１７４４３９で開示した。

上記の如くめっき阻止剤ならびにそれによる片面めっき
方法は多種、多様の提案がなされているが、めっき阻Ｉ
Ｆ剤の調合方法に関してはいまだ提案されたものはない
。

本発明者らはめつき阻止剤を使用するに際し、阻止剤と
して優れた性能を得るＫＶ′ｉ阻止剤の調合が適正でな
ければならないと考え、上記の阻止剤のいくつかについ
て実験室的に調合を行ったが、阻止剤スラリーがゲル化
したり、また調合可能であってもめつき阻止剤塗布鋼板
の阻止剤が約２００℃のめつき前予備乾燥時に凝集した
り、欠落したりすることが確認され、阻止剤性能は阻止
剤調合方法、す々わち、阻止剤の調合順序およびスラリ
ーの調合液温等に大きく影響されるとの知見を得た。

本発明の目的は、上記の知見に基づき、めっき阻止剤の
機能を十分発揮して優れた片面めっき鋼板が製造できる
片面めっき用めっき阻止剤の調合　）方法を提供するに
ある。

本発明の要旨とするところは次のとおりである。

す々わちマグネシア、水ガラス、苛性ソーダ、はう酸、
チタニアおよびアルミナを水に溶解ないし分散させた水
スラリーを冷延鋼板の片面に塗布、乾燥後、該冷延鋼板
を焼鈍し、溶融めっき浴中を通板めっきした後、めっき
阻止剤をはく離して片面溶融めっき鋼板を製造する方法
において、前記水に前記苛性ソーダ、はう酸、水ガラス
もしくは水ガラス、苛性ソーダ、はう酸のいずれかの順
序で溶解させる段階と、前記溶解液に前記マグネシアチ
ターアおよびアルミナを任意の順序で添加し２０〜６０
℃の温度範囲内で水スラリーを調合する段階と、を有し
て成ることを特徴とする片面めっき用めっき阻止剤の調
合方法である。

本発明のめつき阻止剤の調合方法の限定理由について説
明する。まず、めっき阻止剤の調合順序を苛性ソーダ、
はう酸、水ガラスもしくは水ガラス、苛性ソーダ、はう
酸のいづれかの順序で溶解したのち、マグネシア、チタ
ニア、アルミナを添加する理由は次のとおりである。一
般に苛性ソーダはフレーク状あるいは液体、はう酸は粉
体、水ガラスは液体あるいけ粉体、その他のマグネシア
、アルミナ、チタニアはいずれも粉体の状態で使用する
。水ガラス、苛性ソーダ、はう酸の三成分について、苛
性ソーダを先にしてその後でほう酸を溶解するのけ、は
う酸は水に対する溶解度は低いが、苛性ソーダ溶液に対
しては、溶解熱の発生により液温上昇を伴い短時間で容
易に溶解するからである。はう酸が完全に溶解し々い場
合には阻止剤の水スラリーの経時劣化を早め、阻止剤と
しての致命的欠陥を生ずるので注意を要する。

水ガラスは水あるいはアルカリ溶液に容易に溶けるので
苛性ソーダとほう酸の溶解前あるいは溶解後のいずれで
もよい。

水ガラス、苛性ソーダ、はう酸を北記以外の順序で調合
したり、またマグネシア、チタニア、アルミナ等の酸化
物を先に水に添加して調合し、その後にほう酸を添加す
ると、はう酸の溶解が不完全となり、まだ調合終了後の
経時で阻止剤の水スラリーがゲル化し、ついには固化す
る場合がある。

以上の理由から本発明においては、阻止剤の調合に際し
、苛性ソーダ、はう酸、水ガラスもしくは水ガラス、苛
性ソーダ、はう酸の順序で水に溶解し、その後、マグネ
シア、チタニア、アルミナを添加して水スラリーを調合
する如く限定した。

次に本発明においてけ水スラリーの調合温度を２０〜６
０℃の範囲に限定したが、水スラリーの温度が２０℃未
満では水スラリー中の苛性ソーダ、はう酸、水ガラスの
反応による結晶が析出し好ましくない。また、水スラリ
ーの温度が６０℃を越すとマグネシアの水和反応ＭｆＯ
＋Ｈ，０→Ｍｆ（ＯＨ）！が急速に進行し、水スラリー
がゲル化して望ましく々い。なお苛性ソーダ、はう酸、
水ガラスの溶解の際は６０℃を越しても支障はないが、
それ以後のマグネシアを添加する時ｉｊ：６０℃を越え
てはならない。そのため苛性ソーダ、はう酸、水ガラス
の溶解後、マグネシア、チタニア、アルミナを添加して
水スラリーを調合する際の温度を２０〜６０℃の範囲に
限定した。

本発明の上記の方法で調合された水スラリー状のめつき
阻止剤はよく脱脂された鋼板の片面に塗布される。

塗布方法としては、ロール塗装、スプレー塗装、はけ塗
り彦どの任意の方法でよく、塗布量は乾燥後重量で５〜
３００ｆ’／ｒ＋？が適ｌである。塗布量が少々すぎて
被覆が不完全であったり、逆に多すぎて乾燥時に塗膜に
割れが入ったりすると、この被覆面におけるめっきを完
全に阻止することができない。めっき阻止剤の乾燥は板
温２００℃以下の低温乾燥で塗膜の水分を蒸発すること
が望ましいが、これは次に続く焼鈍雰囲気を還元性に保
つためと、急激な高温加熱による塗膜の割れやはく離を
防止するためである。

片面に均一な乾燥塗膜を形成させた後、その鋼板に通常
の連続溶融金属めっき法におけると同様に約６００〜９
００℃の焼鈍を施し、鋼板温度をめつき浴温（亜鉛めっ
き浴の場合は約４６０℃）近くまで冷却した後めっき浴
に浸漬する。焼鈍中に塗膜は一部が流動してガラス状に
かり、次いで冷却時固体被覆となり、浴中において鋼表
面と溶融金属との接触を阻止する。めっき浴から引きト
げられた鋼板は片面のみにめっきが施され、他の片面は
めつきされず塗膜にて被覆されている。

この塗膜は溶融金属に対してぬれ性が極めて悪いので、
塗膜トへの溶融金属の付着はほとんど起き々いが、まれ
にドロスが付着することがあるので、めっき直後に火炎
ワイピングをするのが良い。

火炎ワイピングはコークス炉ガスもしくは通常のガスが
使用される。

また、この塗膜は極めてち密であるから、めっき浴から
引き七げられた後の鋼板の空気酸化を完全に防止すると
いう重要な役割も果している。

次にめっき後の塗膜を鋼板からはく離除去する必要があ
るが、本発明の調合方法によるめっき阻止剤を使用し７
た場合は、水中あるいは塗膜表面の水ぬれ状態で曲げ加
工を行うことにより、完全にはく離し、しかもその表面
は圧延面そのままの鋼板面が得られる。このような方法
で塗膜をはく離した後、水洗および軽度のブラッシング
から成る最終仕上げ洗浄を行えば完全な片面めっき鋼板
が得られる。

本発明によりめっき阻止剤を調合すれば、めっき阻止剤
の機能が十分に発揮され、めっき防止性、塗膜除去性な
どが優れておシ、完全な片面めっき鋼板が容易に得られ
ることがわかった。

実施例１ めっき阻止剤として水１６．に苛性ソーダ４゜を溶解し
た後はう酸８ｖを加え攪拌しながら完全永− に溶解せしめた。次に弄ガラス１０２をこの溶液に混合
した。しかる後にマグネシア１０７、アルミナ４ノ、チ
タニア４ｖをこの順に添加し、各粉体を添加後それぞれ
１０分程度づつ攪拌し調合終了時の液温か５０℃の水ス
ラリーとした。この水スラリーを普通のアルカリ脱脂お
よび水洗で清浄にした冷延鋼板の片面にロール塗布によ
り乾燥後の塗膜量として約５０　ｆ／ｒｒ？　の塗布を
行った。塗布後大気開放炉で１５０℃ｘ　１　ｍｉｎの
低温乾燥、１０％Ｆ（、＋９０％Ｎ！雰囲気中で７００
℃ｘ２ｍｉｎの焼鈍、同じ雰囲気中で約５３０℃までの
冷却をこの順で連続的に行い、さらに続いて鋼板を溶融
亜鉛めっき浴に浸漬した。

めっき条件は、浴組成を０．１８％Ａｔ　−Ｚｎ、浴温
を４６５±５℃、浸漬時間を３　ｓｅｃとした。めっき
後鋼板をめっき浴から引き上げ、めっき浴直上でエアー
ワイパーによりめっき量を調節し、続いて鋼板を水ぬれ
状態で繰り返しロールベンディングを施し阻止剤をはく
離し続いて水洗ブラッシングし、ブロア乾燥を行った。

以上の処理により、片面は約１００　ｆ／ｒｒ？　の均
一な亜鉛めっきが施され、他面はきれいな冷延表面が維
持された片面亜鉛めっき鋼板を得ることができた。

実施例２ 水ガラス８２を水２０？で希釈し、次に苛性ソーダ３２
を溶解し、更にほう酸８ｖを溶解した。

との溶液にチタニア２１、アルミナ３２、マグネシア１
２２をこの順に添加し、液温３０℃の水スラリーを調合
した。この水スラリーをめっき阻止剤として実施例１と
同様な処理をしたところ、実施例１と同様な完全な片面
亜鉛めっき鋼板を製造することができた。

実施例３ （１１） ２９０− 第１表に示しためつき阻止剤の組成、調合順序および調
合終了時温度でめっき阻止剤を調合し、これらの水スラ
リーの経時安定性、めっき阻止性、阻止塗膜上のＺｎ付
着防止性および阻止塗膜のはく離性等の特性を調査し、
その結果を同じく第１表に示した。

なお、第１表において、本発明の限定条件を満足してい
ない項目についてはアングラインを付し、調査結果の表
示は下記第２表の如くである。

第２表 （１３） 第１表から明らかな如く、本発明例は比較例にる。

本発明は上記実施例からも明らかな如く、片面めっき用
めっき阻止剤の調合順序と調合温度範囲を限定すること
によシ、めっき阻止剤の機能を有効に発揮し、安定して
すぐれた片面めっき鋼板を製造する効果をあげることが
できた。

なお、本発明を鋼板片面に溶融亜鉛めっきを施す場合に
ついて主として説明したが、本発明はＡｌ　１Ｚｎ　−
Ａｔ、　ａｎ　、　ＰｂあるいはＰｂ　−Ｓｎ等の溶融
めっきに広く応用できることは勿論である。

代理人　弁理士　中　路　武　雄 （１４）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　マグネシア、水ガラス、苛性ソーダ、はう酸、
   チタニアおよびアルミナを水に溶解ないし分散させた水
   スラリーを冷延鋼板の片面に塗布、乾燥後、該冷延鋼板
   を焼鈍し、溶融めっき浴中を通板めっきした後、めっき
   阻止剤をはく離して片面溶融めっき鋼板を製造する方法
   において、前記水に苛性ソーダ、はう酸、水ガラスもし
   くは水ガラス、苛性ソーダ、はう酸のいずれかの順序で
   溶解させる段階と、前記溶解液に前記マグネシア１．チ
   タニアおよびアルミナを任意の順序で添加し２に１〜６
   ０℃の温度範囲内で水スラリーを調合する段階と、を有
   して成ることを特徴とする片面めっき用めっき阻止剤の
   調合方法。