JPS60141790A - 鋼板用冷間圧延油 - Google Patents

鋼板用冷間圧延油

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JPS60141790A
JPS60141790A JP24789483A JP24789483A JPS60141790A JP S60141790 A JPS60141790 A JP S60141790A JP 24789483 A JP24789483 A JP 24789483A JP 24789483 A JP24789483 A JP 24789483A JP S60141790 A JPS60141790 A JP S60141790A
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JP
Japan
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oil
rolling
viscosity
friction
animal
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Application number
JP24789483A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kuwamoto
鍬本 紘
Shuichi Iwato
岩藤 秀一
Sakae Sonoda
園田 栄
Takashi Henmi
隆 辺見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Parkerizing Co Ltd
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鋼板の冷間圧延において、高圧延荷重の高速
圧延条件で連続鋳造に使用される鋼板用冷間圧延油に関
するものである。
(従来の技術) 冷間圧延油は鋼板を冷間圧延する際に、ワークロールと
被圧延材の間(以下ロールバイトと称する)にエマルジ
ョンの形で供給され、摩擦係数を低くして、圧延の際の
発熱、荷重を抑える役目を持っている。圧延油の基油は
、鉱油系と合成エステル系とパーム油、牛脂に代表され
る動植物油脂系の3系列に大きく分類される。鉱油系を
基油とするものは、油膜強度は劣るがバーンオフ性に優
れているために比較的仕上厚が厚くて、圧下率の低い材
料に用いられ、圧延後の洗浄工程を省略するいわゆるミ
ルクリーンプロセスに好適とされている。又合成エステ
ル系はバーンオフ性に優れかつ油膜強度もかなり強いの
で一般的に鉱油系に適量配合されてミルクリーンプロセ
スに使用されている。
一方、動植物油脂系は油膜の強度が強く、高圧延荷重高
速圧延の条件下においても、ロールバイ1〜に充分な油
膜を形成させ、優れた潤滑性能を発揮することが出来る
為、圧下率が高く、かつ高速で圧延される仕上厚0.4
mm以下の薄物の冷間圧延に好適とされている。これ等
の動植物油脂が優れた油膜強度とfllI滑性を有する
理由としては、基油を構成するものの分子量が大きく、
粘度が50℃で25cst以]:という高い値であるこ
と、吸着性に冨んでいることの他に、高級脂肪酸がある
程度含まれていること等があげられる。
近年、被圧延材料(冷延製品)の連続鋳造イヒが進み、
その90%以上がAβキルト連連続造材となっている。
これに伴って薄物鋼板、特にブリキ原板の圧延において
、ワークロールの平滑化摩擦減少(粗度摩擦)と、圧延
油の高過ぎる潤滑性能により、ロールバイトでの摩擦係
数が下り過ぎて、不安定スリップ現象が発生しはじめた
摩擦係数とロールバイト中の先進率の関係は第1図に示
したグラフの様になることが良く知られている。即ち摩
擦係数が低くなると先進率は小さくなる。摩擦係数が0
.01になると圧下率が35%位で先進率はOとなり、
スリップを生じる様になる。また発明者らが、へβキル
ト連続鋳造材(以下00月と称する)、インゴッI−鋳
造材(以下IC材と称する)、それぞれの圧延中に得ら
れる圧下刃、張力の値ど、その時の被圧延材料の変形抵
抗値からKARMANの微分方程式によって、摩擦係数
の変化を計紳すると、第2図に示したグラフの様になる
。これから、明らかに被圧延材が1C林の場合に比べて
CC材の場合の摩擦係数の低下が〒いことがわかる。
この理由はまだ明確ではないが、本発明者らの実験およ
び動植物基油の圧延油を使用した実圧延において、この
現象が1三として現われることから、次の様に整理でき
る。
(1)動植物油脂基油の代表的なものである牛脂(試演
1)と、低粘度エステル(試演2)とを下記表1の通り
の成分、試験機及び試験条件で比較すると牛脂の方が摩
擦係数が低く、摩擦面における流体潤滑領域の占める比
率が比較的高いことが理解できる(第3図参照)表1 0試験機:小型二段圧延1111WR100φx 13
0LIIIIIl3− 0試験条件:3パス圧延〈トータルリダクション65%
目票)圧延速度10mpm試験材5pcc−D 1,6
5 TX20.OWX 2001 m1ll工マルジヨ
ンC0NO3%、温度60℃、 流量1.5f!、/M I S WR粗度R2=0.8
um (Iメリー紙#120研摩)(2)CC材はIC
材と比べて基油中に含まれる高級脂肪酸との反応性が高
く高潤滑性をもった反応生成物でる鉄石けんを生成し易
い(第4図参照)。
(3)CC材の方がIC材より硬度が高い。
要するに、動植物油脂の持つ50℃で2508を以上と
言う高い粘度と反応生成物である高級脂肪酸の鉄石けん
の持つ高い粘性との相乗効果により摩擦面での金属接触
面積が減少し、流体潤滑領域が拡大され、粗度再生を伴
う大きな凝着摩耗が生じない。従ってロール研磨面の尖
端部の突起のみが消去され、結果として、ワークロール
表面の平滑化摩擦減少が促進され、CC材の方が摩擦係
数の低下が早いことにつながっているものと思われる。
4− ワークロール表面の平滑化摩擦減少により、前述の如く
不安定スリップを生じ易く、これによって惹き起される
張力変動を1〜リガーとしてヂャタリングを発生するこ
とがわかった。従ってワークロールを組替えて摩擦係数
の回復を図る必要がある。
これ笠の減少は、圧延能率を低下さぼるばかりでなく、
板厚不良などの異常や板破断が発生する欠点がある。
(発明の目的) 本発明はこれらの欠点を除去するためになされたもので
あって、ワークロールの摩擦によって生ずるスリップ及
びこれに誘起されるヂタリングを生じにククシ、且つ耐
ロール摩耗性が良好でロールバイト内の摩擦係数が安定
した鋼板用冷間圧延油を提供しようとするものである。
(発明の構成) 上記目的を達成するために本発明は、合成エステル、或
いは、これと動植物油脂との混合油を基油として用い、
この基油の粘度が50℃で15cst以下であり、これ
に中性型リン酸エステルを1〜10%をおよび/又は粉
末状固体潤滑剤を5〜20%添加することを特徴とする
鋼板用冷間圧延油であって、前記基油として用いる合成
エステルとしては、ステアリン酸メチルエステル、牛脂
脂肪酸メチルエステル、ステアリン酸オクヂルエステル
、牛脂脂肪酸オクチルエステル、ステアリン酸ブチルエ
ステル、ステアリン酸ネオペンチルグリコールエステル
、ヤシ油脂肪酸ネオペンチルグリコールエステル等が挙
げられる。これに動植物油脂として牛脂、バーム油、豚
脂、ヤシ油、なたね油等を添加しても良いが、混合物と
しての粘度が50℃で15cst以下であることが必須
条件である。粘度が15cstを超えると、実施例に見
られる如く、粗度摩擦が急激に増加する。
添加する中性型リン酸エステルは例えばトリクレジルフ
ォスフェート、トリスプロピルフェニルフォスフェート
、トリブチルフォスフエート、トリフェニルフォスファ
イト、1−リステアリルフオスファイト、ジラウリルハ
イドロジンフォスファイト、ジオレイルハイドロジンフ
ォスフアイ1−等である。その添加量は1〜10%であ
るが、好ましくは2〜7%である。添加量が1%未満の
時には第5図に示したように、実機と良くシシコレート
するシェル式四球試験のOK荷重が70K(1(実機に
おいて焼付きを生じない下限値)未満となり、実用に耐
えない。10%を越えると、そのOK荷重は飽和してし
まい、添加しただけの効果は得られない。
添加する固体潤滑剤としては、樹脂酸表面処理炭酸カル
シウム、シランカップリング表面処理炭酸カルシュウ、
含水珪酸カルシウム、極微細テフロン粉末、極微細ポリ
エチレン、メラシン・シアメル酸縮合物等が挙げられる
。その平均粒径は3μ以下が望ましい。3μを越えると
ロールバイトの入口でしごき取られて基油と一緒にロー
ルバイ1へ内に入りにくくなる。又その添加量は5〜2
0%であり、7〜15%が好ましい。第6図に示す如く
添加量が5%未満の場合にはシェル式四球試験のハ OK荷重が70K(1未満となり実用に耐えない。20
%を越えるとOK荷重は飽和してしまうと共に製7− 品の粘度が大幅に増加して作業上の取扱いが非常に困難
となる。
(作 用) 前述の如く、ワークロール表面の平滑化摩耗現象は基油
の高粘度と生成する高級脂肪酸の鉄石ケンの粘性との相
乗効果により、流体潤滑領域を拡大し、ロール研磨面の
尖端突起部の摩耗を起すことに起因しているが、本発明
は以下の述べる2つの面から耐平滑化摩耗性を向上させ
、ロールバイ1〜内の摩擦係数の安定した圧延を図るも
のである。
〈1)基油の粘度を下げることにより、境界潤滑領域を
拡大し、尖端突起摩耗を防ぎ粘度の再生を促す。
(2)境界潤滑領域の拡大により、焼付きが生じ易くな
るので、摩擦面で必要最小限度に反応する中性型リン酸
エステルや、金属同志の直接接触を防止する微細な粉末
状潤滑剤の添加によりこれをカバーする。
以下に本発明品の実施例を比較例と共に示す。
実施例1・・・耐ロール摩擦性の評価 8− Qり で−Cつ 〒−0 (D″J ″) −♀ 於 窯 寸(’Jcoeq− パ Cつ Φ 0 Φ C) デー 〇 −−嘘の cyb、−、υ −言 ω♀ 8の −の トド I+/)P−〇 ΦN++/)−のト の+′+ υ −ロ 奪 マゝ 0 − こ ば −N の −N 〈 (NP−C”) − 一ト の − ,2H 1トさ→ L へ区 ご1.l−1へ 1 Wl−111?H日八 8〕 \ 0象) 八 Lベロ ρへ Δ へ も七什) 岬く ” H1口七(蒙う 鄭\ I八も+Lへ L目へ 諒コ +1−Hi、lΔ Y惰象 周 G’k 六e−N騎々 (2)試験方法 ■試験機 大型チムケン試験機 ■リングブロック 0リング(圧延ロール想定) 62mmφX 1911
1111W材質:5UJ2 (HV: 800) 粗さ:RZ=1.8〜2.2μm (C方向)0ブロツ
ク(被圧延材) 実機冷延途中材(CC材、加工度約50%)■試験条件 Oリング回転数 eoorpm O荷重 45K(1 0時間 3時間 0エマルジヨン 濃度5%、温度60℃(3)評価 試験前後のリングの表面粗さくRZ C方向)を測定し
、粗度の低下量で測定する。
試験結果を第7図に示す。本発明品は比較例の粘度の高
い圧延油に比較して、リング表面の粗度低下が少く、耐
ロール摩擦性に優れる圧延油であることがわかる。比較
例10もリング表面の粗度低下が少ないが、実施例2に
示す如く、極圧性に劣り、薄物用冷間圧延には実用に耐
えない。
実施例2・・・極圧性の評価 (1)供試演 実施例1と同じ (2)試験方法 a試験機 シェル式四球試験機 す試験条件 ■マルジ」ン瀧度 5%、温度60℃、OK荷重(Kg
、焼付きを生じない最大荷重)を測定する。
試験結果を次表に示す。
本発明品はOK荷重がいずれも70K(1以上あり、実
機における薄物圧延の場合の耐焼付性に充分優れている
。比較例の12.13.15.16.17.18、も1
1− 〇Kvi重は70KO以上あるが、これ等は実施例1に
示す如くリングの表面粘度の低下量が大きく、実用に供
せない。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の鋼板用冷間圧延油は合成
エステルまたはこれと動植物油脂との混合油を基油とし
て、これに中性型リン酸エステルを1〜10%および/
または粉末状固体潤滑剤を5〜20%添加することによ
り、CC材圧延時のワークロールの耐粗度摩擦性に優れ
ることになり、薄物鋼板の冷間圧延においてスリップや
チャタリングが防止出来、生産性が著しく向上すると云
う優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は鋼板圧延における摩擦係数とロールバイト中の
先進率の関係を示すグラフ、第2図は被圧延月利の圧延
中に得られる圧下刃及び張力の値と、変形抵抗値から得
られた摩擦係数の変化を示すグラフ、第3図は牛脂と低
粘度エステルとの摩擦係数を示すグラフ、第4図は基油
中において12− CC材とIC材との鉄石ケンの生成状態を示すグラフ、
第5図は中性型リン酸エステルの添加量とシェル四球O
K荷重との関係を示すグラフ、第6図は固体潤滑剤の添
加量とシェル四球OK荷重との関係を示寸グラフ、第7
図は本発明品と比較例との試験結果を示すグラフである
。 特許出願人 日本鋼管株式会社 同 日本パー力ライジング株式会社 豐嘱4暮ユ ・*:晰イ寥 第5図 十−臣惜1ル勾Lニス省しe%”′和・;□;[;□’
 (’/、)〔ロイ本5喝瑚イe1ノドカー! (0ん
)第1頁の続き ■Int、C1,’ 識別記号 庁内整理番号手続補正
書 昭和59年ノρ月2日 1、事件の表示 昭和58年 特許願 第217894号2、発明の名称 鋼板用冷間圧延油 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 名 称 日本鋼管株式会社 ばか1名 4、代理人 5、補正命令の日イ] 自発補正 6、補正の対象 7、補正の内容 (1)願書中、発明者の住所の振り仮名と氏名のり仮名
を別紙のとd3り訂正する。 (2)明l1ll書全文を別紙のとおり訂正する。 (3)図面中、第1図を別紙のとおり訂正する。 以上 明 細 書 1、発明の名称 鋼板用冷間圧延油 2、特許請求の範囲 合成エステルまたはこれと動植物油脂との混合油を基油
として用い、この基油の粘度が50℃で1scst以下
であり、これに中性型リン酸エステルを1〜10%およ
び/または粉末状固体潤滑剤を5〜20%添加すること
を特徴とする鋼板用冷間圧延油。 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は、鋼板の冷間圧延において、高圧下率での高速
圧延を行う場合に使用される鋼板用冷間圧延油に関する
ものである。 (従来の技術) 冷間圧延油は鋼板を冷間圧延する際に、ワークロールと
被圧延材の間(以下ロールバイトと称する)にエマルジ
ョンの形で供給され、摩擦係数を 1− 低くして、圧延の際の発熱、荷重を抑える役目を持って
いる。圧延油の基油は、鉱油系と合成エステル系とパー
ム油、牛脂に代表される動植物油脂系の3系列に大きく
分類される。鉱油系を基油とするものは、油膜強度は劣
るがバーンオフ性に優れているために比較的仕上厚が厚
くて、圧下率の低い月料に用いられ、圧延後の洗浄■稈
を省略するいわゆるミルクリーンプロセスに好適とされ
ている。又合成エステル系はバーンオフ性に優れかつ油
膜強度もかなり強いので一般的に鉱油系に適量配合され
てミルクリーンプロセスに使用されている。 一方、動植物油脂系は油膜の強度が強く、高圧延荷重、
高速圧延の条件下においても、ロールバイ]・に充分な
油膜を形成させ、優れた潤滑性能を発揮することが出来
る為、圧下率が高く、かつ高速で圧延される仕−ヒ厚0
.4mm以下の薄物の冷間圧延に好適とされている。こ
れ等の動植物油脂が優れた油膜強度と潤滑性を有する理
由としては、基油を構成するものの分子量が大きく、粘
度が50℃で25C3t以上という高い値であること、
吸着性に富んでいることの他に、高級脂肪酸がある程度
含まれていること等があげられる。 近年、被圧延材料(冷延製品)の連続鋳造化が進み、そ
の90%以上がへβギルド連続鋳造材となっている。こ
れに伴って薄物鋼板、特にブリキ原板の圧延において、
ワークロールの平滑化摩耗現象(粗度摩耗)と、圧延油
の高過ぎる潤滑性能により、ロールバイトでの摩擦係数
が下がり過ぎて、不安定スリップ現象が発生しはじめた
。 摩擦係数及び圧下率とロールバイト中の先進率との関係
は第1図に示したグラフの様になることが良く知られて
いる。即ち摩擦係数が低くなると先進率は小さくなる。 摩擦係数が0.01になると圧下率が35%位で先進率
はOとなり、スリップを生じる様になる。また発明者ら
が、Anキルト連続鋳造材(以下CC材と称する)、イ
ンゴット鋳造材(以下IC材と称する)、それぞれの圧
延中に得られる圧下刃、張力の値と、その時の被圧延材
料の変形抵抗値からKARMANの微分方程式によって
、摩擦係数の変化を計算すると、第2図に示したグラフ
の様になる。これから、明らかに被圧延材がIC材の場
合に比べてCC材の場合の摩擦係数の低下が速いことが
わかる。 この理由はまだ明確ではないが、本発明者らの実験およ
び動植物基油の圧延油を使用した実圧延において、この
現象が主として現れることから、次の様に整理できる。 (1)動植物油脂基油の代表的なものである牛脂(試演
1)と、低粘度エステル(試演2)とを下記表1の通り
の成分、試験機及び試験条件で比較すると牛脂の方が摩
擦係数が低く、摩擦面における流体潤滑領域の占める比
率が比較的高いことが理解できる(第3図参照)0試験
機:小型二段圧延機WR100φx 1301mtn0
試験条件:3パス圧延(トータルリダクション65%目
標)圧延速度10mpm試験材5pcc−01,65T
 X20.0WX 200i tlllll工?ルジフ
ン濃度5%、温度60℃、 流量1.5℃/min WR粗度R7−0,8μm (
エメリー紙#120研摩)(2>CC材はIC材と比べ
て基油中に含まれる高級脂肪酸との反応性が高く(第4
図参照)高潤滑性をもった反応生成物である鉄石けんを
生成し易い。 (3)CC材の方がIC材より硬度が高い。 要するに、動植物油脂の持つ50℃で25cst以上と
言う高い粘度と反応生成物である高級脂肪酸の鉄石けん
の持つ高い粘性との相乗効果により摩擦面での金属接触
面積が減少し、流体潤滑領域が拡大され、粗度再生を伴
う大きな凝着摩耗が生じない。従ってロール研磨面の尖
端部の突起のみが消去され、結果として、ワークロール
表面の平滑化摩耗現象が促進され、CC材の方が摩擦係
数の低下が速いことにつながっているものと思われる。 ワークロール表面の平滑化摩耗現象により、前述の如く
不安定スリップを生じ易く、これによって惹き起こされ
る張力変動をトリガーとしてチャタリングを発生するこ
とがわかった。従ってワークロールを組替えて摩擦係数
の回復を図る必要かある。これ等の現象は、圧延能率を
低下させるばかってなく、板厚不良などの異常や板破断
が発生する欠点がある。 (発明の目的〉 本発明はこれらの欠点を除去するためになされたちので
あって、ワークロールの摩耗によって生ずるスリップ及
びこれに誘起されるチャタリングを生しにククシ、且つ
耐ロール摩耗性が良好でロールバイト内の摩擦係数が安
定した鋼板用冷間圧延油を提供しようとするものである
。 (発明の構成) 上記目的を達成するために本発明は、合成エステル、或
いは、これと動植物油脂との混合油を基油として用い、
この基油の粘度が50℃で15cst以 ・)下であり
、これに中性型リン酸エステルを1〜10b− %をおよび/又は粉末状固体潤滑剤を5〜20%添加す
ることを特徴とする鋼板用冷間圧延油であって、前記基
油として用いる合成エステルとしては、ステアリン酸メ
チルエステル、牛脂脂肪酸メチルエステル、ステアリン
酸オクチルエステル、牛脂脂肪酸オクチルエステル、ス
テアリン酸ブチルエステル、ステアリン酸ネオペンチル
グリコールエステル、ヤシ油脂肪酸ネオペンチルグリコ
ールエステル等が挙げられる。これに動植物油脂として
牛脂、パーム油、豚脂、ヤシ油、なたね油等を添加して
も良いが、混合物としての粘度が50℃で15cst以
下であることが必須条件である。粘度が15cstを超
えると、実施例に見られる如く、粗度摩耗が急激に増加
する。 添加する中性型リン酸エステルは例えばトリクレジルフ
ォスフェート、トリスプロピルフェニルフォスフェート
、トリブチルフォスフェート、トリフェニルフォスファ
イト、トリステアリルフォスファイト、ジラウリルハイ
ドロジンフォスファイト、ジオレイルハイドロジンフォ
スファイト等6− である。その添加量は1〜10%であるが、好ましくは
2〜7%である。添加量が1%未満の時には第5図に示
したように、実機と良くシミュレートするシェル式四球
試験のOK荷重が70KO(実機において焼付きを生じ
ない下限値)未満となり、実用に耐えない。10%を越
えると、そのOK荷重は飽和してしまい、添加しただけ
の効果は得られない。 添加する固体潤滑剤としては、樹脂酸表面処理炭酸カル
シウム、シランカップリング表面処理炭酸カルシュウ、
含水珪酸カルシウム、極微細テフロン粉末、極微細ポリ
エチレン、メラミン・シアヌル酸綜合物等が挙げられる
。その平均粒径は3μ以下が望ましい。3μを越えると
ロールバイトの入口でしごき取られて基油と一緒にロー
ルバイト内に入りにく(なる。又その添加量は5〜20
%であり、7〜15%が好ましい。第6図に示す如く添
加量が5%未満の場合にはシェル式四球試験のOK荷重
が701((]未満となり実用に耐えない。20%を越
えるとOK荷重は飽和してしまうと共に製品の粘度が大
幅に増加して作業上の取扱いが非常に回動となる。 (作 用) 前述の如く、ワークロール表面の平滑化摩耗現象は基油
の高粘度と生成する高級脂肪酸の鉄石ケンの粘性との相
乗効采により、流体温潤領域を拡大し、ロール研磨面の
尖端突起部の摩耗を起こすことに起因しているが、本発
明は以下に述べる2つの面から耐平滑化摩耗性を向上さ
せ、ロールバイト内の摩擦係数の安定した圧延を図るも
のである。 (1)基油の粘度を下げることにより、境界潤滑領域を
拡大し、尖端突起摩耗を防ぎ粗度の再生を促す。 (2)境界潤滑領域の拡大により、焼付きが生じ易くな
るので、摩擦面で必要最小限度に反応づる中性型リン酸
エステルや、金属同志の直接接触を防止する微細な粉末
状潤滑剤の添加によりこれをカバーする。 以下に本発明品の実施例を比較例と共に示す。 実施例1・・・耐ロール摩耗性の評価 9− −1(J− (2)試験方法 ■試験機 大型チムケン試験機 ■リングブロック Oリング(圧延ロール想定)62IllIllφx 1
9mmW材質:5UJ2(t−IV〒800) 粗さ: Rz = 1.8〜2.2μm (C方向)0
ブロツク(被圧延材) 実機冷延途中材(CCU、加1丁度約50%)■試験条
件 Oリング回転数 600rllII11O荷重 45K
(1 (ヘルツ圧18.2に!+ /mn+2)0時間 3時
間 0エマルジヨン 濃度5%、温度60℃(3)評価 試験前後のリングの表面粗さくRz C方向)を測定し
、粗度の低下量で判定する。 試験結果を第7図に示す。本発明品は比較例の粘度の高
い圧延油に比較して、リング表面の粗度低下が少なく、
耐ロール摩耗性に優11− れる圧延油であることがわかる。比較例11もリング表
面の粗度低下が少ないが、実施例2に示す如く、極圧性
に劣り、薄物用冷間圧延には実用に耐えない。 実施例2・・・極圧性の評価 (1)供試演 実施例1と同じ (2)試験方法 a試験機 シェル式四球試験機 す試験条件 エマルジョン濃度 5%、温度60℃、OK動荷重Ko
 、焼付きを生じない最大荷重)を測定する。 試験結果を次表に示す。 ヒ 本発明品はOK動荷重いずれも70K(]以上あり、実
機における薄物圧延の場合の耐焼付性に充分優−19− れている。比較例の12.13.15.16.17.1
B、もOK荷重は70KO以上あるが、これ等は実施例
1に示す如くリングの表面粗度の低下量が大きく、実用
に供Iない。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明の鋼板用冷間圧延油は合成
エステルまたはこれと動植物油脂との混合油を基油とし
て、これに中性型リン酸エステルを1〜10%および/
または粉末状固体潤滑剤を5〜20%添加することによ
り、CC材圧延時のワークロールの耐粗度摩耗性に優れ
ることになり、薄物鋼板の冷間圧延においてスリップや
ヂャタリングが防止出来、生産性が著しく向上すると云
う優れた効果を奏するものである。 4、図面の簡単な説明 第1図は鋼板圧延にお1プる摩擦係数及び圧下率とロー
ルバイト中の先進率との関係を示すグラフ、第2図は圧
延時の摩擦係数の変化を示すグラフ、第3図は牛脂と低
粘度エステルとの摩擦係数を示すグラフ、第4図は脂肪
酸とCC材及びIC材との反応性を示すグラフ、第5図
は中性型リン酸エステルの添加量とシェル四球OK荷重
との関係を示すグラフ、第6図は固体潤滑剤の添加量と
シェル四球OK荷重との関係を示すグラフ、第7図は本
発明品と比較例との試験結果を示すグラフである。 特許出願人 日本鋼管株式会社 同 日本パー力ライジング株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 合成エステルまたはこれと動植物油脂との混合油を基油
    として用い、この基油の粘度が50℃で15cst以下
    であり、これに中性型リン酸エステルを1〜10%およ
    び/または粉末状固体潤滑剤を5〜20%添加すること
    を特徴とする鋼板用冷間圧延油。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10273688A (ja) * 1997-03-28 1998-10-13 Kyodo Yushi Kk ステンレス鋼板用水溶性冷間圧延油剤及び圧延方法
WO2003097774A1 (fr) * 2002-05-15 2003-11-27 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Composition d'huile destinee au laminage a froid

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