JPS6014044B2 - クチナシ黄色色素の精製法 - Google Patents

クチナシ黄色色素の精製法

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JPS6014044B2
JPS6014044B2 JP12549181A JP12549181A JPS6014044B2 JP S6014044 B2 JPS6014044 B2 JP S6014044B2 JP 12549181 A JP12549181 A JP 12549181A JP 12549181 A JP12549181 A JP 12549181A JP S6014044 B2 JPS6014044 B2 JP S6014044B2
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孝 冨金原
敏夫 柏木
隆久 手塚
三郎 鈴木
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SEIKOO KEMIKARU KK
SHIKAMITSU HONSHA KK
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SEIKOO KEMIKARU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、クチナシ果実から水または水溶性の溶剤を介
して抽出した黄色色素溶液から、緑変させる物質及びく
すんだ色に色変化させる物質の両者を除去し、以つて、
極めて良好なるクチナシ黄色色素を得ることが許容化さ
れるように成したことを特徴とするクチナシ黄色色素の
精製法に関するものである。
クチナシ果実から得られる黄色色素は、日本、台湾、米
国等多くの国々で食品分野の色素として広く利用されて
おり、我国に於ては特に中華めんの着色用として盛んに
使用されている。
処で、該色素を用いた中華めんがいまし‘ギ緑変するこ
とがあり、この原因について追求が行なわれた結果、例
えば特公昭52−13971号公報等に示されている如
く、その原因物質はィリドィド配糖体(ゼニポサィド)
であることが現在確認されている。一方、発明者らは、
緑変の原因がクチナシ果実の新鮮度にも影響されるので
はないかと推測し、次のような実験を行なった。まず、
収穫されたばかりの新鮮なクチナシ果実と、年を越して
夏を過ぎた前年度の古いクチナシ果実とを用い、それぞ
れ同様の方法で黄色色素を製造し、これらを用いた二通
りのめんを作ってその緑変試験を行なった処、新鮮なク
チナシ果実のものは緑変を起さないが、古いクチナシ果
実のものは緑変を起すことが確認された。
元来、クチナシの黄色色素は混合物であり、これの吸収
曲線を見ると、23紬仇に最大吸収をもつィリドィド配
糖体(ゼニポサィド)、32郎肌に最大吸収をもつポリ
フヱノール(クロロゲン酸)、および44仇肌に最大吸
収をもつ黄色色素物質(クロシン、、クロセチン)の三
つの成分からなっていることが判明する。
上述した実験に使用した両色素液の吸収曲線をとり、上
記の三成分の各変化を調べたところ、クロシン、クロセ
チンの含度に量的変化がみられ、古いクチナシのものは
この成分が半分以下に減少していることが知れ、他の二
つの成分には量的変化が起っていないことが知れた。こ
の結果から、めんを緑変させる原因はィリドィド配糖体
にあり(黄色色素物質であるクロシン、クロセチンの減
少に依りイリドイド配糖体の相対的増化に塞き緑変が生
じたことは上記実験により明らかである。)、また、く
すんだ色にするクロロゲン酸もめんの変色の原因となる
ように推察される。そこで、イリドイド配糖体やクロロ
ゲン酸を除去する方法について以下のような試験研究を
行ない、この結果に基き本発明を完成させたものである
。 *クチナシ黄色色素を、無
極性にして多孔性の重合体樹脂(三菱化成製、ダイヤイ
オンHP−20)と、ポリフヱノールだけを吸着するポ
リアミド樹脂(和光純華製、C一200)を用い、カラ
ムクロマトグラフイーによって三区分、即ち、23紬肌
に最大吸収を有するィリドイド館糖体区分、32釦凧に
最大吸収を有するクロロゲン酸区分、および44触れに
最大吸収を有するクロシン、クロセチン区分の三区分に
分け、それぞれを用いて以下のように中華めんの緑変テ
ストを行なった。但、中華めんには通常「かん水」を用
いているが、本試験においては非アルカリ化のために緑
変に要する時間の短縮化と反応の敏感化を図るために「
かん水」不添加の中華めんを使用して以下のような試験
を行なった。使用中華めんの原料配分は、小麦70%、
水30%で、上記の三区分の色素の使用量をそれぞれO
D値で2.0/夕とし、これを加えて充分に練りあげ、
370の陣温槽に2独特間放置したのちの変色状態を試
験した。その結果、ィリドィド配糖体区分は明らかに緑
変し、クロロゲン酸区分は緑変現象は起らないが黄色が
くすんだ黄色になり、クロシン、クロセチン区分だけが
全く変色が起らないで鮮明な黄色を保っていた。
なお、色差計で測定した結果は下記表−1に示す通りで
ある。表−1 これに依り、イリドィド配糖体とポリフェノール(クロ
ロゲン酸)が変色作用を奏することが確認され、本発明
はこれらの物質を除去するように成したことを特徴とす
るものである。
以下、本発明の具体的実施例を詳述する。
実施例 1 色価3300、2*が机(ィリドィド配糖体)/44仇
仇(クロシン、クロセチン)の比が1.59のクチナシ
抽出液60夕をとり、これを約三倍にうすめると共に、
ハイフロスーパーセルでろ過し、そのろ過液をダイヤイ
オンHP−20を50タ充填したカラム(3×15仇)
を通すことに依りクチナシ抽出液中の色素類を吸着させ
、このカラムを100肌の蒸溜水で洗浄したのち、15
%(wt)エタノール200松‘を通してィリドィド配
糖体を溶出させてこれを取除き、然る後、95%(wt
)エタノール200泌で、クロシン、クロセチンとポリ
フエノールの混合物を溶解して回収し、回収液を蒸溜し
てアルコール分を取除くことに依り精製色素液50夕を
得た。
得られた色素液の色価は滋00で、2磯ぬれ(ィリドィ
ド配糖体)/44仇の(クロシン、クロセチン)の比は
0.36であり、この比の小さいもの程ィリドィド配糖
体が少ないことを意味し、従って、ィリドィド配糖体(
2茂が凧)が除かれていることが分る。
なお、クロシン、クロセチンの回収率を計算すると処.
1%であった。この結果を図示したものが第2図A及び
Bである。実施例 2 実施例1において用いたものと同じクチナシ抽出色素液
を60夕とり、実施例1と同様な処理を施した後に、ポ
リアミドC一200を20タ充填したカラムを通すこと
に依り色素液中のポリフェノールだけを吸着させてこれ
を除き、残りの色素類を回収した。
クロシン、クロセチンの回収率を計算すると斑.7%で
あった。この結果を図示したものが第1図A及びBであ
る。下記する二つの実施例は、実施例1および実施例2
の方法を組合せて、精製効果を高めた方法である。
実施例 3 実施例1において用いたものと同じクチナシ抽出色素液
に対し、まず実施例2の処理を行なうことに依り、色素
液中からポリフェノールだけを除いた色素液を得る。
次に、該色素液を、実施例1の方法に従ってHP一20
のカラムを通すと共に15%(wt)エタノールでィリ
ドィド配糖体を溶出除去し、然る後、95%(M)ェタ
/ールで、クロシン、クロセチンを溶解港出して精製色
素液を得た。得られた精製色素液は、クロシン、クロセ
チンの回収率がC−200によるものは聡.7%、HP
−20によるものは99.5%であり、結局、通算する
と88%(88.7%×99.5%)となった。
なお、この結果を図示したものは第1図A及至Cである
。実施例 4 実施例1において用いたものと同じクチナシ抽出色素液
に対し、まず、実施例1の処理を行なうことに依り、色
素液中からイリドイド配糖体を除いた色素液を得る。
この色素液から蒸溜によってエタノールを除く。この液
を用いて、実施例2に従ってC一200のカラムを通す
ことに依りボリフェノールを除いた色素精製液を得た。
この方法に依るクロシン、クロセチンの回収率は、HP
一20によるものは弘.1%、C一200によるものは
87%であり、結局、通算すると82%(94.1%×
87%)となった。この結果を図示したものは第2図A
乃至Cである。本発明は、クチナシ果実より水または水
溶性の溶剤で抽出された黄色色素物を原料とし、二つの
性質の異なった樹脂を用いて原料色素を精製する方法に
係るものである。
即ち、原料とする色素物が良質な場合(例えば新鮮なク
チナシ果実を用いた場合)は、HP一20だけを用いる
ことにより緑変を起さない精製色素が得られる。しかし
、原料とする色素物が良質でない場合(例えば古いクチ
ナシ果実を用いた場合)は、C−200の樹脂を前処理
または後処理として用いないと、緑変が生じない色素の
精製結果は保障できないものである。上記の関係を前記
第1乃至第4実施例の結果を示す第1図及び第2図によ
り説明すれば次の通りである。第2図Aは原料のクチナ
シ色素液の吸収曲線を示し、第2図Bは樹脂としてHP
−20を用いて前記実施例1の方法により精製して得ら
れた色素の吸収曲線であり、第2図Aにおいては2×ぬ
れに最大吸収を示すイリドィド配糖体が明らかに存在し
ているが、同図Bにおいては2災ぬれのピークはみられ
ない。
これは緑変の原因となるィリドィド配糖体が除去された
ことを示している。第1図Aは原料クチナシ色素液の吸
収曲線を示し、第1図Bは樹脂としてC−200を用い
て上記実施例2の方法により精製して得られた色素の吸
収曲線を示し、同図Aにおいては32則のに最大吸収を
示すクロロゲン酸のピークが明らかに確認されるが、同
図8においてはこのピークが減少していることが示され
ている。
この物質は先に説明したように緑変物質ではないが、ク
チナシ黄色色素(クロシン、クロセチン)の鮮明な黄色
にくすみを与える物質である。第1図Cは前記実施例3
の方法により、まずC一200の樹脂で前処理し、次に
HP−20の樹脂で処理した色素の吸収曲線を示したも
のであり、一方、第1図Aは原料色素液、同図BはC一
200のみに依る処理後の各吸収曲線を示したものであ
り、従って、第1図Cでわかるように、23袖肌および
32則机で吸収を示すィリドィド配糖体およびクロロゲ
ン酸が実施例3の方法により除かれたことを如実に示し
ている。
第2図Cは前記実施例4の方法により、まずHP−20
の樹脂で前処理し、次にC−200の樹脂で処理した色
素の吸収曲線を示したものであり、一方、第2図Aは原
料色素液、同図BはHP−20のみに依る処理後の各吸
収曲線を示したものであり、従って、第2図Cでわかる
ように23紬肌および32別爪で吸収を示すィリドイド
配糖体およびクロロゲン酸が実施例4の方法により除か
れたことを如実に示している。
以上詳述した本発明に依れば、緑変させる物質及びくす
んだ色に色変化させる物質の両者を除去することに依り
、極めてすぐれたクチナシ黄色色素を提供することがで
きるから、色素精製方法としてその利用価値はとみに高
い。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に依る色素精製作用の説明用
たる吸収曲線のグラフである。 第1図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 クチナシ果実から水または水溶性の溶剤を介して抽
    出した黄色色素溶液を、ポリアミドの如きポリフエノー
    ルのみを吸着する樹脂を通すことに依り、くすんだ色に
    色変化させる因たるポリフエノールを除去した色素液を
    得、然る後、該色素液を無極性の多孔性重合体樹脂を通
    すことに依り残存色素を吸着させ、該吸着された残存色
    素を水およびアルコールで分別溶出させることに依り、
    緑変の因たるイリドイド配糖体を除去することを特徴と
    するクチナシ黄色色素の精製法。 2 クチナシ果実から水または水溶性の溶剤を介して抽
    出した黄色色素溶液を、無極性の多孔性重合体樹脂を通
    すことに依り黄色色素を吸着させ、該黄色色素を水およ
    びアルコールで分別溶出させることに依り、緑変の因た
    るイリドイド配糖体を除去した色素液を得、然る後、該
    色素を濃縮してアルコールを除去すると共に、ポリアミ
    ドの如きポリフエノールのみを吸着する樹脂を通すこと
    に依り、くすんだ色に色変化させる因たるポリフエノー
    ルを除去することを特徴とするクチナシ黄色色素の精製
    法。
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