JPS6014015Y2 - 動圧形流体磁気軸受 - Google Patents

動圧形流体磁気軸受

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JPS6014015Y2
JPS6014015Y2 JP15496879U JP15496879U JPS6014015Y2 JP S6014015 Y2 JPS6014015 Y2 JP S6014015Y2 JP 15496879 U JP15496879 U JP 15496879U JP 15496879 U JP15496879 U JP 15496879U JP S6014015 Y2 JPS6014015 Y2 JP S6014015Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、動圧形流体磁気軸受に関し、特に、ハウジ
ングと該ハウジングに動圧形軸受を介して軸支された軸
体との軸受部材の対向面に、スラスト荷重とラジアル荷
重の双方が受けられる凹状と凸状の受面を軸方向中心線
上に形成し、これらの軸受部材は軸方向の磁界をもつ永
久磁石を用いて一方の軸受部材の受面の軸方向の重なり
長さが、他方の軸受部材の軸方向長さの40%以下とな
るように同一磁極の端側を相互に対向させて重ね合わす
ことにより、軸受部材相互の磁気的反発力を軸方向と半
径方向の双方に有効に作動させて、起動時と減速時にお
ける軸受部材の摩擦抵抗を極微小に抑制するとともに、
ラジアル荷重とスラスト荷重の双方の荷重が受けられる
ようにしたものである。
従来、動圧形の気体軸受は、高速回転低トルクを必要と
する各種の小形機器の軸受として用いられており、起動
時と減速時における軸受部材の間の流体圧力を高くする
ために種々の試みがなされている。
たとえば、気体軸受に磁気軸受の原理を応用して、気体
軸受本体を取り囲む永久磁石と、該軸受本体を軸支する
対向軸受本体の中に配設した永久磁石とによって補助軸
受を構成したものが提案されている(特開昭53〜88
442号公報参照)。
しかしながら、このような従来構造のものにあっては、
動圧を発生すべき軸受本体と対向軸受本体とは別個に補
助軸受を設ける必要があるため、構造力状型かつ複雑と
なり、また、気体軸受の内に補助軸受を配設したもので
は補助軸受が占める面積によって動圧軸受としての機能
が低下する欠点があり、さらに、補助軸受の磁界が軸方
向または半径方向の何れか一方にのみ形成されているた
め、磁界と直交する方向の磁力が不安定となって回転時
における調心性が悪化し、回転精度が低下するという問
題点があった。
また、軸受の受けられる負荷についても、従来構造のも
のでは、ラジアル荷重とスラスト荷重の何れか一方の負
荷しか受けられないため、これら双方の負荷を併せて受
けさせるためには、さらに構造が複雑となって生産コス
トが高価となる等の問題があった。
この考案は、上記のような問題点に着目してなされたも
ので、この考案の目的は、動圧形流体軸受の軸受部材を
軸方向の磁界をもつ永久磁石として同磁極の端側を対向
させ、その対向面を軸方向中心線上に重ね合せてそれぞ
れ凹状と凸状の受面を形成することにより、簡単な構造
でコンバクな動圧形流体磁気軸受を提供することにあり
、また、この考案の目的は、受面の軸方向の重なり長さ
を規制して軸受部材の磁気的反発力を有効に作動させる
ようにすることにあり、また、この考案の目的は、ラジ
アル荷重とスラスト荷重の双方の荷重が受けられる動圧
形流体磁気軸受を提供することにあり、さらに、この考
案の目的は、起動時と減速時における軸受部材の摩擦抵
抗を極微小として、起動および減速トルクを低下させる
ことにあり、さらにまた、この考案の目的は、動圧形流
体軸受の回転精度を高くすることにある。
この考案は、かかる問題を解決する目的のために、例え
ば図示する実施例のように、ハウジング1と軸体2とに
それぞれ対向させて固着した軸受部材3,4を介して該
ハウジング1と軸体2との何れか一方が回転する軸受に
おいて、前記軸受部材3,4は軸方向の磁界をもった永
久磁石であって同一磁極の端側か互いに対向し、何れか
一方の軸受部材の対向面には凹状の受面3e、3fを有
し7、他方の軸受部材の対向面には凸状の受面4e、4
fを有し、かつ、前記それぞれの受面が軸方向中心線上
で重なり合うように形成されており、一方の軸受の受面
の軸方向の重なりの長さ13.14が、他方の軸受部材
の軸方向長さI−’it L4の40%以下となってお
り、かつ、前記軸受部材2゜3の何れか一方の受面に動
圧発生用の凹溝5が形成されていることを特徴とする、
動圧形流体磁気軸受を提供する。
この考案においては、軸受部材の軸受面を、軸方向に凹
凸重ね合わせるようにして組合せであるので、ラジアル
方向とスラスト方向との双方に軸承することができるの
みならず、種々実験の結果によって、一方の軸受の受面
の軸方向の重なりの長さが、他方の軸受部材の軸方向長
さの40%以下としたので、異磁極の作用がその軸受面
に影響することなく、磁気的反発力の作用が、軸方向と
半径方向との双方に安定して確実に働く。
以下、この考案の実施例について図面を参照して詳述す
る。
まず、第1図ないし第3図に示した軸貫通型軸受の実施
例について説明する。
第1図において、符号1はハウジング、2は該ハウジン
グ1を貫通させて設けた軸体であり、ハウジング1の内
周面と軸体2の外周面には、それぞれ軸受部材3と軸受
部材4とが固着して設けられ、軸体2は該軸受部材3,
4を介してハウジング1に回転可能に軸支されている。
ハウジング1側の軸受部材3には、一方の端面3aから
軸体2の外径よりやや大きい内径をもつ内周面3bが軸
方向に一定の長さで形成され、この内周面3bの軸方向
一端から半径方向外側に適宜の長さをもった段面3cを
形成し、該段面3cと他方の端面3dとの間には、軸方
向中心線に対して適宜の勾配で傾斜した円錐面3eが形
成されている。
かくして、該軸受部材3には、前記段面3cと円錐面3
eとにより軸方向中心線に対して左右対称の円錐台形面
が凹状をなして設けられる。
軸体2側の軸受部材4は、一方の端面4aの外径が、前
記ハウジング1側の軸受部材3の端面3dのそれよりも
やや小さく形成され、軸方向に一定の長さをもった外周
面4bの軸方向一端から半径方向内側に、前記ハウジン
グ1側の軸受部材3の端面3dの内周縁の半径方向長さ
より小さい長さをもった段面4cを形成し、他方の端面
4dは前記ハウジング1側の軸受部材3の段面3cの半
径方向長さより小さい長さに形成して、該端面4dと前
記段面4Cとの間に前記ハウジング1側の軸受部材3の
円錐面3eと同一の勾配で軸方向中心線に対して傾斜し
た円錐面4eを形成する。
かくして、軸体2側の軸受部材4にも、前記端面4dと
円錐面4eとにより軸方向中心線に対して左右対称の円
錐台形面が凸状をなして設けられる。
しかして、軸体2側の軸受部材4の端面4dと段面4c
との間の軸方向の長さ14は、ハウジング1側の軸受部
材3の段面3cと端面3dとの間の軸方向の長さ13と
ほぼ等しくしである。
したがって、各軸受部材3.4の断面形状を上記のよう
に形成することにより、ハウジング1側の軸受部材3の
段面3c。
円錐面3es端面3dに、軸体2側の軸受部材4の端面
4d、円錐面4 e %段面4cがそれぞれ相互に対向
して双方の円錐台形面が軸方向中心線上で重なり合った
状態に置かれることになる。
そして、これらの対向面における円錐台形面相互間の関
係は、一方の軸受部材の円錐台形面が軸方向に重なり合
う長さが、他方の軸受部材の軸方向の長さの40%以下
となるように規制されている。
すなわち、ハウジング1側の軸受部材3の円錐台形面の
軸方向の重なり長さ13は、軸体2側の軸受部材4の軸
方向長さL4の40%以下であり、軸体2側の軸受部材
4の円錐台形面の軸方向の重なり長さ1、は、ハウジン
グ1側の軸受部材3の軸方向長さLの40%以下となっ
ている。
また、各軸受部材3,4は、磁性材料を素材として成形
されており、軸方向の磁界を与えて磁化し、永久磁石と
したうえでそれぞれハウジング1と軸体2に固着する。
各軸受部材3,4に軸方向の磁界を与える場合、ハウジ
ング1側の軸受部材3の磁極の位置を、たとえば図示す
るように一方の端面3d、円錐面3eおよび段面3cを
N極、他方の端面3aをS極とすると、軸体2側の軸受
部材4では、ハウジング1側の軸受部材3と対向する側
の端面4d、円錐面4eおよび段面4cがN極、他方の
端面4aがS極となるようにする。
このように各軸受部材3,4の対向面の磁極を同一とす
ることにより、対向面には磁界の強さに応じた反発力が
作用するが、この反発力の強さは対向面相互間の円錐台
形面の軸方向の重なり長さと一定の関係があり、この円
錐台形面の軸方向の重なり長さが一定限度以上となると
同磁極間の反発力よりも他方の端面に磁化されている異
磁極相互の吸引力が大きくなって所要の反発力を得るこ
とができなくなる。
これは各軸受部材を重ね合わすことにより、ハウジング
1側の軸受部材3の端面3dに軸体2側の軸受部材4の
外周面4bの磁界中立点が近接し、軸体2側の軸受部材
4の端面4dにはハウジング1側の軸受部材3の内周面
3bの磁界中立点が近接して、各軸受部材3,4のS極
の磁束分布の圏内に対向面のN極の磁束が入り込むから
である。
そこで、異磁極による吸引力の影響を同磁極間の反発力
に及ぼさせないようにするために、この考案者が行った
実験の結果によると、一方の軸受部材の円錐台形面を他
方の軸受部材の軸方向長さに対して重ね合わせ得る最大
限の軸方向長さは、40%に規制すればよいことが確認
された。
また、この受面軸方向の重なり長さの最小限は、この考
案の軸受が後述するようにラジアル軸受とスラスト軸受
との双方の機能を有するものであるから、ラジアル軸受
として必要な負荷容量に応じて適宜選定されているもの
とする。
第2図に示した実施例は、各軸受部材3,4の円錐面3
ey4eの軸方向中心線に対する傾斜角を第1図の場合
よりも大きくしたものである。
この実施例においても、それぞれの円錐台形面の軸方向
の重なり長さ13.]、は、それぞれ他方の軸受部材の
軸方向長さり、、 L3の40%以下となっている。
第3図に示した実施例は、ハウジング1側の軸受部材3
に適宜の曲率半径をもつ球面3fを凹状に形成し、軸体
2側の軸受部材4には、前記と同一の曲率半径をもつ球
面4fを凸状に形成して、各球面3f、4fを互に対向
させるようにしたものである。
この場合においても、対向面相互間における球面3f、
4fの軸方向の重なり長さ13゜14は、それぞれ他方
の軸受部材の軸方向長さり、。
Lの40%以下となっている。
次に、第4図および第5図に示したピボット型軸受の実
施例について説明する。
第4図において、符号3は、ハウジング(図示せず)に
設けた軸受部材、4は軸体2の軸方向一端に固着して設
けた軸受部材であり、軸体2は前記軸受部材3,4を介
してハウジングに回転可能に軸支されている。
ハウジング側の軸受部材3には、軸方向中心線に対して
適宜の勾配で傾斜した円錐面3eを形成して左右対称の
円錐台形面が凹状に形成されている。
軸体2側の軸受部材4の端面4dは、その直径が前記ハ
ウジング側の軸受部材3の円錐台形面の底面3cの直径
より小さく、この端面4dの外周縁から前記ハウジング
側の軸受部材3の円錐面3eと同一の勾配で軸方向中心
線に対して傾斜した円錐面4eを形成して、左右対称の
円錐台形面を凸状に設ける。
軸体2側の軸受部材4の円錐台形面の端面4dと段面4
cとの間の軸方向の長さ1.は、ハウジング側の軸受部
材3の円錐台形面の底面3cと端面3dとの間の軸方向
の長さ13とほぼ等しくして、ハウジング側軸受部材3
の端面3d、円錐面3e、底面3cと軸体側軸受部材4
の段面4cs円錐面4e、端面4dがそれぞれ互に対向
して双方の円錐台形面が軸方向中心線上で重なり合うよ
うになっている。
そして、ハウジング側の軸受部材3の円錐台形面の軸方
向の重なり長さ13は、軸体2側の軸受部材4の軸方向
長さ編の40%以下であり、軸体2側の軸受部材4の円
錐台形面の軸方向の重なり長さ14は、ハウジング側軸
受部材3の軸方向長さLの40%以下となるように規制
されている。
また、各軸受部材3,4は、磁性材料を用いて成形し、
軸方向に磁化して永久磁石とし、対向面が同一磁極とな
るようにして対向させである。
第5図に示した実施例は、ハウジング側の軸受部材3に
適宜の曲率半径をもつ凹状の球面3f。
軸体2側の軸受部材4に前記と同一の曲率半径をもつ凸
状の球面4fをそれぞれ形成して、各球面3f、4fを
互に対向させるようにしたものである。
前記の各実施例では、軸受部材の対向面に円錐面もしく
は球面を形成したものについて説明したが、これら以外
のたとえば楕円、双曲線などの二次曲線からなる回転楕
円面、回転双曲面などの受面を形成してもよく、また、
円筒面を用いる場合は、円筒面にフランジタイプの平面
を組み合わせたものによって形成することもできる。
前述のようにこの考案の軸受部材は、その対向面にスラ
スト荷重とラジアル荷重の双方の荷重が受けられる受面
を形成するものであるから、その成形が容易で、しかも
その寸法形状の精度が高いことが必要であり、また、耐
摩耗性その他の機械的性質に優れた素材であって大きい
保磁力を備えた永久磁石であることが要求される。
これらの必要条件をすべて満足させるのは、一般の焼結
磁石では困難であるから、合成樹脂と磁性材粉末との混
合物を加圧成形し、これに磁気的異方性を与えて永久磁
石としたいわゆる合成樹脂磁石を用いるのが好適である
合成樹脂には、テフロン、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂その他の熱硬化性樹脂、またはポリアミド樹脂、ポリ
プロピレン樹脂その他の熱可塑性樹脂などの強度、耐摩
耗性、靭性に優れた素材を用い、これにバリウム・フェ
ライト、ストロンチウム・フェライト、希土類コバルト
などの磁性材粉末を必要に応じて50ないし90%添加
して、適宜の加圧成形装置と磁化装置により成形と磁化
とを行なう。
このようにして高精度で保磁力の大きい軸受部材をきわ
めて容易に製作することができる。
さらに高い強度、耐摩耗性、靭性を必要とするときは、
グラファイト、ガラス繊維などを添加する。
また、磁性材粉末を多量添加すると、保磁力の強化と精
度の向上には優れた効果を奏するが、添加量の増加に応
じて耐摩耗性が低下するから、この場合は、軸受部材の
対向面に軸受部材の素材との密着性の優れた耐摩耗性合
成樹脂の薄い層を被覆密着させることが望ましい。
この被覆用の合成樹脂には、強化繊維を添加するのが好
ましく、軸受部材と重合成形するか、液状体として塗布
する。
相互の密着性に優れた合成樹脂としては、たとえば、軸
受部材の素材がノボラック系フェノール樹脂である場合
、レゾール系フェノール樹脂を用いる。
この密着層の厚さは、前記のとおり極めて微小であるか
ら軸受部材の保磁力を著しく減少させることや、対向面
の精度を低下させるようなことはない。
前記の各実施例において、軸受部材3,4の対向面のう
ち何れか一方の受面には、軸方向中心線に対してらせん
状をなすか、あるいは一定の角度で傾斜する動圧発生用
の凹溝5を適宜の間隔で、全周面に亘って設けである。
第6図は、ハウジング側軸受部材3の円錐面3eに凹溝
5を設けたものであるが、該凹溝5は、軸受部材3の円
錐面に密着させた耐摩耗性合成樹脂6に成形されており
、その深さは数μないし数10μである。
前記のように軸受部材を構成することにより、軸体2側
の軸受部材4は、ハウジング1側の軸受部材3との間に
作用する磁気的反発力によって浮動する。
各軸受部材3,4の対向面にはそれぞれスラスト荷重と
ラジアル荷重の双方が受けられる円錐面形、球面形、円
筒面とフランジタイプの平面との組合せ形などによる受
面が形成されているから磁気的反発力は軸方向と半径方
向との双方に作用する。
そして各軸受部材3,4に与える保磁力は、軸受の所要
負荷に応じて必要な範囲としておけばよい。
また、軸体側軸受部材4の対向面には、その全面積に反
発力が作用するから、安定した浮動状態がきわめて効率
よく得られるだけでなく、一方の軸受部材の受面の軸方
向の重なり長さが、他方の軸受部材の軸方向長さの40
%以下に規制されているため、異磁極の吸引力の影響が
完全に排除されることと相まって上記の浮動状態が確実
に維持される。
したがって、軸体2の起動時と減速時における軸受部材
3,4の摩擦抵抗を極微小に抑止することができ、起動
トルクおよび減速トルクは著しく減少する。
また、軸体2が一定の回転数に達したのちも、前記浮動
状態を維持して回転を続けるが、各軸受部材3,4の対
向面の間に一定の動圧が発生して軸受部材3,4の外部
から気体その他の流体を潤滑材として対向面相互の間隙
に吸入する。
この動圧による潤滑材の吸入作用は、前記受面の何れか
一方にらせん状もしくは傾斜状の凹溝5を設けておくこ
とにより、潤滑材の吸入作用を一段と促進させることが
できる。
また、軸体2の回転中においては、各軸受部材3.4は
それぞれの受面によって負荷を支持するから、受面の断
面形状に応じて半径方向だけでなく軸方向に対しても所
要の負荷を受けることができる。
そして、それぞれの受面の形成によって磁気的反発力が
軸方向と半径方向の双方に作用しているから、軸体2の
回転中における調心性が良好に保持され、高い回転精度
を得ることができる。
前記の各実施例において、軸受部材に形成する受面ばハ
ウジング側を凹状とし、軸体側を凸状としであるが、こ
れらの実施例とは反対にハウジング側が凸状に、軸体側
が凹状になるように受面を形成することもできる。
さらに、この考案は、ハウジングに対して軸体を回転可
能に軸支する場合だけでなく、軸体を固定して、ハウジ
ングを軸体のまわりに回転させるようにして実施するこ
ともできる。
第7図および第8図は、この考案の軸受の適用例を示し
たものである。
第7図は、高速回転スピンドル2の左右両側に凸状の円
錐台形面を形威した軸受部材4を固着し、ハウジング1
の軸受部材3にはその両端に凹状の円錐台形面を形威し
て、スピンドル2を回転可能に軸支したものである。
ハウジング1の両端には、シール7が嵌着され、内部に
はグリースまたは潤滑油が封入されている。
第8図は、コアレスモータの例であり、軸体2とハウジ
ング1との貫通部にそれぞれ円錐台形面を形威した軸受
部材3,4を設け、軸端部にはそれぞれ球面を形威した
軸受部材3,4を設けたものである。
符号8は電機子、9は固定子を示す。
前記両実施例において、各軸受部材3,4は軸方向の磁
界をもつ永久磁石であり、対向面は同一磁極となってい
て、軸体側の軸受部材の円錐面および球面には、らせん
状の凹溝5が設けである。
この考案は、前述のように、軸受部材が動圧形流体軸受
であるとともに磁気軸受となるように構成されているか
ら、きわめて簡単な構造で流体軸受と磁気軸受との双方
を複合した作用効果を奏するだけでなく、軸受部材の対
向面に、スラスト荷重とラジアル荷重の双方の荷重が受
けられる凹状と凸状の受面をそれぞれ形威し、しかも、
一方の軸受部材の受面の軸方向の重なり長さを、他方の
軸受部材の軸方向長の40%以下となるようにしである
から、異磁極による吸引力の影響が同磁極間の反発力に
及ぼされず、従って磁気的反発力の作用が軸方向と半径
方向との双方に安定して確実に働いて起動時と減速時に
おける摩擦抵抗の減少に顕著な効果を奏するとともに、
回転時においては、ラジアル荷重とスラスト荷重との双
方の荷重が受けられるという優れた特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、それぞれ軸貫通型軸受における
この考案の実施例を示す縦断面図、第4図および第5図
は、それぞれピボット型軸受におけるこの考案の実施例
を示す縦断面図、第6図は軸受部材の凹溝の実施例を示
す側面図、第7図および第8図は、それぞれこの考案の
適用例を示す縦断面図である。 図中、1はハウジング、2は軸体、3はハウジング側の
軸受部材、3et3fはそれぞれ受面、4は軸体側の軸
受部材、4e、4fはそれぞれ受面、’39 ’4はそ
れぞれ受面の軸方向の重なり長さ、L3. L、はそれ
ぞれ軸受部材の軸方向長さである。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. (1)ハウジングと軸体とにそれぞれ対向させて固着し
    た軸受部材を介して該ハウジングと軸体との何れか一方
    が回転する軸受において、前記軸受部材は軸方向の磁界
    をもった永久磁石であって同一磁極の端側か互いに対向
    し、何れか一方の軸受部材の対向面には凹状の受面を有
    し、他方の軸受部材の対向面には凸状の受面を有し、か
    つ、前記それぞれの受面が軸方向中心線上で重なり合う
    ように形成されており、一方の軸受の受面の軸方向の重
    なりが、他方の軸受部材の軸方向長さの40%以下とな
    っており、かつ、前記軸受部材の何れか一方の受面に動
    圧発生用の凹溝が形成されていることを特徴とする、動
    圧形流体磁気軸受。
  2. (2)各軸受部材が、合成樹脂と磁性材粉末とを素材と
    して形成された永久磁石である、実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の動圧形流体磁気軸受。
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