JPS6012470Y2 - 湯かき棒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は湯かき棒の改造であって、其の要点は湯かき板
に適当径の通湯口を数個設け、これと同寸法以下の薄板
を載置し、この薄板に弁作動を与えて、湯かき棒の押し
引き操作により湯温の均一化を短時間に然も、快適に行
なわんとするものである。

１２月に於ける風呂沸しの実施例を下表に示す。

上表に示す如く風呂の温度差は其の上昇に従って拡大す
ることは軽視出来ないし、又、これが家庭風呂の特性で
もある。

従来この種湯かき棒に改善の跡は殆んどなく、僅かに、
湯かき板に通湯口を設けたものはあるが、浴槽の複雑な
流体抵抗を受けるので、操作が不安定である外、重要な
温度差を解消し、入浴温度の均一化を計ることは困難で
ある。

本考案は以上の欠点を解消すべく考案したもので、其の
目的とすることは、先づ、握り棒の押操作に於て湯かき
板の通湯口と上面の薄板は弁作動を起し、流体抵抗を極
力減少して低湯を強制的に高温の湯面に押し上げ上昇濁
流を促進する点が大きな特色である。

更に、握り棒の引き操作に於て、前述の湯かき板と薄板
の弁作動は停止して一体化し、低湯を湯面に強制的に上
昇させる効果も、亦軽視出来ない。

換言すれば握り棒の押し引き操作によって上昇濁流を益
々促進して、極めて軽快に然も、短時間に湯温の均一化
を計れるようにしたもので、湯かき板に適当径の通湯口
を数個設け、其の上面にこれと一体の弁板を載置し、握
り棒の押し又は、引き操作により、この弁板が通湯口の
開閉作動を行うことを特徴とするものである。

以下、本考案の湯かき棒の実施例を示す図面に基いて説
明する。

図面１は矩形状の湯かき板で、この外形を任意の多角形
や円形に成形することも出来る。

この湯かき板１に図に示す如く適当径の通湯口２を数個
設ける。

次に、湯かき板１と同外形以下の薄板３（以下単に弁板
と称す）に、案内ピン４を固定して、湯かき板１の孔６
にはめて一体化し、左右の動きはないが、上下作動のみ
が出来るように設計する。

次に止め輪５は、弁板３の上昇作動を所定の高さに制御
して、常に一定の通湯量を行わしむる構造とする。

棒７は、湯かき板１に固定し、握り８の押し引き操作に
よって、行うことは申す迄もない。

次に本考案は以上の如く、構成する湯かき棒であってそ
の操作の概要を次に述べる。

握り８を持って湯槽に押し込むと、湯かき板１に載置し
た弁板３は通湯口２より流入せんとす湯圧のため、瞬間
に上昇して、通湯口を開放して矢印の如く上昇漏流を発
生して低温湯を高温の湯面に混流する。

この場合、押し操作に於て湯抵抗は殆んど減殺されるの
で、幼児でも軽快に操作出来る事は見逃せない。

次に、湯層にある湯かき棒の引き操作を説明する。

握り８を湯面に引き上げると、湯かき板１の上面にある
弁板３は、湯層の強大な抵抗を受けて引き操作の始まり
と同時に、瞬時湯かき板１に密着して弁作動を停止する
。

引き操作の続く間、弁板３上の湯を押し上げて上昇漏流
を更に促進する事は、従来の湯かき棒と同じ効果がある
。

従って引き操作に必要なエネルギーの限度は湯かき板１
の面積で決定し、押、し操作は全く無視出来ることも本
考案の大きな利点である。

次に、この湯かき棒の材質は、木製より市場性の高い塩
化ビニールの板、及び棒を使用する事が目的であるから
、安価で然も耐久性が高く、僅かに案内ピン４のみをス
テンレス材とするのみで量産も非常に容易である。

尚、湯かき板１弁板３を円形に製作するとすれば上記の
ピンは全く不用で、全材質がビニール材で可能であるこ
とを付記する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す押し操作時、第２図は引
き操作時の側面図、第３図は止め輪５棒７及び握り８を
除く立面図である。 １・・・・・・湯かき板、２・・・・・・通湯口、３・
・・・・・弁板、７・・・・・・棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 湯かき板に適当径の通湯口を数個設け、其の上面にこれ
   と一体の弁板を載置し、握り棒の押し又は、引き操作に
   よりこの弁板が、通湯口の開閉作動を行うことを特徴と
   する湯かき棒。