JPS6012419B2 - フラッシュ蒸留による海水脱塩プラント用耐食性構造用鋼 - Google Patents

フラッシュ蒸留による海水脱塩プラント用耐食性構造用鋼

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JPS6012419B2
JPS6012419B2 JP51092241A JP9224176A JPS6012419B2 JP S6012419 B2 JPS6012419 B2 JP S6012419B2 JP 51092241 A JP51092241 A JP 51092241A JP 9224176 A JP9224176 A JP 9224176A JP S6012419 B2 JPS6012419 B2 JP S6012419B2
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    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/48Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with niobium or tantalum
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフラッシュ蒸留による海水脱塩プラント用耐食
性構造用鋼、さらに詳しくは海水と接触する低合金鋼で
あって、11鰭0までに温度範囲の曝気(aerate
d)海水の静的および動的腐食に対しSP7タイプ鋼(
CO.20%以下、PO.05%以下、SO.05%以
下の普通鋼)の少なくとも3〜1ぴ音の耐性を有する耐
食性構造用鋼に関する。
合金元素を含まない鋼は、海水、塩分を含む水、汚染水
、これらの水分を含む土中あるいは汚染大気に曝される
と、その濃度、pH、ガス含有量(特に酸素含有量)、
流量等に応じて腐食する。
このため、合金元素を含まない鋼材を用いた構築部村や
建造物、たとえば船体、海洋構築物等はその表面にコー
ティング処理を施すことによって腐食を防止している。
しかしながら、かかるコーティング処理は、技術的およ
び経済的理由によりしばいま困難であり、コーティング
が損傷を受けるおそれがある場合には、素地鋼材自体が
耐食性を有することが望まれる。
鋼材が腐食を受けると、構築物の安全性および機能を損
う(たとえば、支持断面積の減少、クラックや漏れの発
生などによる。
)。また、ある場合には、腐食により生成した物質が装
置の機能に悪影響を与える。たとえば、海水脱塩装置や
冷却装置における熱交換器の機能を阻害する。従って、
腐食媒体と接する部材は面腐食および局部腐食に対しす
ぐれた耐性を備えていなければならない。
従来の鋼の腐食防止は、多かれ少なかれ鋼材表面に繊密
な保護膜を形成せしめる方法に依っている。
耐食および耐酸性高合金鋼に用いられるこの保護膜は薄
く、しかも非常に繊密な密着性の酸化物層であって、化
学的媒体に対して大きな耐性を有する所謂不働態層から
成っている。一方、、低合金鋼では、その表面に被覆層
を形成することにより雰囲気による腐食を防止すること
ができるが、その被覆層の機能は不働態層に比肩し得べ
くもない。この比較的厚く、更に繊密な被覆層は、幾多
の湿潤および乾燥の過程における初期の腐食によって形
成され、主として水に不落・性の結晶性腐食生成物から
なるものである。これらの層は密閉状の酸化物層ほどに
繊密ではないが、なお鋼材表面への酸素の侵入を防止し
、もしくは減少させる。耐懐性構造用鋼として知られる
これら低合金鋼は、常に液中に浸潰された場合には、保
護被膜層の形成の可能性が著しく減殺され、あるいは塩
素含有腐食媒体と接する場合には被覆層の保護効果は箸
じるしく消失する。上言己末尾に述べた腐食条件に対し
て、不鰯態層を形成する高合金鋼は有用な唯一の材料で
ある。
しかしながら、経済的理由から、かかる材料を常に採用
することはできない。他方、不働態を形成せしめるには
多量の合金元素の添加を必要とするので、その製造に制
約を伴う。本発明の目的は、耐食性、とりわけ局部的な
腐食に対する抵抗力にすぐれ、かつ構造用鋼として要求
される強度および生産性を満たすと共に、不轍態を形成
する高合金鋼よりはるかに低廉な費用で製造し得るフラ
ッシュ蒸留による海水脱塩プラント用耐食性構造用鋼を
提供することである。
本発明は、酸素との親和力に応じて安定な酸化物からな
る被覆層を形成し、かつ塩素化合物と雛溶性鈴塩を形成
し得る合金元素を組合せたことにより上記目的を達成し
たものである。すなわち、本発明は、CO.01〜0.
1%;Cr3.0〜4.0%:Nbo.5〜1.0%:
Cuo.5〜1.0%:Mno.3〜0.6%;好まし
くはNiを上記CuおよびMnとの合計量で2.5%以
下;AIO.02〜0.1%、Tio.02〜0.2%
またはVO.05〜0.15%の少なくとも1種(ただ
し、2種以上の場合は合計量で0.2%以下):残部鉄
およびに不純物としてSO.017%以下、PO.01
5%以下および付随的Siからなるフラッシュ蒸留によ
る海水脱塩プラント用耐食性構造用鋼を提供するもので
ある。
次に本発明について詳細に説明する。
本発明に係る低合金鋼の合金元素含有率はいつれも不働
態化限界値を越えない値である。
本発明鋼は常法にしたがって製造されてよく、通常合金
鋼および普通鋼板スクラップを電気アーク炉中で溶解し
、Mn、SiおよびNにより脱酸を行ない、次いで還元
用スラグにより短縮された精錬期間に金層酸化物の減少
、脱流およびさらに脱酸が起る(所望のCr含有量が得
られるように短縮される)。
その後、鋼組成を微細化するためにTiおよび山を加え
る。最後に、鋳造して圧延に付すことにより製造される
。したがって、Cはこの種合金製造に用いられる普通鋼
および合金鋼を使用することにより0.01〜0.1%
に調整される。
本発明においては面腐食および局部腐食に対する耐性を
付与するためにCr、NbおよびCuが次の観点から添
加されるのが肝要である。
Cr含有量の上限値(4.0%)はCrの完全な不働態
化限界値(13%Cr)よりはるかに低い値であるが、
鋼の面腐食に対してすぐれた耐性を付与する。
かかる耐性は3.0%付近を臨界点として急激に向上し
、4.0%を越えても腐食性はそれ以上向上しない。し
たがって、Cr含有量は3.0〜4.0%の範囲とする
。また、このようなCrを含む鋼であっても、一定量の
Nb(別名コロンビゥム)が存在しないと、局部的腐食
を生ずる頃向が強い。
このため、一定量のNbの添加が必要である。0.5%
未満では充分でないが、1.0%以下で充分な添加効果
が得られる。
Cuも同様の効果を付与するものであるが、特にCrと
Nbの組合せの効果がCuの添加によって増大するとこ
ろに意義がある。Cuo.5%未満では添加効果が充分
でないが、1.0%以下で充分な効果が得られる。なお
、Cu含有量の高いところでは赤熱脆性が生じやすい。
MnおよびNiにはこの赤熱脆性を防止する効果があり
、脱酸の目的で添加されるMnによりこれを防止するの
が経済的であり、両者の観点からMnの量は0.3〜0
.6%の範囲とする。Niを添加する場合は赤熱脆性防
止に加え耐食性の向上が図れるので好ましい。なお、N
i、CuおよびMnの合計量は2.5%以下とする。こ
の量を超えると、鋼の溶接性がなくなるほか、後記第1
′表にも示すように(比較鋼肌を参照)、破壊伸びが著
しく低下するため、亀裂が生じ易くなる欠点を有する。
製造上および耐食性の観点を含めると、上記の範囲でC
u含有量の1/沙〆上となるように添加するのが好まし
い。AI、TiおよびVは結晶粒微細化元素であり、そ
のいずれか1種を添加することにより一層好ましい鋼組
成となる。
脱酸の目的で添加されるAIを有効に利用するのが経済
的であり、両者の愛馬点からAIO.02%未満では添
加効果はないが、0.1%以下で充分な効果が得られる
。Tiについては、0.02%未満では充分な添加効果
は得られないが、0.2%以下で充分な効果が得られる
。Vについては0.05%禾満では充分な添加効果は得
られないが、0.15%以下で充分な効果が得られる。
かかる山、TiおよびVは結晶粒微細化のためには合計
量0.2%以下で充分な添加効果が得られる。不純物と
してはSO.017%以下、PO.0155%以下およ
び不可避的に存在するSi量を許容することができる。
次に実施例に挙げて本発明鋼について説明する。
第1表は本発明鋼に包含される鋼組成を例示したもので
ある。
いづれも耐食試験においてすぐれた耐食性を有すること
が認められる。第 1 表 (努) 上記各鋼の焼ならし後の機械的性質を第1′表に示す。
第r表鋼1〜肌の耐食性をSP7一種軟質の、合金元素
を含まない対照鋼(CO.18%、PO.005%、S
O.05%、NO.007%、残部鉄およびその他の不
純物)(以下「鋼K」と称す)と比較して第2,3,4
および5表に示す。
第2表は、鋼1〜Kについて、人工海水 (ASTMDI141に準じて製したもの)中、750
0(条件(A))および1160(試験条件(B))に
おける加速的腐食試験結果を示したものである。
また海水の酸素濃度および流速について、条件(A)で
は4倣pb02(但し、lppb=0.0000001
%)、狐/秒、条件(B)では50蛇pb、2.肌/秒
とし、pH値はいずれも7.4に設定し、腐食量(収9
/dの・日)を測定した。第2表 第3表は、天然海水中、損梓下に得られた耐食性の比較
試験結果を示したものである。
同試験は2.5ケ月にわたって行い、期間の90%はp
H7.5、残余10%の期間はpH4.2で行った(試
料鋼板を酸性液で洗い流して行う)。また試験温度を3
5qo、7600および11400の3水準に設定し、
かつ酸素濃度をそれぞれ150ppb、25ppb、お
よび15ppbに調整した。それぞれの試験条件におけ
る腐食量を雌/dの・日で示す。第3表 天然海水にょる加速試験結果〔試験期間2.5ヶ月、但
し、供試海水pH7.5く期間の90多)および4.2
く残余10%の期間)〕:腐食量物/d〆第4表は、鋼
1〜側および対照鋼(鋼K)の耐食性について、人工海
水および天然海水中、それぞれ異なる酸素濃度、試験時
間および温度のもとに得られた結果を示したものである
第4表 人工海水ぶよび天然海水中における静的腐食試験線:
腐食量靴雌・日銅1〜脚を工業環境における天候下に曝
らした場合の耐食性を鋼瓜と比較して第5表に示す。
第5表工業環境における耐候性試験結果(曝気期間25
0日〉上記試験結果より、本発明鋼は、合金元素を含ま
ない構造用鋼と比較して非常に高い耐食性を示し、最も
苛酷な条件、たとえば通気蝿拝される熱海水中において
、3〜1の音の耐食性を有する。
しかも、本発明鋼は通常の合金元素を含まない構造用鋼
と同様に製することができる。またその製造コストは該
通常の構造用鋼のそれの約2倍を越えず、実質的に高合
金鋼のそれよりも低廉である。本発明鋼は通常の熱処理
法に付することができる。また、圧延ま)、燐ならし、
競なましまたは焼入れおよび焼戻し条件下で、特にフラ
ッシュ蒸留法による海水脱塩装置の都材として好適に使
用することができる。かかる装置における海水(ブラィ
ン)は35〜120qoの範囲で蒸発され、異なるフラ
ッシュチャンバーにおけるブラィンの酸素濃度は20〜
50倣pbである。本発明鋼は、従来普通の構造用鋼で
製せられていたフラッシュチヤンバーや水容器の寿命お
よび耐食性を大幅に改善し得るのみならず、クロム−ニ
ッケル高合金の代替として使用することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.01〜0.1%;Cr3.0〜4.0%;N
    b0.5〜1.0%;Cu0.5〜1.0%;Mn0.
    3〜0.6%;Al0.02〜0.1%、Ti0.02
    〜0.2%またはV0.05〜0.15%の少なくとも
    1種(ただし、2種以上の場合は合計量で0.2%以下
    );残部Feならびに不純物としてS0.017%以下
    、P0.015%以下および付随的Siからなることを
    特徴とするフラツシユ蒸留による海水脱塩プラント用耐
    食性構造用鋼。 2 C0.01〜0.1%;Cr3.0〜4.0%;N
    b0.5〜1.0%;Cu0.5〜1.0%;Mn0.
    3〜0.6%;Niを上記CuおよびMnとの合計量で
    2.5%以下;Al0.02〜0.1%、Ti0.02
    〜0.2%またはV0.05〜0.15%の少なくとも
    1種(ただし、2種以上の場合は合計量で0.2%以下
    );残部Feならびに不純物としてS0.017%以下
    、P0.015%以下および付随的Siからなることを
    特徴とするフラツシユ蒸留による海水脱塩プラント用耐
    食性構造用鋼。 3 NiをCu含有量の少なくとも1/2以上を含有す
    る第2項記載の耐食性構造用鋼。
JP51092241A 1976-02-16 1976-07-30 フラッシュ蒸留による海水脱塩プラント用耐食性構造用鋼 Expired JPS6012419B2 (ja)

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NL7608490A (nl) 1977-08-18
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