JPS6012035Y2 - 脱気筒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建築物等の屋上防水層に使用する脱気筒に関
する。

従来、この種の脱気筒としては、例えば第１図に示すも
のや、実開昭５４−３１３２１号公開公報に記載のもの
が知られている。

前者のものにあっては、内筒１と外筒２とは全く別個に
固定されるので、風等の衝撃によって外筒２が倒れやす
い外、外筒２が一体成形のプラスチック製であった為に
成形コストが割高となる難点があった。

更に後者のものにあつは、内筒と外筒とをボールド・ナ
ツトで固定するものであるが、現場での作業がめんどう
であり、また単価が割高となる難点があった。

この考案は、上記の難点を解決する為に創作されたもの
であって、以下その実施例を添付の図面に従って詳細に
説明する。

第２図〜第４図はこの考案のｌ実施例を示すものであっ
て、第２図は断面図、第３図は第２図■−ｍ線断面図、
第４図は内筒の斜視図、第５図は外筒下部部材の斜視図
である。

図面において、内筒１は、スラブコンクリートＡの上面
、若しくは、積層構造の防水層中Ｂに配置されるもので
、第４図に示す如く、円筒部と、その下部に展開する裾
部とから威り円筒部から裾部にかけての外面および裾部
の下面には縦方向に製条の突起１ａが構成されている。

この突条突起１ａの存在により円筒部においては後述す
るように外筒との間に空気通路が形成されると共に、裾
部においては例えば防水層としての防水シーツが内筒１
に密着してしまい空気流路が遮断されるのが防止される
。

内筒１の周囲の防水処理が完了すると、内筒１の上部に
は、外筒２が取り付けられ、更にその周囲の防水処理が
行われる。

外筒２は第２図及び第３図に示す如く、下部部材２ａと
上部部材２ｂ及びキャップ部材２ｃとで構成されている
。

下部部材２ａは第５図に示す如く平坦若しくは傾斜して
いる底板の中央部に前記した内筒１の上部に係合する筒
状部が構成されている。

底板の上面には環状にブチルゴム等が配置される。

外筒２の下部部材２ａの筒状部の下端は第３図に示す如
く内筒１の円筒部の上部に固定されるが円筒部の外面に
設けられている突条突起１ａの存在により前面が密着す
ることなく空気通路が形成されている。

外筒上部部材２ｂの上端には、襞状突起構造により空気
流路を残しつつキャップ２ｃが取り付けられ雨水の侵入
が防止される。

なお、外筒２を上部部材２ｂと下部部材２ｃとに分割し
たのは、成形コストを下げる為で、例えば、上部部材２
ｂをプラスチック成形し、下部部材２ａを金属板のプレ
ス加工で成形するものであるから、両者をプラスチック
で一体的に成形しても良い。

この考案の脱気筒は上記の如く構成されているので、内
筒と外筒とをただ係合させるだけで強固に固定する事が
出来るので作業能率が良く、しかも外筒が防水層から脱
落するおそれが少なく、更に内筒の襞状突起の存在によ
り空気通路が内筒の内・外両面に形成されるので、積層
構造の防水層中の水蒸気を効率よく排除することが可能
である。

更に外筒に設けられるブチルゴム等の粘着剤によって、
脱気筒配置部分からの雨水等の侵入が有効に防止される
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の脱気筒の断面図、第２図はこの考案の脱
気筒の断面図、第３図は第２図■−■線の断面図、第４
図は内筒の斜視図、第５図は外筒下部部材の斜視図であ
る。 図中において、１は内筒、１ａは襞状突起、２は外筒、
２ａは外筒下部部材、２ｂは外筒上部部材、２ｃはキャ
ップ部材、Ａはスラブコンクリート、Ｂは防水層を指示
する。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも外面には縦方向に突条突起が設けられている
   円筒部とその下端に展開する裾部とで構成される内筒と
   、空気流路が形成されているキャップが被冠されている
   円筒部と下端周縁に展開する下部４分とで構成される外
   筒とから成り、内筒を防水層中に埋設すると共に、その
   上部に外筒を被冠し、外筒の少なくとも下部４分の上面
   を防水被覆した状態において、内筒下面側の防水層中に
   発生する蒸気等は裾部下面・内筒内側・外筒内側・キャ
   ップの空気流路とを通じて、また内筒上面で外筒下部４
   分の下側の防水層中に発生する蒸気等は内筒と外筒との
   結合部分に形成されている空気流路・外筒内側・キャッ
   プの空気流路とを通じて外部に排出されることを特徴と
   する脱気筒。